ショッピングモールで、ルイズに黒いオーラを入れられてから何日過ぎたのか。
いや、何年なのか、そんな時間の感覚すら感じる事の出来ない底なしの暗闇に双子両親はいた。
何も聞こえない。何も見えない。ただわかるのは、暗い、苦しい、寂しい、辛い、痛い等の、孤独感だけだけだった。
双子両親は、そんな絶望的な孤独に心が壊れ、今にでも狂いそうになっていた。
たが、狂う事は絶対に許されなかった。
そんな逃げ方は用意されていなかったのだ。
この永遠に続く孤独は、龍亞が今まで味合わされて来た孤独の、ほんの1部程度である。
両親はすぐにその事には気がついた。だが、それでも龍亞に対する想いが変わる事はなかった。
それよりも今まで以上に、龍亞に対する邪な感情、龍亞に対する負の感情は増大していた。
どうして、自分たちがこんな辛い目に合わなければならないのか?
どうして、この永遠の孤独から抜け出せないのか?
それは龍亞が悪い。龍亞の心が弱いせいだ。龍亞が苦しい時、誰かに助けてもらえると思っている甘い人間だからだ!
こんな出来損ないが、自分たちの息子として産まれてしまったからだ!
そう思う事しか、今の双子両親に出来る事はなかった。
実際は全くの逆で、龍亞の心は強い。助けてもらえないとわかってしまっている、そんな地獄の生活を送っていた。
そして、出来損ないどころかその尊い心は、聖人の域である。
ルイズに教えてもらった助かる方法は、龍亞と龍可を心の底から、本当の家族として愛し、1人の人間として認める事である。
普通に考えれば、この方法は簡単すぎる程である。
妻がお腹を痛めて産んだ我が子、自分たちの愛の結晶でもある我が子を、愛する事など、1人の人間として認める事など、当たり前の事である。
だが、そんな親として当たり前の事すらこの両親には絶対にする事は出来ない。
出来損ないとして見下し、世間体を気にして死なない様に最低限の事すら与えなかった息子。
シグナーという不思議な力だけしか興味が無く、ルイズにデュエルで負けたら切り捨てる娘。
私達が、飲み終えたペットボトルを捨てる、鼻をかみ終えたティッシュを捨てるのと同じ感覚である。
その程度の愛…いや、愛と呼ぶのかおこがましい程の感情の双子両親では、この無限地獄から逃れる術は有りはしないのである。
元の生活には戻れない。元の世界には戻れない。
けれども、龍亞を傷つけるだけの生きる価値の無いゴミクズには、お似合いの末路なのかもしれない。
今回は1話完結のその後ストーリーです。
龍亞と龍可の両親のお話でした。
まぁ、双子両親に対して同情も情けも全く感じませんね。
これが当然の報いですから。