ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記 作:seven river
極げきとつマシンを作った翌日、マイラに戻って来てから11日目の朝、俺は朝食の後町の中を歩いていた。
マイラの2度目の復興を達成したら、いよいよエンダルゴやアレフとの決戦になる…俺は少し、人間に勝てる相手なのかと不安にもなってしまった。
だが、それでもここまで来たからには、もう引き下がる訳にはいかない。
そんなことを考えていると、ガロンの焦った大声が聞こえてきた。
「アネゴ、みんな、今すぐ集まって来てくれ!ついにアイツが襲って来ちまった!」
アイツと言うのは、トロル族の変異体、トロルギガンテのことだろう。
一度ガロンたちは力及ばず、マイラの町を奪われることになってしまったが、今度こそ倒して町を守り抜いてやる。
「トロルギガンテか…分かった、すぐ行くぞ!」
俺はガロンにそう返事をして、昨日作ったスナイパーライフルを手に走っていった。
魔物たちはいつも通り町の西から襲って来ているようで、ガロンはそちらを見ている。
俺も町の西の方を見ると、ブリザレイムとデュランダルが12体ずつ、メギドロイドが2体、ボストロールが8体、ギガンテスが6体おり、最後尾には全身が暗黒色に染まったトロルがいた。
他のトロルに比べても体が大きく、奴がトロルギガンテなのだろう。
「あれがトロルギガンテ…実際に見るのは初めてだけど、やっぱり強そうだな」
トロルギガンテは、ダークトロルをも超える耐久力と生命力を持つだろう。
俺たちで奴の生命力を削り切れるかは不安だが、自分と自分の作った兵器の力を信じて戦い続けるしかない。
ベイパーとギエラも、闘志に溢れた様子で駆けつけてくる。
「やはり戻って来おったか、トロルギガンテ…ワシらも力を付けてきた、今度は負けん!」
「アタシたちの筋肉の力を、見せつけてあげましょう!」
短い訓練期間ではあったが、荒くれたちの筋肉も確実に成長して来ている。
彼らの限界を超えた筋肉ならば、トロルギガンテにも大ダメージを与えられるかもしれない。
筋肉の少ないシェネリも、少しでも戦いの役に立とうと言う。
「厳しい戦いは避けられなさそうですね…私も、全力を尽くして戦わないと」
最後にやって来たアメルダも、新兵器の力があればきっと大丈夫だと話した。
「アタシたちはアイツの猛攻を凌げず、アジトを一度奪われちまった…でも、アンタとアタシが作った最強兵器の力があれば、きっと大丈夫なはずだよ。自分たちの作った兵器の力を信じるんだ」
「ああ。せっかく取り戻したこの町を、何としても守り抜こう」
極げきとつマシンも、最大限に活用して戦わないとな。
荒くれたちの成長した筋肉に極げきとつマシン、新たな銃、その全てを使って、トロルギガンテとの決戦に臨む。
「じゃあ行くよ、力の限りを尽くして戦うんだ!」
アメルダのその声とともに、俺たちは魔物の軍勢へと立ち向かっていく。
俺が参戦する中では10回目の、マイラの町の防衛戦が始まった。
みんなは武器を構えて、前衛にいるブリザレイムへと殴りかかっていく。
奴らは強力とはいえ戦いなれているので、あまり苦戦することはないだろう。
だが、それでも少しでも早く倒せるようにと、俺はアサルトライフルを使って奴らの体力を削っていった。
「昨日作ったアサルトライフル、さっそく試してみるぜ」
アサルトライフルはサブマシンガンよりも重いが、今まで重い武器を2本持っての戦いに慣れていたので、いつものスピードで動くことが出来た。
赤魔のライフル弾を連射して、奴らの体力を削り取っていく。
やはり体力を削り切ることは出来ないが、何体かのブリザレイムを怯ませて動きを止めることが出来ていた。
「何体か怯んでるな…結構効いてるみたいだぜ」
これなら、後衛の巨人の魔物にもかなりの効果があるかもな。
俺はそう思いながら、ブリザレイムにアサルトライフルを撃ち続けていった。
俺の攻撃で弱った奴らのところに、ガロンたちがそれぞれの武器で殴りかかる。
「雄也が作ってくれた隙を無駄にはしねえ…今のうちに叩き潰してやるぜ!」
みんなはそれぞれの力を腕にこめて、ブリザレイムたちをさらに追い詰めていった。
それぞれが2体ずつを相手することになり、俺のところにも2体のブリザレイムが近づいてくる。
このままアサルトライフルで倒してもいいが、トロルたちとの戦いのために弾を温存しておきたいので、俺は剣とハンマーに持ち替えていった。
「弾にも限りがあるし、こいつらは剣とハンマーで倒すか」
ブリザレイムは今までと同様、炎と氷が融合したブレスで攻撃して来る。
かなりの攻撃範囲ではあるが、俺は腕輪の力を使って素早く動き、ジャンプも使って回避しながら奴らに近づいていった。
ブリザレイムに近づくと、俺は両腕の武器を思い切り叩きつける。
先ほどのアサルトライフルのダメージもあり、もう少し攻撃を続ければ倒せるだろう。
みんなも、奴らを順調に追い詰めることが出来ていた。
「みんなもうまくやってるな…他の魔物たちも迫って来るし、さっさととどめをさそう」
戦いが確実に有利になっているし、超マシンメーカーを作れて本当によかったぜ。
俺はブリザレイムにさらに攻撃を加えて生命力を削っていき、ついには倒れこませて動きを止めることが出来ていた。
それを見て、ここでとどめをさそうと俺は両腕に全身の力を溜めていく。
「動きが止まったな…今のうちに回転斬りで倒すぜ」
ここで二刀流での回転斬りを当てれば、2体ともまとめて倒せるだろう。
だが、回転斬りのために力を溜めている俺や、ブリザレイムの攻撃を回避しながら戦っているみんなのところに、空中から矢が降ってくる。
俺はすぐに気づいて回避したが、力を溜め直す前にもう1本矢が飛んできた。
「くっ、メギドロイドの奴らか…これだと回転斬りが使えないな…」
ブリザレイムの後ろから近づいて来ている2体のメギドロイドが、弓で攻撃して来たようだ。
奴の矢には魔法の力がないので、ブリザレイムには当たらない。
メギドロイドと俺たちとはまだ距離があるが、狙いがかなり正確だったな。
みんなもかわすことは出来ていたが、このままだとメギドロイドの矢も避けながらブリザレイムと戦うことになるので、少し厳しいことになりそうだ。
「先にメギドロイドを倒しておかないと、まずいことになりそうだな…」
そう考えているうちにも、メギドロイドは何発も矢を降らせてくる。
ブリザレイムは既に弱っており、攻撃速度が落ちているのでまだしも、この後は素早い攻撃を行えるデュランダルとの戦いもある。
なるべく早くメギドロイドを倒そうと、俺はブリザレイムから離れてそちらに近づいていった。
「弾はもったいないけど、こいつらはアサルトライフルで倒すか」
メギドロイドのところに向かう俺のことを、ブリザレイムたちも追いかけてくる。
奴らも一緒に戦うのは難しいので、俺は先に倒しておこうと再びアサルトライフルを取り出していった。
メギドロイドに近づきながら連射し、ブリザレイムの体力を削りとっていく。
多くのライフル弾を消費してしまったが、奴らにとどめをさすことが出来た。
「ブリザレイムは倒せたし、メギドロイドに集中しよう」
俺はメギドロイドのところに来ると、再びやみよのつるぎとブラッディハンマーに持ち替えて奴らに叩きつけていく。
今まで弓での攻撃に集中していたメギドロイドも、剣を構えて反撃して来た。
「ビルダー、ドコマデモメザワリナヤツメ!」
「オマエラヲハイジョシ、コノバショヲウバイカエシテヤル!」
奴らの攻撃速度はこの前のラライのキラーマシンほどもあるが、相手が2体なので何とか戦うことは出来ていた。
1体ずつ確実に倒して行こうと、俺は片方に攻撃を集中させていく。
耐久力も相当なものだが、俺は腕に力をこめて攻撃していき、少しずつ弱らせていった。
「やっぱり強いけど、何とかして倒さないとな…」
強力な魔物だが、こいつらも倒せないほどではトロルギガンテには勝てない。
奴らもマイラの奪還戦の時のメギドロイドと同じで、右腕で剣を振りながら左腕で弓を使って、みんなのところに矢を放っていた。
しかし、さっきほど連続で撃つことは出来ず、みんなは今のうちにとブリザレイムを攻撃していく。
ガロンとベイパーは、奴らを2体とも倒すことが出来ていた。
「お前らごときに倒されるほど、オレの筋肉は弱くねえ…!雄也、今から援護に行くぜ!」
「ワシもすぐに向かうぞ!」
ブリザレイムを倒した二人は、強力なメギドロイドと戦っている俺の援護に来ようとする。
ブラッディハンマーを大きく振りかぶりながら走り、発達した筋肉に力を溜めて思い切り奴に叩きつけてきた。
俺が片方に集中して攻撃していることにも気づいたようで、二人もそちらのメギドロイドを攻撃していた。
まだ怯みはしなかったが、かなりのダメージを与えられただろう。
「オノレ…オマエラモカ…!」
メギドロイドはガロンとベイパーに怒り、二人にも剣を振り下ろそうとする。
だが、二人は力を合わせてそれぞれのハンマーで攻撃を受け止め、弾き返して体勢を崩させていた。
荒くれ二人の全力を受ければ、奴も流石に耐えられなかったようだ。
体勢を崩したところで、俺たち3人は一斉に攻撃しようとする。
「助けに来たぜ、雄也!起き上がられる前に一気に叩くぜ!」
「ああ、行くぞ!」
ガロンの声とともに、俺はもう一体のメギドロイドの攻撃にも注意しながら、倒れた奴に連続で攻撃を加えていく。
降ってくる矢が減ったことで、ギエラたちもブリザレイムを倒すことが出来ていた。
これでメギドロイドも倒せば、安全にデュランダルと戦うことが出来るな。
俺のさっきの攻撃もあって、メギドロイドはかなり弱って来ていた。
だが、俺たち3人のところに、もう2体のデュランダルがやって来てしまう。
「ニンゲンドモメ、オトナシクシロ!」
「テイコウヲヤメテ、ホロビルガイイ!」
デュランダルは体勢を崩したメギドロイドを援護しようと、俺たちに斬りかかってくる。
しかし、デュランダルの攻撃も引きつけながら、ガロンたちはメギドロイドをさらに追い詰めていった。
「オレたちのアジトを壊そうとするんだったら、お前にも容赦しねえぜ!」
「お主たちなど、同時に倒してやろう!」
力に満ちた荒くれたちは、改造された魔物でもそう簡単には止められない。
腕に力を込めたまま、デュランダルとメギドロイドを何度も叩き潰していった。
俺も彼らほどの筋肉はないが、二刀流で奴への攻撃を続けていく。
俺たちを止められないデュランダルを見て、新たに4体のデュランダルも剣を振り上げて来ていた。
「ドレダケノチカラガアッテモ、ワレラニハカテヌ!」
「オマエラヲキリコロシテ、ニンゲンドモ二ゼツボウヲアタエテヤル!」
残り6体のデュランダルは、アメルダたちのところに向かっていた。
流石に合計6体のデュランダルを相手しながらメギドロイドを潰すことは出来ないので、ガロンとベイパーはそれぞれ3体ずつを引きつけ、俺にメギドロイドとの戦いを託していた。
「くそっ、大量の機械どもが来ちまったな…!」
「ワシらはこやつらと戦うから、赤い機械どもはお主に任せたぞ!」
デュランダル3体を相手しながらメギドロイドの矢を避けるのはかなり大変なので、早くメギドロイドたちを倒さないといけないな。
片方はもう瀕死なので、もう少し攻撃を続ければ倒すことが出来るだろう。
「ああ、そっちは頼んだぞ!」
俺は二人にそう言うと、弱ったメギドロイドにとどめをさすべく、やみよのつるぎとブラッディハンマーを何度も叩きつけていく。
より早く力を削り切ろうと、俺は奴の核を集中して攻撃していった。
弱点を攻撃されて、奴はまた体勢を崩して動けなくなる。
「また動かなくなったな…突き刺してとどめをさそう」
それを見て、俺は倒れたメギドロイドの核に深くやみよのつるぎを突き刺し、とどめをさしていった。
メギドロイドは完全に力を失い、青い光を放って消えていく。
これで残り1体のメギドロイドも倒せば、みんなに矢が降ってくることはなくなるな。
「これで残り1体か…こいつも急いで倒さないとな」
俺は残りの奴も倒そうと、両腕の武器を振り回して大きなダメージを与えていく。
だが、剣とハンマーだけで倒しきるのは、かなり時間がかかりそうだった。
ガロンたちは3体のデュランダルと怪我を負わずに戦えているが、なるべく早く援護に行った方がいいだろう。
それに、ゆっくりしていては後衛の巨人の魔物たちが来てしまう。
早くこいつを倒すために、俺は極げきとつマシンを使うことにした。
「極げきとつマシンでこいつを貫いて、一気に弱らせよう」
極げきとつマシンは超げきとつマシンの数倍の攻撃力を持っているので、メギドロイドでも受けきることは出来ないだろう。
それに、今俺を狙っているのはメギドロイド1体だけなので、激突した後の隙に他の魔物から攻撃される心配もない。
俺は腕輪の力を使って走り、一度大きくメギドロイドから離れ、極げきとつマシンに乗り込む。
「こいつの力を信じて、思い切り突撃してやるぜ」
乗ってすぐに俺はアクセルを思い切り踏んで、メギドロイドに突撃していった。
極げきとつマシンは速度も非常に速く、まだ最高速度を出していないにも関わらず、がったいまじんを倒した時の速度を超えていた。
メギドロイドはすぐに回避しようとしたが間に合わず、ブラッドインゴットで出来た5本の角によって貫かれる。
こちらへの反動もかなりの物だったが、反動を軽減する作りになっているので、思ったほどの衝撃は受けなかった。
「すごい速度だったな…どれくらいのダメージになったんだ…?」
メギドロイドは受け止めることも出来ず、絶大なダメージを受けて倒れ込んでいた。
5本の角によって体が変形しており、もはや原型を留めていない。
それでもまだ消えていなかったので、俺は起き上がられる前にと思い、両腕に力を溜めていった。
ここで二刀流での飛天斬りを当てれば、とどめをさすことが出来るだろう。
「これで終わりだ、飛天斬り!」
極げきとつマシンの攻撃を受け、さらに飛天斬りも直撃したことで、メギドロイドは力尽きて消えていった。
ラライの真の最強兵器の威力が、ここまで高いとはな。
変異体であるトロルギガンテはそう簡単に倒せはしないだろうが、かなりの効果があることは間違いないだろう。
「メギドロイドは倒せたな…トロルたちが来る前に、ガロンたちを助けに行こう」
メギドロイドは倒れたが、ガロンたちはまだ3体のデュランダルと戦っている。
このままトロルたちとも戦いになれば、相当な苦戦を強いられるだろう。
俺はガロンたちを助けに行こうと、剣とハンマーを振り上げて走っていった。