ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記   作:seven river

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Episode6 衛兵の子孫

おおきづちを作成し、旅のとびらの先の探索に戻ろうとしている時、メルキドの町に向かって誰かが歩いてきた。俺はその人の姿をゲームでは何度も見たことがあった。

 

「あいつ、もしかしてロッシか?」

 

緑色の帽子を被った、二十代くらいの男だ。ロッシはゲームにしかいないと思っていたが、リアルアレフガルドにもいるようだ。

 

「光を見つけて歩いてきたら、まさかこんな場所があるなんてな」

 

その男は、人が集まっているのが珍しいのか、俺たちの町を不思議なもののように見ていた。そして、彼は俺に話し書けてきた。

 

「お前誰だ?ここでなにやってるんだ?」

 

「俺は雄也、ここで仲間たちといっしょに町を作っている」

 

それを聞いて、彼は信じられなそうな顔をした。

 

「なんだって?ここで町を作っているだと。ずいぶんくだらねえことしてんだな。この世界では自分が生きていくのがやっとなんだ、人間が協力しあって暮らすだなんて、よくそんなことができるな。」

 

くだらないことだなんて、失礼な奴だ。それに、一人で生きていくのがみんなで協力しているんじゃないか。一人では出来なくても、力を合わせれば出来るって言われることもよくあるのに。

 

「失礼なことを言う奴だな。一人で生きていくので精一杯だから、みんなで協力して乗り越えるんだぞ。気に食わないのなら無理に仲間になってくれとは言わない。この町と別の場所で暮らせばいい」

 

「歩きすぎて疲れちまったからな。少しの間、オレもここにいさせてもらうぜ。俺はロッシ。長居するつもりはねえが、よろしくな」

 

やっぱりロッシだったようだ。ロッシは少し考えたのち、この町に滞在することに決めたらしい。だが、あんまり気の合わなさそうな奴だな。長居するつもりはないって言ってたから、しばらくの付き合いだろうけど。一応、町の仲間を紹介しておくか。

 

「おい、ピリン、ロロンド!新しい人が来たぞ」

 

「おお!町の仲間も四人になったか!」

 

「え?誰が来たの?」

 

ピリンとロロンドを呼び集めて、ロッシのことを紹介する。

 

「こいつが今来たロッシだ。長居するつもりはないと言ってるから、完全に町の仲間って訳ではないけどな。しばらくの間、よろしく頼む」

 

「ロッシだ。よろしくな。お前たちは?」

 

俺の紹介に続けて、ロッシもあいさつをする。ピリンとロロンドは、順番に名前を名乗った。

 

「わたしはピリン。雄也やロロンドといっしょに、この町を大きくしていってるの。よろしくね、ロッシ!」

 

「我輩はロロンド。我輩もメルキドの町を復興、発展させようとしているんだ。よろしく頼むぞ!」

 

俺はロッシのことは少し気に入らないが、二人は仲良く出来そうだ。同じ町にいる者として、俺も仲良くしないといけないが。

 

「さっきは下の名前しか言ってなかったな、俺の本名は影山雄也だ。でも、普段は雄也って呼んでくれ」

 

俺は一応フルネームで名乗るが呼ばれる時は雄也だけのほうがいい。俺たちは自己紹介をし終わり、ピリンとロロンドは町の外に出掛けて行った。早速持ち運び収納箱を使ってくれているようだ。二人が出掛けていった後、ロッシは俺に話しかけてきた。

 

「今聞いたが、お前たちは人を集めて、町を大きくしてるんだったな。実は、そのことでちょっと心当たりがあるんだ」

 

「心当たり?他の人間の居場所を知ってるのか?」

 

「ああ、お前おおきづちの里って知ってるか?」

 

おおきづちの里、さっきまで行っていた場所のことだな。

 

「もちろん知ってる。お前が来る前に、そこを探索していたからな。」

 

「なら話が早いな。おおきづちの里の奥に、陸と細い道で繋がった小島がある。その小島で人を見た気がするんだ。もしその気があるなら、探しに行ってみるといい。」

 

魔物に襲われている可能性もあるな、なるべく早く見つけに行こう。

 

「分かった。ロロンドたちにも伝えておいてくれ」

 

俺は再び旅のとびらに入り、ロッシの言っていた小さな島を探そう。途中、山の斜面に茶色や黒色の鉱石があったが、持ち物がいっぱいなので今は取らないことにした。おおきづちの長老の家を過ぎて少し進んだところに崖があった。

 

「あれがロッシの言ってた島か。何か壊れた家のような物があるな。」

 

崖を降りたところには、小さな島が見えた。別の場所にも崖はあったが、そっちはさらに山岳地帯の奥のほうに続いていた。今は小さな島へ行こう。俺は慎重に崖を降りて島に向かった。

 

「崖とかがあって危険だな。この場所は。」

 

旅のとびらの先の場所は、探索しにくい地形のため、俺はあまり好きではなかった。山岳地帯と小さな島を繋ぐ細い道は町の近くと同じように、スライムなどの弱いモンスターしかいなかった。俺はスライムを避けながら、小さな島にたどり着く。そして、さっきも見えた壊れた家の中に、兵士の格好をしている男がいた。しかし彼は何かに追われているようで、怯えていた。

 

「大丈夫か?」

 

「く、来るな。早く逃げるんだ!早くしないと死ぬぞ!」

 

彼は魔物に追われて、ここに隠れているようだ。今の内に彼を連れだそうとしたが、その壊れた家の中に、2体のがいこつが入ってきた。

 

「ここに隠れていたか、人間!」

 

「それにもう一人いるぞ、獲物が増えたな」

 

がいこつたちは、俺と男を狙って襲いかかってきた。だが、がいこつは相手をしたことがあるし、今はあのときより強い武器を持っている。

 

「俺に勝てると思ってるのか?」

 

俺は左側のがいこつの頭を、おおきづちで殴りつける。がいこつは再生力が高いので一撃では倒せないが、棍棒より大きなダメージを負わせることが出来た。

 

「くっ、かなり強い武器をもってるな」

 

強さは町を襲ったものより少し強いくらいだ。攻撃を受けないよう俺はがいこつの前に立たないよう移動しながらおおきづちで殴っていく。左側のがいこつは、五回ほど殴り付けると倒れた。

 

「もう一体だな。ぶっ倒してやる!」

 

俺はもう一体のがいこつも同じような戦法で戦った。がいこつは前方にしか攻撃できないので、後ろに回って振り返られるまでに攻撃ができる。俺を攻撃できないのでがいこつはイライラして剣でなぎはらってくる。

 

「人間め、さっさとやられちまえ!」

 

「誰がお前らなんかに負けるか!」

 

イライラして振り回したので剣のスピードは上がったが動きは単調なままなのでかわしきれないところはおおきづちを使って防いだ。俺は攻撃のチャンスができるように、俺はがいこつが降り下ろした剣をおおきづちで弾き返した。おおきづちにも傷がつくがたいしたことではない。

 

「くそっ、剣が···」

 

剣を弾き飛ばされ無力化したがいこつの頭を俺は全力で殴り付け倒した。

 

「終わりだ、がいこつ!」

 

俺はこの世界に来てからかなり戦闘ができるようになった。俺は剣を失った魔物でも叩きつぶす。無力化したといえとも魔物だ、生かしておく訳にはいかない。

襲ってきたがいこつを排除した俺は、怯えていた男性に話しかけた。

 

「がいこつは倒したぞ。」

 

「すごいじゃないか、魔物たちを倒してくれるなんて」

 

もう少し来るのが遅かったら彼は死んでいたかもしれない。とにかく助かって良かった。

 

「実は、この辺りで状態のいいひのきのぼうをてに入れて、これなら魔物に勝てるかもしれないと思って戦いを挑んだんだ。そしたら、このザマさ」

 

ひのきのぼうでがいこつに立ち向かうなんて、無謀なことをするやつだな。

 

「君は勝てたかもしれないけど、やっぱり人間の力じゃ魔物にはかなわないみたいだね。」

 

こいつは、魔物に立ち向かうのを諦めているのか?確かに、一人では無理だろうが。

 

「そんなことない。みんなで力を合わせれば魔物にだって勝てるはずだ。」

 

「でも、力を合わせるって言ったって、人が集まっている場所なんてないだろ?」

 

「いや、俺たちの作っている町がある。実は町の仲間を見つけようとしていたら、お前を見つけたんだ。来てくれるか?」

 

「どうせいくあても無いからな。君の町ってところに行ってみよう」

 

俺がいろいろ話して、彼は町の仲間になってくれるようだ。

 

「僕の名はケッパーだ。よろしく頼むよ」

 

ケッパーか、覚えておこう。俺の名前も教えないとな。

 

「俺は影山雄也。いつもは雄也って呼んでくれればいい」

 

「雄也か。そういえば、キメラのつばさという物があれば、使った人だけでなくその回りにいる人も飛ぶことが出来るんだ」

 

知らなかったな。使った本人しか飛べないのかと思っていた。俺はキメラのつばさを持っていたので、それを使ってみた。そもそも、キメラのつばさを使うこと自体初めてだ。キメラのつばさを使うと、俺とケッパーは体が空中に飛び上がり、町の方角へ飛んでいった。

 

「お、これは便利だな!」

 

歩かなくても町に帰れる、本当に便利な道具だ。町に着地する時はゆっくりと着地した。今日二人目の新しい仲間の姿を見て、3人は希望の旗の所へ集まってきた。

 

「雄也、また新しい仲間を連れて来たんだ!」

 

「これは一気に町を発展させられそうだな」

 

ピリンとロロンドは、いつも通りの歓迎ムードだった。

 

「僕はケッパー。メルキドの衛兵の子孫さ」

 

さっきは聞かなかったけど、ケッパーは衛兵の子孫だったのか。だから兵士の格好をしていたんだな。今日3度目の盛り上がりを見せるピリンとロロンドとは逆に、ロッシはケッパーのことを歓迎していないようだ。自分で教えたはずなのに、変わった奴だ。

そして、俺はその後ロッシが、工房で聞き捨てならないことを言っているのを聞いてしまった。

 

「まさか兵士気取りの奴だったとはな。あんなやつの居場所、教えるんじゃなかったぜ」

 

何だと!?あの時助けに行ってなければあのままがいこつに殺されていたのかもしれないんだぞ!?俺は年上だろうがズバズバと物を言うタイプなので、俺はロッシに強い口調で言った。

 

「おいロッシ!ふざけたことを言うな!あのまま放っておいたらあいつ死んでたかもしれないんだぞ!?人の命を何だと思ってる」

 

俺が怒っていることに気付き、ロッシは謝る。

 

「すまん、悪かった。だが、人間は集まるとろくなことがねえ。それが戦いたがりのやつなら尚更だ。」

 

だが、素直に謝るのではなく、よく分からないことを言ってきた。やっぱりロッシは町に協力する気はないのだろうか。さらに、ロッシはこんな質問をしてきた。

 

「お前、どうして城塞都市であったメルキドの町が滅びたか知ってんのかよ?」

 

「まだ分からんな。ロロンドが調べてるらしいけど」

 

「悪いことは言わねえ。これ以上は人を集めたり町を大きくしたりしねえ事だ」

 

それだけ言って、ロッシは去って行った。悪いことは言わねえなんて言ってるが、町の復興、発展を望む俺たちにとっては、悪いことに聞こえるが。それに質問の答えを教えてくれなかったが、あいつは知っているのか?

やっぱり俺とロッシは気が合わなさそうだな。あいつはいずれ、町にとって邪魔な存在になるかもしれない。旅のとびらの先の探索で俺は疲れていたので、ロッシとケッパーの分のわらベッドを作った後、休んだ。気に入らない相手とはいえ、作らないというのはさすがに酷いからな。

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