仮面ライダー鎧武・鎧武を目指す者と戦いの歌姫達 作:にゃはっふー
ただ楽しんでもらえればいいよね。
彼女達が彼に関する感情は、罪悪感と驚愕だった。
「シャワー室の水回りが直ってた」
「海側からお魚持ってきて出てきたデスっ」
調と切歌から話を聞き、剣は無言のまま、魚を捌いていた。
「・・・マム、これは」
難しい顔のまま、マリアは訪ね、思案するように剣を見ていた。
「彼は装者を守る、これを第一行動にしています。これはドクターとの間で私も関わっているので確かです。基本は待機状態ですが、誰か、自由に行動するようにいいましたか?」
それに、切歌は別が悪そうな顔をする。どうやらそれのための行動らしい。
「デ、デスけど、人形みたいに立たせてたりするのは、少し・・・」
目をそらして抗議する切歌。彼は基本無口であり、無言のまま立っているか座っているかのどちらかである。
ちなみに彼は食事や睡眠を取らない。これはギアロックシードの恩恵で、肉体の生命活動が停止している、といってもいい状態らしい。
「けど、まさか色々と動いて直したりしているのは・・・」
「彼らの動きもあるわ。剣、貴方にはしばらくここで待機しててもらうわ」
それに無言で頷く剣。マリア達、装者の言葉を第一にする。これもマムが設定したこと。
「彼はいま装主を第一に行動するようにしています。ですが、あまり不用意に行動はさせてはいけません」
「・・・まるで人形みたいでいやデスよ」
「・・・」
切歌と調はそう言うが、それに黙り込む二人。
確かに操り人形だ。だが、
「・・・これも世界を救うためです」
「「・・・」」
それに静かに二人は頷き、こんな日々を過ごす中、
「・・・」
紅い目となった剣は、そんな光景を見続けた。
ある日、それは暴れ出していた。
それの対処もまた、剣の役目だった。
モニター越しに対峙する剣とそれに、マムの目つきが鋭くなる。
「マムッ、いまの警報は」
「心配しないでください。ネフィリムがまた」
「彼に対処させているの・・・」
マリア達、三人は顔を曇らせるが、すぐに驚く。
ネフィリム、というそれに対して、剣は意も介さず、ノイズを食わせている。
「ネフィリムと対峙して問題ないデスかっ!?」
問題ありませんよと、誰かが言う。
「・・・ドクター」
マリア達の顔が詳しくなる。彼はその光景を見ながら、狂気に満ちた笑みを浮かべる。
「やはり彼の力は素晴らしい。ネフィリム相手に、意を介さず、対処しています」
「そうですね」
マムはそれに同意する。彼だけがネフィリムに対応し、そしてえさを与え終え、大人しくさせた。
「彼がいれば、計画は大幅に早まりますね」
そして静かに、紅い閃光になり戻ってきた剣。それに切歌と調は駆け寄る。
「大丈夫デスかっ!?」
「ケガしてない?」
「・・・」
紅い目つきのまま、近づいてその両手を取る二人。だが反応はしない。
その様子だけで、二人は顔を曇らせる。
「仕方ないのです、そう心を痛めないでください二人とも」
ドクターがそう言うが、それに納得できない。
人を操り、意識を奪って道具のように使用している。
それに二人が黙り込むと、
「装者は俺が守る」
「「!?」」
二人だけでなく、全員が声を出した剣を見た。
二人に無表情で伝える剣に、少しだけ二人は頬をゆるませる。
こうしてその後の話になり、彼女たちは色々しなければいけなくなったため、一時、この場から離れる。
「というわけで、彼に私の言うことを聞くように、言っておいてください。ネフィリム相手に、これ以上負担かけないようにするので」
そうドクターは言い、その日は終わった。
司令室ではいまだ、彼らの行動を追う日々が続く。
弦十郎は難しい顔をしながら、緒川もその場に現れた。
「緒川か、装者達の様子はどうだ」
「みんなのモチベーションに関しては、剣くん救出に意見が固まってます。いまのところ、響さん以外は、彼女たちとの交戦も考えているようです」
「そうか・・・」
ため息混じりにモニターを見ながら、もう一つと考える。
「紘汰くんのほうも、しばらく連絡はせず、極アームズ修復に取りかかるらしい。あれがなければ、こちらの世界に介入はできないそうだ」
詳しく聞けば、時間の流れが違うらしい。それゅ調整するためにも、代わりの肉体が必要であり、このまま放っておく訳にはいかない。
「・・・ん?」
スマホが鳴り、怪訝な顔になり、それを見る。
「・・・」
それに静かに見つめながら、彼は指示を出す。
深夜の夜、とある廃屋でノイズと交戦する装者達。
「どうやら辺りのようだな」
「ああ、ここに剣達がいる」
クリスが弾丸をばらまきながら、翼は敵を切り、響も戦う。
ノイズ達が出てくる中、急に群れが割れ、ある人物が現れた。
「・・・!?」
響が驚き、翼とクリスが苦々しくそれを見る。
「剣、さん・・・」
「やはり出てくるか剣」
「・・・剣・・・」
紅い眼光を向け、ノイズを従える剣。
「変身・・・」
『サイダー』『ザクロギアアームズ。血ノ道、修羅降臨』
その手にはグロンバリャムを取り出して、静かに歩く。
「装者は、俺が守る・・・」
そして閃光になり、翼達へと斬りかかる。
「くっ・・・計算外過ぎましたか」
ドクターは裏で毒突き、その様子を見る。
脳波を確認しながら、剣の行動におかしな点がないか調べているが、なにもないことに苛立ちを隠そうとしない。
「くそっ、せっかく撒いたものを剣風で吹き飛ばされたら、装者達を弱らせることができないではないですかッ」
それだけでなく、ノイズすらその余波だけで倒している。
装者達と敵対しているにもかかわらず、その様子に苛立ちを募らせる。
「操られているふりをしている・・・いや、この脳波パターンではそれは無理ッ。なら
なぜ計画通りにことが進まない・・・」
こうなればと、それを静かに見た。
「剣、目を覚ませ剣ッ」
「・・・」
翼と対峙する。瞬間、翼をすり抜けるように背後に回り、斬りかかるが、それを防ぐクリスの銃撃。
響もまた拳を振るうが、それに対して、全て片腕で対応する。
「剣さんッ、私がわからないんですかっ!? 剣さんッ」
「・・・」
無言のまま、三日月斧のような武器をもう片腕から取り出し、それを投げた。
それをよけたとき、武器を目で追った際、なにか見えた。
「なっ」
それは獣のような動きで動き、全員から距離を取る。
それ、剣、装者である自分達の順に、通路にいた。
いつの間にかノイズはいない。その様子、剣の先にいるそれを睨む。
「あれはなんだ・・・ノイズではないのかっ!?」
その様子に、誰かが頭をかきむしる音とともに、ドクターが現れる。
「貴方は」
「ドクターウェルっ」
ドクターは剣を睨む。そして声高く言う。
「あなたの相手は彼女たちです、いい加減に邪魔しないでくださいッ」
「・・・」
無言の剣に、睨みながら、少しだけ深呼吸する。
その言葉の糸に気づかない装者達は疑問に思いながら、クリスが叫ぶ。
「テメェがソロモンの杖を奪ったのか」
「その後ろにいるものは・・・」
「仮面ライダーツルギッ、ネフィリムのえさのためっ、彼女達から聖遺物を手に入れなさいッ」
「・・・」
それに応じるように、装者へと迫る剣。
「あれは・・・未知の怪物か、報告にあった通りか」
弦十郎の言葉に、緒川が聞き返す。
「情報元から、あれのことも聞いてるんですか?」
彼らの居場所を捜索していた緒川だが、別筋から連絡があり、確証に至ったと弦十郎から連絡を受けていた。
その情報もとのことはなにも聞いていないが、弦十郎はああと呟く。
「謎の怪物、その単語だけで警戒はしていたが、少し焦っていたかくそ」
そう言う弦十郎は、ネフィリムと共に装者へと襲いかかる剣を見続けた。
「くっ」
聖遺物が狙いと言われた響達だが、剣の攻撃はネフィリムすら邪魔をする。
「こ、こらッ。ネフィリムは攻撃するのではありませんッ」
ドクターも困惑する中での乱戦状態。
矛のようなもの、名前は『ダウ』を振り回し、ネフィリムすら傷付けようとしていることに困惑する。
「やはり精神抵抗、いや、それらしい脳波は感知されていない・・・ネフィリムを味方と認識していないのか」
腕輪のようなリングを操作しつつ、ノイズやネフィリムの操作らしきことをしているのを、クリス達は見逃さなかった。
「それが剣を操ってるのかッ」
「ひいっ」
短く悲鳴を出すが、銃弾がウェルに向かう前に、コートを広げ阻む剣。
「そんなこともできるのかよッ」
「・・・」
ハンドルを二回押す剣。その瞬間、力が放たれる。
『セカンドギア・ザクロシャイン』
飛び散る果汁のようなエネルギーは、四方に放たれた。ウェル以外、全てに放たれた攻撃に、ネフィリムはひるむ。
「ネフィリムッ」
やはりと剣はネフィリムを味方として認識していないことに、ウェルは焦る。
(このままではネフィリムが危険か、仕方ありませんね)
ウェルはすぐにコマンドを入力、すると、
「ハアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」
「剣さんっ!?」
紅い閃光が身体を走り抜け、剣に光が集まる。
「テメェなにをッ」
「それではみなさん、さようならッ」
「ガアァァァァァァァァァァァァァァァァ」
地面を砕くように剣を振り下ろした。紅い閃光が辺りを包み、建物の一部が崩れる。
「みんな無事かっ!?」
翼が叫ぶ。すると瓦礫から響とクリスが現れる。
「あの野郎ッ、剣になにかしたぞッ」
「剣さんはっ!?」
瓦礫の中心からそれらしい者が這い出てこない。
「テメェ剣になにをしたっ!?」
「なにも、ただノイズと彼を同時制御できないのでね」
彼は降伏のつまりか、手を軽く挙げているが、横目で何かを見る。
妙なものが入った檻を持ち、大型ノイズが逃走していた。
(いまは彼のデータを取れた。ということでよしとしますか・・・)
そう思いながら、彼ら捕縛されるウェル博士。
「立花、彼のことは心配するな。私たちの知る剣ならば、このようなことで倒れぬものかっ」
「ああ、それよりも、彼奴を助け出す方が先決だ」
クリスはドクターの腕のリングを見るが、それにドクターは答える。
「無駄ですよ、私のは仮命令権ですので、所有権は私らはありませんし、もう壊しましたから意味はないですよ」
「テメェ・・・」
歯ぎしりするクリスだが、逃げているノイズの方を見る翼。
「私が追いかける。力を貸してくれ、ローズストライクッ」
ギアロックシードを取り出す翼。それを空中に投げると、空中でバイクへとかわり、それに乗り走り出す。
「任せたぜ先輩っ」
「お願いしますっ」
「心得たッ」
バイクが、ローズストライクがエンジン音を鳴らしながら加速する。
「あのケースの中か」
目の前には海上へと逃げようとする大型ノイズがいる。追いつくかと思ったが、
「いや」
追いついてみせる。ローズストライクの武装が増える。
早さが増せば増すほど、鋭い刃のように光を纏うバイク。蒼い薔薇の花びらのようなエネルギーをまき散らしながら加速する。
「お前の翼、借りるぞ剣ッ」
閃光のように、刃がノイズを貫くはずだったが、
「!?」
黒い閃光が真下から迫り、バイクを操作。
ノイズは破壊するものの、檻は彼女に奪われた。
「させないわっ」
「貴様は」
「助かりましたよフィーネっ」
「!!?」
マリアのことをフィーネと呼ぶウェルドクターに、得意げな笑みを浮かべる。
マリアが黒いガングニールを纏い現れ、翼はローズストライクに乗ったまま、マリアはガングニールの力で、翼はローズストライクの力で海に立ちながら、にらみ合う。
だが、すぐに蒼い薔薇のような炎が吹き荒れ、マリアへと接近する。
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
ローズストライクの突進に、マリアはマントで防ぐが、その瞬間バイクから飛び、『蒼ノ一閃』を放つ翼。
それすらもマントが阻む中、翼は叫ぶ。
「私の仲間、剣を返してもらおうかッ」
その叫びに、ローズストライクははじかれるが、自動制御されているのか知らないが、翼の足場のように移動して、彼女をサポートする。
その様子を見ながら、
「悪いけど、彼は私たちの騎士よ」
「ふざけたことを抜かすなッ」
ウェルがマリアをフィーネと呼び、説明を受けている中、二人が激突する。
檻がなぜか虚空に消えたのを見たとき、クリスが反応した。
「下だッ」
紅い閃光が放たれ、響、クリスは横に飛ぶ。
「デスッ」
それに合わせて、ウェルを回収する切歌に、地面から出てくるのは、
「剣さんっ」
「・・・」
現れた剣に、響が悲しそうに見てくるが、
「お願いですッ、剣さん。帰ってきてッ」
その叫びに、
「渡さないッ」
調が現れ、響に丸鋸で斬りかかる。それをよけると共に、マリアは叫ぶ。
「剣、ここから離脱するわッ、お願い」
「剣ッ」
翼の声は聞かず、ハンドルを二回押す。それに、先ほどの技がよぎる。
『セカンドギア・ザクロシャイン』
だが先ほどのとは違う、まるで雨のようにそれが放たれて、響達は防御する。
「まさか、あれでも周りに気を遣っていたのか」
ウェルはそう言いながら、閃光になり、三人とマリアを回収する剣。
「剣さんッ」
響の言葉を背に、彼らは姿をくらました。
「いやはや、やはり装者でなければ使えないようですね」
ウェルの一言に、切歌がその襟を掴み、にらみつける。
「お前、わかってるんデスかッ、基地一つダメにして」
「いやですね、一部は彼がしたんですよ」
無言のまま、剣は檻を睨む。いまは飛行船の中、檻を睨み、檻の中のそれも剣を睨む。
「とはいえ、さすがに私も落ち度はありました。装者第一に動く彼と共に、ネフィリムと戦わせることはできそうにないです。これは、彼の運用はよう相談ですね」
「この人を物みたいに扱わないでッ」
調がそう叫び、それにウェルは落胆する。
「なにを言っているのですか、彼をそうしたのは我々ですよ。いまさら人間扱いはどうかと思いますが」
「それは」
それに言葉が詰まり、ドクターは立ち上がり、檻を持つ。
「ともかく、彼のことや今後のことを話し合わなければいけませんね。それでは」
そう言っておくへと行くウェルに対して、二人は装甲を解かせた剣の両手を掴む。
「・・・わかっている、わかってるデス」
「・・・」
マリアはなにも言わず、その場を去る中、剣は無言でそれを見ながら、
「・・・!」
その手の少女達を握りしめ、
「装者は俺が守る」
こちらを見ず、それでもそう答える剣。それに二人は握り返しながら、彼を連れて行く。
「・・・」
司令室で、とあるメールを睨む弦十郎。
「・・・君はいまどうなっているんだ、剣くん」
その画面には、
『病院、廃屋、謎の化け物、ノイズえさ、装者毒霧、危険。あとは無理』
そう白銀剣のアドレスで送り届けられたメールを見ながら、ため息を吐いた。
原作ブレイクどころの騒ぎじゃねぇ・・・
組織の話とか、そりゃそうだ。洗脳中のオリ主に説明する人いないし、話に混ざられない。
このまま行くしかない、組織のこととかわからない読者の方々、申し訳ない。
物語は剣の視線メインでことが進むので、カットが大幅にあります。
それではここで、お読みいただきありがとうございます。