ドキドキプリキュア 前日譚異伝~MISSING SWORD~ 作:メガネ虎
次の朝、ジョーカーの体のおかげで怪我はまるで最初からなかったかのように消えており剣崎は外に出ることにした。
昨日のDBとの会話で人と話す位ならジョーカーの闘争本能は心配無いことも分かり安心すると同時に今まで話さなかった事を少し後悔した。
たまたまそこらへんにいたメイドさんに出口を聞いて出口は結構簡単に見つけることが出来た。
出口を見つけるまでの道のりの中で2つの発見があった。
1つはこのトランプ王国には一人でに掃除を完璧にやってくれるロボットがいたことだ。滅多に使わないと言っていた部屋さえとても綺麗に片付けていたのも納得できる。
ーー地球にきたら間違いなく売れるな、そんなことを剣崎は思った。
もう1つはDBと会ったことだ、怪我が跡形もなく消えていることに違和感を持たれたがその時メイドの一人がDBを呼び再び何とかこの場から救われたのだった。
王宮を出てみると昨日見たようなトランプのスートが民家に、人々の服に、と街の至る所にあった。
ーー流石トランプ王国なだけに、すごいな。剣崎はそんな風景に感動していた。
少し歩くとどこからか人の歌声が聞こえてきた。透明感がありそれでいてよく響いている、耳を澄ませるとどうやら自分の正面にある小さなホールから聞こえてくるようだ。
ホールに入ってみると一人の女の子が歌を歌っていた。
紫色のショートカットで目がキリッとしているのが印象的である、まだ中学生ぐらいだろうか。
女の子が歌を歌い終えると剣崎は拍手していた、すると女の子は怪訝に思ったのか「・・・どちら様?」と聞いてきた。
「ごめん、ごめん。思わず拍手しちゃった。俺は剣崎一真よろしくな!」
女の子は呟くように「・・マコトよ」と言った。
「そうか、もしかして王女様専属の歌手って君のこと?」
「・・そうよ、でも今王女様は病気で寝込んでいるから私の出番はないわ。・・何で知ってるの?」
「君のお世話役の人に聞いたから。」
「・・ふうん」
・・全然会話が続かない。何かもっと話の種になるようなことはないかと辺りを見回すと1つ違和感を見つけた。
「友達とかは?一緒にいる人とかいないの?」若い女の子が一人でいることを不思議に思い聞いてみた。
すると「・・いない。・・別にいらないし。」
返ってきたのは少し寂しい回答だった。
そんな回答に剣崎は思わず反論せずにはいられなくなった。「そんな事はないよ!友達とか仲間はどんな時も助けてくれるものだよ!!」かつてかけがえの無い仲間達に出会い、時には戦うこともあったが最後は自分の為にそしてジョーカーである友を救うために命懸けで戦いを挑んだ、そんな経験が剣崎を熱くさせた。
・・が突然声を荒げたことにマコトは引いているようだ。
「・・ごめん」我に帰り恥ずかしく思った剣崎はマコトに謝った。
それから数十秒の沈黙が流れたが、突如ゴシャァァ!!という音がその沈黙を破った。
ホールの外に出るとーー巨大なゴリラやイカが街に降りたっていた。
如何でしょうか?
次回はバトル回となります、お楽しみに!