ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記 作:seven river
火をふく石像のを入手した翌日、メルキドに来て19日が経っていた。しかし、ロロンドの鋼の守りに関する記述の解読は、まだ進んでいなかった。
「もうここに来てから、結構な時間がたってるんだな。」
俺はこっちの世界に適応し、もう地球に戻りたいとは思わなくなってきた。メルキドは、あとどのくらいで復活するのか···そんなことを考えて町を歩いていた。
素材の在庫が切れないように、今日はみんなで砂漠に行こうと思っていた。鉄は結構必要な物だからな。俺はみんなを誘いに作業部屋に入った。
「ぬおおおお!大変だぞ、魔物だ!」
その時、外でロロンドの大声が聞こえた。またしても魔物が攻めてきたのか。これで4度目だ。俺は、魔物の様子を見に作業部屋から飛び出した。
「また襲撃かい?」
「大変だな、迎えうつぞ!」
ケッパーだけでなく、ゆきのへも武器を持って飛び出してきた。彼は自分で作ったであろうおおかなづちを持っていた。
「あれを見ろ。どうやらまたも魔物たちがこの町に攻めいろうとしているようだ。まったく、懲りぬ奴らだな!」
町の西側を見ると、これまでより多数の魔物がメルキドの町に向かっていた。ロロンドの言う通り、本当にしつこい連中だ。
「結構数が多いな、こっちには火をふく石像があるとはいえ」
がいこつの上位種であるしりょうが10体と、砂漠にいた魔物、おおさそりが6体、てつのさそりが2体、よろいのきしが3体だった。そして、隊長がよろいのきしの上位種、あくまのきしだった。今回はあのドムドーラ地方にいた魔物を中心に攻めてきているのか。
「とにかく、我らの防壁と新しい武器で立ち向かおうぞ」
前の防衛戦で苦戦した、よろいのきしが3体もいて、その上位種もいる。かなり厳しい戦いになりそうだが、勝たなければ町に未来はない。
「ああ、行くぞ!」
俺たち4人は、それぞれの武器を手に、あくまのきしの軍勢を迎え撃つ。メルキドの町の4度目の防衛戦が始まった。
「よろいのきし共、まずはあの防壁を破壊するんだ!」
あくまのきしは、前衛のよろいのきしに指示を出した。その命令をうけ、よろいのきしたちは防壁の破壊を試みるが、そう簡単に壊れる防壁じゃない。隊長よろいのきしはなんとか壊せていたが、このよろいのきしは奴より弱いだろう。
「隊長、壊れません!」
「なんて硬い壁なんだ!」
「何をしている!っておい、危ないぞ!」
あくまのきしが言った時はもう遅かった。石の守りの両端にあった火をふく石像が、防壁の破壊に夢中になっているよろいのきしを燃やした。
「うわさで火をふく石像が盗まれたとは聞いたが、まさか本当だったとは。だが、どちらにせよ我らの勝ちに変わりはない!」
今がチャンスだと思い、俺は石の守りの上に登り、よろいのきし3体の首をを切りつけた。石垣が破壊される可能性は0ではないからな。固いよろいのお陰でまだ死ななかったが、再び火をふく石像が灼熱の炎を吐き、よろいのきしたちは燃え尽きていった。
「どうだ、俺たちだってお前らに負ける気はない!」
次に、おおさそりやてつのさそりが攻めいってきた。それでも、石垣は壊れることはなく、おおさそりやてつのさそりは火をはかれる。
「おい、下がれ!我がこの防壁を破壊する!」
あくまのきしは、サソリたちを下がらせると、自ら先頭にでた。
「我もこの石像の火を浴びることになるが構わん!死にやがれ人間ども!」
あくまのきしは、軽く石垣を斧で叩きつけた。そんなちょっとの攻撃とは、石の守りをなめているのか?と思ったが、なんとその攻撃だけで石垣や足元のトゲわなは壊れたのだ。
「こ、こんな簡単に壊されるだと!?」
その様子に、ロロンドもとても驚いている。しかし、これで防壁のすき間から魔物が侵入してしまう、なんとか食い止めないと。
あくまのきしは、石垣を壊すと再び手下に指示を出した。
「全員!あの防壁の穴から町に侵入し、破壊の限りを尽くせ!」
俺は防壁の穴の前に立ち、魔物の侵入を防ぐ。みんなには、俺が食い止めた魔物を倒してもらえばいいな。
「俺が魔物を止める。その間に魔物を倒してくれ!」
「ああ、分かったぞ!」
ロロンドが先頭にきたしりょうやおおさそりを攻撃した。火をふく石像の炎の範囲に入らないように、魔物を倒していく。
ロロンドはしりょうたちを斬り倒し、ケッパーは回転切りでサソリたちの装甲を突き破り、ゆきのへは魔物たちの頭をおおかなづちで叩き潰す。
「おのれ人間どもめ、しつこいんだよ!」
あくまのきしは、ロロンドたちに斬りかかる。みんなは避けられたが、倒せていない魔物が町に侵入しようとする。
「この町は絶対に壊させねえぞ!」
石の守りの穴に向かった魔物を、俺は剣で食い止める。てつのさそりやしりょうは、俺の攻撃では死ななかったが、横からの火をふく石像の炎で、ほとんどがやきつくされた。
「くっ、被害は甚大だな···」
あくまのきしの軍勢は、もう数体しか残っていなかった。
「もう少しだ、お主らを切り刻んでやろう!」
その数体も、ロロンドたちによって倒されていく。俺も戦い慣れているてつのさそりと戦った。てつのつるぎと同じくらいの固さだが、顔が弱点なのでそこを斬れば倒せる。
「お前らとはもう戦い慣れているんだよ!」
奴の動きが止まるが回転攻撃をした直後、俺は顔を真っ二つに叩き切った。あくまのきしの軍勢は完全に壊滅し、残るはあくまのきしだけになった。
「人間どもが、よくもこんなことをしやがって!ふざけんじゃねえよ!」
あくまのきしは、俺たちをなんとしても倒そうと斧を振り回しまくる。だが、さすがに俺たち4人の攻撃に対応しきることは出来ない。
俺とロロンドが斧を受け止め、背後に回ったゆきのへがあくまのきしの頭を叩き潰す。
「くそがっ!これでも喰らいやがれ!」
あくまのきしは、力をため、回転斬りのような攻撃を放つ。俺たちはすぐに後ろに飛び退き、攻撃後に今度はケッパーが近づいて、
「回転斬り!」
あくまのきしのよろいを破壊する一撃を放つ。しかし、回転斬りの後には隙が出来る。それは人間も魔物も同じだ。あくまのきしは怯まず、ケッパーに全力で斧を叩きつける!
「死ね!愚かなメルキドの兵士よ!」
追い詰められて放った一撃はケッパーのてつのつるぎを破壊した。ケッパー自身は無傷だが、剣がなければ危険だ。俺はケッパーをかばってあくまのきしの前に立つ。その間にケッパーはその場を離れる。
「ビルダー!貴様を死ね!」
あくまのきしは俺に斧を降り下ろす。俺は回転斬りの後ではないのでギリギリかわすことができ、ケッパーの攻撃で壊れた鎧のすき間に剣を突き刺す。
「目障りなんだよ、人間のくせにな!」
剣を突き刺されて相当痛いにも関わらずあくまのきしは斧を振り回した。よろいのきしは悲鳴を上げていたと言うのに、俺はあわてて剣を抜き取り、後方に飛ぼうとするが間に合わず、腹を深く斬りつけられた。
激痛のせいで動きが止まりそうになるが、避けないと今度こそ死んでしまう。俺は痛みに耐えながら攻撃をよける。
「雄也に何をするのだ!」
ロロンドとゆきのへは俺を助けにあくまのきしに武器を振りかざす。その二人の攻撃で、あくまのきしはもう瀕死の状態だった。兜はゆきのへの攻撃で大きく変形し、鎧は斬られてボロボロだった。あと一発でも斬れば倒せるだろう。
「くそがっ!もうこうなったら、撤退する!」
追い詰められたあくまのきしは町から離れていく。このまま逃げられれば、また傷を治して襲ってくるだろう。あくまのきしも抵抗する力は残されていないはずだ。俺はなんとか立ち上がり、あくまのきしの背後から剣を振り回し、首を切り裂いた。
「ぐああっ!」
俺の攻撃で首を斬られたあくまのきしは、青い光を放って消えていった。なんとか4度目の防衛戦を勝ち抜いたようだ。
「倒せたみたいだな。良かった」
ゆきのへがそう言い、俺たちは町の中に戻っていった。傷を負った俺はきずぐすりを塗って、個室で休んだ。この前のロロンドのように2日くらいやすみたいがそういうわけにも行かない。今度はさらに多くの魔物が来るだろう。早くこの町の防壁を強化しないといけないな。
メルキド 魔物の集会所
「大変です、あくまのきし様!」
2体のあくまのきしのところに、不幸なお知らせが入ってきた。
「どうしたんだ、そんなに急いで」
「今日、メルキドの町に攻めいった軍勢が全滅。隊長のあくまのきしも倒されました!」
「何だと!?」
20を越える軍勢を10人もいない町に送り込んだのに負けたことは、誰にとっても想定外の事態だった。
「まさか、また我が同族からも犠牲者がでたか。人間たちを侮っていたようだな」
「では、人間たちを放っておくのか?」
人間たちは必ずつぶさなければいけないが、今回のことでメルキドの竜王軍は多くの戦力を失った。
「放っておくことは出来ない。だが、並大抵の魔物ではすぐに倒されてしまうだろう」
「ああ、強力な魔物を出来るだけ集めて、必ず人間たちを潰そう。その時は、我らも行かねばならんな」
「そうだな。今まで我らは指揮をするだけだったが、今度こそ本気で戦う必要がある。お前ら、強力な魔物をここに集めろ」
あくまのきし2体と、強力な魔物たち、それならあの人間たちにも勝てるだろう。あくまのきしは部下に魔物を集めさせ、準備が出来たら出撃することにした。