それから約1ヶ月後、相変わらずスポンサーからの催促は、止まる事は無く、しかも今まで以上に酷くなっていた。
不動「はぁ、このままだとスポンサーからの資金援助は無くなってしまう。
だが、未だにモーメントは不安定。私はどうしたら…ゴホッ、ゴホッ!」
レクス「博士!まだお身体が優れないので、あまりご無理はなさらずに。」
スポンサーからの催促からの、ストレスやプレッシャーのせいで、不動博士は体調を崩していた。
サイス「おいおい博士よ、こんな夜に何かと思えば、そんなしょうもない話かよ。」
ルドガー「そう言うなサイスよ。研究者では無いお前はそう思うが、これは一大事なのだ。
それほど、我々が研究しているモーメントは、扱いが難しいんだ。」
4人の大人達は、これからをどうするか頭を抱えていた。
サイス「でもまぁ、なるようにしかならないし、モーメントの研究は、博士にしか出来ないんだろ?
だったら、スポンサーもこれ以上無理は言わない筈だろ。」
サイスの言葉はごもっともだが、それでも不動博士の心配は無くなる事は無かった。
ルドガー「そんな簡単な話では無いんだ。モーメントの研究は、このネオドミノシティの新たな希望なんだ。」
レクス「兄さんの言う通りだ。お前だって、この前の地震が起こした被害は、わかっているだろ。」
ルドガー「レクス!言葉を慎め!」
地震の話をした時の、サイスの顔色は言葉に表せない程、暗く悲しいものだった。
レクス「す、すまない…。」
不動「皆が不安になるのはわかる。私も、妻と遊星をここから避難させた。
それに、出来れば暦とディヴァインも避難させたいと、想っているんだ。」
ルドガー「そうですね…、確かに博士の言う通りかも知れません。あの2人はまだ若い。これ以上危険な研究に付き合わせる訳にはいけません。」
サイス「まぁな。特に暦は、過去が過去だけに自分だけじゃなく、他人の人生すらも興味が無い。
俺達と一緒だと、教育には悪いな。」
すると、部屋のドアが突然開きパジャマ姿の暦が入ってきた。
ルドガー「こ、暦!こんな時間に何か用か。もしかして、私達の話を聞いていたのか?」
ルドガーがそう聞くと、少し間をおいて暦は頷いた。
サイス「そうか。だが、勘違いするんじゃねぇぞ。これはお前を護るためだ。誰も、お前を見捨てる気は無い。」
暦「わかってる…、そんな事は痛いほどわかってるよ!
でも、それでも俺は皆と過ごしたい!
ここは俺にとって、初めての居場所でもあり、皆が初めての家族なんだ。どんな理由があっても、皆と離れたく無い!」
暦の涙に、不動博士は観念した。
不動「…わかった、私達の負けだ。でも、本当に危険なんだよ?もしかしたら、死んでしまうかも知れない、大事故が起こるかも知れないんだよ?」
暦「それくらい、どうって事無いよ。ディヴァインも同じ気持ちだと想う。あいつも、ここが居場所だしね。」
サイス「博士、コイツらは俺が責任をもって護るわ。だから暦、さっさと寝てこい。」
サイスがそう言うと、暦はニッコリと笑い、寝室へと歩いていった。
レクス「そうと決まれば、私達も寝ましょう。」
不動「そうだね。大切な事は決まったし、モーメントの事は話で解決しそうに、無いしね。」
そう言って大人達も、次々と自分の寝室へと向かって行った。
外伝2話目です!
予定では、3話で終了予定です。
暦の過去、また謎ですね。
活動報告内で、作品や私に対しての質問を募集します。
質問が多ければ、Q&Aとして外伝内で質問にお答えします。