かしゆりビーチで小さな事件が発生した後、耀達を乗せたバスは糸満市に向けて沖縄自動車道を走っていた。耀は横に座っている曙と話をしていた時、後ろに座っていた那珂が話しかけてきた。
「なあ耀。民泊って
「うん。しおりにそう載ってるし。」
耀は、リュックに入っていた黄色いしおりの民泊の部分を見ながらそう答えた。
「でも、なんか嫌な予感しかし無いけどな・・・。」
「そうだよね・・・。名前からして艦娘だよね・・・。」
嫌な予感がした耀と那珂は、しばらく考えていたが、なんか途中から考えるのがめんどくさくなり始めたので、2人共、身体を元いた体制に直した。が、バスは「そんな事を知らん」と、言っているのか、最高速度で沖縄自動車道を疾走していた。
「
JAのホールの1番前で、糸満市の職員がそう挨拶した。そう、今は着村式である。2年生総勢240名が職員の話を聞いている。
「なあ、耀。お前の艤装に妖精さんっているのか?」
「いるよ。」
職員の話も聞かない片岡が、耀の艤装に妖精さんが居るか?という事を聞いたので、耀は、どの妖精にすべきかを5秒程考え、「ほら。」と言いながら、黒の作業帽を被り深い青の作業服を着て、インカムとメガネを着けている妖精さんを手の上に出した。
「どうも!!!耀さんのCIC妖精です。役割は水雷長です!!!」
耀の水雷長妖精は、耀の手のひらの上で、片岡と那珂、南島に向かって敬礼をした。
「「おおお!!!」」
片岡と那珂は、初めて妖精さんを見るので、目を輝かせた。
「なんか、顔からしてアスロック無駄撃ちしそうな顔だな。アスロック無駄撃ちやるなよ?」
「しませんよー。やだなー。アハハハー(棒)。」
南島は、何か既視感を覚える見た目の某水雷長妖精さんだったため、アスロック無駄撃ちについて言ったら、水雷長妖精は、笑いながら誤魔化していた。「そんなに・・・、僕達の力が見たいのか・・・?」
「なんか撃ってそうで不安だ。」
「別の妖精さんもいるのか?」
南島が不安がっていて、那珂は、水雷長妖精色々に聞いていたりした。
「いますよー。」
・ワ・「よびましたかー?」
水雷長妖精が、「別の妖精さんもいるのか?」という那珂に聞かれ、砲雷長妖精を出そうとしたが、別世界の妖精さんが出てきてしまった。お帰り下さい。
「「「「「お前じゃない!!!」」」」」
「おー、粟本、那珂、片岡、南島ー。急に大声出してどうした?」
4人は、別世界の妖精さんを見た瞬間、大声を出してしまい、担任に声をかけられたので、直ぐに黙った。
「おい、妖精さんの姿ってみんなに見えないのか?」
片岡は、担任に注意されたためか、声をかなり小さくして、水雷長妖精に尋ねた。
「艦娘と、私が見せたいと思った人は見えますよ。」
「へー。じゃあ先生や、艦娘の適性がある人には?」
水雷長妖精が、説明すると、片岡は、頷きながら、また水雷長妖精に尋ねた。すると、水雷長妖精は、誇らしげに、
「見えてないですね。貴方達3人が私を見れるのは見えるようにしてるので。」
と、言っていた。
『それでは、民泊の家の代表の皆様は、生徒さんと顔合わせをしてください。』
「こんにちはー。
糸満市の職員が、各家庭の代表者を、各生徒達の元に向かう様に指示を出したので、耀の目の前には、〝阿野挟 千尋〟と書かれたフリップを持った、赤みがかった茶髪で、左右に太い三つ編みを作っている髪型の女性が挨拶をしながら話しかけてきた。
「「「「こんにちはー。」」」」
耀達4人も、阿野挟さんに挨拶をする。
『それでは、各お宅の方へ向かってください。』
「それでは、行きますよー。」
糸満市の職員が、各家庭に向うように促したので、阿野挟さんに4人はついて行き、ホールの駐車場に止めているワンボックスカーに乗った。那珂が助手席、耀と南島、片岡が後部座席に座った。
耀達を乗せた車は、糸満市内をしばらく走っていた。車内では、水雷長妖精が、耀の方の上に登っていた。
「ヨイショ・・・、ヨイショ・・・。ふー。」
「いやー、可愛らしい妖精さんですねー。」
阿野挟さんは、バックミラーで、耀の肩に水雷長妖精が登っているのを見て、そう言った。
「「「「「え?」」」」」
その瞬間、車の中が静まり返った・・・。