IS戦士電童   作:東風乃扇

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スッゴい久しぶりにこちらを更新。

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即ポチですわ!

少しずつ、こちらも再開したいと思います。


第66話《目覚め》

 俺─天野星夜─はISとは違う未知の力を持つ敵と戦っていた。

 

「はぁっ!」

 

「ふん、それで狙ってるつもりですか?」

 

 俺が放った拳を軽く受け流し、そのまま後ろから山田先生が撃ったライフルを弾く。

 

「ふんっ!」

 

「やはり、貴女位ですかね?相手になるのは…。」

 

 敵はいとも簡単に織斑先生の突きを止める。

 

「ファイルロード!飛焔!」

 

 飛焔を召喚し、火球で援護させる。

 

「チッ!鬱陶しいですね!」

 

 敵は少し後ろに下がると、体から湾曲ビームを放つ。

 

「くっ!」

 

「うっ!」

 

「きゃっ!」

 

 見た目は細いが威力は中々で、ISのシールド越しでも熱を感じる。

 

「まずは貴女からです!」

 

 各自の体勢が崩れた隙を突き、素早く山田先生に接近し、手にした如意棒で殴り付け、地面に叩きつける。

 

「山田先生!」

 

「天野!隙を見せるな!」

 

 山田先生に追撃をかけようとする敵に、俺は飛び込む。

 

「甘いですね!データウェポンのマスター!」

 

 予見していたのか、敵はこちらを見向きもせずに拳を止める。

 

「細い割りに力持ちだな!」

 

「見た目で判断されては困りますね!」

 

 止まった瞬間を狙って織斑先生が突っ込むが、俺とのバランスを上手くずらして体勢を崩して避ける。

 

「まだです!」

 

 山田先生が倒れた状態から、マシンガンを掃射するが、難なく避ける。

 

「いつまでも貴殿方に付き合うつもりはありませんので。」

 

 敵は再び湾曲ビームを放つ。

 先程より出力を上げたのか、無数の光線が俺達に降り注ぐ。

 

「うわあぁぁぁっ!」

 

 激しい攻撃に、天井が崩れ大量の瓦礫が俺たちを襲う。

 

──

 

 敵対していた3人が瓦礫の山に埋もれた事を確認した男は、千冬達が護っていた扉へ元の姿に戻りながら向かう。

 

「さて、予定よりも時間を使ってしまいましたが……。」

 

 扉は戦闘の影響で変形しており、開閉出来ない状態の為、男は武器である棒で吹き飛ばし先へ進む。

 

「ようやくアレを我らの手中に……。」

 

 少し廊下を進むと、非常に強固に守られた扉へたどり着く。

 

「ふむ、この程度で最高級のセキュリティですか……。」

 

 男が手を触れると、まるでセキュリティなど存在しないかのようにロックが外れ、開いて行く。

 

「くくくっ……!やっと見つけ……なっ!?」

 

 ここにあると、確信してしていた物が無かったのか、目を見開いたまま固まってしまう。

 

「ふっ!」

 

 その瞬間、背後から千冬のGEOSが襲い掛かる。男は攻撃を防ぐことが出来ず、斬撃を受けて吹き飛ぶ。

 

「……どこにやったのです?」

 

「なんの話だ?」

 

 千冬を追いかける形でやって来た星夜と真耶を含めた3人を睨みながら立ち上がる。

 

「惚け無いで貰いましょうか、ここにキューブがある筈です。」

 

「キューブ……?」

 

「何かの比喩でしょうか?」

 

「それがお前の目的か。」

 

 激昂する男に対し、星夜と真耶はキューブと言う単語に対して考察し、千冬は目的の一端を知り少し口角を上げる。

 

「どうやら、貴方達は本当に知らないようだ。なら、用は有りません!」

 

 男は再び姿を変えると、一気に接近して手にした棒で凪払う。

 3人は後ろに飛ぶ形で避ける。

 

「貴様の都合は知らん、ここで倒させてもらう。」

 

「たった3人で私を?そんなボロボロの状態で?」

 

「なら!」

 

「試してみろ!」

 

「行きます!」

 

 3人が一斉に構え、攻撃に移る。

 

──

 

 一夏が扉をくぐった先は1つの部屋だった。

 

「なんだ?これが誰かの深層意識って所なのか?」

 

 それほど大きくないその部屋には沢山のモニターがあり、箒達がそれぞれ映されていた。

 

「なあ、簪、ここは?」

 

『わからない、本当なら直接誰かの深層意識にダイブする筈なのに……。』

 

 簪にも想定外な事を知り、とりあえずモニターに近づく。

 

『どう?何か変なところとかある?』

 

「モニターに色々映ってて、皆笑ってる。」

 

 一夏が、モニターを見ていると、急に部屋がノイズのように乱れ出す。

 

「か、簪!?」

 

『ジャミン……駄目……信が……っ!?』

 

 咄嗟に簪に話しかけるも、途切れてしまう。

 

「一体何が!?」

 

 気がつくと、部屋ではなく地下のにあるような長い廊下に居た。

 先に続く廊下の様な空間を見て一夏はどうするか悩む。

 

「輝刃?」

 

 輝刃がそのまま前に進むので、一夏はとりあえず着いていく。

 

「なんだ?、また変わったぞ……?」

 

 再び周りの環境が変化する。

 

「海岸……?なんか前にも見た気がするな……?」

 

 一夏はその光景に既視感を感じるが、それが何か思い出す前に人を見つける。

 

「あれは……ラウラか?」

 

 美しい銀色の髪を見て、ラウラを思い出す。

 

「初めまして、織斑一夏ですね?」

 

「え?はい、そうですが……。」

 

 急に声をかけられ、普通に対応してしまった一夏。

 

「私はクロエ、クロエ・クロニクルです。」

 

「ど、どうも。」

 

 動揺する一夏を気にせず、クロエと名乗った少女はそのまま話し出す。

 

「貴方のご友人達には仕事の邪魔になるので、少し夢を見させて頂きました。」

 

「なっ!あんたが!?」

 

「ですが、こちらの目的も達成しましたので、そろそろ解放されるでしょう。ご安心下さい。」

 

 ペコリと頭を下げるクロエに一夏は質問する。

 

「目的って?」

 

「申し訳有りませんが、言うことは出来ません。しかし、そちらに害をなす事では有りません。」

 

 一夏の隣に居る輝刃に近付き、頭を撫でるクロエ。

 

「データウェポン……人々を導く獣……。」

 

「えっ?データウェポン?」

 

 何かを知ってそうなクロエに話しかけようとするが、彼女が急に一夏の方を向く。

 

「では、また会う時があれば。」

 

「えぇっ!?待ってくれ──」

 

 急に視界が白に染まり、浮遊感を覚えると共に意識が途切れる。

 

──

 

 俺達3人で、敵の相手をしていたが、やはり敵の方が優勢で徐々に押されている。

 特に一般のラファールを使っている山田先生が危ない。

 

「おや、もうこんな時間ですか。」

 

「逃がさんぞ。」

 

「かのブリュンヒルデからのお誘いと言えど、譲れない事もありますので。」

 

 先程と同じように、天井へ攻撃して崩落させてくる。

 

「ちぃっ!」

 

「次こそは頂きますので、しっかりと用意をしておいて下さいね?」

 

 そのまま地上までを一直線に破壊して、敵は撤退した。

 

「すみません。織斑先生……。」

 

「逃がしてしまいました。」

 

「いや、この状況でお前達はよくやってくれた。」

 

 それぞれ、装備を解除し情報交換を行いながらオペレーションルームへと行く。

 

──

 

 夕陽によって紅く染まる喫茶店。ここはIS学園から非常に近い所にあり、それを売りにしている。

 オープンテラスの席で1人の少女が座っていた。

 

「……。」

 

 カップに注がれたカフェオレは冷めきっており、それを前にしている少女は目を瞑ったままで、まるで寝ているようにも見える。

 

「失礼する。」

 

 そこに近付き、テーブルを挟み置かれた席に着く千冬。

 

「織斑千冬……。」

 

 少女は目を開けること無く、相手の名を口にする。

 

「束の使いだな?」

 

「はい。」

 

「奴らの目的を知っていて、それを妨害したな?」

 

「ええ。間違いありません。」

 

 千冬の質問に機械的に返す少女。

 

「では、奴が言っていた()()()()とはなんだ?」

 

「それは言えません。」

 

「なぜだ?」

 

「知る必要が無いからです。」

 

「つまり、お前が持ち出したのか……。」

 

 その言葉を肯定するかの様に、少女は口を閉じたまま、席を立つ。

 

「私も予定がありますので、ここで失礼します。」

 

「束に伝えておけ、『わかるように説明しろ』と。」

 

「かしこまりました。確かにお伝えします。」

 

 その一言共に彼女は千冬の視界から急に消える。

 千冬は驚く様子も無く、自分のコーヒーを口にする。

 

「束、お前には何が見えているんだ……。」

 

 常識の遥か上を行く友人を思い、コーヒーを飲む千冬だった。




今回はここまで、短くてすみません。

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