日本人、ホグワーツでフラグを立てる   作:府七尾

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「ナオ!貴方からも2人に言ってやってちょうだい!」

 

「まぁまぁ、落ち着いてよハーマイオニー。で?何をするの?」

 

プンスカとしている栗毛ちゃんを宥めてからハリーに聞く。

 

「僕、今夜真夜中にフォイと決闘するんだ。魔法使いの」

 

ハリーと話がしたかったので、そのまま開いているハーマイオニーの隣に座ったら、合図かのように僕の分だけ料理が出てきた。

良かった、デザートだけの夕食にはならなさそうだ。

 

「へぇ、決闘ね」

 

僕はフォークでローストビーフを1切れつつきながらあくまでも興味が無さそうに返した。

 

「因みに、僕が介添人ね」

 

ロンが自分を指さして言った。

 

「それで?何処でするつもりなんだい?真夜中なんて、空いてる教室...」

 

「トロフィー室よ」

 

ハーマイオニーが尖った声で答える。

 

「トロフィー室か...フォイもよく見つけたよな...」

 

実は夜中に抜け出してたりして。今度夜中に起きてみてみようかな?

 

「とにかく、僕らは止められても絶対に行くよ!」

 

「もう決めた事だ。男はそう簡単に決めた事を曲げないぞ」

 

「僕、一言も『行くな』とは言ってないよ。行きたければいけばいい」

 

僕の発言に、ハーマイオニーだけでは無くハリーとロン、それにネビルも驚いていた。

 

「で、でも、夜中って事は、規則を破るって事で...」

 

ネビルがどうにかして止めようと必死だ。

 

「でももう約束してしまったんだろう?それじゃあしょうがないよ」

 

「ナオ!貴方も規則破りに賛成なの!?下手すれば退学だわ!」

 

ハーマイオニーが僕の肩を掴んでグラグラしてくる。ご乱心か...

 

「君らには関係ない事だろう?これは、僕達の問題だ。大きなお節介だよ、バイバイ」

 

それだけ言うとハリーとロンはそそくさと大広間から出ていった。

 

「何よ!もう...」

 

僕の方から手を離し、食べかけのプディングをスプーンで掬うハーマイオニー。

ネビルはオロオロして2人が出ていった扉とハーマイオニーを見比べて結局大広間を出ていった。

 

僕は少しパサついているパンをちぎって口に放り込む。

うぅ、口の中の水分が...

 

カボチャジュースを一口飲むが、その甘さに直ぐにゴブレットを置いた。

 

そのタイミングでハーマイオニーが呟く。

 

「私って、お節介なのかしら...?」

 

プディングを1度掬ったスプーンを置き、僕の方に向き直る。

 

「ねぇ、ナオ。私って迷惑?」

 

「そうだね」

 

ガーン

 

あからさまにショックを受けた様子の栗毛ちゃん。何だかこっちは今更感があるけれど。

 

「そ、そうなの...そうなのね...だから」

 

俯き身体を震わせている。

 

え、泣いた...?もしかしなくても泣いた?

 

「ま、人の考えはそれぞれだし?」

 

ポンッと片手をハーマイオニーの頭に乗せる。

 

(あ、ナニコレ!めっちゃふわふわ!癒されるぅ!もしかして、シャワー浴びてから来たの!?もうすっごいいい匂いするんだけど!カーワーイーイー!)

 

モフモフモフモフ「え、と...あの...」モフモフモフモフモフモフモフモフ...

 

(サイドの髪は更にふわふわ!)

 

モフモフモ...

 

「~~~っ!!ナオ!」

 

「あっ...」

 

モフ毛ちゃん...基、ハーマイオニーが身体を後方にガバッと仰け反らせたことにより、その最高の髪の毛が手から離れてしまった。

 

 

「ナオは...」

 

「ん?」

 

「ナオはどう思うの?私が迷惑?」

 

うおっ、上目遣い。やっぱりハーマイオニーちゃんは可愛いいなぁ。ロンには勿体ないよ。

 

「聞いてる?」

 

「うん。聞いてるよ。僕としては...正直どーでもいいかな」

 

「...え?」

 

次はぽかんとした顔になる。

それに思わず笑いながら

 

「だって...いちいち気にしてたら、世の中生きていけないよ。みんなが皆、聖人君子じゃあ無い。誰でもどこかしら黒い所、後ろめたい所、人には内緒にしたい所がある。そうだろ?...それに、僕はそういう所全部含めて、ハーマイオニーの事が好きだよ。だから、ハーマイオニー、君は君の思う通りに行動すればいいんだよ」

 

と目を細めながら微笑んでハーマイオニーを見る。

 

 

すると、

 

「そ、そ、そ、そうよね!よ、よーし、私諦めないわ!必ずハリーとロンを止めてみせる!!」

 

と勢いよく席を立ち、大広間を出ていくハーマイオニー。

 

「さっすが、『スリザリンの黒王子』!」

 

「言うことがカッコイイねー!」

 

突然現れた双子は、ガシッと腕を僕の肩に回してくる。それだけなら良いが、若干体重をかけてくるので重い。

 

「『スリザリンの黒王子』!?なんだい、それは」

 

「カッコイイだろぉ!」

 

「僕達が考えたんだぜ!」

 

「まー、それは何と言うか...」

 

重たい肩に耐えながら、周りを見ると「『スリザリンの黒王子』ですって!」「これは是非広めなくては!」「黒王子様ね!」と、主に女生徒から黄色い声に混じり不穏な雰囲気が...

 

だって、『スリザリンの黒王子』って、何よ!?はっずいわ!何それ、厨二病!?黒歴史になりそう何ですけど!確かに顔面フル活用しましたが、何か!?

 

 

どうにか双子を肩から退かせて、僕も大広間から出ていく。

 

階段を降りて寮に戻る。スリザリンとハッフルパフは、大広間から近くて良いよね!

 

「純血!」

 

合言葉を唱えて談話室に入「ゴフッ」...る

 

「ナオ!」

 

フォイが突進してきたせいでさっき食べたローストビーフが口から出る所だった。

 

「どうした?」

 

「ナオ!君、あのポッターと一緒に退学になるのか!?」

 

・・・へ?

 

「何でそう思うの?」

 

「だって、さっきスネイプ先生が僕らの部屋に突然入って来られたと思ったら、ナオの荷物を纏めて持っていかれて...、僕、先生に『ナオの荷物をどうするんですか?』って、聞いたんだ」

 

「...」

 

「そしたら、大きな舌打ちを一度して、『君には関係ないことだ』と仰って出ていかれたんだ!」

 

 

要するに、僕が大広間にいる間に、スネイプ先生が僕の荷物を根こそぎどこかに持って行ったと...、しかも普段は絶対に無いスリザリンへ舌打ちしたと...。

 

 

うん、ナオ君ワッカラナイナー。

 




『氷結の黒王子』にするか悩みました。
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