ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記 作:seven river
俺がラダトームに来て8日目の朝、今日もまだ虹のしずくの原料のありかは分かっていないようだった。
昨日伝説の装備を作り上げて、他の竜王を倒す準備は全て整っているので、今日1日はゆっくり過ごそうかと考えていた。
すると、何か頼み事があるらしく、俺がいるところにエルが歩いて話しかけてきた。
「雄也様、突然悪いのですが、少し頼みたいことがあるのです」
ロロンドとアメルダからは伝説の装備を作ってと言われたけど、エルは何を頼みたいんだろうな。
今日は休もうと思っていたが、大切な話かもしれないし聞いておくか。
「今日はすることもないし、もちろん聞くぞ」
「ありがとうございます、雄也様。さっそく頼み事を言うのですが、このラダトームの城に、素敵な教会を作ってほしいのです」
教会か···確かにドラクエ1のラダトーム城にも教会があったはずだな。
ラダトーム城の再建に繋がるので、俺も作っておいたほうがいいと思うが、どうしてエルは教会を建てようと思ったんだ?
「別にいいけど、どうして教会を作りたいんだ?」
「このラダトームは竜王の城の近く、魔物との戦いも激しいです。ですから、戦いに疲れた人々が安らぎを得られる場所を作りたいと思いました」
それを聞いて、教会は儀式や祈りなどを行う場所じゃないのか?と思っていると、エルは作ってほしい教会の設計図を見せてくる。
その設計図には、料理をするためのレンガ料理台や寝るための木のベッド、それ以外にもテーブルやいすなどが書かれていた。
俺が思っている教会のイメージとは違っているが、これならみんなが休息を得ることが出来るだろう。
「ですから、この設計図通りの教会をこの城にお作りください」
「俺の思っている教会とは違うけど、これならあんたの言う通り、人々が安らぎを得れらる場所になりそうだな」
俺が教会の設計図を受け取ると、エルは中に置くための女神像の作り方を教え始めた。
「雄也様、教会に必要な女神像は私が考えてきた物です。少しお恥ずかしいですが、作り方をお伝えしますね」
休息を得るための施設だけど、一応教会らしく女神像を置きたいと思っているようだな。
俺はエルから女神像の形と作り方を聞くと、ビルダーの魔法で作り方を調べる。
女神像···石材2個、せいすい1個 シャナク魔法台
石材とせいすいはどちらもたくさん持っているので、女神像は今すぐ作ってこれそうだな。
でも、教会を完成させるにはそれ以外の物もたくさん必要なようだった。
「女神像は今すぐ作ることが出来るけど、それ以外の物も作らないといけないから少し待っていてくれ」
俺はそう言ってエルと別れた後、教会の設計図を詳しく見て必要な物を調べた。
設計図には、城のカベ・地が30個、城のカベが28個、木のベッドが6個、クッションいすが2個、しょく台とおしゃれテーブルとレンガ料理台と女神像がそれぞれ1つ必要と書かれている。
城のカベ・地と城のカベ、クッションいす、木のベッドは今ある素材で作れそうだ。
料理用たき火があるので、粘土と石炭でレンガを作ればレンガ料理台も作れるだろう。
この中で作り方が分からないのは、しょく台とおしゃれテーブルだな。カベしょく台は作ったことがあるが、ブロックの上に置くタイプのしょく台は見たことがない。
なので俺は、おしゃれテーブルとしょく台の作り方をビルダーの魔法で調べた。
しょく台···ドロドロ石1個、あおい油1個、鉄のインゴット1個 石の作業台
おしゃれテーブル···木材1個、ボロきれ1個 石の作業台
「この2つも今持っている素材で作れるみたいだな」
ドロドロ石やあおい油、木材はこの前たくさん集めたし、ボロきれもかげのきしが落としたのを持っている。
鉄のインゴットもまだ在庫があるので、集めに行く必要はなさそうだ。
それと、しょく台を作るのに必要な素材はカベしょく台と同じのようだな。
「素材集めに行く必要はなさそうだし、さっそく作ってくるか」
俺はエルと別れた後、まずは神鉄炉ののところへ向かう。
途中、レンガ料理台に強化しないといけないので、料理用たき火を回収してポーチに入れた。
神鉄炉と金床の前に立つと俺は、城のカベ・地と城のカベを30個ずつ作り、その後レンガ料理台に必要なレンガを作る。
次に俺は石の作業台の前に立ち、しょく台、おしゃれテーブル、クッションいす、木のベッドを作り、さっき作ったレンガを使って料理用たき火をレンガ料理台に強化した。
しょく台は一度に5個作れたので、この後も使っていくことが出来そうだな。
「これで後は、女神像を作れば教会は完成させられるな」
最後に占いの間にあるシャナク魔法台を使ってビルダーの魔法を発動し、石材とせいすいを加工していく。
そして、エルの言っていた通りの優しい微笑みを浮かべた女神像を作り出すことが出来た。
「女神像も作れたし、設計図を見ながら教会を作ってくるか」
これで教会に必要な物は全て作ることが出来たので、俺はドラクエ1で教会があった場所に行き、壁となるブロックを置いていく。
ブロックを積み終えると他に必要な物を中に置いていき、エルの書いた設計図通りの教会を作ることが出来た。
「少し時間がかかったけど、これでラダトームの城に教会を作れたな」
最近は竜王を倒す準備を進めてばかりいたが、これでラダトームの再建も進められた。
俺は教会が出来たことを、大声でエルに伝える。
「エル、あんたの設計図通りに教会を作ったぞ」
「おお雄也様、ありがとうございます!とても素敵な教会ですね」
そのことを伝えると、すぐにエルは喜んで教会の入り口に走ってきた。
そして、さっそくとびらを開けて中の様子を見始める。
「この教会であれば、戦いに疲れた人々に安らぎを与えられるでしょう」
「ああ、教会のイメージとは少し違うけど、戦いの疲れを癒すことが出来そうだぜ」
彼女はリムルダールでも必死に病気の患者を治していたので、人々のことをとても大切に思っているのだろう。
レンガ料理台があるので、調理部屋としても使えそうだ。
俺がそんなことを考えていると、エルは竜王のことではなく裏切り勇者のことについて話し始めた。
「ところで雄也様。この世界は竜王に戦いを挑んだとある若者が、味方になるなら世界の半分を与えるという竜王の問いにはいと答えたことで滅んだ世界だと言われています」
裏切り勇者のことはエルも知っていたようだな。エルも、彼が世界を裏切った理由が気になっているようだった。
「ですが、どうして彼は竜王の味方についたのでしょう?まさか本当に世界の半分を貰えると思っていたのでしょうか」
「俺は、みんなの期待が重すぎたからだと思うぞ。あいつは人々から竜王を倒す勇者だと言われ続けて、自由がほとんどなかった。そしてその状況から抜け出すために、竜王の誘いに乗った」
俺はこれまで勇者の記憶の夢を何度も見てきて、人々の期待が重すぎて絶望し、竜王に寝返ったのではないかと考えるようになった。
さすがに勇者も、本当に世界の半分を貰えるとは思っていなかっただろう。
「雄也様のおっしゃる通り、期待の重さに耐えきれなくなった可能性もありますね。もし今もどこかで生きておられるのなら、会って話をしてみたいですね」
「そいつとも戦うことになるだろうから、その時に聞けるといいな」
裏切り勇者と戦うのがいつになるかは分からないが、世界を裏切った理由を聞いてみたいぜ。
でも、今は考えても仕方ないので、エルは話を元に戻した。
「おお、話がそれてしまいましたね。兎に角、教会を作っていただいてありがとうございました」
この教会で疲れを回復させながら、竜王や裏切り勇者との戦いに備えていかないとな。
エルが俺に向かって改めて礼を言った後、俺はエルと別れて歩いて行った。
教会を作った後しばらくゆっくりしていると、城を巡回していたオーレンが話しかけてきた。
オーレンも何か、俺に頼みたいことがあるのだろうか。
「雄也殿、このような時ですが再建して貰いたい部屋があるのです」
そう言えばムツヘタやラスタンの作りたい部屋は作ったが、オーレンの作りたい部屋は聞いていなかったな。
ラダトーム城の再建はかなり進んできているが、今度は何を作ってほしいのだろうか?
「もちろんいいぞ。ラダトーム城の再建も竜王を倒す準備と同じくらい大事だからな」
「ありがとうございます。さっそく言いますが、私が作りたいと思っているのは、姫の寝室です」
ドラクエ1の時代にはない部屋だが、今のラダトーム城には玉座の間の隣に姫専用と思われる寝室があった。
あの部屋ならあまり壊されていないし、すぐに直すことが出来るだろう。
「これまでは思っていなかったけど、確かにローラ姫には専用の寝室があったほうがいいかもな」
「はい、私も姫と皆様の寝場所が同じなのが気になったのです」
ローラ姫も自分専用の寝室があると眠りやすいだろうし、作ったほうがよさそうだな。
俺は、オーレンに寝室の中に必要な物を聞く。
「それで、寝室の中に置いてほしい物はあるか?」
「美しい花飾りにカベしょく台ときぞくのいす、それから女のカベかけと姫が寝るための王女のベッドがあるといいですね」
カベしょく台は一つ持っているし、女のカベかけも木材と染料、あかい油を使ってすぐに作ることは出来る。
でも、花飾りときぞくのいす、王女のベッドは聞いたことがないな。
「ビルダーの力で必要な素材を調べるから、花飾りといすとベッドの作り方を教えてくれ」
俺がそう聞くと、オーレンはきぞくのいすと王女のベッドの作り方について話した。
それと、花飾りは作る物ではなく、スコップを使って城の周りに咲く白い花をとってこればいいそうだ。
普通白い花を斬ると花びらになるが、スコップを使えばそのまま集めることが出来るのか。
俺はオーレンの話を聞いた後、それらの物を作るのに必要な素材を調べた。
きぞくのいす···木材1個、ととのえた布1個 石の作業台
王女のベッド···木材2個、毛皮3個、ととのえた布2個 石の作業台
草花スコップ···鉄のインゴット1個、ふとい枝1個 石の作業台
木材や毛皮以外にも、まどうしが落とすととのえた布が必要みたいだな。
でも、玉座の間を作る時にタペストリは1度に1個しか作れないと思っていてたくさん手に入れたので、集めに行く必要はなさそうだ。
あとはスコップを使って花を持ってこれば、持っている素材で姫の寝室を作れるだろう。
「あんたが言った物は全部用意できそうだぞ。姫の寝室が完成したら教えるぜ」
「おお、頼みましたよ、雄也殿」
オーレンにそう言った後、俺は石の作業台のところへ行った。
そこで俺はビルダーの魔法を発動させて、きぞくのいすと王女のベッド、女のカベかけを作り出す。
王女のベッドと貴族のいすは、どちらも姫にふさわしいと思えるとても豪華な家具だった。
そして、その2つを作った後に草花スコップを作って、城の外に向かった。
「あとは白い花を手に入れてこれば、ローラ姫の寝室を作れるな」
さっそく城の外で白い花を見つけることが出来たので、俺はスコップを作って花をそのままの形で採取した。
白い花以外の植物もそのままの形で手に入るかもしれないし、見つけたら試してみたいぜ。
俺は白い花をポーチに入れると城の中に戻っていき、壊れたローラ姫の寝室へ向かう。
この部屋は既にとびらがつけられていたので、俺が作る必要はなさそうだな。
「さっそく作った物を置いて、ローラ姫の寝室を再建してやるぜ」
俺は部屋の壁にカベしょく台と女のカベかけを設置して、その後地面が土ブロックのところに白い花を植え、最後にきぞくのいすと王女のベッドを配置した。
これで、オーレンが言っていた姫の寝室を作ることが出来たな。
「オーレン、あんたの言ってた姫の寝室を作ることが出来たぞ」
俺が寝室が完成したことを伝えると、オーレンはとても嬉しそうな顔をして歩いてきた。
「おお!このお部屋なら姫もお喜びになるでしょう。さすがは伝説の大工の雄也殿ですね」
「大工じゃなくてビルダーなんだけど···言っても無駄か」
褒めてくれるのはありがたいが、未だにラスタンやオーレンは俺のことを大工だと言ってくるな。
何度言っても聞いてくれないので、もう諦めることにしたが。
俺がそう思っていると、オーレンは寝室が出来たことをローラ姫に知らせに行った。
「それでは雄也殿、姫をこちらへお呼び致しますね」
オーレンは玉座の間に入っていき、そこにいるローラ姫に声をかけていた。
自分専用の寝室が出来たことを知ると、ローラ姫は早く中を見てみようと俺のところに走ってきた。
「おお、雄也様!私専用の部屋を作っていただきありがとうございます」
「オーレンに頼まれて作ったんだ。これなら落ち着いて寝られると思うぞ」
ローラ姫は部屋の入り口を開けて、寝室の中を見回していた。姫は部屋を見てさらに嬉しそうな顔をして、俺にもう一度感謝の言葉を言った。
「とても素敵なお部屋ですね!雄也様、このような部屋を作っていただき本当にありがとうございました!」
「姫もご満足していらっしゃるようですね。私からも言いますが、本当にありがとうございます」
ローラ姫に続いて、オーレンも俺にお礼を言ってきた。姫を喜ばせることが出来たし、ラダトームの再建も進んだので一石二鳥だな。
ローラ姫はその後完成した寝室の中に入っていき、俺も今日は疲れたので自分の寝室に戻っていった。