BRAVE10S~二つの力   作:花札

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風間小太郎に攻撃され瀕死の状態になってしまった七隈と優助、そして紫苑……

三人の傷の手当てに、信幸と小松、アナスタシアは会場を出て行った。


再び十番勝負を再開する幸村と政宗……


第六死合い、風魔小太郎対猿飛佐助の戦いが始まった。


勇士不落

舞台の上に立つ小太郎……

 

 

「守る……ね。

 

おめでたいな」

 

「!?」

 

「人一人で、国一つを守れはしない。

 

教えてあげよう」

 

 

腕に着けている刃を振り回し、小太郎は佐助に攻撃した。佐助はその攻撃を避け、身に着けていた爪で防ぎ、蹴りを入れた。だが小太郎は、その攻撃を難なく避け、佐助と小太郎は距離を置いた。

 

 

(速ぇ!!)

 

 

小太郎の速さに驚く才蔵……

 

 

「(あの二人(紫苑と優助)と同じぐらいに速い!!

 

それに、あの刃……)

 

いくら、避けても必ずどこかは捕まる……

 

(猿といえども、接近戦は不利……どう戦う!?)」

 

 

 

「伊達殿伊達殿!」

 

 

信幸側にいた政宗に、死合いを観戦していた昌幸は手招きした。

 

 

「ああん?」

 

「そのようなところに、立っておらんで、どうぞこちらへ。

 

ささ」

 

 

先程まで自分が座っていた座敷を進める昌幸……

 

 

「客人のもてなしも、できぬとあれば一国の主として、民に笑われてしまいますのでなぁ」

 

「んじゃあ、遠慮なく」

 

「ホッホッホ。

 

まぁ、ゆるりとお過ごしくだされ」

 

「アンタは見に行かねぇのかい?」

 

「老人は、退散させていただきますよ。民も連れてのう」

 

「……この俺が、せっかく風魔っつー手練れを雇ってまで、盛り上げてやろうってのにか」

 

「ここからの闘いは、民にはあまりに刺激が強かろう。

 

いやー、儂もぜひ最後まで、見たかったがのう……

 

 

うちの倅が、竜を喰らうところを」

 

「っ!!」

 

「ホッホッホ!

 

では幸村、客人に粗相のないようにな。

 

 

さあさ皆の者、参ろうか!

 

城で、甘味など振る舞おうぞ。」

 

「皆、城へ参れ!」

 

 

昌幸に連れられ、観客席にいた民は皆、会場を出て行った。

 

 

「何だ?何だ?

 

ゾロゾロと捌けやがって!せっかくの見せ物をよぉ!」

 

「良いではないか!

 

これで儂とお主、心置きなく殺り合えるだろう……

 

 

お望み通りな」

 

「……フッ」

 

 

政宗の望みを全てを見通しているかのような顔つきをする幸村……

 

そんな幸村に、政宗は鼻で笑い舞台の方に目を向けた。

 

 

鉄と鉄が叩きあう音が、鳴り響く中佐助は小太郎の攻撃を防ぎながら、戦っていた。

 

 

蹴りを入れようとした小太郎の足を手で留め、それを大に小太郎の顔に膝を喰らわせようとした。だがその攻撃は小太郎の腕に着けていた刃で防がれ、さらに佐助はその刃で足に傷を負った。

 

バランスを崩しながらも、小太郎から離れた佐助だが、小太郎はそんな隙を与えまいというかのように、降り立つ佐助の前へ行き傷を負った佐助の足を打った。

 

 

そんな二人の戦闘を見る才蔵は、少々焦りつつも何やら面白がっているような笑みを溢していた。

 

 

「才蔵?」

 

 

そんな才蔵に、伊佐那海は声をかけその後隣に座っている弁丸たちの様子を見た。

 

 

「凄い、二人共」

 

「速え戦いだな」

 

「……

 

 

皆、佐助が心配じゃないの?」

 

(建前だけの、つまらねぇ勝負と思ってたが……

 

こりゃあ、久しぶりに滾る!!)

 

 

二人の対戦を見る才蔵……

 

 

(あの得物を相手に、どう渡り合うつもりだ、あの猿……)

 

 

佐助に腕の刃を振り回す小太郎……

 

佐助はその攻撃を避け、隙が出来た小太郎の前へ出て、爪を振り上げようとした。

 

その時、小太郎の膝に付いた刃が佐助の喉寸前まで上がってきた。その攻撃を佐助は、慌てて避け後ろへ下がったが、後ろには、小太郎が手から出していた針が付いた紐を巡らせ、佐助を捕らえた。

 

 

「俺の間合いに入ることは、確実な死を意味する……

 

捕らえたぞ猿飛。守り切れるかな?」

 

「っ!!」

 

 

紐を引っ張りその衝動で佐助の体に刺さる針……

 

 

「行くぞ」

 

「佐助!!」

(猿!!)

 

 

刃を振り回してきた小太郎の攻撃を、佐助は何とか避けたがその衝撃で体に刺さっていた針が、さらに食い込んだ。その瞬間小太郎は、避けた佐助の体を殴り、さらに足の刃を回し蹴りした。

 

その攻撃を佐助は、また避けその動きに合わせて、小太郎は紐を引っ張った。

 

 

体に響く痛みで、バランスを崩し、ついに小太郎の攻撃を許してしまった佐助……

 

 

「佐助ぇ!!」

 

 

肩を斬られた佐助……

 

小太郎はさらなる攻撃を喰らわせようと、腕の刃を振り下ろした。

 

その攻撃を佐助は瞬時に、体をひねり避け小太郎から離れた。

 

 

「体をひねってかわしたか」

 

「……何がおかしい!」

 

「旧主、北条家は堅城に籠り続けて、ついには滅んだ。

 

守るだけでは、勝てはしない。

 

 

貴様も……

 

守りは堅いようだが、いつまでかわせるか?

 

 

フフフフ……

 

この体の刃は、貴様の血を求めている……攻めて攻めて喰らい尽くす。

 

そして、証明してやろう……

 

圧倒的な、力の前では守りきれるものなど無い」

 

「もうヤダぁ!!佐助が死んじゃう!!」

「死ぬか!!

 

アイツは、アホみたいに真っ直ぐな奴なんだ。守るっつったら守る!!」

 

 

振り下ろしてくる小太郎の刃……

 

 

その刃を、佐助は体に刺さっている針を気にせず、後ろへ下がりその下がった力により、その紐は切られた。

 

 

「俺の間合いから、逃れただと!!」

 

「よし!守り切ったぜ!」

 

「佐助!」

 

「討って出ろ!!佐助!!」

 

「応!!」

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