「ちょっと待て!!!聞いてないぞ!!!」
「え?」
智也が声を荒げながら耀に近づくが、耀自身は何故智也が驚いているのかが理解出来なかった。
「耀が艦娘だって、初めて知ったぞ!!!」
「俺もだ!!!どうやってなるんだ!!!教えてくれ!!!」
片岡と那珂が智也のように声を荒げ、耀に近づいてくる。
「分かった、分かったよ!!!」
耀は、2人を蹴り飛ばし、自分のベッドスペースに移動し、座ると、艦娘の適正が現れる事についてを説明し始めた。
「適性があって艦娘になった娘じゃなく、建造された艦娘に好かれて、肌と肌が触れ合えば、男女関係なく艦娘になる適性反応が出るってこと?」
「そ。」
「つまり、俺は五十鈴とヤれってこと?」
「違うよ。該当艦娘が誰か好きになって、直接キスをしたり、一緒にお風呂入るだけで相手に艦娘になる適性反応が出るんだって。」
智也が顔を赤く染めながら聞いてきたが、耀は普通に答えた。
「なるほどー。じゃあ俺は五十鈴と風呂に入ったから適性はあるな。」
「じゃあ、艤装持ってみる?自分達の艤装って一般人には持てないんだけど、適性があれば、艤装を持てるようになるんだって。そこから覚醒するかどうかは本人次第だけど。」
「覚醒すると?」
「さっきのようにパソコンのモニター上に表示されるよ。あの〝あけぼの〟は、自分自身だし。まあ、出撃とかは出来ないし、どの艦種になるかも分からないからね。自分は駆逐艦じゃなくて護衛艦になったし・・・。」
智也は、説明を聞いているのか分からないが、耀の持っていた12.7cm連装砲を上下左右に動かしていた。
「へー。お!!!持てた・・・!!!で、ここからどうやって艦娘になるんだ?」
「適性のある通常の人を艦娘に覚醒させる為には、覚醒機材があれば可能だよ。でも、覚醒反応を与えるのは、すごいショックな出来事が起こるか、病気で、身体を衰弱させるか、専用の機械にぶち込むしかないんだ。反応が出れば、元の姿と艦娘の姿に変えられる明石印の禍々しい薬と、覚醒用の薬を飲めばなれるぞ。」
片岡と那珂はそういう類の話が苦手で、寝てしまったり、スマホや携帯ゲームをしてしまうが、今日は珍しく話を聞いていた。
「で、明石は?」
「家にいるよ。」
耀が、その言葉を言った瞬間、3人が残念そうな顔をしたのは、言うまでもない。
「あっ!!!そうだ!!!明石印の艦名チェッカー持ってるよ!!!」
その3人の顔を見た耀は直ぐにバッグの中から、いつ作られたか分からない艦名チェッカーを出した。
「「「おおお!!!」」」
その機械を見た3人が上機嫌になり始めた。
「使い方は、こう、身体のある一部分をかざすと・・・。はい。」
耀の腕をかざした艦名チェッカーは、液晶部分に〝護衛艦 あけぼの〟と、書かれていた。
「「「おおおおおおおお!!!」」」
3人は、さらに機嫌が良くなり始めた。
「俺やるー!!!五十鈴かなー。」
智也がそう言い、耀から艦名チェッカーを借り、手をかざした。すると、
〝戦艦 伊勢〟
と、表示されていた。
「・・・。」
智也は、五十鈴ではなく、伊勢だったことを知り、落胆した。なお、片岡と那珂が艦名チェッカーを使ったが、片岡は〝適性無し〟、那珂は〝軽巡 那珂〟と表示されていたらしい。