ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記 作:seven river
俺は暗黒魔導を倒すことができ、みんなも回復してドラゴンたちを追い詰めている…しかし、まだこの戦いは終わったわけではない。
ドラゴンたちを弱らせたみんなのところに、今度は城を破壊しに行こうとしていたボストロールとトロルキングが向きを変え、近づいて来ていた。
「みんなはまだ戦っているな…俺も援護に行こう」
ボストロールやトロルキングはみんなも戦い慣れているので、倒すのはそこまで難しくもないだろう。
しかし、ダークメタリックドラゴンは弱っているとはいえ変異体なので、俺は奴と戦っているラスタンたちを援護に行こうとする。
だが、ラスタンたちのところに向かっていた俺のところに、大きな闇の刃が飛んで来る。
「くっ…なんだこの闇の刃は…!?」
俺はすぐに気づいて回避し、闇の刃が飛んできた報告を確認してみる。
すると、大軍勢の最後尾にいた滅ぼしの騎士が俺に近づいて来ており、斧を振り上げていた。
そう言えば、以前ラダトーム城を襲った滅ぼしの騎士も闇の刃を放つことが出来ていたな。
「よくも暗黒魔導を倒しやがったな…!あいつの仇を討って、エンダルゴ様とアレフのところに首を捧げてやる!」
「滅ぼしの騎士か…こいつと戦うのも久しぶりだな。あんたも倒して、この城を守り抜いて見せるぞ!」
こいつを倒さなければ、ラスタンたちを助けに行くことは出来なさそうだ。
奴は俺が暗黒魔導を倒したことに怒り、何度も闇の刃を飛ばして来る。
しかし、暗黒魔導のメラゾーマよりは攻撃範囲が狭いので、俺は走って避けながら少しづつ近づいていった。
俺が近づいて来ると、奴はドルモーアの呪文を使っても俺を攻撃して来た。
「お前もやる気に満ちているみたいだな…だが、我に近づくことも出来ずにお前は死ぬのだ!」
ドルモーアはかなり攻撃範囲が広く、大きくジャンプしなければ回避することは出来ない。
俺はなるべく体力を消耗しないように、ドルモーアの詠唱時間に出来る限りの速度で近づいていき、両腕の武器を振り上げていった。
「やっぱり変異体は強力だな…でも、こいつを倒せないようじゃエンダルゴもアレフも倒せない…」
本来は呪文を使えないしにがみのきしも、変異することで闇の呪文を扱うことが出来るようになる。
変異体はやはり強力だが、滅ぼしの騎士も倒せないようではエンダルゴには到底敵わないだろう。
俺はそう思いながら、奴に向かってどんどん迫っていく。
俺が至近距離にまで近づいて来ると、滅ぼしの騎士は呪文の詠唱を止めて、斧を叩きつけて来る。
「さすがはビルダーだ…呪文だけでは殺すことが出来ないか。ならばアレフのところで得た力を使って、お前を叩き斬ってやる!」
「攻撃力も高そうだしこの前の奴より素早いな…でも、今なら勝てないほどじゃない」
こいつもさっきの暗黒魔導と同様、アレフと親しい魔物みたいだな。
奴の斧は暗黒魔導や以前の滅ぼしの騎士よりも素早く、これもおそらくアレフの元での修行の成果なのだろう。
攻撃力は間違いなく非常に高いだろうし、弾き返したりするのは不可能だろう。
だが、ほしふるうでわを装備し、白花の秘薬を飲んで回復した今の俺なら、まだ回避しながら攻撃を続けることは出来ていた。
「これでもまだ抵抗を続けてくるか…だが、そう長くは持たないはずだ…!」
攻撃の後の隙に奴の側面にまわり、ふめつのつるぎとビルダーズハンマーを叩きつけていく。
ラスタンたちもダークメタリックドラゴンの攻撃をうまく回避して、腕や頭に大きなダメージを与えていた。
援護が必要な状態にはなっていないので、俺は滅ぼしの騎士との戦いに集中していく。
奴は防御力もかなり高かったが、伝説を超える武器での攻撃なので確実に体力を削っていくことが出来ていた。
しかし、回復したとはいえ俺の体力には限界があるので、早めに倒しきらないと危険だな。
「俺の体力が尽きる前に、削り切れるといいな…」
ゆきのへたちもまだ他の魔物と戦っているので、こいつは一人で倒さなければならない。
俺も腕輪の力を最大限に生かして動き、確実にかわしながら反撃していく。
力をこめて攻撃を続けていくことで、滅ぼしの騎士はだんだん弱っていった。
「間違いなく攻撃が効いてるし、このまま倒してやる…!」
「さすがはビルダー、アレフガルドを2度も復興させただけのことはあるな…だが、我もこの程度で負ける気はない!」
奴の攻撃速度も、初めと比べると少し落ちてきていた。
だが、滅ぼしの騎士はそれでも俺を倒そうと、腕に力を溜めて斧に巨大な闇の刃をまとわせ、それで俺を叩き斬ろうとして来る。
攻撃速度は落ちているものの攻撃範囲は拡大し、俺はさらに避けるのが難しくなってしまった。
「我の闇の刃で、お前の骨まで断ち斬ってやる!」
「くそっ…なかなか攻撃しづらくなってきたぞ…」
滅ぼしの騎士は、やはり簡単に倒せるような魔物ではないな。
闇の斧をかわし続けることは出来ていたが、その後に反撃することが難しくなってしまう。
少しはダメージを与えることが出来ていたが、奴の膨大な生命力を消しきる前に俺の方が参ってしまいそうだ。
滅ぼしの騎士の猛攻を受けて、俺の動きもだんだん鈍ってきてしまう。
「お前もそろそろ限界が近づいて来たようだな…滅ぼしてやる、ビルダーめ!」
俺の動きが弱まって来たのを見て、滅ぼしの騎士はさらに闇の斧を巨大化させる。
奴自身もかなりの力を消耗しているだろうが、使い切る前に俺を倒せると考えているみたいだな。
あの斧をまともにくらったら真っ二つにされてしまうだろう…俺は回避することに集中して、ほとんど近づくことが出来なくなっていた。
「まずいな…このままだと倒せそうにない…」
何度かは近づいて攻撃することが出来ていたが、俺の身体にも闇の斧がかすり、大きなダメージを受けてしまう。
みんなもボストロールたちとの戦いを続けており、援護を頼むことは出来そうになかった。
何とか一人で倒そうと攻撃を続けるが、俺は身体を何度も斬り裂かれてしまった。
弱って来た俺を倒そうと、滅ぼしの騎士は全身の力を右腕に溜めていく。
「ここまでの戦いは無駄だったようだな…消え失せろ、ビルダー!」
「今までよりも闇の刃が…何を使って来るんだ…?」
全身の闇の魔力が溜まっていき、闇の斧は今まで以上に巨大と化していく。
こんな闇の斧を使っての攻撃は間違いなく強力だろうし、必ず回避しないとな。
俺は何としてもかわそうと、走って滅ぼしの騎士から離れていく。
だが、これまでに受けた傷のせいで、全力で走ることが出来なくなっていた。
「逃げても無駄だ!」
滅ぼしの騎士は力が溜まりきると、俺のところに向かって闇の斧を振りかざす。
すると、斧から全てを薙ぎ払うかと思えるほど大きな闇の刃が放たれ、俺のところに迫ってくる。
「くっ…どれだけ攻撃範囲があるんだ…!」
俺はすぐに大きくジャンプしてかわそうとするが、攻撃の範囲から逃れることは出来ず背中を斬り裂かれてしまった。
滅ぼしの騎士は大ダメージを負った俺にとどめをさそうと、斧を振り上げて近づいて来る。
「ビルダー、もう諦めるんだな!」
俺はあまりの痛みに意識を失いそうになるが、ここで倒されたくないと足に力をこめて立ち上がった。
しかし、今の俺が立ち上がったところで、奴の攻撃を回避しながら武器を叩きつけることは不可能だろう。
何とか滅ぼしの騎士の動きを止めなければ、このまま斬り殺されてしまう。
「…何とか攻撃しないとな…極げきとつマシンで奴の動きが止まることに賭けるしかないか…」
そこで俺は極げきとつマシンを取り出して乗り込み、奴に向かって突撃していく。
滅ぼしの騎士も確実に弱っているので、これで突撃すれば怯ませられるかもしれない。
止められてしまうかもしれないが、これに賭けるしか勝つ方法はなさそうだ。
「これで突撃して、あんたを倒してやるぜ!」
俺はそう言ってアクセルを思い切り踏み、滅ぼしの騎士を5本の角で突き刺そうとしていった。
滅ぼしの騎士はかなり近い位置にいたため回避することが出来ず、斧と盾で防ぎきろうとする。
だが、奴はマイラのトロルギガンテよりは攻撃力は低いはずだが、極げきとつマシンでの突進に耐えて、弾き返そうとしていた。
「どんな兵器を使ったところで、我らに勝つことは出来ない…!」
「くそっ…これでも押し切れないか…」
俺はアクセルをさらに強く踏むが、滅ぼしの騎士は持ちこたえ続ける。
だが、ここで押し返されてしまえば、弱っている俺は今度こそ殺されてしまうだろう。
滅ぼしの騎士は俺を押し返すために、再び斧に闇の力を集中させていった。
「でも、極げきとつマシンは止められても、俺の剣は止められないはずだ」
しかし、滅ぼしの騎士は極げきとつマシンを受け止めるのに両腕を使っているので、ここで両腕の武器を使って攻撃すれば防げないだろう。
俺は押し返される前にと、足でアクセルを踏みながら極げきとつマシンから身を乗り出し、思い切り奴の頭に向かってビルダーズハンマーとふめつのつるぎを叩きつける。
マシンを止めるのに必死になっていた滅ぼしの騎士は防ぐことが出来ず、頭に強力な攻撃を受けて大きく怯んだ。
怯んだことでマシンを防ぐことも出来なくなり、奴の身体には黒色の鋭い五本の角が突き刺さっていく。
「ぐっ…ここまで追い詰めてもなお、我らに抵抗を続けるか…」
「マシンの角も突き刺さったし、今のうちに倒すぜ!」
伝説を超える武器の攻撃を頭に受け、さらに極げきとつマシンの角も突き刺さった。
奴ももう追い詰められているだろうし、ここで飛天斬りを放てば倒せるかもしれないな。
俺は全身の力を両腕に溜めて、大きく飛び上がっていく。
剣からは紅色の光の刃が溢れ、滅ぼしの騎士の鎧の身体を断ち斬っていった。
「飛天斬り!」
最強の兵器と最強の武器を使うことで、何とか逆転することができたな。
飛天斬りを受けても滅ぼしの騎士はまだ生きており、立ち上がってきた。
しかし、さっきの猛攻で消耗したため闇の刃を使うことは出来なくなり、動くこともやっとの状態になっていた。
ゆきのへたちもトロルたちを倒し終えて、ラスタンたちと一緒にダークメタリックドラゴンを追い詰めている。
瀕死になった滅ぼしの騎士は、俺にこんな話をして来た。
「ここまで我らを追い詰めるとは、想定外のことだ…だが、今さら我らやエンダルゴ様を倒したところで、ルビスもひかりのたまももういない。人間どもが救われることは、永遠にないのだ!」
確かに光を失ったこの世界では、みんなが望んでいた平和な世界というのはもう訪れることはないだろう。
魔物との戦いも、これからもずっと続いていくことになるはずだ。
だが、それでも人々が力を合わせれば、より良い世界を作って行くことが出来る。
どんな強大な魔物と戦うことになっても、どんなに世界が壊されようとも諦めなかった人々の姿を見て、俺はそう確信するようになった。
「それでも人間が力を合わせれば、楽しく暮らせる世界を作っていけるはずだ。そんな世界のために、俺はあんたたちと戦い続けるぜ!」
世界が何度壊されることになっても、俺たちはその度に復活を目指して戦っていく。
俺はそう言うと滅ぼしの騎士に近づき、両腕の武器を叩きつけていった。
奴も反撃して来るが攻撃速度が落ちており、俺は対応しきることが出来ていた。
追い詰められていたところにさらなる攻撃を受けて、滅ぼしの騎士は再び倒れ込む。
「ぐっ…どこまでも諦めの悪い奴め…!」
そこで俺は滅ぼしの騎士の心臓の部分に向かって思い切りふめつのつるぎを突き刺し、とどめを刺していく。
非常に戦い生命力を持っていた滅ぼしの騎士も、ついに力尽きて消えていった。
俺が滅ぼしの騎士を倒した頃には、ゆきのへたちもダークメタリックドラゴンを倒し終えていた。
俺が滅ぼしの騎士を倒したことを確認すると、ゆきのへが話しかけてきた。
「そっちも片付いたみたいだな、雄也。ワシらも黒いドラゴンを倒したぜ」
「ああ。本当に厳しい戦いだったけど、何とか勝てたみたいだな」
これでようやく、長かった魔物との大決戦は俺たちの勝ちに終わったな。
何度ももうだめなのではないかと思ったが、非戦闘員たちの支援もあり、今まで手に入れてきた全ての強力な武器や兵器を使うことで、何とか生き残ることが出来た。
俺を含めた全員が身体中に傷を負っており、残った力で歩いて城の中に戻っていく。
「それでこれから、エンダルゴを倒しに向かうのか?」
「この戦いで疲れたし、明日にするつもりだ」
本当は今日エンダルゴと戦いに行くつもりだったが、この戦いで消耗した状態で向かっても勝ち目はないだろう。
一晩休んで、明日奴との決戦に向かおう。
今回の戦いでエンダルゴの手下の魔物はほとんど倒したはずなので、城の最深部に到達するのも簡単になっているだろう。
「分かったぜ。なら今日は、ゆっくり身体を休めてくれ」
俺たちはラダトーム城に入ると、もう一つ白花の秘薬を飲んで身体を癒す。
そして、明日のエンダルゴとの戦いに備えて、すぐに休みにいった。