ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記   作:seven river

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Episode71 新たな作業部屋

俺はマイラの6回目の戦いの日、まどうしの攻撃でやけどをした腕にきずぐすりを塗って休んだ。

 

「マイラの魔物がここまで攻めてくるとは思ってなかったぜ」

 

ガライヤで大量の白い花びらを手に入れたから不足はしないだろうが、なるべくケガはしたくないな。

今度はさらに強力な魔物が来るだろうし一刻も早く新しい兵器を開発しないといけない気がする。

明日には傷も治ってるだろうし、何か手伝えることがあったら手伝うか。

俺はそんなことを思いながら、わらベッドで眠りについた。

 

マイラに来て11日目の朝、俺はやけども治っていて、アメルダにどのくらい研究が進んでいるか聞きに言った。

「アメルダ、兵器の開発は進んでるか?」

 

アメルダは昨日の戦いの後も作業部屋にこもってラライの発明メモを解読していたので、進展があったかもしれない。

 

「実は雄也、そのことで困っていることがあるんだ」

 

「困っていること?何があったんだ?」

 

発明の途中で困っていると言われても、俺では解決できるか分からないな。発明メモを解読してくれと言われても、詳しくない俺には無理がある。

だが、アメルダの困っていることはそれとは別のことだった。

 

「昨日の午後から、あの発明バカが残したメモの解読を続けてたんだけど、荒くれどもがアタシの集中力を片っ端から奪っていきやがるんだ」

 

あいつらが作業部屋に何度も入ってきたと言うことだろうか。

でも、俺から見たらあいつらは物を作るより、温泉に入ったり魔物と戦ったりすることが多いイメージだ。

 

「そんなに作業部屋に何回も出入りしてるのか?」

 

「ああ、それも作業をするためじゃなくて、話をするためなんだ。筋肉はこっていないかだの、筋肉は張っていないかだのうるさくてね」

 

そう言うことか。確かに俺もあいつらが筋肉の話をしているのは聞いたことが何度もある。

そんな話を大声でされたら、集中力が切れるのも分かるな。

 

「アタシはもともと、メモの解読なんて苦手だから、気が散って一向に進まないんだ」

 

「それで、どうすればいいんだ?」

 

俺がどうすればいいか聞くと、アメルダは部屋の設計図が書かれた紙を取り出した。

 

「この設計図通りに、専用の作業部屋を作って欲しいんだ」

 

その設計図には、マシンメーカーと収納箱や、それ以外にもタルやランプや本、それを入れるための本だなが書かれている。

特に気になったのは、ランプの隣にあるスイッチだった。これはなんのために付けてあるんだ?

 

「一つ聞きたいけど、このスイッチは何なんだ?」

 

「このカベかけランプを付けたり消したりするためさ」

 

このスイッチはランプを付けるためにあるのか。初めて見る物が多いけど、何とか作れるかもしれない。

「雄也、作れそうかい?」

 

「ああ、素材さえあればできるはずだ」

 

俺ははじめて見た道具の作り方を調べた。タルはアレフガルド歴程が置いてある部屋にあったので、それを回収すればいいな。

かべかけランプ···ガラス1個、鉄のインゴット1個、マグマ電池1個 マシンメーカー

カベ用スイッチ···鉄のインゴット2個、ばね3個、あかい油1個 マシンメーカー

本···パルプ5個、あかい油1個 鉄の作業台

本だな···木材1個、本3個 鉄の作業台

パルプと言うのは、ガライヤで手に入れた繊維状の白い花のことだろうな。他の素材もたくさん持っているので作ることはできそうだ。

だが、かなり時間がかかりそうだからアメルダに土ブロックで壁を作っておいて欲しいな。

 

「何とか作れそうだから、アメルダは土ブロックで壁を作っておいてくれ」

 

「分かった。頼んだよ、雄也」

 

俺はアメルダに土ブロックを渡すと、中に置く道具を作りに、作業部屋にいった。そこではアメルダの言う通り荒くれたちが筋肉の話をしていたが、気にせずに作業を始める。

 

「まずは、カベかけランプとカベ用スイッチだな」

 

俺はまず、マシンメーカーで作ることのできるものを作り始める。

大砲やサブマシンガン、床用スイッチを作った時に余った素材で作ることが出来るので、すぐに完成させることが出来た。

カベかけスイッチは1つしか要らないのに、一度に3つ出来てしまった。

 

「これでマシンメーカーを回収できるな」

 

その2つを作り終えると、俺はウォーハンマーでマシンメーカーを叩いて回収した。マシンメーカーも新しい作業部屋に置かないといけないからな。

 

「あとは本と本だなを作るか」

 

マシンメーカーをポーチにしまうと、今度は鉄の作業台の前に立った。

そして、パルプとあかい油を使って本を作り出す。本は、一度に3冊作ることが出来た。

本3つで本だなが出来るからちょうどいい。

俺は本3冊と木材1個にビルダーの魔法をかけた。一度に5個もできた本だなには、原理は不明だがすでに大量の本が入っており、新しく本を作る必要はなさそうだ。

本だなは4つで足りるので、これで必要な道具は全て揃ったな。それと、入り口に置くための扉も作った。

 

「本だなもできたし、あの部屋にある、タルを回収して持っていこう」

 

俺は作業部屋から出た後、タルを回収してアメルダが壁を作っている場所へ行った。

俺が作っている時間が長かったのか、すでに壁は完成していて、中に家具を置くだけだ。

 

「雄也、必要な物は全部作れたかい?」

 

「ああ、今すぐこの部屋の中に設置する」

 

アメルダもかなり待っていたようなので、俺は設計図を見ながら中に家具を設置していく。

カベかけランプのとなりに置いたスイッチを押すと、本当にランプを消したり付けたりすることが出来た。

本だなも4つ置いたので、研究の結果を記録することができるだろう。

俺とアメルダが協力して、ついに新しい作業部屋を完成させることが出来た。兵器の研究をする場所だから、研究室と呼ぶべきか。

アメルダはさっそく研究室に入り、完成したことを喜んでいる。

 

「うん!アタシの設計図通りに作れたね!」

 

作ったことがないアイテムも多かったけど、無事作れて良かったな。

荒くれたちのいる作業部屋や温泉とは離れた場所に作ってあるし、ここなら落ち着いて兵器の開発を進められるだろう。

 

「これで、ようがんまじんを倒すための兵器について、解読を進められそうだ」

 

「あとどのくらいで出来そうなんだ?」

 

これで強力な兵器の開発にまた一歩近づいたし、居場所も分かっているようがんまじんを早く倒しに行きたいな。

しかし、アメルダの話によるとまだ時間がかかるようだ。

 

「まだまだ時間がかかるよ···さっきも言ったけど兵器の開発なんて、全然得意じゃないんだ」

 

そう言えば、どうしてアメルダは荒くれのリーダーなのに、発明家の助手なんてしていたんだ?

俺から見ると、アメルダが発明家の助手だったと言う話は不思議に思える。

 

「だったら、どうして発明家の助手を始めたんだ?」

 

「勘違いするんじゃないよ、雄也。発明家の助手まがいさ···少し研究の手伝いをしたくらいさ」

 

そこまで助手らしいこともしていなかったんだな。ただ、一緒に魔物に立ち向かう仲間が発明家だったから少し手伝った、それだけの話ってことなのかもな。

俺がいろいろ思っていると、アメルダは話を変えて俺に新しい装置の話をした。

 

「話を変えるけど、例の発明バカの記録にあるしかけが書いてあってね、アンタに教えておくよ」

 

今も研究を続けている強い兵器ではないけど、役にたつ可能性もあるのか。

 

「ピストンって言って、箱が飛び出して魔物を弾き飛ばす装置さ」

 

魔物を弾き飛ばす効果があれば、敵が町のすぐそばまで来ても追い払えるってことだからすごく便利だな。

俺はビルダーの魔法で、ピストンの作り方を調べる。

ピストン···鉄のインゴット3個、ばね5個、マグマ電池1個 マシンメーカー

スイッチと似たような素材で作れるみたいだな。それにしてもこの地方では本当に鉄を使うことが多い。

そろそろ火山地帯か雪原で鉄を集めに行こうと思っていると、ベイパーが話しかけてきた。

 

「雄也よ、最近魔物の攻撃が激しく、アジトが破壊される危険が高まってきている」

 

確かに、この前のトロルが来たときなんてもう少しで温泉や砲台が破壊されるところだったからな。

何かしらの対策をした方がいいと、ベイパーも思っているようだ。

 

「まあな、何か対策が出来ればいいんだけど」

 

「ワシもそう思って、どうにか魔物をアジトに近づけない方法を考えたのだ」

 

この町に魔物を近づけないと言うのなら、さっきアメルダから教えてもらったピストンが使えるかもしれない。

そして、ベイパーも全く同じことを考えていたようだ。

 

「そこでワシは、アネゴから教えてもらったピストンと言う装置を使って魔物を追い払えるのではないかと思い付いた」

 

「俺も全く同じことを考えていたぜ。あれを使えば、魔物はここに入れないはずだ」

 

いつも筋肉ばかり言っているベイパーがこんなことを言うのは珍しいし、まさか同じことを考えていたとはな。

それにしても、アメルダは荒くれたちにもピストンのことを教えていたのか。

二人ともピストンを使って魔物を追い出すという意見で一致して、ベイパーは装置の設計図を俺に渡した。

 

「ワシの設計図通りの装置を作れば、アジトの防御力が劇的に高まるはずだ」

 

その設計図では、ピストンの前に床用スイッチが設置されていて、魔物がそのスイッチを踏むことでピストンが作動するようだ。

これなら、確かに魔物はこの町の中に入ってこれないな。ピストンと床用スイッチが9個ずつ必要で、これもまた大量の鉄を使いそうだ。でも、作っておけば間違いなく安全に戦えるようになる。

 

「じゃあ、さっそく作ってくるぜ」

俺がピストンとスイッチを作りに行くため、さっき作った研究室に向かおうとすると、ベイパーが町の西にある溝のような場所を指差した。

 

「設置場所はそこがいいぞ。丁度床用スイッチが置けるように一段低くなっておるだろ」

 

この溝は元からあったものだけど、これを利用して設置するのもいいな。

 

「分かった。すぐに作ってくるから待っていてくれ」

 

設置場所のことを聞き終わると、俺はすぐにマシンメーカーを使いに作業部屋にいく。

俺は最初にピストンを作るため、足りない素材であるばねを作ってその後に鉄のインゴットやマグマ電池と組み合わせて、ピストンにする。

ピストンは魔法をかけると、同時に5個も作ることが出来るようだった。もう1セット作れば、ピストンは必要な数になる。

 

「ピストンも1度に5個もできるんだな」

 

この世界では、一度にいくつも出来る物が多いが、どうしてかは気にしないでおこう。

そして、俺はピストンをもう1セット作り、合計10個になった。一度に1つしか作れないのなら、鉄が足りなくなっていた所だった。

 

「次は床用スイッチだな」

 

ピストンを作ることが出来たら、今度は床用スイッチを作り始める。

これもばねや鉄のインゴットで作ることが出来るので、鉄の数がさらに減って行った。

床用スイッチが9個作れた時には、鉄はもう残り数個しかなかった。でも、これは作ることが出来たからよかったな。

 

「これで魔物を追い払う装置を完成させられるぜ」

 

俺は完成したピストンと床用スイッチをポーチに入れて、ベイパーの言っていた設置場所に向かった。

そこにたどり着くと、先にピストンを設置し始める。向きにも気をつけて、箱が飛び出る部分が町の外に向くよう置いた。

ピストンを設置し終えると、それらの前に床用スイッチを置いていく。魔物がこのスイッチを踏めば、ピストンの力で外に飛ばされるだろう。

 

「そう言えばこのピストンって、どのくらい飛ぶんだ?」

ピストンと威力がどれくらいか気になり、スイッチを押してみようと思ったが、怪我をしたら困るのでやめておいた。

兎に角、これで町の防衛装置が完成したので、ベイパーに教えた。

 

「ベイパー、ピストンを作って設置してきたぞ」

 

「おお!よくやったぞ雄也。これで床用スイッチを踏んだ魔物は、ピストンで弾き飛ばされるようになる!アジトを守れる可能性も上がったと言うことだ!」

 

アジトであるマイラの町を守れる可能性が上がり、ベイパーはとても喜んでいる。

ベイパーだけでなく、みんなにとっても嬉しいことだろう。

 

「ワシはアネゴだけに兵器の開発を任せていたことが気がかりでな。それでこのピストンバリアを思い付いたんだ」

 

どうしてベイパーがこんな物を思い付いたのか不思議に思っていたけど、少しでも兵器の開発に貢献したいと思っていたからなのか。

ベイパーは筋肉のことばかり考えているイメージだが、そんな一面もあったんだな。

 

「もしアジトに魔物が進入したら、ピストンで弾き返されるのを待って、外で戦うようにするのだぞ」

 

「ああ、分かってる。これからも一緒に魔物と戦っていこうな」

 

これまでは町の中にまで魔物が入ってきたことは少ないが、これから何が起こるか分からない。

そう考えると、ベイパーの活躍は大きいな。

 

その日、俺はベイパーと別れた後雪原地帯に鉄を取りに行った。

雪原の近くの崖にも大量の鉄が埋まっており、たくさん集めることが出来た。30個ほど見つけることができ、夕方には町に戻って、明日からに備えて休んだ。

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