ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記   作:seven river

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Episode188 占領者との決戦

メギドロイドを倒してギエラに薬草を飲ませた後、俺たちはアメルダたちを助けに向かう。

同時に3体のデュランダルと戦っているアメルダとベイパーはかろうじて怪我を負っていないが、危険な状況であることには変わりない。

俺たちは分かれて、俺がアメルダを助けに、ガロンがベイパーを助けに行く。

 

「俺はアメルダを助けに行く。ベイパーは頼んだぞ、ガロン!」

 

「分かった。今援護してやるぜ、ベイパー!」

 

ガロンに指示を出すと、俺はアメルダと戦っているデュランダルのうちの1体に向かって両腕の武器を構えた。

奴もすんでのところで気づいて来るが、今までの戦いで弱っているからか、反応が間に合っていなかった。

俺はやみよのつるぎで核を貫き、ブラッディハンマーで頭部を殴りつける。

まだ倒れることはなかったが、デュランダルは怯んで動かなくなった。

 

「あの赤い奴は倒せたみたいだね、雄也。こっちも無事だよ!」

 

「俺も援護するぜ。こいつらを倒して、2階に向かうぞ」

 

俺の援護を受けて、アメルダはそう言う。

2階でもかなりの強敵が待ち受けていることだろうし、これ以上怪我を負う前にデュランダルたちを倒さないとな。

俺は動けなくなった奴に向かって、さらなる攻撃を続ける。

 

「起き上がられる前に倒してやるぜ」

 

デュランダルは立ち上がろうともするが、俺はその前に全力の攻撃を叩き込む。

俺の強力な攻撃を受け続けた奴は、倒れて消えていった。

アメルダも2体のデュランダルの攻撃をかわしながら、やみよのつるぎで装甲を斬り裂いていく。

 

「オノレ、ニンゲンメ…!」

 

「ゼッタイニ…ニガサンゾ!」

 

奴らも機械音声を発しながら抵抗を続けているが、アメルダに攻撃を当てることは出来ていない。

かなり弱っており、後数回攻撃をすれば倒すことが出来るだろう。

俺も攻撃しようとしたが、その前にアメルダの攻撃で生命力が尽きて、2体とも倒れていった。

 

「これで3体とも倒せたな…ここでの戦いはキツかったけど、何とか乗り切れたぜ」

 

「改造された魔物も、アタシたちの武器には敵わなかったみたいだね」

 

ガロンたちやシェネリたちもデュランダルを倒し終えて、俺のところに集まる。

薬草を飲んでいたギエラも、次なる戦いのために、ブラッディハンマーを構えて近づいてきた。

 

「雄也、アネゴ、よくやったな!俺たちも、機械どもを倒してやったぜ!」

 

「みんなが無事で良かったわ。少しやられちゃったけど、まだ戦い続けるわよ」

 

ギエラは痛みが収まったので、2階での戦いにも参加してくれるようだな。

どんな敵が待ち受けているかは分からないが、必ず勝って、マイラの町を取り戻してやるぜ。

 

「2階の魔物たちも倒せたら、町を取り戻せるはずだ。行くぞ、みんな」

 

俺はみんなにそう言うと、マイラの城の奥にある階段を登り、2階に向かっていった。

 

2階に登って来ると、4体のボストロールと1体のダークトロルが見えてくる。

トロルたちの後ろには、4体のだいまどうと8体のまどうしの姿もあった。

改造された魔物がおらず、変異体であるトロルギガンテの姿もないが、気をつけなければいけないのは変わりない。

 

「まさかあの最高傑作の兵器も倒すとは…恐ろしい奴らだな」

 

メギドロイドたちを倒して来た俺たちの姿を見て、ダークトロルはそう言う。

城前の魔物だけでなく、機械の魔物たちを倒されたのは奴らにとっては大きな痛手だろう。

だが、追い詰められたダークトロルたちも、マイラの町を返す気はないようだ。

 

「だが、せっかく手に入れた場所を人間どもには返さん!お前ら、こいつらを叩き潰せ」

 

ダークトロルの指示を受けて、ボストロールも棍棒を振り上げて近づいて来る。

ダークトロルはトロルキングより強いだろうが、今の武器があれば決して勝てない相手ではないはずだ。

 

「こっちこそ負けるつもりはない。あんたたちを倒して町を取り返す!」

 

荒くれたちとシェネリはそれぞれボストロールのところに、俺とアメルダはダークトロルのところに向かっていく。

そして、マイラの城の2階での戦いが始まった。

 

俺たちが近づいて行くと、ダークトロルは巨大な棍棒を叩きつけて攻撃して来る。

しかも、今までのトロル系の魔物より攻撃速度が早く、攻撃力も高そうだった。

 

「ビルダーに荒くれの親玉め…どこまで諦めないつもりだ!」

 

攻撃範囲も大きく、回避しながら近づくのは今までの俺だったら難しかっただろう。

だが、今の俺にはほしふるうでわがあり、これを使えば接近して斬りかかるのもそんなに難しいことではない。

作った時からすごい装備だと思っていたけど、ここまで役に立つとはな。

俺は棍棒をジャンプで避けた後、素早く動いて足元に近づき、両腕の武器を叩きつける。

 

「この巨体でこの速度か…でも、腕輪があれば近づけるな」

 

ダークトロルは体力も高いだろうが、やみよのつるぎとブラッディハンマーで攻撃していけば少しずつ弱らせられるはずだ。

足元への攻撃が出来ないダークトロルは移動しながら殴りつけて来るが、その度に俺は近づき、足にダメージを与えていく。

アメルダも軽やかな動きで棍棒をかわしていき、何とか奴に近づいて剣を振り下ろした。

 

「なかなかの強敵だね…でも、このくらいじゃアタシたちは倒せないよ!」

 

みんなもボストロールを倒したら、俺たちを援護しに来るだろう。

避けては近づきの繰り返しはかなり体力を使うが、みんなもいれば力尽きる前に倒せそうだ。

今は少しでも体力を削ろうと、俺とアメルダは攻撃を続けていった。

ガロンたちもボストロールの攻撃を受けることなく、足に打撃を与えている。

だが、俺たちに攻撃を当てられないダークトロルたちを援護するために、だいまどうたちが呪文を唱えて来た。

俺とアメルダのことをだいまどうが、ガロンたちのことをまどうしが狙って来る。

 

「ビルダー…素早い奴め。我々も援護する、メラミ!」

 

「人間どもを焼き尽くしてやる!」

 

奴らは俺たちの動きを止めるために、足を狙ってメラミを放ってくる。

ただでさえ動きが早いダークトロルを、火球もかわしながら攻撃をするのは難しい。

先に、だいまどうとまどうしを倒しておいた方が良さそうだな。

奴らとはラダトームで戦い慣れているので、俺が倒しに向かうとアメルダに言った。

 

「あいつらがいたら戦い辛いな…俺がだいまどうたちを倒して来るから、それまで持ちこたえていてくれ」

 

「分かったよ。アンタが戻ってくるまでに、少しでも弱らせておくさ」

 

俺がだいまどうたちと戦う間、アメルダ一人にダークトロルの攻撃は集中することになる。

かなり危険だが、アメルダはそう返事をして、奴の攻撃を確実に避けて近づこうと試みていた。

それでもなるべく早く戻って来ようと、俺はサブマシンガンを構えてだいまどうたちに向ける。

 

「あいつらとは何度も戦ってるし、すぐに倒せるはずだな」

 

奴らは俺にメラミの呪文を集中させて来るが、今までと同様にジャンプをして回避する。

腕輪の力があるので、今回はさらにかわしやすかった。

そして、奴らが次のメラミを詠唱している間に、俺はサブマシンガンを連射していく。

赤魔の弾丸は攻撃力が高いので、7発ほど当てるとだいまどうは倒れていった。

 

「ビルダーめ…我らは貴様らなどには屈せぬぞ…!」

 

「貴様も仲間たちも、ここで灰になるのだ!」

 

数が減ってもだいまどうは抵抗を続けてくるが、俺はサブマシンガンでの攻撃を続けていく。

残った弾の数も少なくなってきたが、弾切れを起こす前に4体のだいまどうを倒しきることが出来た。

だいまどうたちを倒すと、今度はガロンたちと戦っているまどうしの様子を見る。

 

「そんな小せえ炎じゃ、オレたちは止まんねえぜ!」

 

「怪我してるからって、これくらいじゃやられないわよ!」

 

すると、荒くれたちとシェネリはボストロールの攻撃を凌ぎながらまどうしに近づき、ブラッディハンマーを叩きつけることが出来ていた。

まどうしは体力が低いので、荒くれの強力な打撃を受ければすぐに倒れていく。

シェネリも、奴らをだんだん弱らせることが出来ていた。

 

「みんなは大丈夫そうだな…アメルダのところに戻って、ダークトロルと戦おう」

 

ボストロールに関しても、新武器を持ったガロンたちなら倒すのにあまり時間はかからないだろう。

今はアメルダを助けに行こうと、ダークトロルのところに向かう。

アメルダは奴に何度か近づいて攻撃出来ていたが、まだ倒せる気配はない。

 

「アメルダ、だいまどうたちを倒してきた。また二人で戦うぞ」

 

「ありがとう、雄也。邪魔者もいなくなったことだし、集中して倒すよ!」

 

今までの戦いでかなり体力を消耗してきたが、俺もアメルダもまだ動きが鈍ってはいない。

またダークトロルの足に近づいて、両腕の武器を叩きつけていった。

ダークトロルも攻撃が激しくなって来るが、接近できなくなるほどではなかった。

 

「まだ死なないのか…人間ども…!」

 

どれだけ足を攻撃しても転倒したりはしないが、確実にダメージは入っているはずだ。

アメルダもジャンプで棍棒を避けつつ、奴の身体を斬り続けていく。

だが、ダークトロルもこのまま倒されようとはせず、全身に力を溜め始めた。

 

「砕け散れ、ビルダーめ!」

 

ダークトロルは力を溜めている間は無防備だが、攻撃力も範囲も大きい攻撃が来るはずだ。

 

「大きく跳ぶんだ!」

 

無理に攻撃しようとはせず、俺はアメルダにそう叫んで、自分も大きくジャンプする。

ダークトロルは力をため終えると、さっきのギガンテスのように飛び上がって、地面に棍棒を叩きつけてきた。

攻撃力はギガンテスをも上回り、地面に衝撃波が走る。

でも、俺たちはすぐにジャンプしたことで、攻撃の範囲から逃れることが出来た。

 

「何とか避けられたか…すごい攻撃だったな」

 

当たっていたら即死だったかもしれないし、助かってよかったぜ。

攻撃の衝撃でダークトロル自身も少し動きを止めたので、俺もアメルダもまた近づいて、さらに大きなダメージを与えようとする。

起き上がったダークトロルは、攻撃速度が少し落ちていた。

 

「あの一撃も避けたか…だが、絶対にこの場所は返さん!」

 

それでもせっかく奪ったこの町を渡すまいと、棍棒を叩きつけ続けてくる。

しかし、追い詰められたダークトロルのところに、ガロンたちも近づいて来た。

 

「雄也、アネゴ!ボストロールたちは倒してきた、オレたちも手伝うぜ!」

 

ボストロールも強い魔物ではあるが、ブラッディハンマーを手にしたガロンたちにとってはあまり苦戦する相手ではなかっただろう。

みんなで攻撃すれば、ダークトロルの生命力も削りきることが出来るはずだ。

 

「ありがとう、みんな。こいつを倒して、俺たちの町を取り返すぞ!」

 

こいつを倒すことが出来れば、マイラの奪還戦は終わる。

俺はガロンたちに感謝の言葉を言ってから、ダークトロルへと集中攻撃する。

荒くれたちの強力な攻撃を受け続けて、奴の足は変形してきていた。

 

「おのれ、おのれ…人間ども…我らは決して負けぬのだ…!」

 

ダークトロルも俺たち6人を叩き潰そうとして来るが、攻撃速度が落ちているので、ガロンたちでも回避するのはそんなに難しくなかった。

そして、俺たちの攻撃を受け続けて、奴はついに転倒して動けなくなる。

ここで集中攻撃を与えれば、ダークトロルにとどめをさすことが出来そうだ。

 

「行くよみんな、この隙に倒しきるんだ!」

 

アメルダも同じことを考えたようで、みんなに向けてそう言った。

みんなはダークトロルの全身に強力な攻撃を何度も叩き込んでいき、俺は全身の力を腕にため始める。

そして、奴が立ち上がる前に大きくジャンプして、垂直に叩きつけた。

 

「これで終わりだ、飛天斬り!」

 

マイラのみんなの攻撃を受けた後に飛天斬りを受けて、ダークトロルは生命力を完全に失う。

2階には改造された魔物がいなかったので、そこまでは苦戦しなかったな。

これでマイラの町は奪還出来たし、みんなでこの魔物の城を解体して、マイラの2度目の復興を始めよう。

 

しかし、俺がそんなことを思っていると、ダークトロルは死に際にアメルダの方を見て言い残す。

 

「我を倒したところで、お前たちはこの女の過去の報復を受けることになるのだ…。何のことかは分かるな…?恋人であったはずの発明家を殺した、裏切りの助手め…」

 

奴は最後にそう言うと、青い光を放ちながら消えていった。

アメルダが恋人であったラライを殺したという話を、魔物たちも知っていたとはな。

だが、ラライの霊は昇天したはずだし、それ以前にがったいまじんを倒した時、アメルダに嬉しそうな顔を向けていた…誰が報復を行うと言うんだ?

アメルダがラライを殺したという話を初めて聞いたシェネリは、ショックを受けていた。

 

「裏切りの助手…アメルダさんが人を殺したという話は聞いていました…でも、その殺した相手というのは、ラライさんだったんですか…?」

 

アメルダの忘れたい過去のことだから、俺が去った後もその話はしなかったのだろう。

ガロンは最初は、ダークトロルがついた嘘だとシェネリに言う。

 

「そんなのあいつの嘘に決まってるだろ!魔物どもが、オレたちを惑わそうとしてるんだ!」

 

「でも、どうしても嘘には私は思えません…。本当のことを教えてください!」

 

だが、シェネリはアメルダの方を見てそう言う。

仕方なかったこととは言え、恋人を殺したのは事実…そのことを思い出して、アメルダは暗い顔をしていた。

もし本当に嘘だったら、嘘に決まってるよと明るい顔で言っていただろう。

シェネリに問い詰められて、ガロンは仕方なく本当のことを言った。

 

「今までずっと黙って来たが、もう隠しきれねえか…。アネゴとラライは恋人同士で、仲良く魔物を倒すための発明をしていたんだ。だが、ある日の夜、アネゴはラライを殺しちまった…」

 

「何で…そんなことをしたんですか…?」

 

シェネリはショックを受けた口調のまま、ガロンたちに問い続ける。

思い出したくないことなので、アメルダ自身も答えることはしなかった。

ガロンもまだそのことについては聞いていないようで、知らないと答える。

 

「そこまではオレも知らねえ…だが、一つだけ言わせてくれ。アネゴは悪い人じゃねえ…それだけは信じてくれ」

 

「それは分かっています…」

 

アメルダが悪い人ではないとは思ってくれてはいるようだが、どうしてもショックを隠せないようだ。

気持ちの整理をつけるため、シェネリは一度この場を離れてコルトたちを呼びに行ってくると俺たちに告げる。

 

「とりあえず私、コルトたちを呼んできますね…」

 

アメルダとシェネリの関係が悪化することにはならないだろうが、ダークトロルが言っていた報復と言うのが何なのか気になるな。

変異体であるトロルギガンテも倒さなければいけないので、マイラでの戦いはまだ続きそうだ。

 

シェネリがコルトたちを呼んできた後、俺たちは魔物が作った城を解体して、マイラの町を作り直す。

シェネリも少しは落ち着いたようで、アメルダとも今まで通り会話して、工房や寝室、温泉と言った最低限の設備を建てていた。

城を解体している途中に魔物が使っていたマシンメーカーも見つかったが、俺たちは今まで隠れ場所で使っていた物を使うことにして、こちらはポーチにしまった。

必要最低限の設備が整うと、俺たちは温泉に入った後、眠りについた。

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