東風乃扇です!
さて、これからがIS3巻の本番ですね。
頑張りますよ!
では!第35話ターンアップ!
臨海学校2日目の朝
俺―天野星夜―は起きてすぐに織斑先生に昨夜の事を報告した。
あとの対処は学園側が行うからその件は忘れろって言われたがきっと巻き込まれるだろうな…。
さて、昨日は遊ぶだけだったが今日は朝から晩までISの各種装備試験のデータ取りだ。
一般生徒はそれぞれの班に割り振られた装備の試験をする。
俺達専用機持ちは一夏を除きそれぞれの所属先から装備が送られてきているのでそれらの試験だ。
俺はGEARから送られてきた装備は一つだが各データウェポンのテストも行うので総合試験の量は皆と変わらない。
朝礼が終わり、IS試験用ビーチにて準備に入る。
このビーチは四方を崖に囲まれているため、周りからは視認されにくいので秘密試験にはもってこいだ。
織斑先生が専用機持ちを集める。
俺、一夏、セシリアさん、簪さん、鈴、シャル、ラウラ。
そしてなぜか箒さんも呼ばれた。
「篠ノ之、お前は今日から―」
「ちーーーーーーーちゃん!!」
織斑先生の言葉を遮るようにすごい速度でこちらに向かってくる人影。
「束…。」
「やあやあ!会いたかったよ、ちーちゃん!さぁ、ハグしよう!愛を確かめ――たわばっ!」
篠ノ之束博士だった。
織斑先生は飛び込んできた束博士を片手で掴む。顔面に対してアイアンクローって奴だな。
織斑先生はうんざりしたような顔だ。
「うるさいぞ、束。」
「ぐうぬぬぬ。相変わらず容赦のないアイアンクローだねっ!」
するっと顔の拘束を解く束博士、そのまま箒さんに近づく。
「どうも…。」
「やぁ!久しぶりだね!何年ぶりかな?おっきくなったね!おっぱいが!」
箒さんの胸を揉もうと手をワキワキさせながら詰め寄る束博士。
\ごん!/
鞘付きの刀で箒さんが叩く。
「怒りますよ?」
「箒ちゃんがぶったー!いったーい!」
叩かれた部分をさすりながら涙目の束博士。
「束、自己紹介位しろ、生徒が困ってる。」
「えーめんどくさいなぁ、天才の束さんだよー。」
すごくめんどくさそうに自己紹介をする束博士。
「ね、姉さん。」
箒さんが近づく。
そして束博士の目が輝く。
「わかってるよ~箒ちゃん。さぁ!空をご覧あれ!」
空を指差す束博士。
空を見るとコンテナらしき物が降りてきた。
地面に着くとそれはパカパカと開く。
そこには紅いISが収まっていた。
「じゃじゃーん!これぞ箒ちゃんの専用機!〈紅椿〉だ!全スペックが現行ISを上回る束さん特製ISだよ!」
つまり、箒さんが束博士にISを作って貰ったと言うことか…。
理由もきっと一夏に近付くためとかそんな感じだなあの顔は…。
「姉さん、あと一つは?」
「ん?専用のデータウェポンのこと?あれは無理だよ。それはおいといてフィッティングしようね~。」
箒さん、さらっと録でもない要求してたのね。
「篠ノ之さん、専用機貰えるんだぁ、身内ってだけで。」
「ずるいよねぇ。」
何人かがこちらを見ながら話している。
「10年間引っ越しを繰り返して、家族と離ればなれの生活をしたい?」
「えっ?どうしたの?天野くん。」
「皆が羨ましいって言ったけど小学生の頃から引っ越しを繰り返して友達も出来ず、仮に出来てもこちらから連絡は出来ない。家族とも一緒に過ごせないで政府の人間におはようからお休みまで監視される10年間を過ごしたい?」
「えっ?なにそれ?」
「政府の保護プログラムの内容。更に言えば自分の進路すら決められなかったんじゃないかな?箒さんは。」
たった2ヶ月ほどの保護プログラムでもうざかったのにそれを10年もやられた箒さんは大変だったろうな。
「そ、そうなんだ…。」
「だからそこまでしてほしい?専用機?開発者の身内ってだけで政府からずっと睨まれるんだよ。俺は嫌だね。」
「でもそのあとは人生勝ち組じゃない?」
「戦争になったら真っ先に放り込まれるよ。それで勝ち組?」
「……やっぱりいいや。」
「でしょ?以外と良いこと少ないよ。」
結果だけを見ると専用機っていう特典があるけどこれのために10年間も拘束されるとか苦痛だよね。
「よし、フィッティング完了~。あとは自動処理でパーソナライズも終わるよ。いっくん~白式見せて?束さんは興味津々なんだよ~。」
「え、あっはい。」
白式を展開しながら束博士に近付く一夏。
さて、俺も自分の作業を進めるか。
まずは試作武器のテストだな。
「名前が無いままだとあれだし、勝手に名付けるか。」
試製大型可変大剣じゃ呼び辛いしな。
「戦略的に使い分ける手持ち武器だし。〈タクティカル・アームズ〉…よし!決定!」
こう言うのは勢いも必要だ。
まずはソードモードで素振り。
「よっ!はっ!ふっ!」
ブオン!と音をたてながら振るう。
大きな剣の為、どうしても縦か横にしか振れないな。
「おーい。」
やっぱりデカイから扱いにくいな。
その代わり攻撃力は申し分無さそうだ。
「おーい、聞いてる?」
「なんですか?束博士?自分と博士には特に接点無いと思いますけど。」
「IS使ってれば関係者だよ。」
結構強引な理論だ。まるで友達の友達の友達の…みたいな感じだな。
「自分に何か?」
「箒ちゃんの紅椿の模擬戦相手になってよ。データウェポン無しで。」
まさかの模擬戦の申し込みだ。
「一夏じゃ駄目なんですか?」
「いっくん相手だと勝負にならないからね~。」
どう勝負にならないのだろうか…。
そこへ織斑先生が寄ってくる。
「天野、私からも頼む、今の篠ノ之は浮かれているからな。現実に引き戻せ。」
まさか織斑先生まで言ってくるとは。
『織斑先生、私は浮かれてなどおりません。冷静です。』
空に居る箒さんがこちらに通信を飛ばしてきた。
聞こえていたようだ。
「篠ノ之、その発言が浮かれている証拠だ。天野、その武器の実戦テストだと思ってやってみろ。」
「織斑先生に頼まれたら断れませんね。では、データウェポンを預かって下さい。」
データウェポン達を出して織斑先生に預ける。
「わかった。束には触れさせんよ。」
「ちょっとデータ取るくらい良いじゃんよちーちゃん!」
話し合う2人を尻目にタクティカル・アームズを持ったまま飛ぶ。
空中で向き合う。
「ふん、今までは訓練機ゆえに遅れを取ったが紅椿ならデータウェポンの無い電童など!」
「まだ、慣らしの途中でしょ?気軽にやろうか。」
タクティカル・アームズをアローモードに変形させる。
『では、天野星夜対篠ノ之箒の模擬戦を行う。試合開始!』
織斑先生の合図と共にお互いが動き出す。
距離は50mほど、ISなら瞬時加速が無くても近づける距離だ。
こちらは後ろに下がりながらタクティカル・アームズから光の矢を放つ。
「ふん!いつもの逃げ腰か!星夜!」
「今回はこいつの試験もかねてるしね。それに相手の得意距離で戦う必要は無いからね。」
戦いの定石だ。正々堂々と戦うのが正しいとは限らない。
普段から箒さんや一夏の剣術は見ているからどれだけ驚異的かもわかる。
箒さんは矢を避けながら近づいてくる。
成る程、機動性は白式以上か。ただまだ箒さんが慣れてないから動きが大雑把だ。
いくつか当たりながらも箒さんが10mほどまで迫ってきた。
右手の刀を突きの体制で構えている。
「くらえ!雨月!」
突きに合わせて刀からエネルギーが放たれる。
あまりにも露骨な構えだったので避けるのは容易だった。
「これはどうだ!空裂!」
こんどは左の刀を横一文字に振るう。
同じように刀からエネルギーが帯状に放たれる。
これも上昇することで簡単に避けれる。
そのままこちらはタクティカル・アームズをソードモードに変形させながら縦斬りを入れながら飛びかかる。
「そんな大振りの攻撃など!」
箒さんは両手の刀を×の字にクロスさせて受け止める。
紅椿はパワーも有るみたいだな。
結構勢いが有ったはずなのだが簡単に受け止めた。
確かにこれは大きな武器だから振り方は限られるし予測もしやすいだろう。
「甘いよ、箒さん。」
拮抗している状態から右足の蹴りを入れる。
回転するドライブユニットと当たった装甲から火花が散る。
「ぐっ!?」
「飛翔!烈風波!!」
そのまま伸びた右足から飛翔烈風波を喰らわせる。
「なに!?それは腕の技ではないのか!?」
「なにも飛翔烈風波は腕から出すものじゃないよ。」
あくまでハイパープラズマドライブが圧縮した空気を竜巻として放つだけなので四肢の何処からでも出せる。
再び距離が開いたので即座にアローモードに変形させて撃ち抜く。
「喰らうものか!」
空裂を振るってエネルギー同士をぶつけて相殺する。
「うおおぉ!」
エネルギー同士が当たった事による爆風の中をアローモードのタクティカル・アームズをかまえたまま突撃する。
「なんだと!?」
箒さんは対応できず、そのままぶつかる。
巨大な武器なので耐久もある。この程度では特に問題はない。
「ゼロ距離、取った!」
密着させた銃口?から最大出力で放とうとする。
『天野、篠ノ之。試合は中断し、すぐに降りてこい。』
突然、織斑先生から中止の通信が来た。まさか…。
「わかりました。直ちに戻ります。」
「…わかりました。」
試合の流れに納得がいかなかったのか箒さんは不機嫌そうだ。
正直、今のは負ける要素が無かった。
今までの訓練の際の打鉄を使っている箒さんの方がまだ見込みがあった。
砂浜に戻るといつのまにか束博士は居なくなっていた。
データウェポン達を電童に回収する。
「現時刻よりIS学園教員は特殊任務行動に移る。今日の日程は中止、各班はISを片付けて旅館の部屋へ戻れ。連絡あるまで待機だ。」
いきなりの中止宣言。
やはり、襲撃者が来るのか。
周りの生徒達は突然の事で動揺している。
「とっとと戻れ!以後、許可なく室外に居るものは身柄を拘束する!いいな!!」
織斑先生の発言により各班は迅速に行動する。
「専用機持ちは全員集合!織斑、オルコット、デュノア、ボーデヴィッヒ、凰、更識、天野――それと篠ノ之もだ!」
「はい!」
全員返事をしたが箒さんだけはちょっと普段と違った。
専用機持ちと言われたのが嬉しいのか?
織斑先生に付いていきながら不安を覚えるのは俺だけではないようだ。
一夏も箒さんを見て不安そうな顔をしている。
旅館の一番奥にある大宴会場用の部屋に専用機持ちと教師が集まっていた。
「では、現状を説明する。」
大型の空中ディスプレイが表示され、それを見ながら織斑先生の説明を聞く。
「2時間ほど前、ハワイ沖にて稼働試験中のアメリカ・イスラエル共同開発の第三世代型の軍用IS〈銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)〉が謎の獣型ISに襲撃され、制御を失い暴走。2体とも監視空域より離脱したと連絡があった。」
まさか軍用ISを暴走させて襲撃させる気か。
獣型…まさかデータウェポンか?
GEARチャイナのようにデータから作ったやつが居るのかもしれない。
一夏は話が飲み込めないのか箒さんと一緒に周りを見ている。
本来、専用機持ちは軍人みたいなものだ。
こうゆう事態の対応も必要になる。
ベガさんやアルテアさんから教わってた俺はましだが一夏と箒さんはこの手の教育は一切受けて無いだろう。
他の皆は真剣な眼差しでディスプレイと織斑先生を見る。
「その後の追跡により、この2体の内、獣型はロスト、福音は2Km先の空域を通過することがわかった。時間は50分後、学園上層部からの通達により、我々で対処する。」
淡々と説明を続ける織斑先生。
「我々教員は訓練機を使用し、周辺海域の封鎖を行う。お前達専用機持ちが直接の対処をする。」
まぁただの打鉄やラファールだと第三世代の軍用IS相手には役不足だろうな。
「それでは、作戦会議を始める。意見があるものは挙手するように。」
「はい。」
セシリアさんが手をあげる。
「オルコット。」
「目標の詳細なスペックデータを要求します。」
「わかった。これは2ヶ国の最重要軍事機密の為、情報が漏洩した場合、全員に査問委員会による裁判と2年以上の監視が付くからな。」
「了解しました。」
ディスプレイに目標ISのデータが表示される。
「広域殲滅を目的をした特殊射撃型…私のISと同じく、オールレンジ攻撃を行えるようですわね。」
「攻撃と機動に特化した機体ね。厄介だわ。スペック上ではあたしの甲龍を上回ってるから向こうが有利ね。」
「この特殊武装が曲者って感じはするね。ちょうど本国からリヴァイヴ用の防御パッケージが来てるけど連続しての防御は難しい気がするよ。」
「しかも格闘性能が未知数だ。持ってるスキルもわからん。偵察は行えないのですか?」
セシリアさん、鈴、シャル、ラウラが意見を交換する。
「無理だな。目標は現在も超音速飛行を続けている。接触は1回限りだ。」
「織斑先生、襲撃を行った獣型ISの情報は有りませんか?」
「天野、お前が危惧するようにデータウェポンに近い物と思われる。試験部隊から来た情報はこれだけだ。」
ディスプレイに表示されたのは異形だった。
赤い身体、白い羽根、そして最も特徴的なのは双頭であること。
「この獣型ISは試験中突然出現し、福音を襲ったそうだ。試験を見守っていたアメリカ、イスラエルの軍はこの2体によって壊滅的な被害を受けているため、援軍は期待できん。」
「こちらの方に武装は?」
「爪と牙だけだそうだ。圧倒的な加速で懐に飛び込むらしい。」
「じゃあ、ボア達みたいにできるなら。今は福音の中にいる可能性があるかも。」
俺と簪さんで謎の獣型ISを分析する。
「つまり、この作戦は―」
「高速で移動する機体を―」
「射撃を潜り抜けて―」
「一撃で行動不能にさせて―」
「謎の獣型ISの追撃に対処する事が出来る―」
「速度と攻撃力が必要になる―」
全員の視線が一夏に集まる。
さすがに自分が見られてることには気がついたようだ。
「お、おれ?」
「零落白夜でやるのよ。」
「問題は一夏をどうやってそこまで送り届けるかだよね。」
「そうですわね。エネルギーは可能な限り零落白夜に回しませんと。」
「速度だけじゃなくて白式を乗せて行ける出力も必要だね。」
「超高感度ハイパーセンサーもいるな。」
「この中で超高速戦闘の経験者って居るのか?セシリアさんかラウラか?」
「みっみんな待ってくれ!?俺がやるのか!?」
一夏が全員に問いかける。
「織斑、これは訓練ではなく実戦だ。覚悟が無いならば無理強いはしない。」
織斑先生が一夏に声をかける。
確かに無理強いをするくらいなら他のやつが行くべきだ。
特に一夏は今まで一般人の感覚しかなかったのだから。
「やります。やって見せます。」
一夏は強い目で織斑先生を見る。
あれは黒桜の時に見せた目だ。
問題ないだろう。
「よし、それでは作戦内容に入る。この中で最高速度が出せる機体はどれだ?」
「それなら私のブルー・ティアーズが強襲用高機動パッケージ〈ストライク・ガンナー〉が送られて来ていますし、超高感度ハイパーセンサーもついています。」
「速度だけならバイパーウィップを装備すれば高速で移動することは可能です、また高感度ハイパーセンサーに関してもレオサークルで代用可能です。しかし、自分は高速戦闘の訓練経験がありませんので他の人が装備すべきかと。」
「オルコット、超音速下での戦闘訓練時間は?」
「20時間です。」
「ふむ、それならば問題ないな。他に訓練経験があるものはいるか?」
「はい。私ならシュヴァルツェ・ハーゼにて通算訓練時間が35時間あります。」
「あたしも12時間なら訓練経験があります。」
「他は居ないようだな。よし、ならば――」
「ちょっと待った~!!」
織斑先生の言葉を遮るようにどこからともなく声がする。
「その作戦!ちょっと待った~!」
天井から束博士が現れた。
「山田先生、室外へ強制退去を。」
「えっ!?はっはい。篠ノ之博士―」
束博士は近づく山田先生の横をするりと抜ける。
「ちーちゃん、ちーちゃん。もっと適任なのがいるよ~。」
「束…さっさと出ていけ。」
部屋の外を指差し、織斑先生が言う。
「ここは断然、紅椿の出番なのだよ~!」
束博士は箒さんを指差し叫ぶ。
「どう言う意味だ?」
「見て、これが紅椿のスペックデータ。」
束博士は織斑先生に紅椿のデータが写っていると思われる仮想ディスプレイを見せている。
「新技術の展開装甲を使っているからパッケージ換装をしなくてもいいんだよ。」
展開装甲…それは装甲が文字どおり展開したりしてその場で機体を調整することによる万能性の高い装備だそうだ。
もはやその場で機体を組み替えてると考えてもいいのかもしれない。
ちなみに一夏の白式、正確には雪片弐型に試験的に搭載していたそうだ。
「だから、紅椿は第四世代型ISってことになるね。」
今、全国のIS研究者達は束博士から見たら遅れてるどころか無駄な事しかしてないってことかよ。
まだ第三世代型の試作機を作ってるのにこの人は丸々一世代飛ばしやがった。
「束、やり過ぎるなといったはずだぞ?」
「そうだっけ?でも、箒ちゃんにはこれくらいしてあげないとね。それに紅椿はまだ完全じゃないよそれはデータウェポンみたいにね。」
何でそこでデータウェポンが出てくるのか。
本当になにか知ってるのか?
「それにしても、この状況は10年前の白騎士事件を思い出すね。」
「話を戻すぞ。束、紅椿の調整にかかる時間は?」
「7分あればできるね。」
「オルコット、ブルー・ティアーズの準備はどれ程で終わる?」
「現在インストール中ですので全部で20分ほどで終わりますわ。」
「よし、本作戦は織斑の白式を主力とする。エネルギーを温存するため現地までは篠ノ之の紅椿にて移動する。オルコットのブルー・ティアーズ、ボーデヴィッヒのシュヴァルツェア・レーゲンは同行し、戦闘支援を行う。」
織斑先生の発言にあわせ、メインディスプレイに表示されてる地図に情報が書き込まれる。
「デュノア、更識、凰、天野は周辺の警備をしてもらう。」
「あの、織斑先生…それはどうゆうことでしょうか?」
織斑先生の話を聞き、簪さんが質問する。
「今回は正規軍のISを奪った奴等が近くを通りすぎるがこれが偶然とは思えない。今までのような襲撃だとすればあれは囮の可能性が高い。」
確かに、直接ここに来ないのはこちらの戦力を分散させたりするのが目的かもしれない。
だからと言ってそのままあれを放置するとどこで暴れるか解らないからな。
「作戦中はペアで行動しろ、織斑と篠ノ之、オルコットとボーデヴィッヒ、デュノアと更識、天野と凰、作戦終了までは絶対に一人になるなよ。」
ディスプレイにそれぞれのペアが表示される。
「了解!」
全員が返事をする。
「では作戦開始は30分後だ。それぞれは機体のチェックと調整を行え、織斑は山田先生から高速戦闘に関するレクチャーも受けろ。会議はこれで終了だ。準備にかかれ!」
織斑先生の掛け声と同時に全員が動き出した。
「天野、頼みがある。」
電童のチェックと補給を済ませると織斑先生が声をかけて来た。
「一夏の白式の中には既にユニコーンが待機してます。直接装備をせず、召還してサポートに回すよう一夏にも伝えました。ラウラにもバイパーを渡しました。高感度センサーは付いてるそうなのでレオはそのままです。」
「すまないな…。」
「あと、簪さんとシャルにもそれぞれボアとブルを渡してあります。戦力の分配ならこのくらいでしょう。」
織斑先生が言いたいことはわかっている。
皆が無事に帰ってくる為に出来るだけの事をやらないと。
「大丈夫ですよ。織斑先生、全員が持てる力を出しきれば成功しますよ。」
「あぁ、お前には迷惑をかける。データウェポンを分散させてすまないな。」
「活躍しすぎて一夏の出番が無いかも知れませね。」
「そういえばあいつは嫌われてるのでは無いのか?」
「公私混同はしませんよ。それに普段は一夏がバカをするから突っ込みいれてるだけです。」
「そうか、なら安心だな。今まで来た襲撃者がまた来るかも知れん、気を付けろよ。」
「はい。わかりました。」
こうして作戦の開始に向けた準備を進めていった…。
はい!今回はここまで!
大部原作とは状況が違います。
原作と違って今まで襲われ過ぎてますからね。
別にデータウェポン達はこんな状況で一夏を拒否したりはしませんよ。
そこは大人の対応です。
しかし、謎の獣型…いったい何者なんだ…。
まぁ電童を知ってればわかりますよね?
ご意見、ご感想はお気軽にどうぞ!
――――
夏「よし、白式の準備完了だ。」
冬「気を付けろよ、一夏。」
夏「わかってるよ千冬姉。」
冬「この場合は篠ノ之の方が危ないかもしれん、難しいかも知れんが気を配ってやれ。」
夏「あぁ、みんなも居るし、今回はユニコーンも居る。大丈夫だよ。」
冬「お前が要だ。頑張れよ。」
夏「いつも見たいに笑って帰ってくるさ。」
冬「ふっ頼もしくなったな。」
次回!IS戦士電童
第36話《銀の福音》
夏・冬「「誰もやらせはしない…。」」