SKY VALKYRIE & Silver Arrows   作:中井 修平

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強襲

『降下1分前!』

 

MV-22Bのコックピットからそう通信が入る。

レンジャー・チョークとして分隊指揮を任されたバリー・フレスは意識を集中させる。

 

この場にいる兵士は20名、2個分隊。

1分隊に分隊長、副官、2名の擲弾兵、2名の分隊支援火器射手、4名のライフルマンという構成だ。

 

レンジャー・チョークを任されるのは初めてではない、原発が襲撃された時も、バリーは先遣隊のチョークを率いていた。

 

MV-22Bのナセル角度が垂直になり、機体がホバリングし始める。

高度は14m、まずまずだ。

 

後部カーゴハッチが開くと、アルメリア空軍基地の広大な敷地が視界に飛び込んできた。

基地の端でホバリングし、降下態勢に入った。

 

機体下部と後部のハッチから計3本のロープが垂らされる。

 

バリーはロープを指差し、叫ぶ。

 

「降下降下降下!行け!行け!行けぇ!」

 

隊員が次々とロープを掴み、滑り降りて行く。

ホバリング中は攻撃を受け易い為、出来るだけ早く全員を降下させる必要がある。

 

降下開始から1分に満たないうちに、最後の隊員であるバリーが降下する。

 

バリーは降下すると、直ぐに自分のチョークに欠員が居ないか確認、その間にMV-22Bは轟音を立てて飛び去っていく。

 

彼の持つ自動小銃、M4A1 Block4に搭載されるTorijicon(トリジコン) ACOGスコープで司令部や格納庫方面を監視する。

 

人の動きが激しくなり、銃を持った隊員が忙しなく動く様子が見える。

 

そろそろだな……と、思った瞬間。

 

目の前に駐機していたフライハイト軍のヘリコプターが爆発。

辺り一面に熱と光と金属片をばらまく。

 

AH-64EがAGM-114ヘルファイア対戦車ミサイルで破壊したのだ。

これで奴らは逃げる手段を失った。

敵は彼らの姿を確認したのか、こちらに向けて発砲してくる。

シュッ、シュッ、と9×19mmパラベラム弾が空気を裂く音がすぐ近くで聞こえる。

 

「全員伏せろ!攻撃を受けている!」

 

バリーはそう叫ぶとレンジャー隊員が一斉に伏せる。

地面に伏せれば、当たる確率はそれだけ下がる。

伏せ撃ち(プローン)の状態でACOGスコープを覗き、様子を伺う。

 

後のバリーの仕事は、この場を監視し、敵が逃げるのと敵の増援をここでシャットアウトすることだけだった。

 

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「降下用意!」

 

バトラー61とバトラー64が1度離脱、バトラーには8人のシルバー・アローズの隊員が載っている。

エドワーズは、隠れている銀の矢を模した徽章に力強く指を添える。

 

司令部の屋上12mでホバリング、バトラー64が前方の格納庫上空でホバリングしているのが正面に見える。

 

ヘリの両舷からロープが垂らされる、それを伝って隊員達が一斉に降下していく。

エドワーズは最後だ、スリングでSCAR-Lを担ぎ、ロープを掴んで滑り降りる。

 

司令部庁舎にエドワーズが下りると、間も無くロープをが切り離されてブラックホークが離脱する。

 

離脱するブラックホークは今後、M134ミニガンにて地上の支援に入る。

8人の分隊は4人の班分かれ、基地の中を制圧していく算段だ。

 

エドワーズ、デリック、エイミーとロイ・アンドリューが班になり、屋上から庁舎へと入るドアの鍵を破壊。

暗視装置を装備すると、8人のシルバー・アローズは中へと侵入していった。

 




次回投稿は、6/15 12:00です。
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