BRAVE10S~二つの力   作:花札

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守りの刃

体が自由となった佐助……

 

そんな佐助に、小太郎は腕の刃を振り回し攻撃したが、佐助はそれを避け次なる攻撃にを足で留め、ガラ空きと練っていた足の刃を蹴り小太郎を倒した。

 

倒れた小太郎に、佐助はクナイを投げつけた。小太郎はクナイを手に握っていた刀で防いだ。その時腕に着けていた刃がクナイに当たりその衝撃で、刃は折れてしまった。

 

 

「風魔の刃を折った!」

 

「スッゲェ!!」

 

(……あの眼だ。

 

あの野郎、馬鹿みてぇに眼がいいんだ。

 

あの風魔の刃全てを瞬時に捉える……

 

 

まるで……

 

獲物に狙いを定めた鷹の目のように!!)

 

 

「侮るな、猿飛!!」

 

 

刀を振り回す小太郎……

 

小太郎の顎に、佐助は蹴りを入れた。蹴りを受けた小太郎は、吹っ飛び倒れその場に座り込み、息を整えた。

 

 

(あの猿……

 

体術だけで、倒しやがった!!)

 

 

立ち上がろうとする小太郎……

 

 

「(立てん……体が……ままならぬ)

 

こ、小僧……」

 

「お前、哀れ。

 

 

守るもの、無し。故に弱い。

 

己のためだけに、振る舞う刃……虚無。

 

ゆえに脆い、故に折れる。そこに強さ、ありはしない。

 

 

我の刃は、守りの刃。

 

上田、守る。幸村様、守る。故に強い、誰にも折れはしない」

 

「よーう喋りおるわ」

 

「……守るもの…か。

 

そんなもの……失くした。

 

全てがいつかは、滅び去るのだ……」

 

「探しておるのではないのか?」

 

 

小太郎に話しかける幸村……そんな幸村に小太郎は目を向けた。

 

 

「お主のその刃、求めているのは血ではなく、守るものではないのか?

 

求めるものを、違えておるから乾きが癒されぬ……違うか?」

 

 

その言葉を聞くと、小太郎は舞台から飛び立ち、会場の出入り口の屋根の上へと降りたった。

 

 

「ここで引かせて貰う。

 

料金分は働いた。貴殿のために、命を捨てる義理もない」

 

「……」

 

 

それだけを言うと、小太郎はその場から立ち去った。

 

 

「勝者、猿飛佐助!!」

 

「やったぁ!!」

 

「凄いよ!!完勝だよ!!」

 

「っ……」

 

「ようやったの、佐助」

 

 

幸村に褒められた佐助は、顔を真っ赤にした。

 

 

「も、もったいないお言葉……

 

わ、我、怪我人の治療、手伝う!!では!」

 

 

顔を赤くして、佐助はその場から立ち去った。

 

 

「照れ屋だのう……」

 

 

佐助の闘いを見た伊佐那海は、隣にいる才蔵に近寄り話した。

 

 

「才蔵ぉ、佐助の事信頼してるんだね!」

 

「はっあ!?誰が!?」

 

「いっつも喧嘩してるくせに!

 

アタシ、感動しちゃった!

 

 

聞いたわよ。『アイツは真っ直ぐな奴なんだ。守るっつったら守る』って!」

 

「ふ、ふざけんな伊佐那海!!

 

俺はあの猿が、アホだって言っただけだ!!」

 

「んふふふー、またまた!」

 

「何がまたまただ!!」

 

 

「伊達殿に一勝しましたね」

 

「フフン……」

 

「ま、しょうがねぇよなぁ……

 

流れ者てのは、あんなもんだよな。

 

 

でも、場は温まったろ?良い感じによ!」

 

「ふむ……その様だな」

 

「こっから先は、もっと面白いことになるぜ?

 

さぁて、ようやく俺の未来の仕いと俺が雇った光坂の者との死合いだ!!」

 

 

政宗の声に、雷之介は面を着けながら舞台へと上がった。彼を見ながら、明日花は立ち上がり持っていた火縄銃を腰のベルトに挿し、棍棒を手に舞台へ上がった。

 

 

「おい、明日花!!」

 

 

舞台へ上がろうとする明日花に、才蔵は声をかけた。明日花は振り返らず口を開いた。

 

 

「あの野郎は、私が倒すから安心して」

 

「……(何だ……まるで、別人見てぇだ)」

 

「明日花ちゃん……」

 

「こっからは、本気出すから」

 

 

そう言うと、明日花は舞台へと上がった。

 

 

「何か、明日花の姉ちゃん怖い」

 

「うん……いつもの明日花ちゃんじゃないような気が」

 

 

向かい合う明日花と雷之介……

 

 

「立ち構えは、父親似か」

 

「黙れ、裏切り者」

 

「酷ぇなぁ。主に就かず、ブラブラしてるってだけで」

 

「何がブラブラだ。

 

伊達に雇われて、今堂々と伊達側に就いてんじゃん!」

 

「金欲しいからに、決まってんだろ?」

 

「欲しいだけで、母さんと父さんを刺したっていうの!?」

 

「いや、あれは俺の意志だ」

 

「!?」

 

「あの二人より、俺の方が実力は遥かに上だ。

 

それを、何で主は二人に任せたかねぇ……隊長と副隊長を」

 

「そんなの、お前の方が弱いって主が見抜いてたからだ!!」

 

「あ?」

 

「その弱さ、証明させてやる!!

 

 

あの二人の一番弟子として!!私がお前に勝ってやる!!」

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