ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記   作:seven river

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Episode93 魔物の巣穴

ロロンドを助け出し、いにしえのメダルを取り返した後、俺たちは30分くらい歩いて旅のとびらの所へ歩いていった。長い道のりを往復したりキングスライムと戦ったりして結構疲れたけど、まだ正午くらいの時間帯なのでもう1人三賢者を救出に行けそうだな。

ラダトームの城へ戻ってくると、さっそくロロンドは城の中にある部屋を見回していた。

メルキドの町とは全く違う雰囲気だけど、気に入ってくれるといいな。

 

「おお!これがラダトームの城か!メルキド録に書かれた伝説の王都がここに!」

 

メルキド録にもラダトームの城のことが書かれていたのか。ラダトームが伝説の王都として伝えられているとは知らなかったぜ。

「ああ、俺たちが再建している途中なんだ」

 

「今のメルキドの発展ぶりに比べればまだまだではあるが、さすがは雄也だ」

 

確かに俺が去った後もメルキドの復興は続いているだろうから、今ではとても発展した町になっているだろう。竜王を倒した後に一度戻ってみるとするか。

そんなことを思っていると、ロロンドは俺が竜王を倒すのかと聞いてきた。

 

「お主はとてもすごい奴だ。このままの勢いで竜王も倒すのであろう?」

 

「もちろんだ。ここまでアレフガルドを復興させて来たんだから、竜王も倒してやるぜ」

 

最初から俺はそのつもりだったので、もちろんだと返事をする。

ルビスは竜王を倒すのは俺の役目ではないと言うが、そんなものは関係ないぜ。

 

「やはりそうか!アレフガルドで竜王を倒せるのはお主以外におらぬからな!」

 

ロロンドも俺に期待しているようなので、必ず竜王だけでなく裏切り勇者も倒して、アレフガルドに平和を取り戻さないといけない。

ロロンドはそれを聞いて喜んだ後、ローラ姫にあいさつに行こうとしていた。

 

「お主にはもう一つ話したいことがあるのだが、姫にも挨拶をせねばならぬ」

 

もう一つ話したいことと言うのが気になるが、今すぐ言う必要はないのだろう。

ロロンドがローラ姫や城のみんなと話したり、休んでいる間に俺は残り二人の賢者を探しに行こう。

俺はロロンドとの話を終えた後、城の中を見回っていたラスタンに、三賢者の居場所を聞きに行くことにした。

リムルダールやマイラからは誰が来ているのか分からないけど、早く迎えにいきたいな。

 

「ラスタン、ちょっと話があるんだけど、いいか?」

 

「もちろんいいが、どうしたのだ?」

 

ラスタンも話をする時間があるようなので、俺は三賢者の内の一人の居場所を聞いた。

 

「ラダトームに向かっている三賢者の一人の居場所が分かったんだろ?」

 

そう言うと、ラスタンはうなづいた。でも、ロロンドと同じようにここにたどり着く気配が全くないらしい。

 

「一向にラダトームの城に来る気配がないからな、姫の命令で行方を追っていたんだ」

 

今回も魔物に襲われたりしている可能性があるな。なるべく急いで向かったほうが良さそうだ。

 

「それで、三賢者の一人はどこにいるんだ?」

 

「ラダトームの周辺にある毒沼の近くにいるはずだぞ。そこでその賢者とやらを探し、このラダトームに連れてきてくれ!」

 

ラダトームの近くにも毒沼なんてあったのか。毒沼に落ちると危険なので、気をつけて行かないといけなさそうだ。

でも、城のまわりの地域にはそんな場所はなかったので、恐らくは赤色の旅のとびらの先だろう。

 

「分かった。すぐに出発するぜ」

俺は三賢者の居場所を教えてもらった後、ラスタンにそう言って旅のとびらに向かった。

とびらの中に入るとすぐに、砂漠や火山のある地域へと移動する。

 

「毒沼は見たことないけど、多分岩山の向こう側だな」

 

この地域ではまだ毒沼は見たことないので、俺がまだ行ったことのない岩山の向こうを調べてみるか。

俺は岩山の向こうへ行くため、旅のとびらから左に向かって歩き始めた。

旅のとびらの左側も灰色の大地になっていて、生息している魔物はトロルやしりょう、スライムベスだけだ。

 

「ここは初めて来たけど、旅のとびらの右側と同じ魔物しかいないのか」

 

倒せる魔物ではあるが時間がかかるので、俺はさっきのように隠れながら毒沼地帯を探して行く。

15分くらい歩き続けて、岩山の端のところへたどり着くことが出来た。

そして、そこから奥の方を見ると、リムルダールの町の近くにあったような大きな毒沼が見える。

旅のとびらの所から見れば、岩山の反対側にあたる場所だ。

 

「やっぱり岩山の向こう側に毒沼があったか。ここに三賢者の二人目がいるはずなんだよな」

 

俺は賢者を見つけるために、歩いて毒沼の近くへと進んでいく。

すると、毒沼の奥の方に紫色の土ブロックで出来た高い塔のような物が見えてきた。

 

「あの塔が気になるな···三賢者がいるかもしれないし、行ってみるか」

 

俺はそこを目指すために、毒沼にブロックを置いて渡り始める。

毒沼の近くにはドロルやウドラーと言った魔物がたくさんいたので、奴らを避けながら慎重に進んでいくことにした。

何とか魔物に見つからず毒沼にある塔の近くまで来ると、その真下にリムルダールで共に病人の治療を行い、魔物たちと戦った仲間である、シスターのエルの姿が見えてきた。

 

「リムルダールから来たのはエルだったのか」

 

エルはみんなが病に絶望している中、治療を諦めようとせず、リムルダールの復興に一番貢献していたな。

ロロンドとエルが選ばれたことを考えると、それぞれの町の復興に一番貢献した人が賢者して選ばれているのだろう。

毒沼を渡りきるとエルは俺に気づいて驚き、話しかけてきた。

「おお、あなたは雄也様なのですか!?どうしてこのような場所にいらしたのですか?」

 

「久しぶりだな、エル。ラダトームに向かっている三賢者と言うのを探しているんだけど、あんたがその内の一人みたいだな」

 

魔物にも襲われていないみたいだし、無事に見つけられて良かったぜ。

しかし、エルはこの塔の上にいる魔物にあまぐものつえを奪われてしまったと言う。

 

「雄也様のおっしゃる通り、私は精霊ルビスのお告げでラダトームの地を目指していました。ですが、雄也様にお渡しするあまぐものつえを、この上にいる魔物に奪われてしまったのです」

 

エルは魔物から逃げられたけど、あまぐものつえを取り返すことは出来なかったのか。

どんな魔物がいるのかは分からないが、俺とエルが協力して戦えば、あまぐものつえを取り返すことができるだろう。

 

「それなら、魔物を倒してあまぐものつえを取り返しに行くぞ」

 

「はい!ここには魔物の巣穴がたくさんあるのですが、雄也様と一緒なら破壊できるでしょう」

 

魔物の巣穴か···麻痺の森にあったキャタピラーの巣のような物が、ラダトーム地方にもあるのか。

巣穴からは大量の魔物が出現してくるが、強力な武器での二刀流で攻撃出来るので、魔物を倒しながら破壊することが可能だな。

俺たちが塔を少し登っていくと、二つの魔物の巣穴を見つけられた。中からはリリパットの色違いである、どくやずきんが出てきている。

「これはキャタピラーじゃなくて、どくやずきんの巣なのか。遠距離攻撃が出来るから、結構危険な魔物だな」

 

どくやずきんの矢には毒が塗られているので、リリパットの矢より危険だ。当たらないように気をつけて戦わないといけないな。

 

どくやずきんは俺たちに気づくと、すぐに弓を構えて毒の矢を放ってくる。

矢のスピードはかなり早いが、今の俺たちならかわせないことはなかった。

だが、次々に巣穴からどくやずきんが出てきて、近づくことが出来なかった。

 

「くそっ、敵の数が多すぎて近づけないな」

 

そう思っている間にも、次々にどくやずきんは出てくる。このままだと矢を回避することさえ難しくなってくるな。

何とかして奴らの数を減らして、巣穴を叩いて破壊しなければいけない。

でも、俺が必死に毒の矢を避けていると、隣にいたエルが銀色のナイフを投げつけて、どくやずきんに突き刺したのだ。体を貫かれたどくやずきんは、青い光を放って消えていく。

 

「私が出てくる魔物を倒します!雄也様はその間に巣穴を破壊してください!」

 

銀色のナイフ···聖なるナイフは手に持って使う物だと思っていたけど、投げて敵を倒す方法もあったのか。

このどくやずきんは巣から現れた個体なので一撃で倒せるし、それなら巣穴に近づいて破壊することが出来そうだな。

 

「分かった。厳しい戦いだけど、必ずあまぐものつえを取り返そうぜ!」

 

俺はエルがどくやずきんを倒していき、巣の近くに奴らがいなくなったところを狙って近づいていく。そして、巣穴に向かって思いきり左腕に持ったおおかなづちを叩きつけた。

一撃で壊すことは出来なかったが、巣の耐久力を減らせたことは確かだな。

巣穴を殴っている間にも、中からどくやずきんが出てきたが、はがねのつるぎを使って弓を構える前に倒していった。

 

「どくやずきんも近接戦闘は苦手みたいだな」

 

奴らはまどうしなどと同様で、近づくことは難しいが近づければ簡単に倒すことが出来る。

巣への攻撃とどくやずきんの殲滅を同時に行い、一つ目の巣穴を破壊することが出来た。

「これで一つ壊すことが出来たな。もう一つの巣穴も破壊してやるぜ」

 

もう片方の巣穴から出てくる魔物も、エルが聖なるナイフを使って食い止めてくれている。

俺は巣の横の方へ移動して、2つの武器を同時に叩きつけた。もう一回叩き込めば、巣穴は砕け散るだろう。

まだどくやずきんは出てきたが、俺とエルの攻撃によってすぐに倒されて、巣穴も壊されていった。

 

「よし、これで二つとも壊すことが出来たぜ!」

 

「この上には別の魔物の巣穴もあります。気を引き締めて行きましょう!」

 

どくやずきんの巣穴は壊せたけど、この塔のさらに上には別の魔物の巣穴もあるのか。

俺たちがつたを使って登っていくと、また巣穴が2つある場所があった。巣穴の形は同じだが、今回は戦い慣れている魔物、キャタピラーが出てきた。

 

「キャタピラーか。聖なるナイフが無くなると困るし、ここは俺一人で行くぜ」

 

エルは今回も援護しようとしていたが、ここで聖なるナイフが尽きると困るので俺一人で戦うと言った。

マヒの森での戦った時よりも巣穴の数が少ないので、一人でも楽勝なはずだ。

キャタピラーは体を丸めて転がり、突進してくるが、俺はそれをはがねのつるぎで受け止めて、そのまま斬り裂いていく。こいつらも生まれたてのようで、一撃で倒すことが出来た。

マヒの森にいた奴らより攻撃力は高いようだが、はがねのつるぎを使えば受け止めることは難しくない。

「やっぱりキャタピラーはそんなに強くないな。このまま巣に近づいて破壊してやるぜ」

 

俺はキャタピラーを斬り裂きながら奴らの巣穴へと近づいていき、叩き割っていく。

それを阻止しようとたくさんのキャタピラーが俺を襲ってくるが、二刀流なので攻撃を防ぎつつ、巣を破壊することが出来た。

片方の巣穴を破壊すると、もう一方から出てくるキャタピラーの勢いが強まる。

数十体以上のキャタピラーがまとめて突進してきたが、俺は腕に力を溜めて、一斉になぎはらった。

 

「回転斬り!」

 

回転斬りでキャタピラーの群れを全て倒し、敵がいなくなったところで俺は巣穴に近づいて、全力で叩き壊す。

はがねのつるぎとおおかなづちを何度も降り下ろされ、次のキャタピラーが出てくる暇もなく巣穴は破壊された。

強力な武器のおかげが、キャタピラーの巣穴を2つとも壊すことが出来たな。

後ろで見ていたエルは、俺が一人でキャタピラーの巣を壊したことにとても驚いていた。

 

「魔物の巣を一人で壊してしまうなんて、さすがは雄也様ですね!」

 

キャタピラーは慣れている魔物だったからもあるが、俺がアレフガルドに来てから魔物との戦いも得意になってきているからでもあるだろう。

残りの魔物の巣穴も、この調子で壊して行きたいぜ。

 

「この上には強力な魔物がいるだろうけど、行くぞ!」

塔のさらに上に登っていくと、今度はリカントマムルが出てくる巣穴が一つだけあった。

リカントマムルの爪は俺たちを混乱させてくる効果があるから、気を付けないといけないな。

 

「さすがにこいつは一人では押さえきれない。エルもナイフを使って援護してくれ」

 

リカントマムルは一人では押さえきれないので、今度はエルも聖なるナイフを投げて攻撃する。生まれたてのはずなのに、奴は生命力が高く一撃で倒すことは出来なかった。

 

「この魔物は下にいた魔物たちと違って、そう簡単に倒せませんね」

 

これだと、リカントマムルがたくさん出てきたらピンチになるな。次の奴が来る前に巣穴を破壊しないといけない。

なので、俺はリカントマムルの巣穴を破壊するため、武器を構えて走っていく。

それに気づいたエルと戦っているリカントマムルは、俺を止めようと鋭い爪を降り下ろして来た。

 

「お前に俺たちを止めることは出来ないぜ!」

 

俺ははがねのつるぎを使い、リカントマムルの攻撃を弾き返す。奴が怯んで、体勢を崩したところで俺は巣穴に近づき、おおかなづちで何度も殴った。

そして、次のリカントマムルが出てくる前に巣を破壊することが出来た。

 

「よし、リカントマムルの巣穴も壊せたぜ!」

 

「雄也様、こっちも片付けられました!」

 

エルの聖なるナイフによって、さっきのリカントマムルは倒されていた。強力な魔物だったが、苦戦せずに倒すことが出来てよかったぜ。

次で塔の最上段に登ることになるから、そこにあまぐものつえを奪った魔物がいるんだろうな。

 

「もう少しであまぐものつえを取り返せる。行くぞ!」

 

俺とエルは段差を登って、塔の一番上に登っていった。そこには強力な魔物の姿はなかったが、巣穴が3つ設置されていた。

恐らく、これらの巣穴を全て壊せばあまぐものつえを奪った魔物が現れるのだろう。

魔物の巣穴を壊しに行こうとすると、左の巣穴からどくやずきんが、真ん中の巣穴からキャタピラーが、右の巣穴からリカントマムルが現れてきた。

これなら、先に危険度の高いリカントマムルの巣を壊すべきだな。

 

「俺は先にリカントマムルの巣を壊す。エルはどくやずきんとキャタピラーを倒してくれ!」

エルに他の魔物を引き付けてもらい、俺はリカントマムルの巣へ近づいていく。

幸いまだリカントマムルの数は1体なので、俺は奴の攻撃をはがねのつるぎで防ぎながら、おおかなづちで巣を殴り付ける。

だが、巣穴を壊そうとしている俺のところに大量のキャタピラーが転がってきた。

 

「雄也様、魔物の数が多すぎて防ぎきれません!」

 

ここの魔物の巣穴は、下にあった物よりも魔物の出現頻度が高いみたいだな。エルは遠距離攻撃が出来るどくやずきんを倒すので精一杯で、キャタピラーを止めることが出来ないようだ。

俺は回転斬りでまとめてなぎはらおうとするが、リカントマムルの攻撃が激しく腕に力を溜めることが出来なかった。

俺は右手でリカントマムル、左手でキャタピラーと戦っているが、巣穴を攻撃することができない。

 

「魔物の数が多すぎるな、どうしたらいいんだ?」

 

そうしている内に、巣穴から2体目のリカントマムルが出てきてしまった。このままでは対応きしきれず、やられる可能性があるな。

 

「まほうの玉を使って、まとめてこいつらを倒すか」

 

俺はポーチからまほうの玉を取りだし、リカントマムルの巣穴の近くに置く。

俺は爆発する寸前にまほうの玉から離れ、俺を狙っている魔物全てを爆発に巻き込めるようにした。

そして、まほうの玉が爆発した瞬間魔物の巣穴やキャタピラー、リカントマムルが砕け散り、一気に数を減らすことが出来た。

 

「あとはキャタピラーの巣とどくやずきんの巣だな」

 

キャタピラーの巣からは、まだ大量のキャタピラーが出てくるが、奴らは弱いので片手で対応することが出来る。

俺はキャタピラーたちをなぎはらいながらく巣穴に近づき、おおかなづちで破壊した。

最後に、どくやずきんの巣に後ろから近づいて、両腕の武器を使って壊していく。どくやずきんはエルが引き付けてくれていたので、安全に壊すことが出来た。

 

「雄也様、これで魔物の巣穴を全て壊すことが出来ましたね!」

 

「ああ、でもあまぐものつえを持っている奴とはまだ戦っていない」

 

ここまででもかなり大変だったが、まだ終わりではない。

魔物の巣穴を壊して間もなく塔全体が揺れて、俺たちの目の前に巨大なガニラスが現れた。

 

「このガニラスがあまぐものつえを持っているみたいだな。こいつを倒して取り返すぞ!」

 

ガニラスが攻撃してくる前に、俺は両腕の武器を奴に向かって振り上げる。

その攻撃を、ガニラスは大きなハサミを使って受け止めようとした。奴は力が強く、二刀流でも押しきるのは難しそうだ。

俺の武器とガニラスのハサミがぶつかりあっている間に、エルは奴の背後に回って聖なるナイフを投げつける。

この世界の銀は鉄より固いので、銀でできたナイフはガニラスの甲殻を容易に貫くことが出来た。

 

「雄也様に渡すあまぐものつえを返させていただきます!」

 

聖なるナイフは一撃の威力は低いが、何度も投げつければ敵に大きなダメージを与えられる。

ガニラスはエルに反撃するため俺を押し返そうとするが、俺は腕に力をこめて体勢を崩さないようにしていた。

 

「お前くらいの魔物に押し返されはしないぜ!」

 

俺の腕の力も弱ってきていたが、エルはガニラスに聖なるナイフを当て続け、確実に大きな傷を負わせていた。

俺の腕の力が尽きる前に倒せそうなので苦戦することはないと思っていたが、怒ったガニラスはハサミを降りかざし、俺たちをなぎはらおうとした。

回転斬りと似たような攻撃でかなり威力が高く、俺は耐えきれず吹き飛ばされそうになる。

 

「くっ、回転攻撃も使えるのかよ!?」

 

それを見たエルは、聖なるナイフを使って一緒にガニラスの攻撃を受け止める。奴の攻撃力は強く、聖なるナイフが砕けてしまったが、攻撃を止めることは出来た。

そこでガニラスは攻撃の反動で動きが止まり、俺たちのチャンスが来た。奴は今の攻撃で俺たちを倒しきれると思っていたのだろう。

回転攻撃を使う敵には、こちらも回転斬りで対抗すればいいな。

 

「今だ、回転斬り!」

 

しかし、ガニラスは弱っているところに二刀流での攻撃を受けても瀕死の状態で生き残った。

 

「くそっ、倒しきれなかったか」

 

奴は最後の力を全て使うようにハサミを振り上げ、俺に向かって降り下ろす。

当たる寸前のところで回転斬りの反動は消え、俺もガニラスに武器を叩きつける。そして、ガニラスを倒すことは出来たが、俺も腕に大きな傷を受けてしまった。

ガニラスを倒したところにはあまぐものつえが落ちていたが、エルはそれより先に俺に駆け寄ってくる。

 

「おお、雄也様。大丈夫ですか!?今すぐきずぐすりを塗りますね」

 

エルはきずぐすりをラダトームに持ってきたらしく、俺の腕の傷に塗る。

エルは治療に詳しいので、俺が自分で塗る時よりもすぐに痛みが消えていった。

痛みが消えた俺は立ち上がって、あまぐものつえを拾いに行く。

 

「ありがとうな、エル。とりあえずこれで、あまぐものつえは取り返せたぜ」

「はい、大変でしたが雄也様にあまぐものつえを届けることができてよかったです」

 

あまぐものつえも虹のしずくの素材になるだろうから、大切に持っておかないとな。

俺があまぐものつえをポーチにしまっていると、エルは話を変えてラダトームの城に行きたいと言った。

 

「ところで私は、雄也様の作るラダトームの城に行ってみたいと思っています。連れていってくださいますか?」

 

「ああ、もちろんだ。リムルダールの町に比べればまだまだだけど、かなり再建されているぞ」

 

エルはラダトームでも大切な仲間になってくれるだろう。俺たちは塔を降りて、ラダトームの城へ向かった。

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