~~~龍亞達の家~~~
「龍亞、お誕生日おめでとう!」
龍亞がリビングに降りてくると、リビングは華やかな飾り付けがされていて、ケーキやご馳走が用意されていた。
龍亞「これって、いったいどうしたの?それに誕生日って…。」
目の前の状況を理解できてない龍亞に、ルイズは龍亞に言った。
ルイズ「何って、今日は龍亞の誕生日じゃない?」
ルイズに言われ、龍亞はカレンダーを見た。
そして今日が自分の誕生日だとわかり、ハッとした。
龍亞「俺の誕生日じゃ無くて、龍可とルイズの誕生日でしょ?俺の事は別に良いから、2人をお祝いしなきゃ。」
龍可「私の事は気にしないで。いつもパパとママは、私しかお祝いしなかったし、龍亞も自分の誕生日なのに私をお祝いしてくれた。
だから、今日は龍亞だけの誕生日よ。」
ルイズ「そうだよ。それにボクの誕生日は、龍亞の誕生日。ボクの幸せは龍亞の幸せ。
ボクの事は別に、どうでも良いよ。」
ルチアーノ「さぁ龍亞、話がすんだなら速く座ってよ。主役が立ったままの誕生会なんて、可笑しいしね。」
リーシャ「そうだよ。このケーキは、私が作ったんだ。美味しく出来たから、速く食べてよ。」
龍亞「ありがとう…。皆本当にありがとう。」
龍亞は、産まれて初めての自分の誕生日に、嬉しくて泣いてしまった。
そして龍亞が席につくと、ルイズはケーキのロウソクに火をつけた。
ルイズ「さぁ龍亞、ロウソクの火を消してね。」
龍亞は嬉しそうに、ロウソクの火を吹き消した。
ルイズ「龍亞、誕生日おめでとう。龍亞が産まれたこの日は、世界中で最も重要で最も幸せな日だよ。」
ルイズは龍亞に抱きつきながら、そう言った。
龍亞「ありがとうルイズ、それに皆も。
俺、産まれて初めて祝われたから、どう楽しんで良いのかわからないけど、やっぱり祝われるって、嬉しいね。」
すると玄関のチャイムが、突然鳴り出した。
ルチアーノ「こんな日に誰だろう?はぁ~い、今開けます。」
ルチアーノが玄関を開けると、そこには誰も立っていなかった。
その代わりに、足元にプレゼントが置いてあった。
ルチアーノ「なんだろ?誰が置いていったんだろう?」
リーシャ「どうしたのルチアーノ。あら、それってプレゼントじゃない?」
ルチアーノはそのプレゼントを机に置いた。
龍亞「あれ?このプレゼントに手紙がついてる。」
龍亞はプレゼントについていた、手紙を読んだ。
『お誕生日おめでとう龍亞。
大した物は用意できないが、お前が昔欲しがってたこれをやる。
想い出の1枚を飾ってくれ。』
差出人の名前は無く、誰からのプレゼントかはわからなかった。
龍亞「俺の欲しがってた物って…。あぁ!これって!」
龍亞がプレゼントを開けると、そこには黄色の写真立てが入っていた。
ルイズ「パワー・ツール・ドラゴンの色ね…。で龍亞、このプレゼントの差出人に心当たりは?」
龍亞「うん、心当たりはあるんだけど、その…なんて言うか…、この写真立てが欲しかったのを知ってるのは、暦兄ちゃんなんだよね。」
龍亞の言葉に、ルイズ達に冷たい空気が流れた。
まさか死人からプレゼントなんて、と想ったからだ。だが、
龍亞「まだ覚えててくれたなんて、やっぱり暦兄ちゃんは優しいな。
この眼もそうだけど、この写真立ても大事にしなきゃ。
そうだ、どんな写真を入れようかな?」
幸せそうな龍亞の笑顔を見て、すぐにそんな考えは吹き飛んだ。
龍可「じゃあ龍亞、今から皆で写真を撮ろうよ。」
ルチアーノ「そうだね。ボク達の初めての写真、それを飾れば暦も喜ぶよ。」
龍亞「皆の写真か…。良いねそれ!今すぐ撮ろうよ。」
こうして、集合写真を撮った龍亞はその写真を、写真立てに入れ、リビングの1番目立つ場所に飾った。
龍亞にとっての、初めてのお誕生会はとても楽しく、とても嬉しい特別な1日となった。
今日は、龍亞と龍可とルイズの誕生日です!
おめでとう!本当におめでとう!
写真立てを置いていったのは、はたして誰だったのでしょうね?
本当に暦だったのでしょうか?
でも、龍亞にとっては忘れられない誕生日になったのは、確かですね。