ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記 作:seven river
俺たちがサンデルジュに来てから7日目の朝、もう闇の戦士を探し始めてから1週間が経つが、まだ奴の居場所は特定できていない。
それで、俺は最強の武器であるビルダーハンマーも作ったので、今日は何をしようかと考えながら砦の中を歩いていた。
すると、ルミーラが砦の設備について提案したいことがあるらしく、俺に話しかけてくる。
「雄也、少しいい?わたしからも砦の強化について提案があるんだけど」
そう言えばルミーラは一昨日の戦いで傷を負ってから、設備の強化について積極的に考えるようになっていたな。
アローインプのルミーラなら、人間が知らないような設備や武器も知っているかもしれない。
いつ闇の戦士の配下の魔物が襲って来るか分からないし、万全の対策をしておくべきなので、彼女の提案を聞いておいたほうがいいだろう。
「もちろん聞くぞ。どんな魔物が来てもいいように、砦ももっと強化しないといけないからな」
俺がそう言うと、ルミーラは傷を癒すための薬が必要だと話し始める。
「それなら、さっそく伝えるね。わたしが必要だと思って考えたのは、大ケガをした時でもすぐに治療できる薬。これがあれば、闇の戦士の配下との戦いも楽になると思う」
新たな薬···薬ならきずぐすりや薬草があるが、ルミーラが言っているのはそれら以上に強力な薬のことなのだろう。
確かに大ケガをした場合、きずぐすりなどでは回復しきれないこともありそうなので、強力な薬もあったほうがいいかもしれないな。
これからさっそく作ろうと思い、俺は強力な薬を作るのに必要な素材を聞き始める。
「確かに強力な薬があれば戦いの勝ち目が上がりそうだな。今から時間があるし、作り方を教えてくれ」
「わたしがいた森に生えている大きな白い花を使えば作れるはず。あの花には多くの傷を癒す成分が含まれているから。森に入ったことのあるあなたなら、見たことがあるかもしれないね」
ルミーラの救出に向かっている時にいくつか見つけたあの花のことか。
最初にあの花を見た時、きずぐすりの原料であるしろい花が独自の進化を遂げた物だと思っていたけど、やはりそうだったようだ。
生えている場所もだいたい覚えているし、すぐに集めてくることが出来るだろう。
「それなら見たことがあるな。森までならあまり時間はかからないし、これから集めて来るか」
「じゃあ、大きな白い花を集めてきたら薬に加工する方法を教えるね」
いつ魔物が襲ってきてもいいように、なるべく早く作ったほうがいいので、俺はさっそく大きなしろい花を集めに森へと向かおうとする。
今日も魔物の活動は激しくなっているだろうが、慎重に進めば見つかることはないだろう。
「ああ、1時間くらいかかると思うけど待っていてくれ」
俺はそうルミーラに言ってから砦を出て、体勢を下げながらサンデルジュの草原を歩いていった。
草原を歩いている時、俺はいつものように魔物の様子を見ながら進んでいく。
やはり奴らは俺たちのことを警戒しているようで、隅々まで監視するかのような動きをしていた。
だが、魔物の数は昨日ビルダーハンマーの書物を探しに行った時と比べて、少し減少しているように見えた。
「相変わらず俺たちのことを警戒しているな···でも、この前より数が少ないぞ。どうなってるんだ?」
俺たちの砦を攻めようと一ヶ所に集まっているのかと思ったが、そんな様子も見かけられない。
でも、多くの魔物が倒されているのに警戒を弱めているということは、何か理由がありそうだな。
「オーレンとムツヘタが魔物が不穏な動きをしていると言ってたけど、何か関係あるのか?」
魔物がラダトームの西に集まっていると言っていたけど、もしかしたらサンデルジュの魔物もそこに向かっているのかもしれないな。
でも、本当にサンデルジュの魔物がラダトームの西に向かっているとしたら、魔物たちは一体何をしているのだろうか?
「魔物の動きは気になるけど、今はやっぱり戦いの準備を進めるしかないか」
ここで考えていても仕方ないので、俺は大きな白い花を集めに再び森へと歩き始める。
警戒はされているものの、魔物の数が少ないので俺はいつもより早く進むことができた。
そして、砦を出てから10分くらいの時間で、俺は森の入り口にたどり着いた。
森の中に入ると、俺はさっそくこの前大きなしろい花を見たところに向かっていく。
森の中も草原と同じように魔物の数が少なくなっており、いつもより早く歩くことが出来た。
「やっぱり森の中の魔物も、少し数が減っているな」
そして、森は隠れる場所が多いのでさらに進みやすく、俺はすぐにこの前大きな白い花を見つけた場所にたどり着く。
白い花が魔物に取られている可能性も考えたが、無事に咲いていることも確認できた。
「魔物の活動は激しくなっているけど、白い花は無事だったか。さっそく集めて、砦に持ち帰らないとな」
白い花が咲いているのを確認した後、俺は持っている剣を使って回収していく。
この白い花も刈り取ると花びらになったが、普通の白い花びらと比べるとかなり大きかった。
「薬を作るのに1つでは足りないだろうし、もう少し集めていくか」
俺はその大きな白い花びらを手に入れると、まわりに咲いている白い花も次々に刈り取っていく。
かなり大きな花びらであっても、ルミーラの考えている薬を作るのには1つでは足りないだろうからな。
そうして、しばらく森を探索し続けることで、俺は10個ほどの大きな白い花を集めることが出来た。
「少し時間はかかったけど、結構な数の大きな白い花が集まったな」
大きな白い花びらを集め終えると、俺はそれらを全てポーチにしまい、サンデルジュの砦へと戻ることにする。
魔物の数が少なくなっているので帰りも時間はかからず、10分ほどで砦の近くまで戻ってくる。
だから、ルミーラには1時間くらいかかると言っていたが、森へ行ってから戻って来るまで45分くらいしか経っていなかった。
俺は砦へと戻ってくると、すぐに大きな白い花が集まったことをルミーラに教えに行こうとする。
ルミーラは砦の中を歩いており、俺は話しかけて大きな白い花びらを見せた。
「ルミーラ、大きな白い花をいくつか集めて来たぞ」
「思ったより早く帰って来たけど、たくさん集まったみたいね。なら、さっそく新しい薬の作り方を教えるね」
ルミーラも俺が早く帰ってきたことが少しは気になっているようだな。
でも、魔物の不穏な動きが原因であるとは思っていないようで、そのことについては俺に聞かず、薬の作り方について教え始めようとする。
ルミーラはアローインプだが、魔物に不穏な動きがあったのは昨日からなので詳しいことは知らないだろうから、俺も魔物の動きのことは話さず、新しい薬について聞くことにした。
「ああ、早く薬を作っておきたいし、教えてくれ」
俺がそう言うと、さっそくルミーラは大きな白い花を使った薬の作り方について話し出す。
「わたしが考えたのは飲み薬で、大きな白い花の成分を濃縮して作るもの。花びら1枚じゃ足りないけど、あなたが持っている量があればいくつも作れるはずね」
普通の白い花から作るきずぐすりは塗り薬だが、ルミーラが考えたのは飲み薬なのか。
塗り薬よりも飲み薬のほうが使うのに時間がかからないので、戦いの最中にも使えるようにと思ったのかもしれないな。
それと、やはり花びらが何枚か必要なようなので、たくさん集めておいてよかったぜ。
俺がそんなことを考えていると、ルミーラはその薬の名前や見た目についても教えてくれる。
「それと、薬の名前は大きな白い花から作られた効き目の強い薬という意味で、白花の秘薬。白い花そのものを加工するんじゃなくて、白い花の成分を取り出して濃縮するんだから、見た目は透明ね」
ピリンたちはルミーラにビルダーの能力に関することも教えていたから、見た目が分からなければ魔法を使えないということも知っているようだ。
こちらから聞く手間が省けて、すぐに必要な素材の数を調べ始められるので助かったぜ。
「細かく教えてくれてありがとうな。必要な素材の数を調べたら、すぐに作り始めるぜ」
そして、白花の秘薬の見た目を聞き終えると、俺はルミーラにそう言ってビルダーの魔法を発動させる。
1つ作るのにも多くの白い花を使いそうだが、どのくらい必要になるのだろうか?
白花の秘薬···秘境の白花5個 調合ツボ
秘境の白花というのはサンデルジュの森に生えている白い花のことのようだが、あの大きな花が5つも必要になるようだな。
それと、リムルダールを復興させる時にも使っていた調合ツボも必要になるのか。
でも、秘境の白花は10個集めてきてあるし、調合ツボを作るのには土、粘土、あおい油を使うが、土と粘土はサンデルジュの砦のすぐ近くで集められ、あおい油は昨日ラダトーム城の大倉庫から取ってきてあるので、作るのに時間はかからなさそうだ。
「調合ツボが必要になるとは思っていなかったけど、すぐに作れるから良かったな」
白花の秘薬を作るのに必要な素材を調べ終えると、俺は粘土がある場所へと歩いていく。
粘土がある場所の近くには普通の土もたくさんあるので、調合ツボを作るのに必要な数はすぐに揃えられそうだな。
砦から近い場所なので、そんなことを考えながら歩いているとすぐに着くことが出来た。
「調合ツボを作るのに必要な数なら、すぐに集まりそうだな」
調合ツボを作るのには土が8個、粘土が5個必要であり、おおかなづちを使ってそれらを回収していく。
土や粘土はおおかなづちなら一撃で壊せるので、次々に集めていくことが出来た。
そして、時間をかけずに必要な数を集めると、俺は砦に戻っていった。
砦に戻ってくると、俺は早く調合ツボや白花の秘薬を作ろうと工房へと入っていく。
工房の中に入ると、まずはさっき手に入れた土と粘土、昨日ラダトームから取ってきたあおい油を使って、調合ツボを作り始めた。
俺は取り出した3つの素材を万能作業台の上に乗せると、それらに向かってビルダーの魔法をかけていく。
すると、それらの素材が合体していき、やがて見覚えのある調合ツボに変化していった。
「これで調合ツボが出来たから、白花の秘薬を作り始めるか」
出来上がった調合ツボを工房の中に設置すると、俺は次にそれを使って白花の秘薬を作っていく。
5つの秘境の白花をポーチから取り出すと、俺はそれらを調合ツボに入れてビルダーの力を使った。
すると、秘境の白花に含まれている癒しの成分が濃縮されていき、ルミーラが言っていた見た目の薬が出来上がっていく。
「これが白花の秘薬か。せっかく出来たんだから、ルミーラに見せないとな」
見た目では分からないが、癒しの成分を濃縮して作られた薬なので高い効果が期待出来そうだな。
もし次に魔物が襲ってきて、戦いの時にケガをしてもすぐに治せるだろう。
闇の戦士の居場所が分かったのに、傷を負っていて戦いに行けないという状況も避けられそうだ。
俺は出来上がった白花の秘薬を見ていろいろなことを思いながら、ルミーラのところに向かった。
「ルミーラ、白花の秘薬が出来たから見せに来たぞ」
「わたしが考えていた通りの薬が出来たみたいだね。これで闇の戦士の配下に勝てる可能性も上がるんじゃない?」
白花の秘薬を見せると、ルミーラは俺にそう言ってくる。
戦いの傷を癒しやすくなったので、確かに魔物との戦いの勝ち目も上がっただろう。
サンデルジュの魔物は強力だから、大きな傷を負う可能性は高いからな。
「ああ、ケガをしないようにすることも大事だけど、もしした時のことを考えるのも大事だからな」
「わたしもそう思ってる。もし今度大きな傷を負うことがあったら、白花の秘薬を使ってみてね」
なるべく傷を負わないように気を付けて戦うが、万が一の時はこの薬を使おう。
どんな味がするかは分からないが、癒しの効果はとても高いはずだからな。
俺とルミーラは話をした後もうしばらく白花の秘薬を見て、その後部屋の中へと戻っていった。