新・魔法少女リリカルなのは-Requiem- 作:エディさん
ようやく更新…遅くて申し訳ありません。亀更新ってタグつけとこうかなと結構悩んでおります。
では、どうぞ
それから数時間後。カフェでのんびりしながら過ごしていると、既に街がオレンジ色に染まっていた。
「はやいなぁ、こんな時間か」
時刻は6時過ぎ。ショッピングモールの入り口近くにいたはやて達はいた。
「そろそろ解散かな?」
「そうだね。じゃあ、はやてちゃん、榴斗くん。私とフェイトちゃんはこっちだから」
「うん、また明日な」
「また明日ね」
「バイバーイ」
なのはとフェイトは手を振ってその場を後にしていき、そんななのは達の背中ををはやてと榴斗はジッと見ていた。
「んじゃ、オレ達もそろそろ帰ろうか?」
「せやね。途中までは一緒…かな?」
「そうなるね。今朝ぶつかったあの辺りくらいかな」
「学校に近いところに住んでるん?」
「そう。歩いて20分くらいだし、周辺にはコンビニとかあるからかなり便利ではあるかな」
「なるほど」
そんな他愛のない会話をしながら2人は並んで歩く。その間にも空は少しずつだが暗くなっていき、夕日の反対側の空では夜の闇が姿を現していた。
「暗くなってきたね…八神さん大丈夫?家の近くまで送らなくて」
「え?あぁ、平気や。問題あらへんで」
「そう?」
なら良いけどと言って榴斗は軽く頭を掻いた。
「そだ、八神さん。今日はありがとね。初めて会ったのにここまで良くしてくれてさ」
「ううん、折角やし。仲良くなれたらええなぁと思ってな」
「そっか…ありがとね」
にっこりと笑う榴斗に、はやても同じように笑う。すると…
「あっ、はやて」
突然幼い女の子の声が聞こえ、2人は声のした方へ視線を向ける。そこにいたのは、赤に近いオレンジ色の髪を2つの三つ編みにして結んだ少女と金髪のショートカットヘアーの綺麗な女性が立っていた。
「シャマル、ヴィータ」
「あら、はやてちゃん。こちらは…お友達?」
「あーせやった、紹介するな。こちら今日会って友達になった…」
「か、神崎榴斗です。よろしくお願いします」
少し緊張した面持ちで軽く頭を下げて榴斗は自己紹介をした。
「はじめまして、シャマルです。はやてちゃんがお世話になってます」
「いえいえ、こっちがお世話になってばかりで…助かっております」
「フフ、そんなに緊張しなくてもええんやで榴斗くん」
「あ…うん、ごめん。アハハ」
手で口元を隠しながら笑うはやてを見て榴斗は頭に手を当てながら苦笑した。
「それにしても…」
シャマルがはやてと榴斗を交互に見ながら小さく笑っている。
「はやてちゃんにも遂に春が来たんですね。彼氏と一緒に帰ってくるなんて」
「えっ!?ち、違うよシャマル!!榴斗くんとはそういう関係じゃあらへんから!!」
「…カレシ?」
顔を真っ赤にして慌てるはやてに対して、榴斗は首を傾げながら頭の上に「?」を浮かべていた。
「八神さん…カレシって何?おでんにつけるアレ?」
「いや、お前それは辛子だぞ」
ヴィータが何言ってんだこいつ的な表情をしてツッコミを入れた。
「…じゃあ、カレシって?」
「な、なんでもあらへんよ榴斗くん!気にしたらあかん!」
「…?うん」
どこか腑に落ちなさそうにしているが、仕方がないと諦めるように頷いた。
「じゃあ、八神さん。家族と一緒で安心したし、オレはここで…」
「ん?そう?ご飯一緒に食べてもええけど」
「ううん、この後は別の用事があるし」
「校門で言ってた降臨クエスト?」
「ううん、また別の用事…ちょっとやることがあってね」
「そか…ほんなら、また今度やね」
「うん、それじゃ…また明日ね。八神さん」
「うん、また明日な。榴斗くん」
じゃ、と言って榴斗ははやてに手を振り、シャマル達には軽く頭を下げた後、その場を離れた。
「…さて、ほんなら私達も戻ろか?」
「はい」
「うん」
はやて達は頷き合うと、同じようにしてその場を離れ、自身の家に帰ることとなった。
時は同じくして、帰り道を歩いているなのはとフェイト。夜の闇が更に空へ広がっていき、辺りも段々と薄暗くなってきている。
「それにしても今日のはやてちゃん、元気良かったね」
「そうだね。榴斗と仲良くなりたかったのかな?」
「かもしれないね。私達の周りの男の子ってクロノくんとか、ユーノくんとかしかいないし」
なのはの言うクロノとはクロノ・ハラオウン。フェイトの義理の兄にあたる人で、現在は時空管理局で提督になっている人だ。もう1人のユーノとは『ユーノ・スクライア』。現在は管理局にデータベース『無限書庫』の司書長を務めており、なのはにとってはPT事件の時から仲良くしている幼馴染でもある。
「ユーノやクロノとも仲良くなれるかな?榴斗」
「もし2人を紹介するならその前に私達のこと説明しなくちゃいけないし…もしかしたらびっくりするんじゃないかな?」
「フフ、確かにね」
「そうか?オレは別に驚きはしないがな」
「…え?」
突然会話の中に入ってきた聞き慣れぬ男の声に2人は声のした方へと視線を向けた。
「ただ管理局の人間ってなると…できるならお断りだな」
そこにいたのは肩の上まで伸びた銀色に輝く髪、宝石のように輝く緑色の瞳。歳は同世代くらいだろうか?白いローブを身に纏った男がそこに立っていた。
「…貴方は誰?」
目つきを鋭くさせ、いち早く懐から逆三角の形をした金色の宝石…バルディッシュを取り出しながらフェイトは問う。隣に居るなのはも身構えながら懐から赤い球体の宝石…レイジングハートを取り出した。
「オレか?そうだな…」
男がローブの中から腕を伸ばす。その伸ばした腕の先にある手には、黒い結晶のようなものを持っていた。
「オレは…復讐者だ」
男は結晶を手放した。その結晶は地面に落ちた瞬間に砕け小さな欠片へと姿を変えた、その瞬間だった。結晶が落ちた所から辺り一帯に爆風が吹き荒れ、なのはとフェイトはあまりの風に思わず目を閉じる。
「…い、今のは一体…?」
突然の事に驚くなのは。それと同時に感じたもの…魔力だ。
「なのは、周りを見て」
「…!これって…!?」
フェイトに言われるがまま周りを見渡す。建物も、道も、看板も、空も、何もかもが藍色に染まっていた。
「安心しろ…こいつはただの結界だ。結界の外からの通信遮断と魔力を持つ者を閉じ込める魔力結界…まぁ、ドンパチしても結界が消えれば元には戻るから問題はねぇだろ?」
淡々と結界について説明する男だが、フェイトとなのははより警戒を強めた。どんな仕掛けかは知らないが、結界内に閉じ込められた事に変わりはない。
「貴方は自分を復讐者と言った…なら、今まで起きた襲撃事件の犯人は…」
今朝フェイト達が話していた連続魔導師襲撃事件。フェイトの考えならこの男は…
「その言葉の続きが答え、と言っておこうか?」
「ならどうしてこんなことを?無関係な人達を巻き込んで、それがなんになるっていうの?」
「無関係?ハッ、お前ら管理局だって身勝手な正義を掲げて無関係な人間達を巻き込んで自分たちの都合の良い世界を作ろうとしてるだろうが」
「私達はそんなつもりは…!」
なのはが声を上げるが男は視線のみをなのはに向けた。
「無いと言い切れるのか?お前らのやってる事は自分の意見を相手に押し付けてるだけだろうが。正義?秩序?そんなもののためなら、世界の1つ滅ぼしたって構わないってか?随分と大層な正義だな?お前ら管理局ってのは…守るべき命なんて、本当は紙切れ同然にしか見てないんだろ?」
「私達はそんな…!」
「『違う』ってか?あーそうかよ。悪いが、もうこれ以上話すつもりはねぇ。ここからは…」
男はローブを脱ぎ捨てる。灰色のコートに肩や腕、腰には西洋風の甲冑を見に纏ってた姿をしている。
「…こいつで語れよ」
男はそう言って右手を前に突き出すようにして腕を伸ばした。よく見れば手首に銀色の翼の形をしたブレスレットがある。なのは達はそれが何なのか、すぐに理解できた。
「起きろ、『バルムンク』」
《Yes,my Lord》
ペンダントが光り輝き、辺り一帯を照らす。光が消えると、男の手には片翼を思わせる鍔をした両刃剣へと姿を変えた。
「なのは…やるしかないよ」
「でも、フェイトちゃん…」
「その金髪女の言うとおりだ。早いとこ構えろ。オレを止めたければ、実力で止めてみせろ」
男は剣先をなのはに突きつけるようにして構えた。冷たく殺気のこもった瞳も向けて、なのはを睨んでいた。
「…ひとつだけ、約束して」
「約束だと…?」
「私達が勝ったら…話を聞かせて欲しいの。何でこんなことをするのか…ちゃんと話をしたいの」
真っ直ぐに男に瞳を向けるなのは。その瞳は、男の殺気に引けを取らない、どこまでも真っ直ぐに見つめる瞳だ。
「…分かった。良いぜ。勝てたら、な?」
「…レイジングハート、お願い!」
「いくよ…バルディッシュ!」
「「セットアップ!!」」
それぞれの2人の体が輝き、なのは白を基調としたバリアジャケットに、フェイトは黒を基調としたバリアジャケットに白いマントを羽織った姿へと変えた。レイジングハートも先ほどの宝石から桜色と金色が基調となった杖へと変わり、バルディッシュも黒い斧に姿を変えた。
「…さて、ようやくか」
バリアジャケットを纏い、デバイスを構えるなのはとフェイトを見て男は小さく笑い、再びバルムンクを構え直した。
「ナイト・オブ・リベリオン…『ルナ・フォード・マルク』。お前達を倒す者だ…行くぞ!!」
「なのは!」
「行こう!フェイトちゃん!」
3人はほぼ同時に動き出す。その一瞬で、辺り一帯に轟音と閃光が走る。これが、開戦の始まりとなった。
ようやく、開戦です。次回はなのはとフェイトVSルナがメインとなります。他のキャラも出すかも…
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