BRAVE10S~二つの力   作:花札

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三貴神

「オラァ!!見たか才蔵!!」

 

「鎌之介!!」

 

「うっへっへ!!ヒャッハァァア!!俺、超強ぇ!!」

 

 

自分の力に喜び叫ぶ鎌之介……

 

 

(何だ!?奴の風が醜女を……)

 

「助かった!!」

 

「相変わらず、生き生きしてんなアイツ」

 

「オ……オオオ」

 

「んだよ、ウゼェな!大人しく死んどけ!!」

 

 

風を起し、唸る黒い欠片を再び吹き飛ばし、さらに能舞台の屋根をぶち壊した。

 

 

「目障りな風だ!!

 

 

この妾(黄泉の女神)に、傷を付けるなど……貴様!!

 

天照の力を寄せているだけの人間が!!素戔嗚!!久久能智神!!」

 

 

彼女の呼び掛けに、素戔嗚は雲と共に久久能智神は木の葉と共に姿を現した。

 

 

「な、何だ!?あいつは?!」

 

「初めまして、勇士さん……お目にかかれて光栄だわ!」

 

「(素戔嗚だけでもヤバいのによぉ!!)

 

退けぇ!!鎌之介!!」

 

「冗談だろ!!」

 

 

素戔嗚の攻撃を、鎌之介は軽々と避けた。

 

 

(あの素戔嗚の攻撃を避けた?あの鎌之介が?)

 

「才蔵!!(由利式風術!!)

 

テメェと殺り合うためだけに強くなったんだ!!(天照神風!!)」

 

 

巨大な竜巻を起し、鎌之介は素戔嗚を攻撃した。倒すと、彼は才蔵に向いた。

 

 

「今なら一緒にイケる!!」

 

 

素戔嗚から目を離した瞬間、素戔嗚は起き上がり大剣を振り向いてきた鎌之介の左肩を刺した。

 

 

「鎌之介!!」

 

「何で……立ってられんだ…の野郎」

 

「何も知らぬのか、愚か者め。

 

建速素戔嗚命(タケハヤスサノオノミコト)……神々すら畏れ隠れる、荒ぶる神じゃ。

 

例え姉神である天照大神の力を得たとしても、人間如きにやられはせん」

 

「俺と才蔵の事をいつも邪魔しやがって!!んのクソ女がぁ!!」

 

「早よそれを殺せ、素戔嗚!」

 

 

大剣をさらに刺し込む素戔嗚……その時、何かの気配を感じ取ったのか素戔嗚はある方向に目を向けた。

 

 

その方向の先にいたの者……それは地面から水を湧き出させる六郎だった。

 

 

「天照だけなら敵わずとも……

 

月読(ツクヨミ)もいれば、どうでしょう」

 

「な!?」

 

「やんちゃな弟神を窘めるのも、兄神の役目ですよ」

 

「月読までおるのか!!」

 

(当たり前だ……何の為の十勇士だと思うておる。お主を封じる為よ……

 

まぁ…まだ一人おるがな)

 

 

動こうとする素戔嗚だったが、体はまるで何かに縛られているかのように動かなくなっていた。

 

「(動けないでしょう……月の力は水を支配します。今あなたの血の流れを止めました。

 

海野家に伝わるこの蒼玉髄……月読命(ツクヨミノミコト)より賜りし力(神通力)によって!)

 

鎌之介!!」

 

 

六郎の声に意識を取り戻した鎌之介は、風を起し彼が起こした水を巻き上げ渦を作った。

 

 

「素戔嗚!!」

 

「凶華水月!!」

「凶華水月!!」

 

 

水の渦は素戔嗚を容赦なく攻撃した。

 

 

「チョロイぜ!見たか才蔵!!」

 

 

そう叫んだ瞬間、鎌之介の体に無数の槍が背後から貫き刺さった。

 

 

「かっ」

「確かにチョロイ」

 

 

槍の刺さった鎌之介の背後には不敵な笑みを浮かべる伊佐那美がいた。

 

 

「鎌之介!!」

 

 

串刺しにされた鎌之介を、伊佐那美は空へと上げさらに深く刺した。

 

 

「邪魔じゃ、己」

 

 

宙に浮かせていた黒い槍を、才蔵は切り裂き落ちてきた鎌之介を受け止めた。

 

 

「しっかりしろ!!鎌之介!!」

 

「痛ってぇ……」

 

 

意識があるのにホッとしていたのもつかの間……才蔵達の背後に、あの黒い槍が無数に迫っていた。槍が二人を襲う瞬間、突如水の盾が二人を守った。

 

だが、その盾を突如地面から生え出て来た木の根が貫いた。才蔵は鎌之介を担ぎすぐに避けた。

 

 

「おやおや……避けることは出来るのだな?」

 

「こっっの!!」

 

「ホホホ!所詮ただの人の子……

 

お主等の力は、私の力によって創られたもの……私に勝とう何て、無理な話」

 

「クッ!!」

 

「さぁ、大将でも壊しますか」

 

 

久久能智神が指を鳴らす音と共に、幸村と大助の四方から鋭く尖った木の根が、二人目掛けて突っ込んできた。

その攻撃を防ごうと、水の盾を出す六郎だが彼の攻撃は一切効かず、盾を貫いてはどんどん二人に近付いていた。

 

 

「若!!」

「大助!!」

 

 

その時だった……

 

木の根が、風の如く切り刻まれ破片が地面へ落ちた。

 

 

「?……!?

 

お、お前等!!」

 

 

「ちょっと優、私より多く切るのやめなさいよ!」

 

「僕はいつも通り、切ったまでですよ。

 

悔しかったら、僕の動きに合わせればいいじゃないですか」

 

 

幸村達の前に立つのは、刀を肩に担ぐ紫苑と刀を握る優助だった。

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