東風乃扇です!
激戦のあとは休息ですよ。
あとは井上さんの解説ですね。
さぁ第21話は~じ~ま~る~よ~!
市内ににある病院の一室
俺―天野星夜―はベットの上に居た。
更識姉妹の試合。
その後の黒い電童と銅色のけん玉の乱入。
そしてドラゴンフレアの覚醒。
戦闘後、救急車に乗って近くの病院にて治療を受けた俺達。
とりあえず全員大きな怪我は無かったので良かった。
今、部屋にはセシリアさんが居る。
「星夜さん、気分はよろしいですか?」
「うん、特に問題は無いよ。」
今、電童は手元にない、先程、ベガさんに頼んでGEARに送った。
「しかし、今日は一体なぜ市内アリーナに?訓練でしたら学園でもできましたわよ?」
セシリアさんの疑問は最もだ。
「あぁ、今日は特訓とかじゃなくてね。簪さんと楯無先輩の問題だったから。」
「簪さんのお姉さんですか?そういえば前にもその様なことを話しておりましたね。」
「もう決着も付いたから大丈夫だけどね。」
「そうですか。」
窓から外を見る。
「あっ星夜さん、お昼もうお食べになられましたか?」
思い出したように手を合わせるセシリアさん。
「いや、まだだけど。」
壁の時計を見ると13時頃を指している。
先程まで戦闘していて、その後検査だったので昼はまだ食べていない。
「でわ、私がもって参りますわ。」
席を立つセシリアさん。
「いや、セシリアさんに悪いよ。」
特に包帯を巻くような怪我もないのでベットから出ようとする。
「いいえ!いけません!!」
セシリアさんに押し倒された。
「いいですか?星夜さんは先程まで戦闘していて疲れがたまって居るはずです。」
ずいっと顔が近づく。
「ですから、私がもって参ります。そのままお待ちくださいな♪」
「わっわかった…。だからこの体勢は危ないから降りて貰っていい?」
「えっ…?」
今、ベットの上で寝そべる俺に覆い被さる形のセシリアさん。
それに顔も近い…。垂れた長い金色の髪が俺に当たりそうだ。いい匂いですが…。
「ひゃう!」
現状を把握して急に赤面するセシリアさん。
「セッシー…抜け駆けはよくないな~。」
いつの間にか居た本音さん。
「ほほ…本音さん!?いつの間に!?」
本音さんに驚き、飛び退くセシリアさん。
「看病するんじゃなかったの~?今のはどう見ても襲ってたよ~。」
「い、いえ、これは…せ…星夜さんが…。」
「俺のせいかよ…。」
どう見ても押し倒したセシリアさんと押し倒された俺の絵だったもんな。
「そうですわ!星夜さんが動こうとするので私は止めただけです!」
顔を真っ赤にしながら弁明するセシリアさん。
小悪魔のような笑みの本音さん。
「いやいや~あれはそれどころじゃ無かったと思うよ~。」
「あの~、本音さんはどうしたの?簪さんの部屋に居たんじゃないの?」
話がずれそうなので用件を確認しなければ。
「セッシーとあまのんが2人っきりでかんちゃんが気になって仕方がないみたいだから来てみたんだよ~。」
「そしたら襲ってるって?これは事故だよ、本音さん。」
「ん~。あまのんがそうゆ~なら、今回は信じて上げよう。」
なんとか疑いを晴らして貰えたようだ。
「で、では星夜さん!私がお昼をもって参りますので、そのままお待ちくださいね!」
そそくさと顔が赤いままのセシリアさんが部屋から出ていく。
「本音さん、簪さんの調子はどう?」
「かんちゃんは大丈夫だよ~。ちょっと疲れてるだけ~。」
「そうか、よかった。」
「楯無先輩はどうだろう?頭から血を流してたし。」
「お嬢様でしたら表面を少しも切った位です。あとも残りませんよ。」
ガチャリと音を立てながらドアを開けて入ってくる布仏先輩。
「そうですか。わざわざ知らせてくれてありがとうございます。布仏先輩。」
「いいえ、お嬢様も『星夜くんの様子が気になる~。 』と言われてましたので。」
「あれって何だったんだろうね~。」
あれ、とは黒い電童の事だろう。
「あぁ、修理も兼ねてさっきGEARに電童を送ったからその中でチェックはするでしょ。」
「天野くんが知らなくてもGEARで開発した可能性は?」
「まぁ、俺に教える義理は無いと言えば無いのであり得るのですが。電童開発メンバーの性格を考えると黙ってはいないですね。」
みんな子供みたいなところがあるからなぁ。
「じゃあ、他のGEARで作ったのかな?」
「データはGEARで共有しておりますよね?」
「はい、その可能性が一番高いと思います。完成した直後にでも亡国機業にでも盗まれたんじゃないでしょうか? 」
まぁそんなとこだろうな。
「そういえば、学園と市に対する報告は私たち生徒会で行いますので天野くんはGEARに報告をおねがいしますね。」
今回は市内のアリーナだから市にも報告すんだな。あとは警察かな?
「えっ?いいんですか?」
「同じ内容の報告書を何個も渡してもお互いに無駄ですから。」
「わかりました。布仏先輩、ありがとうございます。」
「そういえば、私の事も名前で呼んでも構いませんよ。布仏だと2人居ますから。」
「先輩なのは1人だけですが。わかりました。虚先輩。」
「あまのんも生徒会に来る~?」
「それを決めるのは生徒会長のお嬢様よ。」
「そういえば生徒会は3人なんでしたっけ。」
楯無先輩の一存でメンバーは決まるそうだ。
「星夜さん、お昼をお持ちしましたわ。」
セシリアさんが戻ってきた。
「ありがとう。セシリアさん。」
「いえいえ、星夜さんの為ならこの位はいくらでも。」
「では、私たちももどりますね。」
「かんちゃんにはセッシーが誘惑してたって伝えておくね~。」
「そんな誤情報流さないで!!」
「私が山嵐の標的にされますわ!」
「冗談だから大丈夫だよ~。……(たぶん)」
なんか最後に不吉な事を呟いたような。
こうして部屋には再び俺とセシリアさんだけになった。
「星夜さん、折角ですので私が食べさせてあげましょうか?」
「大丈夫です。」
それに持ってきてくれたのサンドイッチだし……。
「セシリアさん…。」
「なんですの?」
「これ…セシリアさんが作った?」
「違います。」
膨れっ面になって怒るセシリアさん。
「ごめん、気になってさ。」
あのインパクトがね凄すぎたんだよ。
ポカポカと叩かれたけど気にしない。
その後、すべての治療と検査が終わり、病院からGEAR本社に向かった。
今回も会議室にて井上さんが前に立つ。
「私たちも居ていいのかしら?」
「そうですね。GEARから見たら部外者ですが。」
先輩方の反応は当然だろう。
「私も本音もいつも居るし平気だよ。お姉ちゃん。」
「私とかんちゃんとセッシーは皆勤賞を目指すのだ~。」
「たしかに、ユニコーン、ボアとおりましたね。」
ちなみにGEAR側は俺、アルテアさん、ベガさん、渋谷社長だ。
「今回はいくつか報告内容が有りますので、まずはドラゴンフレアからですね。」
部屋が暗くなりスクリーンにドラゴンフレアの映像が写る。
「ユニコーンドリルの『信頼』、ガトリングボアの『創造』では今回、ドラゴンフレアはどんな心に反応したのか…」
スクリーンの映像が替わる。
あ~恥ずかし奴だ~。すっげぇ恥ずかしいやつだ~。
―――――――
『今さっき!この2人はやっとわかり合えたんだよ!お互いに大切な…愛おしい人だって!』
『そうよ!私は簪ちゃんを愛してる!そして簪ちゃんの愛を見届けたい!』
『だから!守る!愛おしい物を全て!!』
―――――――
これって最近思ったんだけど公開処刑か何か?って位恥ずかしいです!
実は皆で俺の反応見て楽しんでませんか?
で、今回は何だったんだろうね。
井上さんを見る。
「今回、ドラゴンフレアが反応した感情…それは…『愛』ですね。」
スクリーンはデカデカと『愛』の一文字が。
この文字綺麗だけどいつも誰が書いてんだろう。
………は?
「えっ?」
「あい?」
「LOVE?」
「ゆ~?」
俺、簪さん、セシリアさん、本音さんで答える。
本音さん違う、そうじゃない。
「はい、今回は星夜さんと更識楯無さんの慈しむ心にドラゴンフレアは反応しました。」
全員ポカンとする中で淡々と報告する井上さん。
「星夜くんが…お姉ちゃんと…」
「星夜さんが……あの方に……?」
セシリアさんと簪さんがぶつぶつと何か言ってる。
「え、え~とデータウェポンは感情に反応するのよね?それで今回は私と星夜くんの感情に反応したってこと?」
軽く焦った感じの顔が赤い楯無先輩。
「そうね。うふふ…いいじゃない。『愛』って。」
ベガさんが面白そうに笑ってる。
「そ、それで、今回はどのような能力が付与されたのかね?」
「なにか特殊な光線を発射していたようだが。」
なんか今までにない空気の中で渋谷社長とアルテアさんは井上さんに問う。
「はい、ドラゴンフレアの特殊能力…それはクラッシュレイ。プログラム破壊です。」
映像は銅色のけん玉から放たれたパーツが落ちる瞬間だ。
「これはクラッシュレイにより通信プログラムが破壊され、制御が出来なくなったために落ちていると思われます。」
「じゃあ、あいつの腕が垂れ下がったのも。」
「ISの補助システムのプログラムが破壊されて機能しなくなったのかと。」
そう言うことか。
「で、あの黒い電童は一体なんだったのかしら?GEARの皆さん?」
まだ顔を赤くしながらも本題に入る。たしかに今回はこれが一番知りたい。
渋谷社長が口を開く。
「この話を聞き、GEAR全社に問い合わせたよ。でも、どこも知らないと返してきた。」
「では?ISコアの数は?」
そうだ。ごまかしが効かないISコアの数を確認すればどこかのGEARから無くなったかわかるはずだ。
「うむ、それも調べたが一応揃ってる。…しかしGEARチャイナが怪しいね。」
「あそこだけ、報告が他の所にくらべ遅いのだ。それに証拠の映像も少し前のものだった。もしかしたら内通者が居るのかも知れない。」
中国か…GEARの中でも規模が大きい分入り込まれるって事か。
「この事はまだ調査中だ。申し訳ない。」
渋谷社長は頭を下げる。
「また、同時に居た銅色の無人機も同様だ。」
「今回は国家代表候補生、国家代表、男性操縦者のISコアを狙った襲撃と思われる。」
アルテアが言う。
「最近、亡国機業と思われる襲撃事件が多いのだ、その一環で狙われたと思われる。」
「まぁ、個人が持つISコアの強奪の方が企業からより簡単でしょうしね。」
まぁ普通に考えてそうだろう。
「でも、無人機を作れるような技術力を持つところって…。」
簪さんは呟く。
「無いとおもうけどな~。」
本音さんも言う。
「あればすぐに発表して莫大な財産が稼げますね。」
と虚先輩。
「まぁ、ここでこれ以上議論しても意味は無さそうですので、今回はここまでですね。」
スクリーンの映像が消え。部屋の明かりがつく。
「星夜くんもご苦労、IS学園までは前と同じようにヘリで送ろう。」
「ありがとうございます。渋谷社長。」
お辞儀をする。
「では、準備ができたら呼ぶから食堂でお茶でも飲んで待ってなさい。」
「はい、わかりました。」
そう言われて食堂へ。
全員分お茶をいれてテーブルへ。
「で…お姉ちゃん…。」
「星夜さん…。」
黒いオーラを纏ったような簪さんとセシリアさん。
「「説明…してくれる……?」」
「えっと……な、何を……かな?」
余りのオーラに汗を流しながら答える。
「そ、そうよ…なにを聞きたいのかしら?」
楯無先輩も焦っているようだ。
「お嬢様、天野くん、わかってますよね?」
虚先輩は直接オーラをぶつけられていないからか余裕だ。
「ドラランの事じゃ無いの~?」
本音さん…。
「そうですわ!」
「お姉ちゃんと星夜くんで共鳴した感情が『愛』ってどう言うこと!?」
セシリアさんも簪さんも今までにない気迫です。
「私だってさっき、知ったのよ!?データウェポンの秘密!」
楯無先輩も気迫に押されてる。
「それに、きっと『愛』って言っても色々とあるだろ!?家族愛とか!?」
とにかくこの2人を説得しないと!
ここでブルーティアーズと打鉄弐式で暴れられるとやばい!
「星夜とお姉ちゃんで…?」
「家族愛…?」
危険度が上がった。
2人の目からハイライトが消えてる。
「ほっほら!私と簪ちゃんの姉妹愛に反応したのよきっと!」
楯無先輩も必死だ。
「でも、データウェポンは星夜と共鳴しないとダメなんだよ?」
「一体星夜さんはなにを愛していたのでしょうか!?」
「ほら、俺のはきっと慈愛とか博愛とか!そんな感じ!みんなとの楽しい日々を愛してるとか!」
なんとか2人のオーラが収まってきた。
「そう?…ほんとに?」
「そうですの?」
「えぇ、そうよ。簪ちゃん、セシリアちゃん、落ち着いて、それに私より簪ちゃん達の方が付き合いは長いでしょ?」
「星夜くんが私の事を愛してるなんてそんな嬉しいこと…。」
あっ…
「お姉ちゃん?今、なんて…」
「嬉しいと…おっしゃられましたわね…」
「お二人とも落ち着いてください。」
やっと虚先輩の援護か。
「仮にお嬢様と星夜さんがお互いに愛してるのであればお嬢様はこんなに落ち着いていられませんよ。」
「たっちゃんさんは照れ屋さんだから~。」
布仏姉妹の言葉はどっちの援護なのかいまいちわかんない。
「……。」
「……。」
2人は黙ってこちらを見る。
「だから、ドラゴンフレアが反応したのは慈愛とか博愛って意味だと思うよ。それをまとめて『愛』って言ったんだよ井上さんは…。」
「なら…いいけど。」
「まぁ…今回は信じましょう。」
よかった。落ち着いた。
そのあとはお茶を飲みながらヘリの準備が整うのを待った。
はい、『愛』に過剰反応な2人でした。
これで現在の残りは
レオサークル
バイパーウィップ
ブルホーン
ですね。
誰とどう共鳴するのか!?
楽しみですね!
ご意見、ご感想はご自由にどうぞ。
――――
セ「まさかドラゴンさんが『愛』だなんて!」
簪「お姉ちゃんと星夜で『愛』なんて!」
セ「まさかあの方も星夜さんを!?」
簪「お姉ちゃんは昔から本心を表に出さないから油断は禁物。」
セ「言葉を鵜のみにできないと言うことですわね。」
簪「うん、虎視眈々と狙ってるかも…。」
セ「それは置いといてもGEARも知らない機体…。」
簪「今後も来ると思うよ。黒い電童…。」
セ「せめて名前くらいは知りたいですわね。」
簪「黒い電童だと呼び辛いしね。」
次回!IS戦士電童
第22話《GEARチャイナの謎》
セ・簪「「やっぱりなんか納得行かない!!」」