東風乃扇です。
さて、データウェポンも揃ったし次の話にいきたいですね。
原作3巻に入り始めます。
それじゃ第30話!ゲットセット!レディ!
6月の末日俺―天野星夜―は困惑していた。
「どうしてこうなった?」
そう、先日の事件で学年別トーナメントが中止になったからその代わりの評価試合をやるって聞いて…。
電童を纏ってアリーナに出ると……。
俺以外の1年生専用機持ちが待ち構えていた。
「あの…織斑先生?」
『どうした?天野?』
「これは一体どうゆう状況ですか?」
つい聞いてしまった。
「なぁ、千冬姉…。」
『織斑先生だ。』
「すいません、織斑先生…。で、でも…。」
一夏も困っているようだな。
「先生…これはどう見ても…。」
シャルロットも苦笑いだ。
「私達と星夜さんが戦うような構成に見えるのですが。」
セシリアさんの言う通りだ。
「いくら電童にデータウェポンがあるからと言ってもこの戦力比は…。」
ボーデヴィッヒさんも罪悪感がありそうだ。
「連戦ならともかく…同時って…。」
鈴、それはそれできつい。
「これの目的は…?」
簪さんも理由を知らないようだな。
『ああ、天野の能力を見るのにこれ以上適した状態はあるまい。』
「だからって1対6は…。」
『データウェポンでどうにかできるだろ?やって見せろ。他の生徒達も観ているぞ?』
拒否権がない…。
「仕方ない…。やるか!」
気合いを入れ、構える。
「星夜はいいのかよ!?」
「一夏…この学園で織斑先生に逆らえる生徒っている?」
「居ねぇな…。」
「でも、タコ殴りは…さすがに…。」
「鈴、こちらは織斑先生の言う通り、データウェポンが居る。全部出せば数では勝つ。」
「そりゃあそうだけどさ。」
「戦力差はそれでも酷いものだがな。」
「ボーデヴィッヒさん、常に戦場でもフェアとは限らないしね。」
「…一理あるな。」
「みなさん…それで納得されて良いのでしょうか?」
「セシリアさん、そっちは数が多いだけ、こっちは連携がいい。」
「たしかにこれほどの人数での共闘はありませんが…。」
「星夜…いいの?」
「シャルロット…この際、俺の限界に挑むとするよ。」
「そ、そうなんだ…。」
「せ、星夜くん…。」
「簪さん、戦いは数だけじゃないってことを俺は証明しなきゃいけないようだ。」
「か、勝つつもりなんだ。」
それぞれは困惑しながらも構える。
「じゃあ、織斑先生…合図を。」
『では…天野星夜対その他1年生専用機持ちの試合を開始する!』
「「「こっち雑!?」」」
「ファイルロード!!データウェポン!!」
電童の周りに蒼、翠、紅、白、紫、橙の光が出る。
全てのデータウェポンたちを召喚する。
「行くよ!!みんな!最初は好きにしていいよ。」
データウェポン達がそれぞれ飛び出す。
「その赤き壁、撃ち抜かせていただきますわ!ユニコーンさん!」
スターライトMkⅢとビットを展開しユニコーンと対峙するセシリアさん。
「ボア、あなたはこれらすべてを停められる?」
春雷と山嵐を展開し構え、ボアを見る簪さん。
「6体同時召喚ってなかなかの迫力ね!レオ!かかってきなさい!」
双天牙月を構え、レオに飛び込む鈴。
「いくら蛇だろうとこのワイヤーブレードを避けられるか!?」
プラズマ手刀とワイヤーブレードを構え、バイパーと格闘戦を始めるボーデヴィッヒさん。
「ブル!僕の高速切替についてこれる?」
ブルに対して挑発的な笑みを見せるシャルロット。
「こい!ドラゴン!俺がドラゴンスレイヤーだ!」
ドラゴンに対して雪片を構える一夏。
さて、最初は小手調べかな?
「いくらファイヤーウォールでも!多角的な攻撃なら!」
ユニコーンに対してビットでの同時攻撃を行い翻弄するセシリアさん。
たしかにファイヤーウォールは1面しか防げないので様々な方向から来るビットは有効かも知れない。
だがユニコーンは多少のダメージを気にせず真っ直ぐに突き進んだ。
「そのまま突き進むとは!やりますわね!ユニコーンさん!」
インターセプターを展開し、セシリアさんはユニコーンとの接近戦に移行する。
「広範囲に展開した山嵐をすべては防げるかな?」
簪さんはボアに向けて山嵐を広範囲に撃ち込む。
ボアは鼻のガトリングを撃ちながら前進していく。
「広範囲なら一転突破?それだけじゃ私に勝利への道は造れないよ?」
夢現を展開し、ボアに斬りかかる簪さん。
「レオ!どうせあんたにゃ衝撃砲は当たらないんでしょ?こっちはどうよ!」
鈴は双天牙月を接続し、振り回しながら攻撃する。
レオは鬣にあるカッターを回転させながら双天牙月を防ぎ、爪で攻撃する。
「なかなか器用じゃない!」
蹴りなどを駆使してレオとの攻防を続ける鈴。
「ちいっ!人型でないとこうもやりづらいのか!!」
プラズマ手刀やワイヤーブレードを軽々と回避されるボーデヴィッヒさん。
尻尾で軽く叩かれたり、強靭な牙に噛まれる。
「だが!相手が誰だろうと!簡単には負けん!」
うまく距離を開けるボーデヴィッヒさん。それに食らい付くバイパー。
「ブル相手なら近づかれないようにすれば!」
ショットガンとアサルトライフルで近づかれないように弾幕を張るシャルロット。
対するブルは弾を自分の特殊能力で落とす。
「お互いに有効打がないね。」
ブルの突進をかわすシャルロット。
「だぁ!ちょこまか動きやがって!」
雪片を振りながらドラゴンを追う一夏。
ドラゴンは時おり炎を吐いて攻撃する。
「それなら、避けるまでもない!」
炎を気にせずドラゴンに突進する一夏。
ドラゴンは爪で反撃する。
「データウェポンだけだと牽制までかな?やっぱり。」
アリーナの中央で呟く。
ちなみに四肢のドライブユニットは稼働しエネルギーがたまっている。
「皆、俺との試合だって忘れてない?」
「まっまさか!」
「この配置…誘導されたのか!!」
俺が言うとセシリアさんやボーデヴィッヒさんは狙いに気づいたようだ。遅いけど。
「閃光!雷刃撃!!」
アリーナ中央で溜めに溜めたエネルギーを開放し回転する。
データウェポンたちによっていい感じに誘導されたので全員にダメージが入る。
「データウェポン!ドライブインストール!」
装着箇所が被るのでブルはつけれないが、5体のデータウェポンを装着する。ブルの場所を今度井上さんに相談しよう。
「5体同時!?」
「さすがに無理があるだろ!」
「なんかブルが可哀想だよ!」
5体の同時装着は流石に驚きを隠せないようだな。
シャルロットは一人そのままのブルが気になるようだが。
「まぁまぁ、ブルにはブルの仕事があるから。」
そう言いながらバイパーの力で分身する。
「囲まれた!?」
「でも、あの消費ならファイナルアタックは飛んでこないはず!」
「全方位からボアのガトリング乱射はきついよ!?」
驚いてるうちに仕掛ける。
「まずは!一夏!」
一夏にバイパーを叩き込む。
「続けて鈴!」
鈴にユニコーンの突きを食らわせる。
「お次はラウラ!」
ラウラにはガトリングボアのプレゼント。
「そしてシャルロット!」
シャルロットにはレオサークルのカッターで切る付ける。
「簪さんもね!」
簪さんにはドラゴンフレアの炎を浴びせる。
「セシリアさん、後ろね!」
セシリアさんには後ろからブルが突っ込む。
全員にダメージを入れつつ1ヶ所に固める。
「いいように遊ばれるだけで終われるか!」
「一夏!邪魔よ!離れなさいよ!」
「ちがう!これはブルの力だ!」
「まだ説明聞いてないぞ!」
「一夏さん!それが普通ですから!」
「ボアとはちがうタイプの拘束系?」
ボアの力を使い全員を1ヶ所に集める。
ボーデヴィッヒさんを中心にして、身動きとAICを封じる。
再び四肢のドライブユニットが稼働する。
一つ一つの威力は下がるけどこんな風に皆が見てるわけだし。
見た目が派手な技で決めますか。
「データウェポン!スパイラルアタック!」
装着している5体のデータウェポン達から蒼、翠、白、紅、紫の光が放たれ、突き進んだ。
6人は爆発に巻き込まれる。
『勝者、天野星夜!』
試合終了だ。
「ごめんな、ブル…どこかに同時装着できるように井上さんに相談するよ。」
データウェポン達を解除しつつ、ブルを撫でる。
でも、これって見た目だけで威力はむしろ単体のファイナルアタックより低いんだよな、エネルギーのロスが多い。
直撃だから今回は倒せたけど。実戦では使えないな…。
『試合は終了した、それぞれピットに戻れ。』
「わかりました。織斑先生」
指示にしたがってピットに戻る。
「やっぱり星夜は強いな~。」
「まぁ、データウェポンの各能力をしっかり使えばそう簡単には負けないな。」
更衣室で一夏と話す。
「そういえばさ、ブルとバイパーはまだ調べてるのか?」
「あぁ、一通り調べ終わったから明日GEARで聞くけど、来るか?」
「おお!行く!行く!」
「折角だしボーデヴィッヒさんも連れていこうか、あまり出掛けたりしてないそうだし。」
「そうだな。シャルロットに頼むか。調度さ、臨海学校に向けて買い物行こうと思ってたし。」
「終わったら帰りにレゾナンスでも行けば良いだろ。」
「よし、そうしよう。」
――――
翌日、GEAR本社に向かう電車のなか。
「な、なぁ星夜…。」
「どうしたの?ボーデヴィッヒさん。」
隣に座るボーデヴィッヒさんが訪ねてくる。
「私はGEARに関係ないのだが…いいのか?」
「それ言ったら星夜以外全員がそうよ。」
いつものパターンのため鈴が答えた。
「それに…バイパーが覚醒したときにはラウラさんもいらっしゃいましたし。」
セシリアさんの言うとおりではあるな。
「そうかもしれんが…あのときの事などろくに覚えていない。」
「まぁあの時のラウラは気絶してたからな。」
確かに…。
「でも、GEARの方に確かボーデヴィッヒさんのデータも送ったんだよね?」
簪さんの言う通りあの場のIS全てのデータは送ったね。
「じゃあ、立派な関係者じゃない。私たちなんて来賓の対応してたし。」
楯無先輩が言う。扇子は『非関係者』
「でも~たっちゃんさんやお姉ちゃんまで付いてきたんだ~。」
「主が行くなら従者は従うのみ…ね。」
そんな会話の布仏姉妹。
「データウェポン…私にも使えるのだろうか…。」
なんか一人空気が違う箒さん。
「僕と星夜でブル…バイパーはほんとに誰だったんだろ?」
「未だにそこだけがわからないんだよな。」
「そうだ、ボーデヴィッヒさんにはデータウェポンがどんなものか説明をちゃんとした事無かったよね?」
「あぁ、そうだな。折角だから教えてほしい。」
ボーデヴィッヒさんにはGEARにつくまでデータウェポンの説明をした。
いつも通りの会議室、ちょっと疲れたような感じの井上さんがいた。
「では、バイパーウィップとブルホーンに関してわかったことを説明しますね。」
「お願いします。」
「では、まずはバイパーウィップからですね。」
まさか…わかったの?
さすがは井上さんだ。
じゃあ、何時もの恥ずかしいやつか?
「今回は少し不思議な物で反応した感情と人物はわかりましたが反応した瞬間がわからないのですよ。」
スクリーンには俺とボーデヴィッヒさんの写真…いつ撮った?
……あれ?
「まさか…俺と共鳴したのは…。」
「はい、ボーデヴィッヒさんと星夜くんの自らを信じ、力とする心…『自信』です。」
後ろのスクリーンに自信の二文字。
「先程…星夜達からはデータウェポンがどんな存在かは聞いたが…。本当なのか…?私はあの時は…。」
ボーデヴィッヒさんも信じられないって感じの態度だ。
あのタイミングだと…もしかして。
「このときにお二人は相互意識干渉状態だったそうですね?」
俺が黒桜を殴った映像がスクリーンに映る。
「はい、そうみたいです。」
「しっかりとは覚えていませんが…。」
「それぞれ機体のデータを解析するとこの時に強く共鳴しバイパーは目覚めたようです。」
「そうだったんですか。」
「自信……。」
自分の胸に手を当てて何かを思うボーデヴィッヒさん。
「さて、次は特殊能力ですね。」
そう言って映像は電童が分身する時の物に切り替わる。
「あの時はいきなり電童が増えるからびびったわよ。」
「いきなり8人分身…まるで忍者だな。」
鈴や箒さんが感想を述べる。
「はい、バイパーの能力は圧倒的な加速による、イリュージョンフラッシュです。」
「圧倒的な…加速…?」
「じゃあ、電童がその気になったら目に見えない速度で動くってことかよ。」
「はい、バイパーを装備している間は高速移動が可能になりますよ。」
「でも、レーダーとかは…。」
「バイパーの方でその空間にエネルギーを微量に撒いて簡易的にシャミングを行っているのでそれぞれが微少のエネルギーを持った機体のように映ります。」
「それならなかなか判断はできないわね。」
そう答える楯無先輩。
「では、次はブルホーンですね。」
スクリーンの映像が変わる。
「ブルホーンがデュノアさんと共鳴で覚醒したのはご存じですね?では、どんな心に反応したのか?」
これで最後、これで最後、そうしかも一回はやらなくてすんだんだ。
―――――――
『僕は知りたいんだ!本当の事を!その為にもここでやられるわけには!』
『お前がなんで俺達を襲うかは関係ない!どんな策で来ようとも!』
『2人の『知恵』で突破する!!』
―――――――
よし!終わった!この恥ずかしさは今後は無い!やったぜ!
「今回は二人の知識を持って 、勝利を得ようとする心…『知恵』ですね。」
スクリーンには知恵の二文字。
「知恵…かぁ。」
「シャルロットらしいな。」
「うむ、戦力差を覆す戦略を立てたのだ。納得だな。」
皆、シャルロットには納得のようだな。
「でも、星夜が知恵?なんかイメージ出来ないんだけど…。」
「ちょ、鈴と俺なら確かに合わないかも知れないけど!」
「ちょっと!星夜はあたしが馬鹿って言いたいわけ!?」
鈴がこちらに食いかかってくる。
「先に言ったのは鈴だ。よってこれは正当な反撃だ。」
「なんですってぇ~!」
「ほんと、星夜と鈴は仲良いよな。」
ちなみに未だにあの誤解は解けていない。
「鈴、ここにいる真の馬鹿をどうする?」
「ほんとにどうして殺ろうかしら?」
なんか最近は学園内に〈星×鈴を見守る会〉とか出来てるらしいし…。
「何で2人して俺を睨むんだよ。」
「「この唐変木が……。」」
こいつは未だに本気でそう思ってんだろうな…。
「では、ブルホーンの特殊能力ですが…。」
「見たところボアと違う拘束系の様でしたけど。」
「はい、これは重力操作能力、オートプレッシャーです。」
「重力操作ですか。」
「ええ、ブルホーンから放たれた光が当たった対象に掛かる重力を操作して拘束します。ですので対象の位置を操作することも可能です。」
「えっ?重力を操作するなら下に落ちるだけじゃないんですか?」
一夏が聞く。
「正しくは『対象に働いている重力を操作する』ので、その方向を下以外などにできます。この銀色の敵に対して行ったのはあの中心部に対して強力に作用する重力を設定したからこのように球体になりました。」
これはなかなかに使いやすいな。
「なるほど。だから昨日は私を中心にして集まったわけだな。」
「ボーデヴィッヒさんは動きを封じないとAICが来るからね。」
「以上が今回の報告内容ですね。」
部屋の明かりがつく、これで終了だ。
「あっ井上さん。ユニコーンとブルが装着箇所が被るのってどうにかなりませんかね?」
「なるほど。確かに被ってますね。こちらでもなにか考えておきます。」
「お願いします。」
そんな感じで今回の報告会は終了した。
で、このあとは…レゾナンスで買い物だ。
はい、ここまで、なんか中途半端に…そういえばまだこの作品だとシャルロット呼びだ…。
次回は買い物です。
平和な話ですね。
取り敢えず一夏、鈴の気持ちに気付け、さもないと星夜が貰うぞ。
ご意見やご感想はお気軽にどうぞ!
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箒「ふむ、久しぶりだな。」
夏「あぁ、久しぶりだな。」
箒「そう言えばこのあとは買い物だったな。」
夏「ああ、臨海学校で使う水着とかをな。」
箒「そうか、あの…一夏…その…。」
夏「どうした?箒……?……あぁ!」
箒「!わかってくれるか?」
夏「簡単だよ。」
箒「そ、そうか。」
夏「トイレだろ?待ってるから行ってこいよ。」
箒「この馬鹿者が!!」
夏「ぐふぅあぁぁ!」
次回!IS戦士電童
第31話《楽しい買い物》
箒「この愚か者が!!」