三度の食事縛りプレイ   作:みんみん

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やきさかな

 どうも。俺、ユウキと申します。オダマキ・ユウキなどではなく、ただのユウキでっす。

 今、何処にいるかというと、あー、なんというか雲の上っすね、ハイ。実は友人とポケモンHGSSの通信対戦やった帰り道で、なんと空から金のコイキングが降ってきて頭に当たって即死でした。ありゃ結構痛かったですよ。気付いたら天国です。……地獄よりマシだけど。

 んで、目の前にいる金ピカのニコニコオヤジは神様でしょうかね。

 

「そうじゃ」

 

 わお。合ってたらしい。

 

「というわけで、君に転生して貰おうと思っとるんじゃ」

 

 そっすか。

 

「縛りプレイで」

 

 あーなるほどって、縛りプレイ!? まさかのポケモン!?

 

「そうじゃ。とりあえず、これで頑張りなさい」

 

 神様からひとつのモンスターボールを手渡される。

 

「じゃあな、行っといで」

 

 え、ちょ、ま、まだ説明全部聞いてないんですけどぉーーー!!!

 

 ユウキ の しかい が まっくらに なった! ▼

 

 *

 

 目覚めた。周りを見た。草むらの中だった。

 腰に何かついていた。ボールベルトだった。6個モンスターボールが付けられるようになっていた。

 ボールベルトに触った。ひとつモンスターボールが付いていた。取り外してみた。

 センタースイッチを押した。ロックが解除された。展開してみた!

 

「……わーお」

 

 いろちがいの コイキング が あらわれた! ▼

 

 微妙としか言いようがない。コイツ一匹とか、多分レベル1だろうし新しいポケモンも捕まえられない。

 

「……よし、とりあえずそこらの野生のポケモンとバトろうか。それからお前の名前決めよう」

「コイッ!」

 

 てな訳で草むらを歩き回っていたら。

 

「そこの君! バトルだ! いけ、コラッタ!」

「え、ちょっと、まだ何にも言って———」

「でんこうせっか!」

 

 吹き飛ばされるコイキング(色)。あちゃー。

 

「もうポケモンいない? じゃ、賞金ちょうだいよ。御守り小判持ってるから、1.5倍で」

 

 い、1.5倍!? 背負っていたリュックサックに入っていたがま口を開け、急いで計算をする。

 ……ちょうどぴったり。泣く泣く渡し、喜んで帰っていく通りすがりのトレーナーを睨みつける。

 どうしよう、これじゃ食っていけない。このままじゃ最終的に色違いコイキングを焼いて食べるしかない!

 

「という訳で、君の名前は今から『やきさかな』だ。字数の問題でやきざかなじゃなくてやきさかなな。もし、切羽詰まったら君を焼いて食うことになるから、一緒に頑張ろう」

「コイッ!?」

 

 弱肉強食の世の中だもの、仕方ないよ。




・解説
「ユウキ」
この物語の主人公。オダマキ・ユウキではないので悪しからず。三度どころか一度の食事にも困っている。
ポケモン図鑑、トレーナーカード、バッジケース、リュックサック、ボールベルトなどは持っている。ポケモン図鑑売れとか言わないで。

「やきさかな」
切羽詰まったらユウキの食料となる色違いコイキング。不憫な子。

「コイッ!?」
ポケモンの鳴き声は適当です。
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