グリモア 導かれし英雄たち   作:極デンドロビウム

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第1話 光との出逢い

霧の魔物、そう呼ばれる異形が確認されてから300年が経っていた。

それと同時期に人類の中にも魔法と呼ばれる魔物に対抗できうる力を行使できるものが現れ始めた。

しかし、人類と魔物との戦いは熾烈を極めた。

霧の魔物はその名の通り霧から生まれ、誕生してから時間が経過するほど個体の強さを増していく。更に倒せたとしても魔物は霧に戻るだけで時間が経てば再び魔物となる。

しかも人類は未だ大元となる霧の完全な除去手段を発見できずにいた。

その上人類に追い討ちを掛けるかのごとく魔物の数と強さが増す大侵攻と呼ばれる現象が6度も発生していた。

人類も魔物に対抗するために国連軍の結成と世界各地にて魔法使いの保護と育成のための学園を設立するなどの対策を続けていた。

この物語は日本の風飛市に存在する魔法学園の一つ、グリモアール魔法学園の生徒達が異世界より呼び寄せられた英雄達と出逢い共に戦った記録の物語である。

 

side ???

その日俺は宇宙警備隊の任務を終えた後、任務先の宙域で滅んでしまった故郷の仲間を探すために宇宙を飛んでいた。

その時だった、微かに声が聞こえてきたのは。

その声はとても弱々しかったがはっきりと助けを求める声であった。

声が強くなる方に向かって飛んで行くとそこにはワームホールが存在していた、一瞬我々を敵対視している侵略星人の罠という可能性も考えたが助けを求める声に嘘は感じられなかった。

そこで意を決してワームホールに飛び込むと眼下には青く輝く美しい星がそこにはあった。俺はこの星を知っている、いや、忘れるはずがない。

かつて故郷を失った俺が宇宙を放浪した末たどり着き、かけがえのない人々出逢い、別れた星。俺の第二の故郷、いや今では本当の故郷とも思っている星、その星の名は地球。ワームホールの先が地球に繋がっていたとは、声は地球から聞こえて来る、すぐに行かなくては。

俺はそう思い地球、そして日本に進路を向けた。

side out

 

side 怜

その日学園に緊急のクエストが入った、市街地に巨大な魔物が出現したということだ。

市街地に魔物が現れるのは珍しいことでありしかも巨大というのはほとんど有り得ないことだったはずだ。

そういえば最近友人である夏海が報道部で第七次侵攻の噂を調査していると言っていたと思いながら夏海ともう一人の友人、智花と共にクエストに向かった。

街で見た光景は信じられないものだった、今までクエストで遭遇してきた魔物とは比べ物にならない巨体の魔物、そして破壊された街の建物。

既に私達の他にもクエストに参加していた学園生が戦闘を始めているが魔物は無傷のようだった。それどころか学園生にも負傷者が出始めていた。

我々もすぐに戦闘に参加したが魔物を倒すことができず撤退命令が下された。

そんな時私は見てしまった、逃げ遅れた子供が居るのを、助けに行こうとした私よりも速く動いたものがいた、智花だった。

その時だった魔物が我々を狙い攻撃をし子供を庇った智花が重傷を負ったのは。

私はその時の光景を、そしてその後に起きる奇跡を生涯忘れることは無いだろう。

side out

 

怜 「智花、しっかりしろ!智花!!」

夏海 「今誰か呼ぶから待ってなさい!」

二人で智花に声を掛け励まそうとするが一目手遅れだということが分かってしまう。しかし、頭では理解していても心がそれを否定しようとしていた。

智花 「二人…供、私のことは…いい…から。あの子を…連れて逃げて。」

重傷を負っているはずの智花は自分より子供と怜達の身を案じ逃がそうとしている。

だが、魔物は獲物を逃がすつもりは無いのか彼女達に止めを刺そうと迫っていた。

怜 「クッ!奴め我々に止めを刺すつもりか!?」

迫り来る魔物を前に怜は悔し涙を流していた。皆を守りたい、常にそう思い鍛練してきた。だが、現実は迫る魔物を倒せず苦しむ友人を助けることすらできない。気が付くと彼女は助けを求める声を出していた。

怜 「誰か!智花を!!私達を助けてくれ!!」

だが、無情にも魔物の腕は自分達に向けて降り下ろされそうになっていた。奇跡を願っても降りかかるのは絶望、最早助からないそう思った瞬間、助けを求めた願いはちゃんと届いた。

??? 「イヤァーッ!」

巨大な光が魔物を吹き飛ばした、吹き飛んだ魔物が地面に激突して発生した風により視界を奪われた怜達が風が止んだ後に見たものは信じられないものだった。

そこには巨人が居た。銀色の特徴的な頭部に赤い体、黄色く輝く目と胸部にはプロテクターのようなものが着いておりその中心には青く輝く水晶のようなものがある。そして青い水晶の下には文字のような印があった。

その巨人の名はウルトラマンレオ!!かつて別の次元に存在する地球を数多くの怪獣や侵略者から守り抜いたウルトラ戦士であり後に伝説のウルトラ兄弟の一人となった存在である。

彼は地球の大気圏内に入った瞬間違和感を感じて居た。地球の至るところから邪悪な気配がするのである、もし地球に何か異変が有れば宇宙警備隊の誰かが派遣されていてもおかしくはない。しかしそのような連絡は全く無かった、だとすれば此処はかつて自分の弟子であるウルトラマンゼロが行ったようなアナザースペースかもしれない。そう考えていると少女達が怪獣に襲われていることに気付き急ぎ怪獣を吹き飛ばし少女達から遠ざけた。

そして再び少女達に目を向ける、彼女達は突然現れた自分に驚きそして警戒している、此処がもし自分の知る地球ならウルトラマンの存在を知っていてもおかしくはない。やはりそうなると此処はアナザースペースの地球らしい。そして少女の一人が傷を負っていることに気付く。

レオ (このままではこの少女の命が危ない。)

レオは自分の能力の一つリライブ光線を智花に向けて照射した。

夏海 「うわぁっ!巨人の目から光線が出たぁっ!?」

怜 「ッ!貴様ッ!智花に何をする!?」

突然レオの両目から光線が照射され夏海は驚き怜はレオに剣を向けようとした。その時二人の後ろからよく知る人物の声が聞こえてきた。

智花 「あれっ?私どうしてたんだっけ?」

そこには先程あれだけの傷を負っていた智花が無傷でそこに居た。

夏海 「智花ッ!あんた怪我は!?」

智花 「怪我?そういえばいつの間にか治ってる!!」

怜 「まさか!お前が治してくれたのか?」

怜が尋ねるとレオは一度頷いて答えた。そして智花がレオにお礼を言おうとしたとき、先程レオに吹き飛ばされた魔物が近くまで来ており自分を倒したレオに攻撃をしようとしていた。

怜 「あっ危ない!!」

咄嗟に怜が叫ぶ、しかしレオは後ろから向かって来ていた魔物の気配に既に気付いておりその拳を後ろの魔物に対して裏拳の要領で叩きつけた。

レオはこの時魔物という悪に対して怒りを燃やしていた、自分がこの街に降り立った時既に街はかなり破壊されていた、街の規模から察するにかなり発展していたのだろう。それはすなわちそれだけ人々が暮らし幸福な日常を謳歌していたということだ。それをこの魔物は人々から奪ったのだ。

人々の命を護るウルトラ戦士としてとても許せることではない。こいつは此処で必ず倒す!拳を硬く握ったレオはその思いで魔物に向かう。

それは普段からクエストで魔物と戦っている魔法使いの怜達から見てもまさに規格外の戦闘だった。魔物へと向かって走ったレオは一度跳び上がり落下の勢いを加えた手刀を魔物の頭部に叩き込む、魔物も反撃しようと腕を水平に振るうがレオはそれを弾き逆に腹部に正拳を当てる、堪らず魔物は後ろに下がるが無駄であった、魔物の頭部に回し蹴りを当て更に連続で拳を浴びせ続ける。それどころか魔物の頭部を掴み背負い投げの要領で地面に強く叩きつけた。この圧倒的な戦力差に魔物は逃げ出そうとする。だが、ウルトラマンは決して邪悪な者を逃がしはしない。助走をつけ遥か地上高く跳び赤熱化した右足を魔物に向け迫る。これこそウルトラ兄弟随一の身体能力を誇るレオの必殺技レオキックである!!レオキックでその身を貫かれた魔物は爆発し跡形もなく消滅した。

夏海 「嘘でしょ、あの巨人霧の魔物を霧ごと消滅させちゃった。」

怜 「あの巨人はいったい何者なんだ?」

智花 「正義のヒーロー、だったりして?」

レオ (あの怪獣は倒したがまだこの星の邪悪な気配は消えていない、この星に留まり情報を集めるべきか。とするとあの怪獣と戦っていた彼女達から聞くべきだな。)

レオは未だに邪悪な気配が残るこの地球を護るため残ることを決意した。そしてその為の情報を集めるため、かつてのように人間の姿へと変わった。

怜 「なんだ!?巨人が光だした?」

怜達が眩しさに目を瞑り光が収まった後にみると既にレオの姿は無かった、その代わりそこには修行僧の衣服を身に纏った壮年の男性がそこに居た。

怜 「あ、あなたは一体?」

??? 「俺の名は『おおとり ゲン』。またの名をウルトラマンレオという。」

こうしてこの日、霧の魔物から世界を護る魔法使いの少女達は異世界より訪れた英雄の一人、ウルトラマンレオと出逢ったのである。




初投稿です。実はグリモアは最近始めたばかりなので原作と違う所が有るかもしれませんがご容赦ください。
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