ルイズ「もしかしたらって、思ってたけど、龍亞はやっぱり肌を隠してるね。」
龍可「そうね…。まだあの傷跡を見せたくないんだわ。」
ルイズと龍可は、浜辺にいる龍亞を見ながら切なそうに呟いた。
龍可「海水浴を凄く楽しみにしてたのに、このままだとつまらない思い出しか残らないわ。」
ルイズ「そうだ!龍亞も一緒に楽しめる、良い事思いついた。ルチアーノにリーシャ、2人もついてきて。」
ルイズはそう言って、3人を連れて龍亞の所まで行った。
~~~砂浜~~~
プラシド「はぁ…、海に来て泳がずにいるのは暇なものだな。それに今日に限って、太陽が照ってるから暑いな龍亞。」
プラシドは、眩しそうに太陽を見てそう言った。
プラシド「ん?なんだあいつら、こっちに来てるぞ。」
ルチアーノ「なんだよプラシド。ボク達が龍亞の所に来るのが、そんなにも駄目なのかよ?」
プラシド「別に、そんな事は言ってないだろ。」
ルイズ「そんな下らない話は良いから…、それよりも龍亞、これで遊ぼうよ。」
龍亞「それって、もしかしてビーチバレー?」
ルイズの持っている、ボールを見て龍亞は少し嬉しそうに言った。
ルイズ「龍亞の言う通りだよ。海水浴って、泳ぐだけが全てじゃない!
こう言った、遊びも海水浴の楽しみの1つだよ。」
龍亞「うん!じゃあ、速くビーチバレーやろうよ。
で、チームはどう分けるの?」
その後、ひと悶着あったがプラシドの提案でグッパーで決める事になった。
そして2チームに分かれ、数十分ほどビーチバレーを楽しんだ後、今度は砂遊びを始めた。
皆は、想い想いの砂の彫刻を造っていたが、龍亞だけは砂に絵を描いていた。
ルイズ「龍亞、いったい何を書いてるの?見せてよ。」
龍亞「まだ出来上がってないから、見ないでよ。もうすぐ出来上がるから、待っててね。」
そして出来上がった絵を見て、ルイズは涙を流した。
なぜなら、その絵はあまり上手では無かったが、龍亞が大切だと想っている人達の似顔絵だったからだ。
龍亞「やっぱり、絵を描くなら大好きな皆を描きたかったんだ。えへへ、なんだか恥ずかしいな…。」
ルイズ「そんな事無いよ。凄く上手に描けてるよ龍亞。
ボクは凄く嬉しいよ。じゃあさ、そっちに描いてある絵は何なの?」
ルイズはもう1つの絵を見ようとしたが、龍亞がルイズの前に立った。
龍亞「この絵は誰にも見せられないよ。例えルイズでも見ないで。」
その時、波が来て龍亞の絵を消してしまった。
ルイズ「消えちゃった…。見たかったな龍亞の絵。でも、龍亞が駄目って言うなら仕方ないね。」
プラシド「さてお前達、もう良い時間だからもう帰るぞ。」
プラシドがそう言うと、龍亞達は更衣室へと向かっていった。
龍亞「来年も、皆で海に来れたら良いね!」
ルイズ「そうだね。今度は鬼柳達も一緒に連れてこようね。」
笑いながら話している龍亞の後ろ姿を、プラシドは切なそうに見ていた。
プラシド「やはり、いくら大切な人に囲まれていても心はまだ幼いな…。」
プラシドは、さっきまで絵が描かれていた所を見ていた。
龍亞がルイズに見せなかった絵を、プラシドはしっかりと見ていたのだ。
龍亞の描いていた絵は、両親に撫でられて笑っている龍亞の絵だったのだ。
プラシド「これも、Z-ONEが言っていた悲しい未来の1つなのかな。」
そう言ってプラシドも、更衣室へと向かっていった。
もう9月も終わるのと同時に、龍亞の海水浴の話が終了しました。
季節外れだったかも知れませんが、本当にすみませんでした。
やはり龍亞は、あんなクズな両親だったからこそ、親からの愛に餓えているのかも知れませんね。