東風乃扇です。
今回も主人公の出番が少ないです。
今、投稿して無いグリッドマン×シンフォギアの方がサクサク書ける問題…。
どうしよう…。
第65話アクセス!
夢──人が寝ながらに見るもの、起きながらに見るもの。
『幸せな夢を…。』
あのとき、彼女が言ったのは前者だろう……。
──
部屋に差し込む優しい朝日。
まだ寝てたいと言う欲求を思考の奥にしまい、あたし─凰鈴音─はベットから起き上がる。
「ふぅあぁぁ~……。おはよう……。」
朝から大きな欠伸をしつつ朝の挨拶をして、席に着く。
「おはよう。鈴。」
「おはよう。ほら、朝ごはん出来てるわよ。」
両親が食卓を挟んで挨拶を返してくる。
「ん。いただきます。」
目の前に並んだ朝食を食べ始める。
「今日はやけに早いじゃないか。」
「何か予定でもあるの?」
「あ、うん。そんな感じ。」
普段の休みならお昼前まで寝てる事もあるからか、両親が不思議そうに聞いてくる。
ドキッとしながらも、あたしは平静を装いつつ答える。
「もしかして、デート?」
「ぶっ!?!?」
母がニヤニヤしながら聞いてきた。
私は思わず飲んでたお茶を吹き出しかけた。
「な、なんで知って─」
「当たりみたいね。」
「なっ!?」
母には勝てないなぁと思いながら、父の追及を無視して朝食を食べる。
──
「むぅ…。」
私─セシリア・オルコット─は鏡を前に悩んでおります。
「お嬢様、準備はお済みですか?」
ドアを開け、使用人のチェルシーが入ってくる。
「チェルシー、あの方は蒼と白、どちらが好みかしら?」
「あの方の好みは判りませんが、以前『セシリアは蒼が良く似合う。』とおっしゃられておりましたね。」
「ありがとう、ならこちらですわね。」
チェルシーの助言に従って、蒼のドレスを選ぶ…あら?
「チェルシー、先程の言葉は何時聞いたのかしら?」
「それは秘密です。」
まさか、私の使用人が主に断り無しであの方に会ってるなんて!
──
「以上!解散!」
私─ラウラ・ボーデヴィッヒ─の号令で隊員達はそれぞれ、荷物を持って宿舎に戻っていく。
「隊長、お疲れ様でした。」
「あぁ、しかし今回のは当たりだな。命中精度が格段に違う。」
副官のクラリッサが持ってきたドリンクを受け取りながら、今日試した試作砲の感想を軽く伝える。
「それほどですか?」
「あぁ、カタログスペック通りかそれ以上だな。アレならシュヴァルツェア・レーゲンの強化に使える。」
「それは良かったです。隊長、GEARから客人が来てますので、応接室に通してあります。」
「な!?それを先に言え!直ぐに向かう!」
急ごうとする私をクラリッサが止める。
「お待ちください。その前にシャワーを浴びる事をおすすめします。そのままでは彼の印象もあまり良くないですよ。」
「む、そうか。では手早く済ませよう。」
折角来てくれた彼を待たせない為にも、シャワールームに足早に向かう。
──
僕の名前はシャルロット・デュノア。
今は母国フランスを離れて、日本に長期のホームステイしている。
「おはようございます。」
「おはよう。日本には慣れたかい?」
「はい!お陰さまで。」
ホストファミリーの人達も優しくて、ほっこりする。
それに、男の子だけど同い年の人が一緒にいてくれるから色々と楽しい。
「デュノアさん、あの子まだ寝てるみたいだから起こしてくれる?」
「はい、わかりました。」
今日は珍しく彼は寝坊してるみたいだ。
折角だからちょっと寝顔を写メでもしちゃおうかな?とか考えながら、彼の部屋にむかう。
──
「997…998…999…1000っ!」
「よ、お疲れさん。」
私─篠ノ之箒─は後ろに居た一夏から、タオルを受け取る。
「ありがとう…何時から居た?」
「950回あたりからかな?素振りと走り込みが終わって覗いたら居たから見てた。」
「そ、そうか。気配に気づけなかった…。」
「そんだけ集中出来てたって事だろ?いいじゃねぇか。」
私が汗をぬぐい終わると、ドリンクを差し出してきた。
「ほら、しっかり飲んでおけよ。」
「ありがとう。そろそろ朝食が出来てる頃だ。食べていけ。」
「なんか、最近は毎日の様にお邪魔しちゃってるな。」
私の言葉に一夏が頭をかきながら答える。
「母さんは一夏は真剣に食べてくれるから作りがいがある、と言っていたから気にしなくていいのではないか?」
「まぁ、家だと俺が作るか、買ってくるの二択だから、おばさんのは勉強になるんだよ。」
「相変わらず千冬さんは忙しいのか。」
「それ言ったら束さんもだろ。」
他愛のない会話をしながら、2人並んで歩く。
こんな日々も悪くない…。
──
「ここか!」
一夏は教えられた部屋に勢い良く入ると、そこにはベッドチェアで眠っている箒達とモニターの前で狼狽える簪の姿があった。
「一体何があったんだ!?」
「あ、い、一夏くん……お、落ち着いて。」
「ご、ごめん。」
一夏が簪の肩を掴んでいたことに気づいて、謝りながら離す。
簪がひと息おき、話始める。
「今、皆はISを通して電脳空間にダイブしてる。だけど、敵の妨害で足止めをされてるみたい。」
「みたい?」
「うん。こちらからは観測出来なくなってるから…。」
「俺はどうすればいいんだ?」
一夏の言葉に簪が空いているベッドチェアを指差す。
「一夏くんも電脳空間にダイブして、直接サルベージしてもらうのが確実。」
「おう。ここで寝ればいいのか?」
迷わずベッドチェアに行く一夏、直ぐに簪と準備を進める。
「ISをソフトウェア優先処理モードで起動して。」
「あぁ、これでいいんだよな?」
「うん。大丈夫……システム接続、ダイブ開始。」
簪が端末を操作し、一夏の意識は電脳空間へ飛び込んだ。
──
一瞬の暗闇の後、一夏が感じたのは暖かい日差しと森の木々を撫でる風の音だった。
「ここが電脳空間?」
回りを見渡していると、近くに輝刃と簪が映った仮想ディスプレイが現れる。
『一夏くん、状況はわかる?』
「えっと…森みたいな所だけど…ここであってるのか?」
『うん。電脳空間ならデータウェポンはこの上ない助っ人だから、一緒に進んで。』
簪に言われるまま、輝刃についていく形で進む。
『一夏くん!気をつけて!敵が攻勢に出てきた!』
「なんだって!?」
言われると同時に、嫌な気配を感じた一夏は横に飛ぶ。一瞬遅れて、一夏の居た所に何かが飛んできた。
「うわっ!なんだ!?」
『前方!敵性反応!』
簪の叫びが終わるより前に、輝刃が飛び込む。
「なっ!なんだよあれは!?」
目の前で輝刃と格闘するロボットの様な物を見て、一夏は声を上げる。
『たぶん、敵の攻撃プログラム!』
「ここって白式つかえるのか!?」
『ちょっと待って!直ぐに攻撃用プログラムをインストールするから!』
簪がそう答えると、一夏は光に包まれ気がつけば白式を纏っていた。
『ダメージを受けすぎると、帰って来れなくなるから注意して!』
「わかった!ありがとう簪!」
一夏は雪片を構え、飛び込んだ。
──
地下の特別区画にある部屋で、激しくぶつかり合う鉄の音が響く。
「ふっ!」
「はっ!」
千冬の振った刀がスキンヘッドの男が持つ棒に当たり、火花が散る。
火花と共に刀の刃から鉄片が飛び散り、根元から折れて地面に突き刺さる。
「残り2本ですね…降参されますか?」
「どうした?疲れたのか?」
千冬は一度距離を開け、折れた刀の柄を捨て新しい刀を抜く。
「まさか、先程から同じことの繰り返し…お互いに無益では?」
「それはそっちの都合だろう?こちらはお前が進めないだけで十分なのだからな。」
「そうですか…そろそろ終わりにさせて貰いますよ!」
男は言い終わると同時に、一気に距離を詰めて棒を振り下ろす。
千冬は刀の峰を使い受けるが、踏ん張りが効かず吹き飛ばされる。
「くっ!」
「はあっ!」
男は千冬目掛けて棒を槍の如く投げた。
刀で咄嗟に弾くが衝撃で刀を落としてしまい床に突き刺さる。
千冬は壁にぶつかり、肺の中の空気が吐き出される。
「かっ!!」
「残り1本…その次は貴女の命が無くなりますよ?」
男は落ちた自分の武器を持ち直し、千冬に向ける。
「……。」
「ん…?」
千冬が何かを呟く。
男が不審に思うと同時に周りに突き刺さった刀の刃達が爆発し、部屋は爆炎に包まれた。
──
ドオオォォンッ!!
俺─天野星野─が学園の地下通路を進んでいると大きな音と振動が来た。
「山田先生!」
「大丈夫です!恐らく織斑先生が敵の足止め用の物を使っただけです!」
一緒に居る山田先生に確認をとろうとすると即座に返事が来た。
「もうすぐです!」
「はい!」
先程の爆発の影響か、少しひしゃげた扉を壊して部屋に入る。
「織斑先生!?」
「大丈夫ですか!?」
部屋を見渡すが、かなりの爆発があったらしく、部屋中黒こげになった瓦礫ばかりだ。
「その声は真耶と天野か、私なら大丈夫…だ。」
盾にしていたらしい瓦礫を押し退け、織斑先生が現れる。
「織斑先生、敵は?」
「あれに巻き込まれた程度でどうにかなる奴ではない。気を付けろ。」
瓦礫の山を睨む織斑先生。
俺も電童のセンサーで確認するが、特に反応は見られない。
「反応が…無い?」
「いや、そこだ!」
織斑先生が手にした刀を槍投げの要領で、瓦礫の1つに向かって投げる。
投げた刀が突き刺さる前に、瓦礫から出てきた棒に弾かれる。
「やってくれましたね…。」
「貴様が間抜けなだけだろう?」
瓦礫をどかしながら、白いスーツを着たスキンヘッドの男が出てくる。
「しかし、全ての反応を消したはずなのに良くわかりましたね。」
「確かに消えていたな、不自然な程に。」
「成る程…参考になりますね。」
男は棒を軽く振り、構え直す。
「3人ですか…しかもデータウェポンまで居るとなると、流石に不利ですね。」
「なんだ?逃げる気にでもなったか?」
「いえいえ、少しばかり本気を出させて頂く、程度の事ですよ。」
男はそう言うと、目を紅く光らせ姿を変えていく。
「IS!?」
「いや!違う!」
山田先生が驚き叫んだ事に織斑先生も叫ぶように答える。
男は全身が白い細身のロボットの様な見た目になっていた。
「ISじゃ…ない?」
「ええ、私はISは使っておりませんよ。」
センサーに出ている表示がISとは別の物を示し、俺が呟くと男の声が返ってきた。
「やはり、お前があの時の…」
「おぉ、覚えていらしたのですか。」
「あの時の事を…忘れる訳がないだろう!」
珍しく感情を吐き出す織斑先生に、俺と山田先生は驚きを隠せなかった。
「激しい感情…やはり、人間は管理されなければ行けませんね。」
「管理…まるで人を物みたいに…!」
感情を感じない声が聞こえ、俺は構え直し睨む。
「天野、奴はアルクトス兄妹も手を焼く奴だ。」
「はい。」
織斑先生が静かなにいいながら、懐からGーコマンダーを取り出した。
「今の私の取って置きだ。」
そう言って織斑先生はGEOSを身に付ける。
「天野は私と来い、山田先生は援護を!」
「「了解っ!」」
織斑先生に続き、相手に向かって飛び込む。
──
「簪!皆の所にはまだ着かないのか?!」
『そろそろ視界に入る!』
一夏は輝刃と協力して、敵を倒しながら森を進む。だが、中々仲間の姿が見えず焦っていた。
見た目こそ普段の白式と一緒だが、あくまでも一夏が戦うイメージをしやすい様になった見た目だけで、視覚強化などはない。
「ん?あれは…皆!」
開けた場所に出ると、そこには箒達5人が倒れていた。
また、その周りではそんな彼女たちを守るようにデータウェポンが戦っている。
「輝刃!まずはアイツ等を蹴散らすぞ!」
一夏は雪片を構え、輝刃と共に飛び込んだ。
──
皆でカラオケに行き、沢山歌ってもう夕方だ。
「鈴、家近いし送ってくぞ。」
「うん。ありがとう。」
それぞれ男女のペアになって家まで送っていく流れに。
元々そのつもりだったけど、いざ2人っきりになると緊張するわね。
今、あたしの隣には大好きな幼馴染の天野星夜がいる。
今日、あたしは星夜にこの気持ちをぶつけると決めていた。
恥ずかしかったけど、友達にも相談して協力して貰っていて、この状況を作った。
「ねぇ、星夜…。」
「どうした、鈴?」
「少し、話さない?」
「あぁ、いいぞ。」
そう言ってあたしは公園に行く、少し高い所にあり、町を見下ろせる公園だ。
「ほら、コーヒー。」
「ありがと。」
ベンチに座る私は缶コーヒーを受けとる。
一口飲んで隣に座る星夜を見る。
「……。」
「……。」
星夜もこちらを見て来たので、見つめ合う形になる。
沈黙が流れる。
「鈴、話ってなんだ?」
恥ずかしそうにしながら、星夜は口を開いた。
「えっと……。」
言え!この流れと勢いで告白出来なかったら一生出来ないぞ!
なんて心の中で吠えるが、口は意思に反して動かなかった。
「ん~…俺も話したいことあるし、先に言って良いか?」
「い、いいけど…。」
あたしの返事を聞くと、星夜は立ち上がりあたしの前に立つ。
「鈴、俺は─
──
私はパーティーが終わり、隣に座る最愛の人、星夜さんと語り合っていました。
彼は若くして世界的企業GEARの次期代表として、様々な国に出向いている。
今回もGEARイギリスで新しい発表があり、そのパーティーの後、私の為に時間を割いてくださいました。
「しかし、何度やってもああいうパーティーは慣れないな。」
「そうですの?中々様になっておりましてよ?」
「そうか?まぁ、セシリアが言うんなら少しは自信が持てるな。」
星夜さんは少し嬉しそうに答えます。
「そうですわ!胸をはって下さいな。」
「そうするよ。」
紅茶を一口飲み、彼の肩にもたれ掛かる。
「セシリア?」
「星夜さん、私少し疲れてしまいましたわ。」
「俺でよければ。」
そう言うと星夜さんは優しく肩を抱き寄せます。
「セシリア、俺は─
──
私は今、信頼できる人物、天野星夜と会談していた。
「今回の新装備はよかったぞ。カタログスペック以上だ。」
「ラウラなら、あれは気に入ると思ってたよ。」
彼はGEARの技術者で、IS装備開発の中心に立つ人物だ。
彼が持ってくる装備はどれも素晴らしく、使いやすい。
「しかし、軍は大変だな。」
「だが、やりがいもある。」
「ラウラらしい。」
彼は私の事を受け入れくれる。
生まれた時から戦うことしか知らない私を癒してくれる。
この気持ちをなんと言うかは知らないが悪い気はしない。
「なぁ、星夜。ひとつ聞きたいのだが…。」
「なんだ?」
「その、最近…星夜いると…な。」
「俺と居ると…?」
「そ、そうだ!こう…その…。」
上手く言葉に出来ない。自信をもって発言出来ない。
それを見て、星夜が口を開く。
「ラウラ、それは─
──
僕は今、学校で皆とご飯を食べている。
学校では主に2人の男の子と一緒にいる。
天野星夜と織斑一夏、星夜はホストファミリーの息子さんで、同い年と言う事で最初は色々と教えて貰った。一夏は星夜の友達。
「う~ん。やっぱり一夏の料理は美味しいね。」
「うちのクラスで一番なんじゃないか?」
「そうかぁ?ただやってたら上手くなっただけだよ。」
僕は今、一夏の作ってきたお弁当を食べてる。
先日、一夏が料理が上手いって話になって食べてみたい、と言ったら、じゃあ明日なって。
「うん!この卵焼きも美味しい。」
「ありがとよ。」
一夏は僕が誉めると恥ずかしいのか、少し視線をずらした。
「ねぇ、2人に聞きたいんだけど。」
「なんだ?」
「シャルが俺たちに質問って珍しいな。」
「2人はどんな風に仲良くなったの?そこを知りたいなって。」
「ん?あぁそれなら…。」
「まずはな─
──
今日は休日と言うこともあり、私と一夏はご飯を食べた後、街へ出ていた。
「お、このシャツいいな!」
「わざわざセール品の中から選ぶ辺りが一夏らしい。」
「浮いた分、好きなことに使えるんだよ。」
「まぁ、買い物は人それぞれだな。」
難しい事を考えず、楽しく付き合えるのは幼馴染みだからだろう。
しかし、何か足りないような、忘れているような気がする。
「箒、どうした?」
「な、なんだ?」
「なんだ?じゃねぇよ。急にボーッとしだしたら気になるだろう?」
「あぁ、すまない。何か忘れている気がしてな。」
「忘れてる?まさかついでにお使いとか言われたとか?」
「いや、そうではなく…ええと…なんと言えばいいか…。」
「思い出せないなら、その程度って事だろ?ほら、いこうぜ?」
「そ、そうだな。」
一夏が伸ばした手に自分の手を重ねる、その瞬間─
──
「箒!鈴!セシリア!シャル!ラウラ!おい!起きろ!」
データウェポン達と協力し、敵を一通り倒した後、全員を安全な場所に移してから、それぞれに声をかけていく一夏。
『みんなのバイタルは安定してるから、寝てるだけみたい。』
全体の確認をし、危険は無いことを伝える簪。
「じゃあ、大丈夫なのか?」
『そのままだと起きないかも知れないから…。』
「起きない!?それってやばくないか!?」
『だから織斑くんが、皆にアクセスして…。』
「え?」
『目を覚まさせてあげて。』
「えと…俺が起こせばいいんだよな?どうやって?」
『これを使って。』
「これは…鍵?」
一夏の手の中に鍵のような物が現れる。
『それを持ってれば皆の深層意識にアクセス出来る。』
「わかった。やってみる。」
一夏の目の前に、扉のような物が現れる。
一夏は迷わずその扉を開いた。
「待ってろよ…皆!」
はい、今回はここまで。
箒の夢はほとんど変わってないです。
次はいつ投稿出来るかな…?
早めに投稿出来るように頑張ります!
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