控え室に続く廊下を、サイスとジャックは歩いていた。
ジャック「それにしてもサイスよ、やはりお前のデュエルタクティクスは素晴らしいな。
あの時に、あのカードを発動してなければ…。」
ジャックが嬉しそうにサイスを誉めていると、突然サイスが立ち止まった。
ジャック「どうしたんだ?何かあったのか?」
サイス「いや…、そうだ!カーリーに勝利の報告をしてこい。お前の勝利を誰よりも喜んでくれるのは、カーリーだろ?
さぁ、さっさと行ってこい。」
ジャック「こういう時だけ、父親顔するなよな…。まぁ、お前がそう言うなら行ってくるよ。」
そう言ってジャックは、カーリーのいる所に歩き出した。
そして、ジャックが見えなくなるとサイスは鋭い視線で廊下の曲がり角を見た。
サイス「隠れてるのはわかってるぞ。俺達に何の様だ!
もしかして、試合後に潰しに来たのか!」
サイスがキツイ口調でそう言うと、曲がり角からフェイス・レスと美琴が出てきた。
フェイス・レス「やっぱ、あんた程の男には簡単にバレちまうか。
さて美琴、そろそろ龍亞の試合だ。だから、励ましの言葉でも言ってこい。」
美琴「あら良いのかしら?貴方達を二人きりにして、問題なんか起こさないかしら?」
フェイス・レス「あっちが1人になったんだ。こっちも1人になるのが、礼儀ってもんだろ。」
フェイス・レスがそう言うと、美琴は少し呆れながら控え室へと歩いていった。
サイス「どうやら、物騒な用件じゃ無いようだな。だったら、わざわざ待ち伏せして何が目的だ?」
フェイス・レス「待ち伏せだなんて…、ただ驚かそうとしただけですよ。
それに、普通におめでとうを言いたいだけですよ…。」
フェイス・レスは、自分の仮面を外しながらそう言った。
フェイス・レスの顔を見て、サイスは言葉を失った。
サイス「な、ど…どうしてお前がここにいるんだ!?ありえん!絶対にそんなはずは…。」
だが、サイスもデュエリスト。多少の奇跡、偶然も直ぐに落ち着いて向き合える様になっている。
サイス「ふぅ…、少し冷静になってきたよ。だが、どうしてお前がここにいるんだ?
理由くらい、教えてくれ。それにあの女性は?」
フェイス・レス「理由か…、強いて言えばどうしても、成し遂げなければならない事が、1つだけある。
それに、龍亞をデュエルで倒したいだけだ。」
フェイス・レス「あいつは、美琴って言って、俺の嫁ですよ。」
サイス「よ、嫁!お前結婚してたのか!」
サイスの驚いた顔を見て、フェイス・レスは満足したのか、仮面をつけ直した。
フェイス・レス「それでは、ここからはお互い優勝を狙う敵同士。まぁ、頑張りましょうや。」
そう言ってフェイス・レスも、控え室に向かっていった。
謎だらけの男、フェイス・レス。
一応目的は判明しましたね。
ですが、余計に混乱してきますね。