仮面ライダー鎧武・鎧武を目指す者と戦いの歌姫達 作:にゃはっふー
開戦
剣はいま、ライブ会場前で待っていた。
「・・・」
剣は数時間前のことを思い出す。
ソロモンの杖を響とクリスが輸送する話になり、剣は他のノイズ退治で出払っており、いま終わり、歌手風鳴翼のライブ会場前にいた。
「ソロモンの杖か」
『確か別次元にある宝物庫から、ノイズを取り出すのか・・・』
「分かりませんか」
『さすがにな、次元っていうのは、以外と多くあるから、俺だと逆に感知すると多すぎて、どれがどれだかわからないんだ』
ノイズ、これをどうにかすれば解決できる。
最初はソロモンの杖を、紘汰に預けられないかと提案したが、ダメだった。
曰く「君達、もとい剣くんは、果実のシンフォギア装者として登録している。異世界の、ましては神を決める争いなどは上にも報告してないことが多い。紘汰くんのことなどは、国家を越えた機密事項扱いだ」
だからそんな存在に、ソロモンの杖は預けたり、その力でノイズ撲滅はできないと判断されてしまい、仕方ないと思う剣。
そんな話、スマホを片手にして話す。通話してないが、これなら紘汰との会話が聞かれても通話していると思われるからだ。
そして、
「響、クリス」
「剣さーんっ」
「・・・」
クリスだけが気分が優れない。これも聞いた話だが、ソロモンの杖は何者かに輸送後に、襲撃されて行方不明になったらしい。
気持ちをすぐに切り替えろとは言えず、ライブ会場に入ることにした。
中ではすでに、未来やその友達達がいるが、それに戦慄する。男が剣しかいない。
「・・・俺外で聞いてちゃだめ?」
「ダメですよ、せっかくのライブですよっ」
こうして隣には響がいる中、その隣になぜかクリスが座る。
その様子に友人達、未来から説明を受けながらだが、面白い光景だと言う顔でこちらを見る。なんなんだろうと首を傾げる。
「俺はよく知らないが、翼は今回、デュエットだったな。海外の歌手か、名前から」
マリア・カデンツァヴナ・イブという女性歌手。剣はクラスメイトの話を思い出す。
そう言えば彼らはいない。誰一人チケットを手に入れなかったらしい。
嘆きのあまり、剣はある一言で解決させてきたが、全く関係話なので割愛。
それでどうしてこうなった。
ライブ会場にノイズが現れ、マリア・カデンツァヴナ・イブが世界に宣戦布告した。
しかも、黒いガングニール。紘汰が言うには、響の聖遺物を纏っている。
全員が困惑する中で、剣だけは紘汰に聞く。
「紘汰さんっ」
『間違いなくノイズだッ、しかも突然なところを見ると、ソロモンの杖が関わってそうだぞ』
「そうなのか無職神ッ」
「クリスそれは俺だけの特権だッ」
すぐさま指令に連絡する。響が出ようとするが、紘汰は声だけでそれを止める。
『ダメだ響ちゃん、君達装者は素顔は隠さないとっ』
「そうだ響、このライブは生放送だッ。お前ら装者はまずい」
「ですけど」
翼を逃がさないマリア。その様子からマリアは翼が装者であることは知っていそうだ。
その間、指令と連絡は、紘汰繋がりで連絡できた。ジャミングもされているらしいが、神の前では無意味だ。
『色々と察しているだろうが、頼めるか仮面ライダー』
「応ッ、ここは俺の出番だッ」
ノイズでの混乱の中、マリアは槍を構え、翼にほほえんでいるが、
『ギア・オレンジ』
会場が側めく中、マリアだけは違った。
「来たわね」
『セットアップ』『サイダー』
鳴り響く高速回転するギア、そして鳴り響くは闘争者の旋律。
白銀の果実はいま、はじけどぶ。それがノイズを砕き、一カ所、会場を破壊して通路を造る。
そこから現れるのは、
『ギアオレンジアームズ・聖剣無双』
そして放たれる白銀の太刀がノイズを撃ち、マリアへと斬りかかる。
「現れたわね、ツルギ」
「悪いがこのステージ、乱入させてもらうッ」
ツルギと言う名称で登録されたシンフォギアもとい、仮面ライダーツルギの力を使う剣。
翼も分かっている中で、翼に、
「逃げろ」
「すまないっ、みんなっ」
マイクで避難誘導しながら、翼はステージから降りる。それをよしとせず、向かってくるが、マリアの槍を止め、マリアを見る。
「片手でガングニールを止めるなんて・・・話以上の強さのようね」
「乱入すると言ったはずだ、悪いが俺の相手をしてもらうぜ」
全国中継される中で戦えるのは、自分だけのため、二人の戦いが始まる。
シンセイバーと白銀刀を振るいながら、マリアは槍やマントを駆使していた。
(響は槍を出さないが、こいつは違うのか)
そんな戦いの中、マリアの歌を聴く。先ほどの歌と違う、シンフォギアの力を高める旋律だったが、
「あいにくと、俺はさっきの歌の方が好みだな、いまからテロリストやめてくれないか?」
クラスメイト多数はあんたのファンなんだよなと考えながら、それにほほえむマリア。
「なら、歌ってあげましょうか? 貴方が私達の仲間になるのなら」
「はあ?」
なに言ってるんだろうと思いながら、まあ、
「テロやめるなら、考えてもいいが」
「これは世界を守るためよ」
よくわからないことを言って来るが、戦いを止めずに斬り合いは続く。
衝撃破のような攻撃が放たれるが、ただ力と気合いを込めただけの斬撃で防ぐ。それに驚き、感心するマリア。
「やはりあなたは強いわね」
「ならやめて欲しいんだがな」
そして二人は激突しているとき、モニターが消えた。
「なにっ!?」
マリアが驚く中、おそらく誰かが中継を切ったのだろう。だからこそ、響く。
「そろそろ仲間が駆けつけてくるか」
翼の歌を聴き、現れた翼。剣を見ながらほほえむ。
「待たせたな」
そんな中、響やクリスも、未来や観客の避難を終えて現れる。
「一対多数だぜ、諦めて欲しいんだがな」
「あら、私はまだ、貴方に用があるのよ仮面ライダーさん」
ほほえむマリアに対して、全員武器を構えるが、響だけが困惑する。
(響は対人戦に抵抗あるか、まあそれがいいところだから仕方ないか)
そう割り切り、その分前に出る。
「俺に話? なら牢屋とかで聞こう、大人しくとう・・・!?」
白銀刀の引き金を引き、何かが迫るのを防ぐ。同時に全員が動く。
何者かの襲撃、それを防いだがまだ向かってくる。
マリアの相手は翼がして、クリスははじいた子、緑色の装者へと向かう。
剣は困惑する響のため、ピンクの装者の前に立つ。
「させるかッ」
シンセイバーを構え、巨大な丸鋸で斬りかかる少女の攻撃を止める。
「あなたはなんで戦わないの?」
それは響に向かって言っている。
シンセイバーの刀身を削りながら、少女は攻撃を続ける。
「そんな、だってこの力、シンフォギアの力は人を守るためにあるんだよっ。争うなんてできないよっ」
「そんな、そんなことッ」
丸鋸がもう一個あり、それが響に迫るが、
「ふんッ」
片腕でもう片方をはじき、手の空いたシンセイバーでそれを防ぐ。
それを忌々しく睨むピンクの子。そけに怒鳴りつけるように叫ぶ。
「私は、あなたのような偽善者は嫌い」
「偽善者って、私は」
「こいつは偽善者じゃないッ」
「「!!?」」
シンセイバーを両腕で持ち、両断するように振り下ろす。
その一撃で吹き飛び、距離を取るピンクの装者。それに剣を構え、白銀刀を構えた。
「偽善だよっ、痛みも知らず、争いたくないなんてッ」
「痛みがあるからとかないからだとか、そんなもん知らないッ。争いたくないって思いに、そんなものは関係ないッ」
響は戦えない、そう判断して、剣は響の前に出る。
「剣さんっ」
「響は下がれ、俺がこいらの相手をする」
「でもっ」
「安心しろ、俺もお前と同じだ」
二つの剣を構え、ただ静かに構える。それだけで装者達は息をのむ。
「俺も戦う気はない、この力は、誰かを守るために授けられ力だ。傷付け合い、争うために力を使わない」
「あなたも、その偽善者と同じことを」
怒気を無くさないが、それでも剣はまっすぐに少女を見る。
「その力を授けた人は、多くを傷付け、無くし、失った。その人を見て俺は願った、俺ができるのなら、叶うのなら、救えるのなら、俺のいまの力は全てを守るためにあるッ。信じろ響ッ、お前が争いたくないと願うのなら、俺がかなえるッ。俺がお前を守り、仲間も、こいつらも守る」
剣の叫び、クリスと対峙していた子が迫る。
「ふざけるなッ、デスッ」
だが、クリスは知っている。
(そいつは後ろにも目があるッ)
シンセイバーの引き金を引き、銃弾が一瞬動きを止め、クリスはそれに追撃する。
「俺は強い、必ず守る。だが、戦うのなら戦う、傷付けずに無力化するッ。まずはお前からだツインテールッ」
「ふざけるなッ」
向かい合う中、響はその後ろ姿を見た。
心の中で暖かいものを感じながら。
剣は、
「俺は本気だッ、そうでなきゃ、俺はあの二人を、極みを越えられないッ」
振り下ろされる剣が、丸鋸を砕き、それに驚愕する。
「調ッ」
マリアが迫る中、剣はそれを見えているように、白銀刀で攻撃を防ぐ。だが追撃できずに、距離を取られた。
三人はいつの間にか、観客席にいて、こちらを見る。
「調、大丈夫デスか!?」
「うん、平気だよ切ちゃん」
「切歌、調、わかったでしょ。彼の力」
「「・・・」」
黙り込む二人。こちらを見下ろすように見ている。
「響、平気か」
「・・・平気、へっちゃらです。剣さんのおかげで、やるべきことだけは、思い出せました」
そう言って、少し無理しているものの、構える響。それにクリスも翼も安堵する。
「テメェら、何者だッ」
クリスの叫びに、緑の装者は睨みながら叫ぶ。
「暁切歌っ、イガリマの装者デス」
「月読調、シャルシャガナ装者」
剣はそれを聞きながら、響達よりも前に立つ。
「暁と月読、そんでマリアッ。悪いがお前達の力、それは人類の驚異、唯一無二の対抗手段なのに、テロ宣言はどういうことだ」
「世界を守るためよ」
「はあ?」
マリアの答えに、クリスがわけわかんないと顔をする。それは確かに矛盾している。
困惑する様子を見ながら、マリアが剣を見る。
「仮面ライダーツルギ、貴方はこちら側の人間よ。私たちと共に来なさいッ」
「テメェなに言ってやがるッ」
「彼は私たちの仲間だ、お前達と一緒ではないっ」
クリスと翼が叫ぶが、
「ならお前らがこっち来いよ、こっちの指令は甘いけど、正しくあるために努力する奴だ。あの人の給金なら、血税使われても文句は言わない」
「お前もなに言ってるんだッ」
よくわからないことに、剣は無視してマリアを見る。
「もしも理由があって強行しているんなら、あの人、俺が信じる人なら力を貸す。難しいことだろうが、必ず力を貸す」
「いますぐ行動しなきゃいけないんデス」
「そんな悠長なこと言っていられないっ」
(つまりせっぱ詰まって、焦っての行動。向こうさん完全に悪ってわけじゃなさそうだな・・・)
時間がない、つまりリミットがある。それも世界レベル。その様子にマリアは、
「二人とも、情報を引きずり出されてるわ」
「「!!?」」
こちらの様子に気づかれ、構える二人。マリアはほほえみながら、髪をかき上げる。
「やはり貴方は味方の方が頼もしいわね」
「時間がないのは分かった、だが、お前達の行動は納得できない・・・悪いが響、やっぱ戦闘は避けられない。向こうも大切ななにかを守ろうとしてる。戦ってでも止めて、力になるって伝えなければいけない」
「・・・はい」
この場にいる全員が構える中、マリア達に叫ぶ。
「悪いが、お前達の守りたいもの、あとで守ってやる。だからいまは倒すッ」
「・・・」
「それしかできない、俺の力は・・・だからこそ、それだけに力全て込めるのみ」
その覚悟、気迫だけは伝わってくる。
その様子にマリアはほほえむ。
「・・・それはうれしいわ、心苦しくはあるけど」
「!!?」
そのとき、響達が、急に膝をつく。
「どうした」
「よそ見するなデスッ」
その瞬間来るのだが、それを見ずに、イガリマの鎌を白銀刀で防ぐ。
「デデスッ」
今度は調の歌が聞こえ、左右からマリアと共に、剣へと攻撃が迫るが、見えているように対処。シンセイバーと攻撃をはじいた白銀刀で防ぐ。
「急ぐのよッ」
「うん」
「了解デス」
三人は剣へと猛攻する。響達は動きたくても動けないように、身体をしびれさせている。
「ちっ、しびれ・・・毒か」
迫りながらの攻撃、周りの毒の除去。それを考えるなら、
(時間がないのなら、一気に終わらす)
白銀刀のブーメランを振るうと共に、柄も投げてギアロックシードを取り外す。
シンセイバーへとすぐに付け直す。
『セットアップ・一』
それにほほえむように、マリアが接近してくる。
(間に合うか)
『十』
槍の距離が迫る中、間に合わないと判断。最大までは貯めることにする。
『百』
(なんだ・・・)
身体がしびれ、猛攻するのは剣のみ。
だが自分達は見向きもしないのはおかしい。
なにより、いま切歌の口元は僅かにあがった。
『万』
「これでいいッ、セイッハッ」
身体全体を回転させ、槍の突進を避けつつ、シンセイバーの光が辺りを切り伏せ、槍をはじく。
その瞬間、自分達の中の何かが切られた。
「これは」
すぐとは言わないが、しびれが消えていく感覚がある。おそらく剣のギアロックシードの力だ。
マリアはいま大技を外して頭上にいるが、どんな方法で空中で行動するかわからないため、いまだ警戒するが、
「はあぁぁぁぁぁぁぁ」
マントが急に巻き付き、剣の動きを止めた。
(マント堅い、動き止め、だが時間かければ解けるッ)
翼達を見て、彼女たちのしびれも解かれているのに気づく。すぐに戦局がかわる。
そう、
『ギア・ザクロ』
全員が、少なくとも、モニター越しの弦十郎達、響、翼、クリスはもちろん。
葛葉紘汰並び、の関係者達も耳を疑った。
「デスッ」
いつの間にかベルトの側にいた切歌が、それを取り付けた。
『セットアップ』
いつの間にかハンドルを、調が握っていた。
『サイダー』
「アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!?」
ギアオレンジの鎧が消え、シンセイバーと白銀刀が消える。
剣の頭上から、黒い煙から、紅い果実のような鎧が現れた。
「剣さんっ!?」
「テメェらッ」
「彼になにをしたッ!?」
装者達の叫びに、マリアはほほえむ。
「世界を救う力、彼にそれを渡しただけよ」
『ザクロギアアームズ・血ノ道、修羅降臨』
紅い火花が飛び散り、装甲を纏い現れたそれを見ながら、響はただ呆然と見るしかなかった。
ザクロギアロックシード
能力未知数。
紅い血のようなコートを纏い、その姿はとある男、オーバーロードに酷似している。
白と銀を塗りつぶすように、黒と紅による装甲。ザクロを模したギアロックシード登場。
それでは、お読みいただきありがとうございます。