ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記   作:seven river

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Episode155 守護者の再建

石の心臓を手に入れた翌日、メルキドに戻って来てから6日目の朝、俺はメルキドの周りの様子を観察していた。

この前は6体のドラゴンを倒したが、まだ多くのドラゴンが町の近くを彷徨いている。

ゴーレムの製造と黒いオリハルコンの利用、それらが早く出来ればいいなと、俺は奴らを見て思っていた。

そうしていると、ショーターが後ろから話しかけて来た。

 

「雄也さん、少しいいでしょうか?」

 

「もちろんいいけど、どうしたんだ?」

 

俺がそう聞くと、ショーターはエレカと共に、黒いオリハルコンの採掘方法を考えていると話す。

 

「峡谷に黒いオリハルコンが現れたことは、雄也さんも知っているでしょう。私とエレカさんはそれを採掘するために、新しいまほうの玉を考えています」

 

そう言えば、最初にまほうの玉を発案したのはショーターだったな。

今回も黒いオリハルコンを採掘するために、新しいまほうの玉を考えているのか。

エレカも手伝っているということは、彼女にも爆弾に関する知識があるのだろう。

 

「それって、どんなまほうの玉なんだ?」

 

「エレカさんの言っていた、虹色のばくだんいわを利用することは決まっています。ですが、それだけでは爆発力が足りないと思うので、まだ考えている途中ですね」

 

オーロラウンダーはばくだんいわの上位種なので、爆発力はかなり高そうだ。

しかしショーターの言う通り、あれだけ硬い鉱物を採掘するためには、さらなる爆発力が必要な可能性が高いだろう。

作り方が分かったらすぐにでも作りに行きたいが、まだ時間がかかりそうだ。

 

「爆発力を高めるのは大変だろうけど、なるべく急いでくれ」

 

「もちろんです。考えがまとまったら、すぐに教えますね」

 

次に悠久の竜が襲ってくる前に、新たなまほうの玉と、黒いオリハルコンを使った防壁が出来上がるといいな。

ショーターは俺にそう言った後、エレカのところへ戻っていく。

ショーターとの話の後、俺はまずは朝食を食べに調理室に向かった。

 

朝食を食べた後、俺は今日これから何をしようかと個室の中で考える。

そうしていると、部屋の外からロロンドの大声が聞こえてきた。

 

「おおい!雄也よ、ロッシよ、ついにこの時が来たぞ!」

 

今日のロロンドは、昨日にも増してテンションが高そうだ。

もしかしたら、昨日渡したゴーレムの設計図の解読が終わったのかもしれないな。

俺はすぐに部屋を出て、ロロンドの声がする方向に向かっていく。

 

「どうしたんだ、ロロンド?もしかして、ゴーレムの設計図が解読出来たのか?」

 

ロロンドは町の外側にある、新たなゴーレムを組み立てているところに立っていた。

ゴーレムの足と胴体の下部は既に組み立てられているが、まだ上部や顔、腕は作られていない。

ロッシもやって来ると、ロロンドは興奮した口調のまま話をする。

 

「その通りだ、雄也よ!我輩は昨日も徹夜をしてな、ゴーレムの設計図を解読していたのだ。メルキド録ほどの文章量でもないのでな、先ほど解読を終えることが出来た」

 

二日も連続で徹夜をするのはかなり身体に悪そうだが、ロロンドにとってはメルキドの町を守ることの方が重要なのだろう。

これでゴーレムを完成させられるので、ロッシも嬉しそうな顔になった。

 

「いよいよか…ここまで本当によくやったな。いよいよ最後の仕上げって訳だ」

 

メルキドの守護者たるゴーレムの力があれば、悠久の竜との戦いに勝てる可能性も大きく上がるはずだ。

二度目の復興にまた一歩近づき、俺も嬉しいぜ。

俺とロッシが喜んでいると、ロロンドはゴーレムを完成させるための作業について説明する。

 

「ゴーレムを完成させるために、まず我輩とロッシは今作ってある足と胴体の下側を設計図の通りに直そうと思う。それが終わったら他のゴーレム岩を使い、胴体の上側を作る」

 

今作られているゴーレムの足と胴体の下部は、俺たちがかつて戦ったゴーレムとは違っている部分も見かけられた。

だが、そこまで大きな違いでもないので、すぐに直すことが出来そうだ。

また、俺たちの周りにはまだ組み立てられていないゴーレム岩も多く落ちていた。

それらを使えば、胴体の上部を作ることも十分可能だろう。

ロッシと共に行う作業を説明した後、ロロンドは俺に頼みたいことを言う。

 

「雄也よ。お主は両腕と頭を作るのに必要なゴーレム岩を集め、お主の力で設計図の通りに加工してくれ」

 

ゴーレム岩はドムドーラの砂漠にいる巨大ストーンマンが落としたはずだ。

非常に防御力の高い魔物であり、今ならビルダーハンマーでも倒せるだろうが、グレネードや地雷を使ったほうが簡単に倒せるだろう。

ロロンドは設計図を持ちながら、ゴーレムの頭部と腕の正確な形について教えてくれた。

俺はロロンドの話から頭部と腕の形状を思い浮かべ、ビルダーの魔法を発動させる。

 

ゴーレムの頭…ゴーレム岩1個 石の作業台

 

ゴーレムの腕…ゴーレム岩3個 石の作業台

 

頭は一つ、腕は二つ作らなければいけないので、7つのゴーレム岩が必要になるな。

そのくらいなら、すぐに集めることが出来るだろう。

俺はロロンドの話を聞き終えると、すぐにドムドーラの砂漠に向かおうとした。

 

「さっそく集めに行ってくるぜ。なるべく早く戻って来る」

 

ポーチを通じてメルキドの大倉庫からグレネードと地雷を取り出し、旅のとびらがある部屋に入っていく。

俺が出発するのを見た後、ロロンドたちも作業を開始した。

赤色の旅のとびらを抜けると、俺の体はドムドーラの砂漠地帯へと移動する。

 

ドムドーラの砂漠地帯にたどり着くと、俺は無駄な戦いを避けるために砂漠の箱を被りながら、ストーンマンの生息地に向かっていった。

最近は魔物の数が増えているので慎重に動かなければならないが、危険な戦いはなるべく発生させたくない。

 

「確かストーンマンは、砂漠の中心にいたな」

 

生息地が変わっていなければ、今も砂漠の中心辺りにいることだろう。

20分くらいかけて海辺の道を進んでいき、俺は砂地が広がっている砂漠の中心へとたどり着く。

するとそこには、昔と同じように、2体の小さなストーンマンと1体の巨大ストーンマンからなる、ストーンマンの群れがいた。

 

「やっぱりここにいたか…。小型も襲われたら危険だろうし、倒しておかないとな」

 

ゴーレム岩を落とすのは、大型の個体だけだったはずだ。

しかし攻撃を仕掛ければ、群れ全体に襲われてしまうことになるだろう。

俺は小型ストーンマンに襲われないよう、いくつかのグレネードを投げて、一気に撃破しようと試みる。

俺は群れの背後に投げたので奴らは気付かず、爆風を直撃させることが出来た。

 

「これで小型は倒れたな…後は地雷を設置して、大型の奴を倒そう」

 

何発ものグレネードの爆発に巻き込まれ、小型のストーンマンはバラバラに砕け散る。

だが、まだ大型のストーンマンは立っていたので、俺は地雷を設置して倒そうとした。

大型のストーンマンは群れを攻撃した俺に怒り、追いかけて来ようとする。

そこで俺は追い掛けてくるストーンマンを地雷の上に誘導し、爆破していった。

大型のストーンマンは地雷にも少しは耐えたが、何度も爆破されれば耐えきれず、砕け散って青い光に変わっていく。

大型のストーンマンが砕け散ったところを見ると、3つのゴーレム岩が落ちていた。

 

「一度に3つも手に入ったか…この調子なら、すぐ集まりそうだな」

 

俺は手に入れたゴーレム岩をポーチにしまうと、他の大型ストーンマンも同じ様にして倒していく。

かなりの数のグレネードや地雷を使ったが、ゴーレム作りに必要な7つのゴーレム岩はすぐに集めることが出来た。

ゴーレム岩が集まると、再び俺は砂漠の箱を被ってメルキドの町へと戻っていく。

帰りも20分くらいで、俺は赤色の旅のとびらにたどり着いた。

 

メルキドの町に戻って来ると、俺はさっそくゴーレム岩をゴーレムの頭や腕に加工するために、工房へと向かう。

 

「町に戻って来たな…ロロンドたちの作業も進んでるだろうし、早く頭と腕を作らないとな」

 

工房には今は誰もいないので、俺はすぐに使うことが出来た。

俺は石の作業台の前に立つと、ポーチからゴーレム岩を取り出していく。

 

「まずはゴーレムの腕を作るか」

 

岩を取り出すと、まずはゴーレムの腕を作ろうと、ビルダーの魔法を発動させた。

魔法が発動すると、3つのゴーレム岩は次々に加工されていき、腕の形に変わっていく。

片方の腕を作ると、もう片方の腕も作っていった。

 

「これで両方の腕が出来たし、後は頭だな」

 

腕を作るのに6個のゴーレム岩を使い、残ったゴーレム岩は1つになる。

俺はその残ったゴーレム岩にもビルダーの力を使っていき、ゴーレムの頭を作った。

ゴーレムの頭と両腕が完成すると、俺はロロンドたちに知らせるために工房を出ていく。

 

ロロンドとロッシの所に向かっていくと、二人は既に足と胴体をほとんど完成させており、俺が戻ってくるのを待っているようだった。

胴体の上部には穴が空いているところがあり、そこに石の心臓をはめ込むのだろう。

俺は作ってきたゴーレムの腕と頭を取り出し、ロロンドたちに見せる。

 

「二人とも、ゴーレムの腕と頭を作ってきたぞ!」

 

「おお!岩を集めるのは大変だっただろうが、本当によくやったな。これでようやく、メルキドの新たな守護者を完成させられる!」

 

俺の声を聞くと、ロロンドはこちらに振り向いて、嬉しそうな口調でそう話した。

腕と頭部を取り付けるのにも時間はかかりそうだが、確かに今日中に完成させることが出来そうだ。

今までの作業で少し疲れているロッシも、作業を続けようと言う。

 

「胴体を作るのに結構疲れたが、今日のうちに完成させるぞ」

 

「俺も手伝うぜ、ロッシ」

 

俺も作業に加わり、ゴーレムを作りは次々に進んでいった。

ロロンドが設計図を見ながら指示を出して、ロッシと俺が組み立てを行っていく。

ロロンドの指示はとても正確であり、かつて俺たちが倒したゴーレムとほとんど同じ姿をした、新たなゴーレムが出来上がっていった。

 

そしてついに、その日の夕方になると、ゴーレム作りは最後の段階に入っていた。

 

「これでゴーレムの体は出来上がったな。雄也よ、胸の窪みに石の心臓をはめ込むのだ」

 

「ああ、もちろんだ」

 

体は完全に出来上がり、後は動力となる石の心臓をはめ込めば完成だ。

俺は組み立て作業に使った段差に登り、ゴーレムの胸の部分に近づいていった。

胸の窪みの所に来ると、俺はそこに手に持った石の心臓をはめて行く。

石の心臓が完全にはまると、ただの岩の塊であったゴーレムに生命力が満ち溢れ始めた。

 

「ゴーレムはこれで動力を得たはずだ…成功なのか…?」

 

これでメルキドの象徴や守護者となる、新たなゴーレムは完成だ。

しかし、ロロンドはまだゴーレム作りが成功したと確信を持てないようで、そんなことを言う。

 

だが俺たちの目の前で、完成したゴーレムは動き出し、話しかけてきた。

 

「ここは…それにお前たちは…?我はゴーレム、メルキドの地を守る者」

 

石の心臓に情報が組み込まれていたのか、ゴーレムは自分と、守るべき場所の場所の名前は分かっているようだ。

ゴーレムの声を聞くと、ロロンドもロッシもとても喜んだ顔になる。

ロロンドはゴーレムに近づいていき、自分のこととメルキドの町について教えた。

 

「おおおおお!本当に完成したのだな、ゴーレムよ!ここがお主の守る場所、メルキドの町だ!そして我輩はこの町の大町長、ロロンドだ!」

 

始めて聞くが、ロロンドはメルキドの大町長を名乗っていたのか。

今のロロンドのテンションは、今までで一番高いな。

ロロンドの後、俺とロッシもゴーレムに近づいて自己紹介をしていく。

 

「オレはロッシだ。オレたちの町を守るために、一緒に戦ってほしい」

 

「俺は影山雄也。いつもは雄也って呼んでくれ」

 

メルキドの守護者を完成させることが出来て、俺も本当に嬉しいぜ。

町を一緒に守って欲しいというロッシの願いに、ゴーレムはうなずいた。

 

「ロロンド、ロッシに、雄也か。それにここが、メルキドの町。我はメルキドの地を守る者…この地を脅かす者には、お前たちと共に戦おう」

 

残り2体の悠久の竜も、非常に強い力を持っていることだろう。

だが、俺たちとゴーレムの力があれば必ず打ち倒し、メルキドの二度目の復興を達成する事が出来るはずだ。

俺たちとゴーレムが話していると、完成したゴーレムの姿を見て驚くピリンの声が聞こえてきた。

 

「すごい!本当にゴーレムが出来上がったんだ!」

 

ピリンを含めた町のみんなも、俺たちが新たなゴーレムを作っていることは知っていた。

ピリンの声を聞いて、みんなもゴーレムのところに集まってくる。

 

「おお!ここまで大きな味方は、ワタシも見たことがないな」

 

「飛天斬りだけでなく、ゴーレムも…これでまた一歩、メルキドの再生に近づきましたね」

 

「一度はどうなるかと思いましたが、おめでとうございます、ロロンドさんたち!」

 

「これからさらに、賑やかな町になりそうね」

 

「こんな物まで作るなんて…本当にすごいですね」

 

「これが新しいゴーレム…とってもかっこいい顔だね!」

 

いきなりみんなが集まってきて、ゴーレムは少し戸惑う様子も見せた。

ロロンドは、町のみんなのことについても紹介する。

 

「急に集まってきたが、この者たちは?」

 

「我輩たちの町の住人だ。みんな仲良く暮らしながら、町を発展させている」

 

みんなも、ゴーレムと仲良く出来るようになればいいな。

町の人々の顔を一通り見渡した後、ゴーレムはあいさつをした。

 

「我はこの地を守る者、ゴーレム。お前たち、これからよろしく頼む」

 

かつてのメルキドの住民は、狭いシェルターの中で人間同士で殺し合いを起こし、ゴーレムを暴走させてしまった。

だが、今のメルキドの町の人々なら、共に町を発展させてきた仲間たちなら、そのような悲劇を決して繰り返さないだろう。

町の象徴にして守護者を仲間に加え、これからもメルキドの町は発展していく。

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