ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記   作:seven river

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2章のエピソード31で名前だけ登場していた、メタルゼリーを素材に作られる武器を、5章で登場させることになりました。




Episode112 激化する魔物の動き

サンデルジュに来て4日目の朝、俺が朝起きて外を見てみると、昨日よりも魔物の活動がさらに激しくなっているのが見えていた。

ルミーラが俺たちの仲間に加わったとは言え、やはり今の設備では戦いの勝ち目は薄そうだ。

俺は昨日の夜みんなにに新しい設備を思いつかないか聞いてみたが、結局思い付かず、そのまま寝ることになった。

 

「砦のカベと飛び出し式トゲわなだけだと、これからの戦いは厳しいだろうな」

 

俺もなかなか思い付かず、これからどうしようかと思っている。

そうしてサンデルジュの砦の中を歩いていると、俺の次に起きてきたヘイザンが話しかけてきた。

 

「雄也。実はワタシも親方みたいに役に立ちたいと思って、新しい武器を考えていたんだ」

 

ヘイザンにも昨日は相談していたけど、何か思い付いたみたいだな。

設備ではなく武器を強化するのも重要だと思えるので、俺はヘイザンの意見を聞こうとする。

俺は最強クラスの武器であるおうじゃのけんを右手で扱っているが、左手に持つ武器やゆきのへの武器はおおかなづちのままだからな。

 

「新しい武器?どんな素材を使って作るんだ?」

 

そう聞くと、ヘイザンはメタルスライムが落とす素材から武器を作ればいいと言ってきた。

 

「ワタシが思い付いたのは、メタルスライムが落とすメタルゼリーから武器を作ることだ。メタルスライムはとても固いから、その素材を使えば強力な武器を作れると思っている」

メタルゼリーか···そう言えば俺がリムルダールを復興させている途中にメタルスライムを倒した時、メタルのけんという武器を思い付いていたな。

あの時は結局作らず仕舞いだったけど、メタルスライムはゲームでは1ダメージしか与えられないほど固い魔物なので、奴の体を作る金属であればサンデルジュの魔物に対抗できるほどの武器を作れるかもしれないな。

 

「俺もメタルゼリーから出来る剣を思い付いたことがあったんだ。確かに強そうだし、いい考えだと思う」

 

「君も同じことを考えていたのか!剣の作り方を思い付いているのなら、ワタシはハンマーの作り方を教えるぞ」

 

俺がそう言うと、さっそくヘイザンはメタルゼリーで作れるハンマーについて教えてくる。

必要な素材はメタルの剣と同じだろうが、俺は一応ビルダーの力で作り方を調べた。

メタリックハンマー···メタルゼリー2個、鉄のインゴット2個 神鉄炉と金床

メタルのけんは一つで作れるが、メタリックハンマーはメタルゼリーが2つ必要なのか。

鉄のインゴットは、折れない丈夫な持ち手を作るのに使うのだろう。

必要な素材は分かったから、後はメタルスライムの居場所が分かれば素材集めに行けるな。

 

「作り方は分かったけど、メタルスライムはどこに生息しているんだ?」

 

メルキドの峡谷やリムルダールの草原に行けば見つかるだろうが、そこに行くまで時間がかかる。

近くにいないのかと思っていると、ヘイザンはラダトームの枯れ木の森で見かけたことがあると言った。

「確かこの前、ラダトーム城の近くの枯れた森で見かけたぞ」

 

ラダトームか···それなら旅のとびらからすぐに戻れるので、今日中に帰ってこれるな。

それに、ついでにムツヘタに闇の戦士捜索の状況を聞くことができるだろう。

 

「分かった。ラダトームならすぐに行けるし、今から集めに行ってくるぜ」

 

俺はヘイザンにそう言って、さっそくサンデルジュの砦を出発してラダトームに繋がる旅のとびらへ向かう。

いつ魔物が襲撃してくるか分からないし、早めに作っておいたほうがいいだろう。

魔物の視界を避けて進むのが難しくなるほど数が増えていたが、俺は草の影に隠れながら何とか安全に進むことができた。

そして、15分くらいで無事旅のとびらにたどり着き、ラダトーム城へ向かった。

 

旅のとびらを抜けてラダトーム城へ着くと、俺はまずムツヘタに会いに行こうと占いの間に向かう。

すると、途中で城を警備していたラスタンとオーレンが、俺に気づいて話しかけてきた。

 

「おお、雄也。3日ぶりくらいだが、戻って来たのか!」

 

「こちらに戻ってくるとは、何か大変なことでもあったのですか?」

 

俺は素材集めに来ただけだが、オーレンはサンデルジュで何か起きたのかと聞いてくる。

素材を取りに来ただけだと言おうと思ったが、俺は一応ブラバニクイーンの軍勢が襲撃してきたことを話した。

「今日は素材を取りに来ただけだけど、おととい俺たちが作っている砦に魔物が襲ってきたことがあった」

 

「やはり魔物の活動も再び激しくなっているみたいですね···僕たちも毎日まわりを監視していますが、日に日に魔物の数は増えています」

 

俺が襲撃が来たことを話すと、オーレンはラダトームでも魔物の活動が激しくなっていると言う。

ラダトーム城の外を見てみると、確かに竜王が生きていた時と同じかそれ以上の数の魔物が彷徨いていた。

竜王を倒してから2日後の戦いの後はまだ魔物が攻めてきてはいないようだが、油断を許さない状況のようだ。

 

「竜王を倒して平和が戻ったと思ったが、逆にさらに危険な状態になってしまったな」

オーレンと話をしていると、ラスタンも魔物の様子を見てそう言い出す。

俺も最初は、闇の戦士がここまで早く勢力を拡大していくとは思っていなかったぜ。

 

「ああ、俺も数日の間にこうなるとは考えてはいなかった」

 

アレフガルドに住む人々はみんな平和な世界を見たいと思っているだろうが、なかなかうまくいかないな。

 

そんなことを話していると、占いの間で作業をしていたムツヘタも俺の声に気づいて出てきた。

 

「何か話し声が聞こえると思ったら、そなたが戻ってきておったのか。もう4日目じゃが、サンデルジュでの戦いはどんな感じじゃ?」

 

ムツヘタは俺たちの話に加わると、サンデルジュでの戦いについて聞いてきた。

ラスタンとオーレンにはもう話したけど、ムツヘタにもこちらの様子を報告しておいたほうがいいだろう。

 

「おととい魔物に襲撃されて、その時は砦の設備を使って倒せたんだけど、昨日からさらに強力な魔物が現れるようになってきた」

 

「サンデルジュの方から感じられる闇の気配は強くなっていたが、そんなことが起きていたのか···このままだと闇の戦士はアレフガルド全域の魔物を従えるようになり、この地に生ける全ての人々を滅ぼそうとするじゃろう」

 

魔物の襲撃にあい、さらに強力な魔物が現れるようになったことを話すと、ムツヘタはそんなことを言う。

ロロンドたちからの報告がないのでメルキドやリムルダール、マイラは安全なのだろうが、それも今のうちだけなのだろう。

ムツヘタに闇の戦士の居場所について聞くためにもラダトームに来たので、俺はそのことについて何か進展がないか尋ねた。

 

「それなら早く倒さないといけないけど、闇の戦士の居場所について分かったことはあるか?」

 

すると、ムツヘタはサンデルジュの奥の峡谷のほうから闇の戦士の気配がすると言った。

 

「いや、まだ詳しい居場所は分からぬ。じゃが、サンデルジュの峡谷の方からおぞましい気配を感じるのじゃ」

 

まだ行ったことはないが、砦のある高台からサンデルジュに峡谷地帯があるのは見えていた。

メルキドの峡谷よりずっと深く、ほとんど光がささない場所なので、闇の戦士が拠点を作っている可能性はあるな。

でも、峡谷はかなり広いので、詳しい位置を突き止めるのにはまだ時間がかかりそうだ。

 

「峡谷か···詳しい位置が分かったら、すぐに俺に知らせに来てくれ」

 

「もちろんじゃ。偽りの王が竜王のようなまことの王になる前に、なんとしても倒さねばならぬ」

 

竜王のようなまことの王か···もし闇の戦士がそうなったら、再びアレフガルドは闇に包まれて、俺たちの復興してきた町も再び滅びることになるだろう。

その前に奴を倒さなければいけないので、ムツヘタも今まで以上に急いで闇の戦士の居場所を探すことになるだろう。

 

「俺たちも砦の強化をしておくから、頼んだぞ」

でも、それまでに奴の配下の魔物との戦いも避けられないので、俺たちはサンデルジュの砦の強化もしていかなければいけないな。

闇の戦士が倒されれば、今度こそ光の玉によって悪い魔物は封じ込められるので、間違いなく激しい抵抗をしてくることになるだろう。

俺はムツヘタにそう言った後、新たな武器を作るためのメタルゼリーを集めに、枯れ木の森へと歩いていった。

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