フェイス・レス「それにしても、あれだけ自分の命をかけてまで守った男が、ここまで弱い心だなんてな。これじやあ、暦も浮かばれないな。」
龍亞「なんだと!もう一度言ってみろ!お前に、暦兄ちゃんと俺達の何がわかるんだよ!」
フェイス・レスの発言に、龍亞は怒りの表情になりながらフェイス・レスに突っ掛かった。
そんな龍亞の反応を狙っていたのか、フェイス・レスは高笑いをした。
フェイス・レス「何がわかるかだと?そんな事、お前が知る必要は無い。暦は、お前を新たな時代の先導者と見込んで散って行った。
だが当のお前は、過去の闇ともいえる家族愛の餓えに悩まされ、飲まれようとしている。」
さっきまでの態度とは違い、真剣な口調や雰囲気に龍亞は少しだけ押されていた。
だが、すぐにフェイス・レスを睨み付けた。
フェイス・レス「フッ、いっちょ前に強気な顔をする。だがな、ハッキリと言っておく。今のお前には、暦が命をかけた程の価値はない!」
龍亞「俺をバカにするだけじゃなくて、暦兄ちゃんもバカにするなんて!お前だけは絶対に許さないぞフェイス・レス!!」
フェイス・レス「良いデュエリストの目だな。ならば、決勝まで勝ち抜いてこい!
それが出来なければ、お前は本当にそのまでの男だってことだ。さぁ行くぞ美琴。」
そう言ってフェイス・レスと美琴は、龍亞から離れていった。
その途中、美琴は心配そうな顔で龍亞の方を向いた。
廊下を歩いている二人に、とある男が近づいてきた。
Z-NOE「本当にあの様な事を言って良かったのですか?貴方にとって龍亞君は・・・」
フェイス・レス「それ以上はいわなくても良い。お前の言いたい事はわかってるさ。」
エリック「だが、それも龍亞の成長のためには必要だって言うんだろお前は。」
いつの間にか、エリックまでもフェイス・レスの前に立っていた。
フェイス・レス「さっきの話を盗み聞きか。お前ら二人が俺の前に来るのはわかってたさ。
俺達は、龍亞のせいで絶望を味わい、龍亞に会えたお陰で全てを救われた人間だ。そんな俺達が龍亞に恩返し出来る事は何かと考えていた。」
フェイス・レス「俺達は誇り高きデュエリストだ。何か返せるとしたら、デュエルの中でしか返せない。
ただ、普通にデュエルをするだけではダメだ。本気の、俺を本気で倒そうとする龍亞と戦う事が必要なんだ。」
エリック「まっ、悔しいけどこの中で一番龍亞を想ってるのは、お前たからな。
今だけはお前のやり方を黙っててやるよ。」
フェイス・レス「ありがとな。それに、これは龍亞への最終試験でもあり、俺の望みでもある。
まぁ、全ては決勝が始まってからって事だ。」
そう言ってフェイス・レスは、また歩みを進めていった。
本当に謎だらけの男ですねフェイス・レスは。
暦を貶したと思ったら、龍亞への恩返しだなど。