※出血表現出ます。ご注意ください。
えーと、英語の間違いはまぁそれだけナオが英語出来ないってことで
ハリーポッター33
息が真っ白になるような寒さで
床も裸足で立つには少し辛い
冬
だけどあたしは躊躇いもなく、裸足で立っていた
『止めなさい!!***!』
叫ぶ女
その顔は恐怖に満ちていて
なぜだかそれを見てあたしは酷く滑稽に思えた
女にゆっくり近づく
『止めないよ……お母さん』
あたしがこの女を“お母さん”と呼ぶのは
これで最初で最後
だって
『死ね』
あたしが殺すんだもん
『やっやめっ!!ぅぎゃゃゃゃぁぁぁぁ゛ぁ゛』
まずは女の胸を一刺し
汚い悲鳴をあげて
紅い水を床に撒き散らす
丁度いいや……冷たかった床が温かくなった
次は……
腹
飛沫を上げて包丁を引き抜き
今度は女の腹目掛けて突進する
あたしの力になす術もなく倒れる女
女の血があたしの
髪を
頬を
脚を
腕を
ベッタリと濡らす
『死ね。死ね。死ね』
次は脚、腕、首、肩
いろんな所を切りつける度に血が飛び散った
あたしは人を殺してるんだって実感が湧いた
それと同時に
喜びも感じた
もっと痛めつけたい、とも
その内ピクリとも動かなくなった肉塊
だけどあたしは物足りない
もっと血を出させたい
もっと無茶苦茶に
もっと……もっと……もっともっともっともっともっともっともっ「ナオッ!」
誰……?
邪魔しないでよ
「ナオッ!」
ナオって誰?
あたしは***よ
……あれ、***って誰だっけ?
あたしの名前は何だっけ?
あたしは
誰
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「ナオ」
この声は……スネイプ先生だ。
スネイプ先生が、名前を呼んでる。
誰の?
…………僕の、名前だ。
はは、夢の中でこんなの見るなんて、僕はなんで高望みなんだろうか…
先生に名前で呼んでもらうなら
面と向かってがいいな
出来れば笑顔付きで
普段は見せない柔らかい笑顔を僕だけに見せてくださる先生最高!
今は無理かもしれないけど、絶対に名前呼んでもらおう。そして頭とかあの美しい指で撫でてもらおう。そうだ、その時は僕も先生の事名前呼びしてみたいな。どんな反応するかな?
怒る?
照れる?
呆れる?
どれも受け入れます
ああ、何だか夢の中じゃなくて本物のスネイプ先生に会いたくなったな……
起きなくちゃ
「ナオ」
ほら、まだ声が聞こえる。
僕の願望……こんなに強いんだ……
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「っ、……スネイプ……先生」
声が聞こえたような気がして、意識が覚醒する。
そして、目を開け今の状況を把握した。
目の前に闇色のローブに身を包んだ大好きな先生の姿。
ここは……まだ女子トイレか
先生越しに倒れたトロールが。その向こうにはマクゴナガル先生に叱られているハリー、ロン、ハーマイオニーの姿。
そして扉の影にはクィレル……
あぁ、先生達が駆けつけてきたのか。
「貴様、血が……」
「先生…傷だけ、大きな傷だけ…塞いで貰えますか」
僕は極力自分の血を見ないよう、天井を仰ぎ見るようにして言う。
僕の言葉に先生は杖を取り出しブツブツと呪文を唱え始めた。
身体の至る所からむず痒い感覚。
傷が塞がっていくのが分かる。
少ししてある程度動けるようになると、僕はすかさず首に下げていた巾着袋から試験管を取り出し一気に中身を飲む。
「ゲホッゴホゴホッ…、やっぱ苦い」
相変わらずのくそ不味さだが、目を閉じてじっとすれば、心臓が脈打ち身体中を血が巡る。
「っ、ハセガワ!」
スネイプ先生が何かに気がつくのと同時に僕の身体を青白い光の粒子が包み込み、瞬く間に桃色へと変わり、空間に溶けるようにしてそれらは消えていった。
「あ、魔力が足りなかったのか……」
「~~~~~~」
「え」
先生が早口で何か言ったと思えば一気に暗闇になる視界。
黒い布の様なものを被せられたのだろう。
この質感に香り……先生のローブか?
「……っ、痛っ!」
傷が塞がったとはいえ、腕や足の骨は折れたまま。
物凄い痛みが襲うが、僕はまだ此処で気絶する訳には行かない。
背中と膝裏に腕が回ったかと思えば、浮遊感。
これは……もしや姫だっこされてる?
(え、マジかよ。僕先生に姫だっこされてるの?何これ夢か?まだ夢の続きか?いやいやいや、でもさっきの痛みは本物だし…)
などと考えていると僅かに揺れる。
スネイプ先生が歩いているんだ。
段々と近づく声。
しかしそれらの声もなんと言っているのかは分からない
……『同時翻訳』も切れたんだな…
とぼうっと思っていると高い子供らしい声が僕に掛けられてきた。
「~~~~~~」
何を意味しているのかわからない
所々『Nao』と聞こえる事から、僕を心配しているのだろう。
消えかける意識の中、これだけは伝えておかなければと被せられたローブから無事な左手をそろ、と出す。
出した手を暖かい三つの手が掴んでくる。
一つは箒を握ることにより出来るタコをも持ってる。
一つは絆創膏だらけの頑張っている手。
最後のは男の子らしい一際大きい手。
ハリー、ハーマイオニー、ロンの手だ。
「~~~~~Nao~」
「Nao!~~~」
「Nao……~、~」
おお、おお、皆なんか言ってる
今自分がわかる範囲での拙い語彙を絞りだして声にする。
まずは
「ドゥー」
「ユー」
これで『~した?』になるはず。あれ?『~する?』だっけか?
「イート」
「パイ」
『貴方はパイを食べますか?』
うん。意味わからん。
だって『君たち』の言い方が直ぐに思い浮かばなかったし、正直文法とか合ってる間違ってるは関係ない。
伝わればいいのだ。
「~~~?」
「~~」
一言二言交わされる言葉。
不安が募るがそろそろ意識を手放しそうになる。
「……」
しばしの沈黙のあと
「yes」
と聞こえた気がした。
気がしたってのは
僕の意識が薄れてたのと
スネイプ先生が歩き出したから。
でも、これだけは何故だかはっきりと聞こえた。
さっきの子供らしい高い声とも違う、
ちょっと掠れたような低い声が
「Nao」
と呟いた声を聞き
僕は意識を暗闇の中に沈めた。