仮面ライダー鎧武・鎧武を目指す者と戦いの歌姫達 作:にゃはっふー
『響と剣』
弦十郎の家、そこの道場で格闘する二人。
「はあぁぁぁぁ!?」
猛攻する響だが、それをかわし、防ぎ、あるいは、
「ハッ」
拳と拳がぶつかり、響は体制を崩される。
プロテクター越しの一撃を受けて、顔をゆがめるが、その目は輝いたままだった。
「やっぱり強いですね~剣さん」
「まあな」
少し着崩れしているため、あまり見ないようにする剣。響は胴着などちゃんと着ているが、少しだけ女性としての意識をして欲しいと思う剣。
戦うたび、殴り返すのにも困るため、剣としてはそちらの方が対処に困る。
「私もまだまだだな~もっと強くならなきゃっ」
そう言う響、まだ元気そうで、剣はやれやれと思う。
(響は確かに強くなる・・・なるんだが)
響に足りないのは、相手を傷付ける覚悟、または、相手を絶対に助け出す覚悟な気がする剣。
インベス、ヘルヘイムの果実を食らい、肉体が変貌し、変わり果てた者達。
元は人、もしくばそう言った生き物であり、俺はそれを斬った。
響はできないだろう。インベスになった者は、なりたくてなったわけではないのだから、きっと助けようとするだろうが、助けられない。
人として死んでしまった者、その人達に唯一救い、いや自己満足のためには斬るしかない。そう剣は覚悟を決めた。
それで凶弾されてもいい、自分は人の、怪物となった人を殺した。
だが、響はきっとできない。その結果に起きる理不尽が、彼女を傷付けるだろう。
そんなことはさせるわけにはいかないなと剣は思う。
「そんなに元気なら、続きするか」
「はいッ、お願いしますッ」
元気な笑顔の響、剣は構える。
そして拳と拳がぶつかり合い、時間が過ぎる。
『未来と剣』
「はぁ~疲れた~」
「だらしないよ響」
お弁当を広げながら、ぐったりしている響に、未来はそういいながら、水筒のお茶を入れて、剣に渡す。
剣はお総菜を食べながら、空を見ていた。
「けど、凄いね剣さん。このあと、紘汰さんとも戦うんですよね?」
「ギアロックシードは謎が多いから、そのためにな」
そう言う話をしながらも、お総菜を食べる剣。
その様子に未来は、
「そう言えば、剣さんって一人暮らしですよね、ちゃんと食べてるんですか?」
「ちゃんと食べるようには、最近はな。けど、他人が作ってくれたもんはうまいな」
「ホント、未来はきっと、いいお嫁さんになるよ~」
そう言う二人に、少しだけほほえむ未来。
風を感じながら、ぼりぼりとお総菜を食べる。
『翼と剣』
施設の訓練施設で、剣術の稽古をする二人。
小手が決まり、剣が勝った。
「ふう」
面を取り、翼は髪を出し、剣を見る。翼は汗を流しているが、剣は汗を流していない。それに少しむっと言う顔になる。
「まだ本気を出してはくれないのか」
「まだまだだな、俺はいつも紘汰さんに鍛えられているから」
そう言われても納得できない翼。
「剣の腕前も、防人としての意志も、まだお前に勝てないのか・・・」
小さく呟く翼。それが聞こえていなかった剣だが、なに考えているかは分かる。
ため息を吐きながら、面を付け出す。
「お前がいいなら、もう少し相手してやるよ。それで機嫌直してくれ」
「・・・わかった」
そして二人は時間いっぱいまで、試合を続けた。
『クリスと剣』
「・・・」
ご飯を作る、二人分。血税のおかげで、食い物には困らなくなり、クリスはリビングでテーブルを拭いているが、
「そう言えば、クリス、家あるだろ? どうしているんだ」
「時々、バカが来るから、ここはまだ知られてねぇからな」
「逃げ場か」
そう言いながら、クリスもエプロンをつけて、隣に立ち、料理の手伝いをする。
二人して料理をして、飯を食いながら、茶を飲む。
「っていうか、お前ん家の茶、どうしてうまいんだよ」
「紘汰さんの世界の水使ってるからな」
「ああ・・・」
そんな会話しながらも、
「お前も最近料理うまくなってきたな、いつでも来ていいからな」
「るっせぇ、バカがいなかったら来ねぇよ」
それでもうれしそうにこちらを見ながら、飯を食べ終えて家に帰るクリスであった。
『剣と二人の少女』
ある日のことだ。
「すいません」
ツインテールの黒髪の子、金髪の元気のいい笑顔の子に、話しかけられた。
「ここのお店にいきたいのデスけど、どう行けばいいデスか?」
「あっ、この店。移転して、いまはないぞ」
「「えっ!?」」
彼女たちが言う店は、ケーキショップであり、雑誌に取り上げられたものだ。ノイズの騒ぎで店が壊れ、それを気に、新しい場所に移転する話になった。それもまだ終わっていないため、その店のものは食べられないと付け加える。
それを聞き、デデースと言う金髪の子。黒髪の子もショックを受けていた。
「そんな・・・せっかく来たのにデス・・・」
「ケーキ・・・」
二人の落ち込みように、はあとため息を吐く。
「・・・和菓子でよければ、いい店あるぞ」
「「えっ?」」
「おーいしいデースっ」
うれしそうに羊羹を食べる金髪の子。黒髪の子も満足している。
最初、羊羹の説明で困惑していたが、食べてからはおかわりしそうなほど、うれしそうにしていた。
「剣くんも久しぶりに来たね、しかもこんなかわいい子達つれてきて」
「例のノイズで、有名店が移転したでしょ。それ知らなかった子をつれてきただけだよおばちゃん」
おばちゃんは昔からの知っている人で、小さな和菓子屋をしている。
そんな話の中、剣はんじゃと言って、帰ろうとしていた。
「あっ」
「ちょっと待つデスっ、お礼言ってないデスよ」
「ん、別にいいだろ。久しぶりにおばちゃんの顔見る機会でもあったし、もういいさ」
「たまには顔出しなよ、お前さんの母ちゃんが好きな羊羹、いつでも用意して置いてやるから」
「それはまた来るよ。向こうで喜んでくれるさ」
そう言い残して去る剣。それにおばちゃんの顔は少し曇った。
「どうしたの?」
「あっ、いやいや」
おばちゃんは困った顔をするが、つい剣の親が死に、ノイズがその原因を作った人を殺したなどの話をしてしまう。
少女二人もそれを聞き、黙り込む中、まずかったかねとおまんじゅうを出す。
「ついね、そのあとや色々あったせいか、あまり人との距離取る子になっちまったから、あんたらつれてきたときはうれしかったのさ。すまないね、こんな雰囲気にして」
「い、いえ、大丈夫デス」
そしてお饅頭をお土産に渡された、タダで。最初は断ったが、剣をつれてきてくれたという理由だけで、押しつけられてしまった。
「なんだ申し訳ないね切ちゃん」
「そうデスね、いつか恩返ししたいデスね調」
そう言いながら、顔だけを思い出し、その名前も思い出す。
「剣お兄さんデスね、今度は自己紹介するデスよ」
「うんっ、そうしようね」
そう言う言い合う中、二人は帰る。いずれ出会うとも知らすに・・・
次回G編・フロンティア事変、始まります。
よろしくお願いします。