ドキドキプリキュア 前日譚異伝~MISSING SWORD~   作:メガネ虎

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Sの誕生後編、ヒーローらしく最初はちょっと補整かかってる位カッコ良く書けるよう努力しました。


Sの誕生/今、光の中で

「ジィコチューよー、ここら一帯をぉー襲ってしまいなさぁーい。今ならぁープリキュアいなぁーいから大丈夫よーん」

「「ジコチュー!!」」二体のハゲタカジコチューを操っていたのはルストだった。

気だるい物言いとは裏腹に敵側の状況を冷静に把握したやり方で王宮に襲いかかる。

 

「ダビィ・・行くよ!」「もちろんだビィ!」

マコトはパートナー妖精であるダビィと覚悟を示し合い今まさに暴れようとしているジコチューのいる戦場に向かった。

 

「い、いやぁ・・」「ジコッチュー!」

その戦場には何の関係も無い女の子がジコチューに襲われそうになり、女の子は動けずへたれこんでいた。

「プリキュア!ラブリンク!!」「L O V E(エル オー ブイ イー)!!」

人間体でも妖精の姿でもない手のひらサイズのデバイス「ラブリーコミューン」になったダビィに王女から頂いた宝石「キュアラビーズ」を装着、更に液晶部分にLoveの字を描くとマコトの体は光に包まれその状態で女の子の方へ走り出す。

 

女の子を抱きかかえて安全な場所へ移動させ、ジコチューに攻撃を加える。

「ジコッ!?」ラルク仕込みの素早い動きにジコチューは動きを止める。

「あーら、まだプリキュアってぇーいたのねぇー。・・何者かしら?」

計画が外れた怒りを抑えながらルストは光の正体を確かめるため光弾を放つ。

 

光はそれをかわし、光弾は地面に着弾すると盛大な砂ぼこりを上げた。

それが晴れると遂に光の正体は全貌を現した。

 

全体的に紫をベースにした衣装を纏い、髪を留めるピンやイヤリングにスペードをあしらった戦士はルストのご要望通り名乗り上げた。

 

「私は剣、王女様をそして皆を護る最後の剣!」

ーーもう昨日とは違う、今度こそ私が護り抜くんだ!

そんな思いを胸にして、紫のスペードのプリキュアはラルクもランサーも居ない悲しさの残る背中を向けた。

「勇気の刃!キュアソード!!」

 

「・・なぁーんだ、ただの新人さんじゃなぁーい」

まだプリキュアが残っていたと思ったら別に大したことはなかったことにルストは拍子抜けしてしまった。

 

「このキュアソードが愛の剣であなたの野望を断ち切ってみせる!」

そんなルストにキュアソードは手でスペードの形を作り、先輩プリキュアと同じく啖呵を切った。

 

「・・やれるものならやってみな。ジコチュー!やれ!!」

「「ジコチュー!!」」

ルストはジコチュー二体に指示し、プリキュアに襲いかからせた。

 

「プリキュアー!がんばってー!!」「そうだー!がんばれー!!」「いけーー!」

先程助けた女の子を筆頭にプリキュアへ声援が送られた。

 

その言葉を受けソードはジコチュー二体に挑む。

ソードはまず紫色のスペードを模した剣のエネルギーを投げてジコチューを牽制する。

 

「・・ジコーー!!」焦れったく思った二体はソードへ反撃に出る。

 

一体は大きく羽ばたいて突風を起こし、もう一体はソードの牽制を空高く飛んで避けそこから翼を折り畳み突進攻撃を繰り出す。

 

「フッ!!」まずソードは突風をプリキュアの力を最大限に活かした大ジャンプでよけ、更にもう一体のジコチューの方へ向き突進してくるジコチューに紫のエネルギーを込めた手刀ですれ違いざまに切り裂く。

 

「ジッコッ!?」手刀で斬られたジコチューはバランスを崩し、突風を起こしたジコチューに突進してしまう。

 

「ソード!決めるビィ!!」「ええ!」

ソードはラブリーコミューンにもう1つのラビーズをセットし、円を描き必殺技の準備に移る。

 

だが

「んなことはぁー、させないよぉーっ!」

ルストは光弾を放ちそれを妨害、まだもつれ合っているジコチューの代わりに自身がソードに襲いかかった。

 

必殺技を妨害されたがすぐに体勢を直したソードは剣のエネルギーをルストに打ち出す。

対するルストも光弾を次々に放つ。

 

互いにかわしては攻撃、攻撃してはかわす、光弾の撃ち合いを展開しながら距離を縮める。

 

そして互いに手が届く範囲に近づいた時、手刀とパンチの一撃が彼女達のファーストコンタクトとなる。

 

「なんで?何故こんな人々の迷惑をかける事をするの?」

「なぁーに言ってんの、楽しいからにぃー決まっているでしょーがっ!!」

互いに平行線をいく主張。

王女をそして皆を護るために戦うソードにはまるで理解できなかった。

 

しかしボヤボヤしていられない、手刀を繰り出し避けられれば剣のエネルギーを放ち、光弾を撃たれれば側転してかわし手刀を決めていく。

 

ソードはラルクのような華麗な回避とランサーのような力強い手刀を出す、バランスの良いプリキュアである。

 

だがまだ初陣の戦士

「そぉーこッ!」ソードの一瞬の隙を見切ったルストの光弾が左肩を直撃。

 

「うわぁぁぁー!!」

たった一撃でソードは大きく吹き飛んだ。

「さっきからぁー、あなたの攻撃へなちょこすぎぃー」

軽く体を払いながら余裕の表情でルストはソードに言い放つ。

 

キュアソードはまだジコチュー幹部とやり合うには戦いの経験が圧倒的に少な過ぎるのだ。

 

「そろそろ良いでしょー、ジコチューやっちゃってぇー」

「「ジコチュー!!」」

ようやく体勢を整えた二体のハゲタカジコチューはソードに突風を巻き起こす。

二体でやるため風の強さは先程の二倍となった。

 

突風は台風レベルの激しさを持ち、トランプ王国の建物は吹き飛んだり、外装が飛んで中があらわになっていき、声援を送っていた住民も避難する。

 

そして当のソードは天高く飛んでいき3キロほど先の地面に着地、いや墜落し大きなヒビを入れながら倒れこんだ。

 

「キュアソード!!・・くっ、ヘシン!」「change」

キュアソードのピンチに剣崎は先のグレイブ戦のダメージの痛みに耐えながらブレイドに変身、最初の戦いより早くベルトはブレイバックルに変化、ソードの援護にかかる。

 

ピピピッ「メタル」ピピピッ「タックル」

二枚のカードをスキャンしブレイドはいまだに突風を起こすハゲタカジコチュー二体に突進、メタルのおかげで吹き飛ぶことなく突き進む。

 

「ジコォッ!?」メタルの重さを足したブレイドの突撃にジコチューは二体ともぶっ飛ばされた。

 

「・・・あのときのナイトさんかぁー」

ブレイドを再び見たルストはその強さを知っていたため、ブレイドに挑まずジコチューで様子を探る。

 

二体のジコチューは二手に分かれ一体は風を起こし、もう一体は突進攻撃をする。

 

一度は避けたが、大きく動いた事でグレイブ戦で受けた腹の傷が開き膝を付く。

そこに第2波を受けブレイドはピンチに陥る、空中の敵に対抗できるカード『クイーン』を腕に付けていた機械「ラウズアブゾーバー」に入れようとするがまた風が起こりカードを手放してしまった。

 

すでに限界になりつつある体を起こし、突進してくるジコチューを迎え撃とうとする。

 

バシュン!

突然スペードの大きなエネルギーがジコチューに直撃、ジコチューは体勢を崩し突進をキャンセルする。

 

撃ってきた方向にはソードがいた。

その手には一枚のカードが握られている。

「剣崎さんっ!!」

ソードはカードを投げ見事ブレイドはキャッチ、すぐさまそれをラウズアブゾーバーに挿入。

「アブゾーブクイーン」

キュウゥン・・キュウゥン・・

アブゾーバーから二枚のカードが展開、そのうちの一枚『ジャック』を抜きスキャンした。

 

「フュージョンジャック」

ブレイドの胸部に鷲の紋章が出現、仮面は金に変化、背中には大きな羽が付き、ブレイラウザーも切っ先が伸びた。

これがブレイドの強化形態、フュージョンジャックである。

 

「フッ!!」ブレイドは羽を開き風を起こすジコチューに一撃、更に空を飛ぶもう一体と空中戦を挑みかかる。

 

「ジコッチュー!!」ジコチューはここがホームベースといわんばかりに旋回、急降下、急上昇しブレイドを撹乱しようとするがブレイドはそれに全て追いつき二枚のカードをラウズした。

 

ピピピッ「マッハ」ピピピッ「ビート」

ブレイラウザーを左手に持ち、ジコチューよりもさらに速く飛びブレイドは右ストレートをジコチューの背中の羽の付け根に見舞った。

 

「ジコォォ!!」自慢の羽が使えなくなったハゲタカジコチューは何もできず、ソードの方向に墜ちていった。

 

「今だ!ソード!!」「ええ!」

ブレイドに促され、ソードは先程は使えなかった必殺技をジコチューに繰り出した。

 

「煌めけ!ホーリーソード!!」スペードを模した剣のエネルギーを大量に撃ちだしジコチューを蜂の巣にする。

「ラブ!ラブ!ラーブ!!」ジコチューは黒い体を消滅させ浄化に成功したのだった。

 

ソードの勝利を見届けブレイドももう一体のジコチューに向き直り二枚のカードをラウズする。

ピピピッ「サンダー」ピピピッ「スラッシュ」

「ライトニングスラッシュ」

 

ブレイドは一旦空高く飛び、そこから急降下し電気を纏った斬撃をジコチューに斬りかかった。

グレイブ戦よりも威力を大きく上げたフュージョンジャックでの必殺技「ライトニングスラッシュ」はジコチューを袈裟斬りにし、ジコチューは爆散。

中から通常に戻ったハートのプシュケーは元の有るべき場所へ戻っていった。

 

ジコチューを全て倒し、空から光が射し込む。

吹き飛んだ建物や街は綺麗に修復された。

 

「・・またくるわぁー」ルストはどこかへ去っていった。

 

夕陽が二人の戦士に当たる、それを病院から予定通り退院したナツミとマキは見ていた。

 

「あの子も一人前だね・・」「そうね・・」

その言葉は二人の戦士の激闘を讃える国民の歓声に飲まれていった。

 

その夜、王宮の空き部屋にてマコトは剣崎と二人きりで話していた。

「・・ありがとう」

「いいって、こっちも助けて貰ったし。」

二人の戦士に多くの言葉は要らなかった。

互いの握りこぶしをコツンと合わせ信頼を確かめる、それだけで充分だった。

 

同じ頃王宮の玉座

「ダビィはちゃんと良いプリキュアのパートナー妖精になったわよ、あなた達も素晴らしいパートナーに出会えると良いわね」

そう言いながら王女は三つの卵を撫でた。

 

王女の優しい気持ちは彼女の右手に桃色の光を与え、卵に力を与えた。

 

ピキピキッパキッ!

そこから三つの卵はそれぞれピンクのウサギ、青いイヌ、黄色いクマの妖精が孵った。

「シャル~!」

 

王女の目には希望の光が見えていた。

 




キュアソード(SWORD)そして後に世界を救う事に大きく貢献するキュアハートというsuper heroのパートナー妖精のシャルル(Syalulu)達の誕生いかがでしたか?
W風のタイトルを作るのは楽しいですが、2話完結にしなければいけないので大変でした。
次回は遂に最終章突入!
お楽しみに!
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