東方家族録   作:さまりと

56 / 69
さあ、魔理沙と信の弾幕ごっこです
短いですが、ゆっくりどうぞ。


第51話【新たな力で】

「『運任』〈ドキドキわくわく抽選会〉!」

「やっぱりそれなのか!」

「もちろんこれだ!今回はこれだな……」

「油断大敵なんだぜっ!『魔符』〈スターダストレヴァリエ〉」

 

信が強化されたカードを手にとった瞬間、魔理沙が先制といわんばかりにスペカを唱えた

 

「なんの!『花符』〈千本桜〉!」

 

一瞬にして生えた桜の木がその身を散らし、花びらへと変えていく。その美しい弾幕によって魔理沙の攻撃は完璧に相殺された

 

「ったく。何度見ても綺麗な弾幕なんだぜ!!」

「お褒めに預かり光栄ですっ!」

 

言い合いながら弾幕を飛ばす。もちろん魔理沙も打ち返してきているのでぶつかり、相殺され、避けられる。そう簡単にはいかない

 

「ならこいつはどうだ?『迷走』〈亡霊達の歩〉!」

「はっ!残念だがそのスペカの弱点はもう割れてるんだぜっ!『恋符』〈ノンディレクショナルレーザー〉!」

「やっぱり知ってたか。だが……」

 

密度が低く、その一つ一つが脆いためレーザー系の弾幕を弱点としている『亡霊達の歩』だが。今回は違った

 

「毎回おんなじ性能とは限んないぞっ!」

「なっ!」

 

レーザーは多くの弾幕をとらえようとしていたが、それぞれ最初にぶつかったところで相殺してしまう

 

「今回の強化カードはこれなんだよ!因みに暗黒盆踊りが今回の除外カードだ」

「ぐっ!そんなことバラしちまっていいのかっっって本っ当に避けにくいんだぜ!」

「続けていくぞっ!『迷惑』〈刃の舞〉」

 

大量の手裏剣が放たれ、『亡霊達の歩』にぶつかり、増殖する。限りなく回避不可能な状況になってしまった

 

「『恋符』〈マスタースパーク〉!!」

 

その状況を打開するために魔理沙は大技を放つ。だが、それは信にとって格好の餌食だ

 

「また俺の勝ちだな」

 

一瞬にして距離を積めた信は、勝利を確信しながら1発の霊力弾を魔理沙に直接撃ち込んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「かかったな♪」

「なっ!」

 

撃ち込めなかった!!

 

「『天儀』〈オーレリーズサン〉!」

「ヤバイっ!」

 

咄嗟に距離を取った信だが流石に近すぎた。魔理沙の回りを周回する球体から放たれる弾幕に加えて魔理沙は大量の魔力弾を放っている。避けきるのはあまりに非現実的だ

 

「『武刃』〈秋水〉!」

 

慌ててジャパニーズライトセイバーを召喚してその猛攻に対処した。だが、魔理沙は既に次の攻撃を準備している

八卦炉を構え、信に向ける

 

「『魔砲』〈ファイナルスパーク〉ッ!!!!!!!」

「まずっ!」

 

放たれた渾身の一撃は自らが放った弾幕もろとも信を呑み込んだ

 

「………」

 

 

 

直撃を確信した魔理沙は両の拳を思いきり握り、天に向けて突き上げた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「勝っt「油断大敵。『怪符』〈破壊光線〉」」

 

背後から声が聞こえたときにはもう遅かった

強い衝撃が背中を襲い、それが勝敗を決める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何でなんだぜ……確実に捉えたはず…」

「俺が妖力を使えるようになったことを忘れちゃいけないぞ~」

「あっ!!」

「まだまだ詰めが甘いな。」

「ぐぅううっ!!悔しいんだぜっ!!絶対勝ったと思ったのに!!!」

「はっはっは!また俺の勝ちだ」

「ぬぅううっ!!!」

「はっはっはっは!」

 

地面に倒れ込みながら悔しがる魔理沙を見て、信は高らかに笑った

こうしてこの異変の最初の弾幕ごっこは明渡信の勝利で幕を閉じた

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。