ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記   作:seven river

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Episode96 伝説の装備

俺とドロルのチョビは、砂漠から45分くらい歩いてラダトームの城に戻ってきていた。朝に素材集めに出発したのだが、もう昼頃になっている。

ずっと暗い洞窟にいたチョビは、希望のはたの明るい光にとても驚いていた。

 

「オオ!ここニハ光が溢れてイル!なんて素晴ラシィ場所なのだろう」

 

初めて眩しい光を見た人は、みんな同じようなことを言っていたな。

それと、どうしてかは分からないが、チョビはさっき洞窟にいてドロルの姿になっている時より喋りにくそうにしていた。

 

「何か喋りにくそうだけど、どうしたんだ?」

 

「実は、コノ姿ニナルト言葉ガ話しにくクなるノデス。ドウカ、ご勘弁ヲ!」

元々はドロルだったから、人間の体の作りには慣れていないんだろう。

俺も話を聞き取りづらいので、早くうまく喋れるようになるといいな。

そんなことを考えていると、俺がまだチョビに自己紹介をしていないことを思い出した。

 

「そう言えば、言い忘れていたけど俺の名前は影山雄也。いつもは雄也って呼んでくれ」

 

「ナカナカ、いい名前デスネ!コンナ所ニ住ませテクレテアリガトウ、雄也ドロル!」

 

いい名前だと言って貰えるのはありがたいのだが、どうして雄也ドロルって呼ぶんだ?

俺は別にドロルではないし、呼び捨てでいいと思っているのだが。

 

「どうして名前の後にドロルを付けるんだ?」

「こレハ、ドロルノ言葉デ最高ノ尊敬ヲ表す敬称デス」

 

つまり、名前の後に様をつけるのと同じようなことなのか。チョビは自分を助けてくれた俺のことを、大切な人だと思ってくれているようだな。

そのことを話した後、チョビは俺だけでなく城のみんなにあいさつをしに行った。

 

「ソレデハ、雄也ドロル!この城ノ皆様ニあいさつヲして来ますネ!」

 

喋り方は変わっているが、チョビもみんなと仲良くなることが出来そうだな。

 

「そろそろアメルダに言われてた、おうじゃのけんを作りに行くか」

 

俺はそこでチョビと別れて、おうじゃのけんを作るために神鉄炉のところへ向かった。

砂漠の洞窟でオリハルコンをたくさん集めたので、今すぐ作ることが出来るだろう。

神鉄炉の前に立つと、俺は金、銀、オリハルコン、はがねインゴット、染料を中に入れて、ビルダーの魔法を発動させた。すると、それらの素材が合体して変形していき、剣の形へと変わっていく。

そして、美しい装飾も施されているとても鋭い剣を作り上げることが出来た。

 

「これがおうじゃのけんみたいだな。確かにこれなら、竜王を倒すことも出来そうだぜ」

 

おうじゃのけんは、はがねのつるぎやひかりのつるぎ以上に斬れ味がすごそうだった。

竜王が真の姿を現しても、この武器を使えば斬り刻むことが出来るかもしれない。

俺はさっそく、おうじゃのけんを作ったことをアメルダに知らせた。

城の中を歩いていたアメルダはその話を聞くと、すぐに俺のところへ走ってきた。

 

「アメルダ、おうじゃのけんが完成したぞ」

 

「おお、それは本当かい?さっそく見せておくれ」

 

アメルダは、早く俺が作ったおうじゃのけんを見たいようだった。

なので俺は、出来上がったおうじゃのけんをポーチから取りだし、アメルダに見せる。

 

「おお、これがおうじゃのけんかい!これで、竜王をぶっ倒す準備がまた一つ、完了したね!」

 

確かに、これで伝説の剣が手に入ったので、あとは竜王の島に行くために必要な虹のしずくを作れば、竜王と戦うことが出来るな。

俺がそう思っていると、アメルダは話を変えてきた。

 

「ところで雄也。あのムツヘタとかいうじいさんと二人の兵士、捻り潰してやってもいいかい?」

 

アメルダはムツヘタたちに腹が立っているようだけど、何があったのだろうか?

 

「あいつらに怒っているみたいだけど、何があったんだ?」

 

「アイツら、アンタに竜王を倒す使命はないだとか言いやがるのさ!今のアレフガルドで竜王を倒せるのは、アンタだけのはずだろう?」

 

この前俺は自分が竜王を倒しにいくと言っていたのに、あいつらはまだそんなことを言っていたのか。

俺もあいつらにはイラついたし、俺が竜王を倒しに行くと信じているアメルダが怒りたくなる気持ちは分かるな。

でも、何を言われようが俺は竜王を倒してアレフガルドを救うつもりだ。

 

「別にあいつらが何と言っても、俺は竜王を倒しにいくぞ」

 

「雄也ならそう言うと思ってたよ。偉そうに上から決めつけやがって。自分がどうするかってのは、自分で決めるもんだろう?」

 

昨日ローラ姫にも言ったが、これまでアレフガルドを復興させてきたのは間違いなく自分の意思だ。

だからアメルダの言う通り、これからも自分がどうするかは自分で決めていく。

 

「俺もそう思うぞ。人の人生を勝手に決められる権利なんて、誰も持っていないはずだからな」

 

俺の返事を聞いて、アメルダはマイラのみんなも俺が竜王を倒すと期待していることを伝えてきた。

「アンタが竜王を倒すことは、シェネリもコルトも荒くれ共も信じているさ。世界が平和になったら、またマイラの温泉に入りに来なよ」

 

「ああ、もちろんだ!」

 

俺は大声でもちろんだと言った後、おうじゃのけんをポーチに戻して、アメルダと別れた。

これで、みんなのためにも必ず世界に光を取り戻さなければいけないと改めて思うことが出来たな。

 

俺はアメルダと別れてからしばらくして、午後からは何をしようかと考えていた。

伝説の装備を作ったので、後はムツヘタが虹のしずくの原料のありかを突き止めるのを待つしかないのだろうか。

そう思っていると、ロロンドが近づいて話しかけてきた。

「雄也よ、お主に伝えたいことがあるのだが、いいか?」

 

「俺は暇だからいいけど、伝えたいことって何だ?」

 

そう言えばロロンドを救出した後ラダトーム城に戻ってきてから、もう一つ話したいことがあると言っていた。

ラダトームの再建や竜王との戦いに関わることかもしれないし、聞いておくべきだな。

 

「我輩がラダトームに来たのはいにしえのメダルをお主に届けるためだけではなく、竜王を討伐に必要な鎧の作り方を教えるためでもあったのだ」

 

竜王を倒すのに必要な鎧か···俺は重い鎧や盾を装備することが嫌いで、これまで一度も使ったことがない。

でも、俺には必要ないなんて言ったら、せっかく作り方を調べてきてくれたロロンドに失礼だよな。

「その鎧って言うのは、どんな物なんだ?」

 

「ひかりのよろいと言われる物でな。お主なら作り出せると思っておるぞ」

 

この前ラスタンがおうじゃのけんのことを話した時、一緒にひかりのよろいのことも言っていたな。

竜王を倒しに行くときも俺は装備するか分からないけど、一応作り方を聞いておくか。

 

「分かった。作り方や形が分かれば、ビルダーの力で完成させられるぞ」

 

ロロンドは、さっそく俺にひかりのよろいの作り方を教えてくれた。

俺はひかりのよろいの形状を脳内に思い浮かべ、ビルダーの力で必要な素材を調べた。

ひかりのよろい···ブルーメタル3個、赤い宝石1個、金1個、オリハルコン2個、上質な毛皮2個、ひも1個 神鉄炉と金床

ブルーメタルと言うのは初めて聞く名前だが、さっき洞窟で手に入れた青い金属のことだろう。

ブルーメタル以外も、赤い宝石、金、オリハルコン、ひもは持っているから後は上質な毛皮だけだな。

上質な毛皮は魔物が落とすのだろうけど、どの魔物が落とすのか分からないな。

でも、ロロンドなら知っているかもしれない。

 

「どうだ、作ることが出来そうか?」

 

「だいたいの素材は揃っているから、あとは上質な毛皮を手に入れれば作れるぞ。その上質な毛皮はどの魔物が落とすか知っているか?」

 

「メルキドの峡谷地帯に住む魔物、アルミラージが落としたはずだ。我輩がいた砂漠地帯にも生息しているはずだぞ」

マイラのアルミラージはぶあつい肉しか落とさなかった気がするけど、同じ魔物でも生息している地方によって落とす素材が違うのか。

砂漠まで行くのは面倒だけど、今更ひかりのよろいは要らないとも言えないな。

 

「じゃあ、今から集めに行ってくるぜ」

 

「頼んだぞ、雄也。作ったらすぐに我輩に見せてくれ」

 

俺はロロンドにそう言って旅のとびらに入り、さっきも行った砂漠地帯を目指した。

今日は何キロメートルも歩いているが、このようなことには慣れているのでまだ疲れてはいなかった。

30分くらい歩いて砂漠地帯にたどり着くと、俺はさっそくアルミラージを見つけることが出来た。

「アルミラージが見つかったな。せっかくだから、おうじゃのけんの力を試してみるか」

 

俺はどのくらい強いのか調べるために、おうじゃのけんを構えてアルミラージの背後に近づく。

そして、奴の背中に向けて降り下ろすと、毛皮で覆われた丈夫な体を簡単に斬り裂くことができ、大ダメージを与えた。

 

「やっぱり強い魔物でも簡単に狩れるみたいだな。このままとどめをさすぜ」

 

アルミラージは気づいて突進してきたが、俺は角の部分をおうじゃのけんで弾き返し、怯んだところでもう一度斬りつける。

すると、アルミラージは生命力が尽きて、上質な毛皮を落として消えて行った。

 

「これがロロンドの言ってた上質な毛皮か。2つ必要みたいだし、もう一体も倒すぜ」

 

俺は近くにいた別のアルミラージも同じように倒して、二つ目の上質な毛皮も手に入れた。

その後、俺は上質な毛皮をポーチにしまって、来た道を引き返してラダトーム城に戻っていった。

 

「これで素材を揃えることが出来たし、ひかりのよろいを作ってくるか」

 

俺は城に戻ってくると、すぐに神鉄炉を使ってビルダーの魔法を発動させる。

それからしばらく待っていると集めた素材が合体していき、鎧の形になっていく。そして、ひかりのよろいの名に違わぬ光り輝く鎧が出来上がった。

思っていた通りかなり重そうだが、これなら竜王の攻撃も防ぐことが出来そうだ。

ロロンドも俺がひかりのよろいが完成させたところを見ていたようで、とても驚いていた。

 

「おお!雄也、ついにひかりのよろいを作り上げられたようだな!」

 

「ああ、素材を集めるのには時間がかかったけど、ビルダーの力を使えば簡単だぜ」

 

今まではビルダーの力でも伝説の剣や鎧を作ることは出来ないと思っていたが、俺の思っている以上にビルダーの力はすごいみたいだな。

 

「お主ならひかりのよろいを完成させられると思っていたぞ。さすがだな、雄也」

 

ロロンドはひかりのよろいの完成を喜んだ後、さっきのアメルダと似たようなことを言ってきた。

 

「ところで、あのムツヘタという奴は何故あんなに偉そうなのだ?雄也は竜王を倒す者ではないと、ふざけたことを抜かしおって···」

 

「この前言っていたけど、あいつらは次に現れる勇者が竜王を倒すと思っているらしいぞ」

 

勇者が裏切ったせいで世界が滅亡したのに、そのことから何も学んでいないように思えるな。

次の勇者もみんなの気体が重すぎることに絶望して、竜王に寝返るかもしれないと言うのに。

それどころか次の勇者がいつ現れるのも分かっていないので、ここまで世界を復興させてきた俺が竜王を倒しに行くべきだろう。

 

「勇者など待ってはおれぬ!我輩は竜王を倒せるのはお主しかいないと思っているぞ」

やっぱりロロンドも俺が竜王を倒しに行くと思ってくれているようだ。

 

「俺も、誰が何を言おうと竜王を倒しに行くつもりだぜ」

 

「頼んだぞ、雄也よ。完全に光を取り戻した世界を我輩に見せてくれ!メルキドの者たちも、世界に真の平和が訪れる日を待っておる」

 

完全に光を取り戻すには、竜王だけではなく裏切り勇者も倒す必要があるだろう。

でも、そいつが竜王以上に強大な魔物になっていたとしても、俺は必ず打ち倒してやるぜ。

俺がそんなことを思っていると、ロロンドは伝説の盾の作り方も調べてきたと言った。

 

「それと雄也よ。我輩はひかりのよろいだけでなく、伝説の盾であるゆうしゃのたての作り方も調べてきたぞ」

ゆうしゃのたては、ドラクエ3に出てきた後のロトの盾になる物だったな。

盾も俺は使う気はないが、せっかくロロンドが調べてきたことなので、聞いておくか。

 

「じゃあ、それの作り方も教えてくれ」

 

俺がそう言うと、ロロンドはゆうしゃのたての作り方を言い始めた。ひかりのよろいよりは小さいので必要な素材は少なそうだった。

作り方を聞き終えた後、俺はゆうしゃのたての作り方を調べた。

ゆうしゃのたて···ブルーメタル2個、赤い宝石1個、金1個、はがねインゴット2個、木材2個 神鉄炉と金床

どれも持っている素材なので、今すぐ作ることが出来そうだな。

 

「ゆうしゃのたては今持っている素材で作れそうだぞ」

 

「それなら良かったな!では、さっそく作ってみるのだ」

 

ロロンドがそう言うので、俺は神鉄炉を使ってゆうしゃのたてを作り始める。

ビルダーの魔法を使ってしばらく待っていると、きれいな紋様が描かれた盾に変化していった。

 

「おお、これはまさしくゆうしゃのたて!ひかりのよろいを作ったお主になら完成させられると思っていたぞ!」

 

「こっちは素材が揃っていたからすぐに作れたんだ」

 

重いので使わないと思うが、これで伝説の防具を2つとも作ることが出来たな。

 

「兎に角、これでまたお主が竜王を倒す準備が進んだ訳だ!本当によくやったな、雄也!」

ロロンドはこれで竜王討伐にまた一つ近づいたと喜びながら俺にそう言った。

後は虹のしずくの原料を手に入れれば、竜王を倒す準備は全て完了するだろう。

 

俺はロロンドと別れた後今日はもうすることがないので、明日からの活動に備えて休むことにした。

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