ご注文は従兄ですか?   作:naofree

6 / 24
チノが通ってる中学校。体育館でマヤがバドミントンのラケットを2つ持ってポーズを取っていた。

マヤ「こうかな?・・・こう?」

チノ「マヤさん、何をしているんですか?」

マヤ「勝った時のポーズを考えてるの!チノもメグも同じチームなんだから、一緒に!」

チノ「負けたら意味無いじゃないですか?」

メグ「じゃあ勝たなきゃね。今度の試合。」

マヤ「ほら、こう?こう?こうかな?」

ポーズを考えてる最中に色んなポーズを取るマヤ。

ラビットハウスでは、ココアがバレーのスパイクの練習をしていた。そこにリゼとチノと楽兎が来た。

リゼ「何やってんだ?」

ココア「もうすぐ私の学校で球技大会があるんだよ。千夜ちゃんと練習するから、その間バイト出られなくなるけど良いかな?」

チノ「良いですよ。頑張って下さい。」

即許諾を得た。

ココア「え?本当に?」

楽兎「忙しい訳じゃないだろ?」

そこにタカヒロが来た。

ココア「あの、止めないん、ですか・・・?」

タカヒロはココアにグッドのサインを出してその場を後にした。

ココア「そっか・・・・」

ココアは渋々2階へ上がる。

リゼ「止めて欲しかったのか?」

チノ「あの、リゼさんに楽兎さん、お願いが。私も授業でバドミントンの試合があるんですが・・・あの・・・ちょ、調子が悪くて・・・練習に付き合って貰えませんか?」

楽兎「ああ。俺は即OKだ。」

リゼ「良いよ!親父直伝の訓練を叩き込んでやるよ!」

その言葉でチノがビビる。

チノ「あの、でも私も人間なので・・・殺さない程度に・・・」

リゼ「私を何だと思ってる?」

楽兎(親父直伝の訓練って、何か見てみたい気分がする。)


5羽「ココアと悪意なき殺意」

夕方、リゼとチノが動きやすい服に着替えて、練習出来そうな場所を探す。後ろから楽兎がバドミントンのネットと柱を持って来てる。あの時タカヒロが楽兎に『チノの練習に付き合ってくれるか?』と言ってくれたからである。

 

リゼ「結局、ココアとあまり変わらない時間にバイト上がられちゃったな。」

 

楽兎「早めに仕事変わってくれたタカヒロさんの為に上達しないとな。」

 

チノ「ティッピーが頭に乗ってたら、2倍の力が出せるんです。嘘じゃないです・・・」

 

バドミントンのラケットを軽く振りながら話すチノ。リゼと楽兎はクスッと笑う。

 

チノ「嘘じゃないです・・・」

 

リゼ「お!この辺の公園だったら良いかな?ん?」

 

チノ「ん?」

 

楽兎「どうしたリゼ?」

 

リゼ「あれは・・・」

 

公園でリゼが見たものは、死んでるかのように倒れてるココアだった。

 

チノ「ココアさん?」

 

リゼ「死んだふりにハマってるのか!?」

 

そして千夜。

 

楽兎「千夜も!?何があったんだ!?」

 

そして現場に到着した3人。木の棒でココアの周りに線を書くチノ。

 

チノ「この状況、どう見ます?」

 

リゼ「ふむ、現場に残された物は・・・1つのボール。」

 

楽兎「何で殺人現場になってるんだ?」

 

リゼ「あ!!球技大会の練習と言うのは建前で、お互い叩きのめし合ったと言う事か!」

 

ココア「どうしたらそう見えるの!?」

 

倒れたココアが起き上がってリゼにツッコんだ。

 

リゼ「生きてたか。」

 

楽兎「当たり前だろ?死んでたら大惨事だぞ?」

 

千夜「バレーボールの練習をしてたの・・・」

 

倒れてた千夜がフラフラしながら立ち上がる。

 

チノ「それがどうしてこうなったのですか?」

 

千夜「ボールのコントロールが上手く行かなくて・・・」

 

回想。バレーの練習中、千夜が息を切らしてた。

 

千夜『ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・もう無理・・・私当日休むから・・・』

 

ココア『努力あるのみだよ!今度はトスで返してね。』

 

ボールをトスして千夜にパスする。

 

千夜『トス・・・トス?・・・トス!?トスって何!?』

 

だが間違えてスパイクした。ボールがココアの顔面にジャストミートして倒れた。

 

千夜『体力の・・・限界・・・』

 

それ同時に体力を使い切った千夜も倒れた。その数分後にリゼ達が来たと言う事になる。回想終了。

 

ココア「千夜ちゃん・・・和菓子作りと追い詰められた時だけ力発揮するから・・・」

 

話を聞いたリゼとチノは寒気を感じてガクガク震えていて、楽兎は少し引いていた。

 

リゼ「これじゃ、チームプレーも難しいな。」

 

ココア「顔に当てたら反則なんだよ?」

 

千夜「嘘!?知らずにやってたわ!」

 

ココア「え!?・・・わざとじゃないよね・・・?」

 

チノ「確か顔面はセーフじゃなかったですか?」

 

楽兎「それドッジボール。」

 

千夜「なーんだ。良かったー。」

 

ココア「全然良くないよ!」

 

その後楽兎が柱を立てて、ネットを張る。

 

楽兎「よしOK!何時でも練習出来るぞー!」

 

リゼ「チノー!私達も練習するぞー!」

 

チノ「はい!」

 

リゼ「行くぞー!」

 

シャトルを飛ばしたリゼ。チノが返そうとするが、位置が合わず外してしまった。

 

チノ「す、すみません・・・」

 

リゼ「あっはは。落ち着いてやれよ?」

 

チノ「は、はい!」

 

楽兎「なんだろう?この和む雰囲気は?」

 

リゼ「次行くぞー!」

 

チノ「お願いします!」

 

ココア「私そっち行きたい!」

 

楽兎・リゼ「ダメだ。」

 

千夜「せめて、関係ない人を当てちゃう癖を直さないと・・・」

 

ココア「今度はレシーブで返してねー!」

 

リゼ「チノー!行くぞー!」

 

だがしかし。

 

ココア「わ!?」

 

リゼ「あ!!」

 

ココアがボールを勢い良く飛ばして、リゼの手が滑ってラケットが飛ぶ。2つが飛んでいく方向には千夜が立っていた。

 

ココア「千夜ちゃん!!」

 

リゼ「危ない!!」

 

直撃されそうになる。だがしかし。

 

千夜「あ!靴紐が。」

 

しゃがんで靴紐を結ぶ千夜。ボールとラケットをギリギリ避けた。

 

楽兎「避けた!?回避能力高っ!」

 

チノ「自分の危険は回避出来るんですね。」

 

ココア「リゼちゃん!交代してー!」

 

泣きながらリゼに頼む。

 

リゼ「しょうがないなー。」

 

そんな5人を、橋の上から見てる女性が居た。その女性は、人気小説家の「青山ブルーマウンテン」。

 

青山「楽しそー。あ、バレーボールとバドミントン。2つの勢力の激しい戦い、必殺技の応酬、書けるかも。タイトルは、そう・・・撲殺ラビットレシーブ!!」

 

そう言った後、その場を歩き去る青山。

 

チノ「ココアさん、バドミントン出来るんですか?」

 

ココア「任せて!」

 

左右に飛びながら構えるココア。チノがシャトルを飛ばす。

 

ココア「私の華麗なる振りを見ててね!」

 

だが、シャトルに当たらず頭に当たってしまった。これにはチノが呆れる。

 

ココア「見ないでー!」

 

チノ「どっちですか?」

 

両手で両目を隠すココア。その時。

 

ココア「見なっぐわ!!!」

 

千夜「ああ!!ごめんなさい!!」

 

またもや千夜のボールが顔に激突した。

 

千夜「私・・・周りに迷惑掛けてばっかり・・・」

 

縮こまり自虐的な言葉を言う千夜。ココアはフラフラしながら立ち上がる。

 

楽兎「何かさっきからココアしか当たってない気がするんだが・・・」

 

チノ「だとしたら、それは愛です!ココアさん!私に華麗なる顔面レシーブを見せて下さい!」

 

ココア「そんな愛嫌だ!!」

 

リゼ「よし!みっちり鍛えてやるからな!」

 

ココア「何で私の特訓になってるの!?」

 

楽兎「おい誰か止めろよ。」

 

丁度そこに私服姿のシャロが来た。

 

シャロ「千夜ー!おばあさんが帰りが遅いって心配してたわよー!」

 

千夜「あら?シャロちゃん!」

 

リゼ「お!シャロもちょっと寄ってくかー?」

 

シャロ(リゼ先輩!?気を抜いた私服を見られた・・・!こ、こんな事なら、着古した服で来なければ良かった・・・)

 

ココア「その格好なら動きやすいし大丈夫だよー。」

 

シャロ(やるきまんまんだと思われてる!)

 

ココア「被害者・・・人数は多い方が楽しいよー。」

 

シャロ(被害者!?)

 

楽兎(ドス黒い言葉を耳にしたぞ?)

 

チノ「それでは、バレー勝負を始めます。」

 

何故か強制的にシャロも参加される事となった。

 

シャロ「何で!?」

 

千夜「頑張りましょうね♪」

 

シャロ(先輩に勝てる気がしない・・・)

 

するとココアがシャロの両手を握った。

 

ココア「シャロちゃん、今こそあの状態になるべきだよ。」

 

シャロ「え!?で、でもそんな事・・・恥かしい・・・」

 

ココア「ちょっと待ってて!すぐ戻るから!」

 

シャロ「待って!まだ使うって決めてない!!」

 

そしてココアがシャロに与えたのは。

 

シャロ「バリーボール大好きー!!」

 

カフェインたっぷりのコーヒーだった。

 

チノ「カフェインでドーピングしましたね。」

 

ココア「うん!」

 

カフェインを飲んだシャロはハイテンション状態になってしまった。

 

リゼ「お!シャロやる気だなー!」

 

楽兎(何なんだ?このカオス空間は?)

 

チノ「それでは試合開始です!」

 

リゼ「行くぞー!」

 

そしてバレーの試合が始まった。リゼがシャロにサーブする。シャロがそれを返す。その後リゼがレシーブ、リフティング、スパイクと連続で決める。

 

千夜「フレー。フレー。」

 

リゼ「あれ?」

 

千夜は何もせずにリゼを応援してる。その後シャロも次々と決めていく。

 

シャロ(ヘーイ!リゼ先輩に情けないところ見せられないです!)

 

今度はココアも次々と決めていく。

 

ココア(チノちゃんに格好良いところを見せなきゃ!)

 

そしてココアとシャロが同時にトスする。そして。

 

千夜「ハッ!!あ!!」

 

遂に千夜がトスをマスターした。

 

リゼ「凄いぞ千夜!」

 

チノ「やっとトス出来るようになりましたね!」

 

千夜「うん!ありがとう!皆のお陰よ!」

 

リゼ「頑張ったな!」

 

ココアとシャロはもう体力の限界寸前だった。

 

楽兎「おいお前ら大丈夫か?もうやめとけ。」

 

千夜「これで、球技大会で勝てるかもしれないわ!よーし!」

 

3人「エイエイオー!!」

 

後日。中学校ではバドミントンの試合。チノのチームがマッチポイント。

 

メグ「チノちゃん頑張ってー!」

 

マヤ「もう1点獲れば、私達のチームの勝ちだよ!」

 

チノ「リゼさんに教えて貰ったサーブを使う時が来たようです!」

 

マヤ「そ、そんな技、一般人相手に使う気か!?」

 

そしてチノがリゼ直伝の技を放つ。

 

チノ「パトリオットサーブ!!!」

 

ラビットハウスでは、ココアが元気に帰って来た。

 

ココア「球技大会勝ったよー!」

 

リゼ「千夜の奴、大丈夫だったのか?」

 

ココア「千夜ちゃんだけ種目をドッジボールの子と交代して貰ったんだけど、避けるのだけは上手くて、ボールが全然当たらないの。」

 

楽兎「何故最初からドッジボールにしなかったのか?あれだけの回避能力が見出されたのか?」

 

ココア「チノちゃんの方はどうだったの?」

 

チノ「あの・・・せっかくリゼさんが毎日練習に付き合ってくれたのですが・・・」

 

あの時。チノが放ったパトリオットサーブの直後の出来事。

 

チノ「パトリオットサーブ!!!」

 

リゼ直伝の必殺技を放ったチノ。だがしかし、シャトルがネットに引っ掛かってしまった。

 

メグ「引っ掛かっちゃった!!しかも反動で吹っ飛んでる!!」

 

マヤ「意味無え!!」

 

パトリオットサーブの反動でチノが吹き飛んで倒れてしまった。

 

チノ「きょ・・・今日のところは・・・これくらいにしといて・・・あげますガクッ・・・・」

 

倒れた後に気を失った。

 

マヤ「チノーーーーーー!!!!」

メグ「チノちゃーーーん!!!!」

 

その後なんとか起きたチノ。

 

チノ「負けたのに本当にやるんですか?」

 

メグ「せっかく練習したんだからねー。」

 

マヤ「行っくよー!せーの!!」

 

3人「勝利のポーズ!!」

 

負けたのに勝利のポーズを披露したチノ達3人だった。

 

数日後のラビットハウス。チノは何か考え事をしていた。

 

ココア「どうしたのチノちゃん?」

 

チノ「あ、いえ、もうすぐ父の日なので、何を贈ろうかと思いまして。」

 

ココア「そっかー!父の日か!」

 

楽兎(父の日か、親父はもう死んじまってるしなー。)

 

その時、リゼが勢い良く帰ってきた。

 

リゼ「明日から私は!他の店でのバイトをする事にした!!」

 

3人「え?」

 

リゼ「シフトを少し変えて貰ったから、宜しく。」

 

ココア「リゼちゃんが軍人から企業スパイに・・・!」

 

チノ「スパイなんて頼んでませんよ・・・!」

 

リゼ「軍人じゃないし!スパイでもない!」

 

ココア「しゃ、じゃあどうして?私達にはもう飽きたの!?」

 

リゼ「変な言い方するなー!」

 

楽兎「どうしたんだ?何かトラブルでも?」

 

リゼ「実は・・・」

 

それはリゼが敷地内でバドミントンの練習をしていた時。

 

リゼ「パトリオットサーブ!パトリオットサーブ!パトリオットーサーブ!!」

 

パトリオットサーブを放った瞬間、手が滑ってラケットが飛んで、目の前の木にぶつけて反射して、リゼの父親の部屋のガラスを割ってしまった。更に災難が。

 

リゼ「親父のコレクションのワインを、1本割ってしまったんだ。」

 

親父のワインを割ってしまったのである。

 

リゼ「だから、父の日に親父が飲みたがってたビンテージワインを贈って、罪滅ぼしがしたい!!」

 

チノ「女子高生がそんな高価な酒を・・・」

 

楽兎「いやリゼは自分が飲みたいって言ってねえぞ!?」

 

リゼ「プレゼントなら、未成年でもワインを買えるし、バイトを掛け持ちしようかと!」

 

ココア「成る程ー!それで、何処でバイトするの?」

 

リゼ「まずは・・・!」

 

最初にバイトするのは、甘兎庵。部屋の戸を開ける千夜。

 

千夜「上手く着れたかしら?」

 

リゼ「ま、待て!まだだ。着物には慣れなくて・・・」

 

着物を上手く着れてないリゼ。

 

千夜「あら着方が違うわ。左前にならないようにね。」

 

着方を教える千夜。

 

リゼ「す、すまない、最初から素直に、着付けを頼めば良かったな・・・」

 

千夜「あ!そうだわ!」

 

リゼ「ん?」

 

千夜「!!・・・・想像以上に似合う・・・!」

 

リゼの胸に包帯を巻き、リゼの髪を結んだ千夜。リゼがサムライになりきってる。

 

リゼ「ちゃんと着せろ!」

 

千夜「リゼちゃんが着てくれるから、ミリタリー月間にしようと思うの!」

 

迷彩の軍事ヘルメットを被る千夜。

 

リゼ「しなくていい!」

 

千夜「抹茶の迷彩ラテアートよ。」

 

迷彩ラテアートを差し出す千夜。

 

リゼ「悪くは無いが気持ち悪い!」

 

そして2人はモデルガンを持つ。

 

千夜「私もモデルガンを装備してみました!」

 

リゼ「何だこのイメージ!?ついポーズを取ってしまった!?」

 

千夜「こんなに連続でツッコまれるの初めて!ついはしゃいじゃった☆」

 

リゼ「わざとボケてないよな?」

 

そしてリゼがバイトを始めた。トレーにおしぼりと水を乗せる。

 

リゼ「あんまり見つめるなよ?」

 

シャロ「あ!!・・・すみません・・・とっても良くお似合いなので・・・」

 

和服姿のリゼを見つめているシャロ。おしぼりと水を置く。

 

リゼ「それでなにをすっあ!・・・しますか?」

 

シャロ「あ・・・えっと・・・この、黒曜を抱く桜華って何ですか?」

 

メニューを見て、質問をするシャロ。

 

リゼ「黒曜を抱く?・・・・えっと・・・」

 

すると千夜が桜餅を持って来た。

 

千夜「はい。こちら新作の、黒曜を抱く桜華よ。」

 

リゼ「ああ、桜餅か。」

 

シャロ「相変わらずね。お客さん混乱しないの?」

 

千夜「初めてのお客様には指南書をお配りしてるわ。」

 

シャロ「なら、最初から普通の名前で良いじゃない。」

 

千夜「そうかしら?こちら新作の桜餅です。」

 

普通の名前で言う千夜。だがしかし。

 

千夜「ダメよ!!普通過ぎる・・・!!私・・・負けちゃう!!」

 

あまりにも普通と思い、普通の名前を否定する千夜。

 

シャロ「誰によ?」

 

その頃ラビットハウスでは、ココアとチノと楽兎がタカヒロに贈る物を考えていた。

 

ココア「私達はチノちゃんのお父さんに何を贈ろうか?」

 

チノ「実用的な物が良いんですが。」

 

ココア「それなら、手作りネクタイなんてどうかな?水玉とか。」

 

楽兎「おい水玉はアカンやろ?」

 

チノ「うさぎ柄ぐらいじゃなきゃ、父は喜びませんよ。」

 

楽兎「喜ぶのか?」

 

ココア「うさぎ柄良いね!!今度生地買ってきて、3人で作ろう?」

 

チノ「可愛い生地が見つかると良いですね。」

 

ココア「そうだねー!」

 

楽兎「まあ頑張って作らねえとな。」

 

3人の話を聞いたタカヒロは嬉しそうに喜んでた。

 

タカヒロ「うさぎ柄。」

 

その夜、甘兎庵のバイトを終えたリゼ。

 

シャロ「あ、あの・・・リゼ先輩、明日からは、フルール・ド・ラパンでもバイトするんですよね?」

 

リゼ「甘兎と日替わりで、宜しくな。」

 

シャロ「はい!楽しみにしています!では明日!」

 

リゼ「またなー!」

 

シャロが遠くまで行き、曲がり角えお曲がる。リゼは帰っていく。そしてリゼの姿が無い事を確認して、自分の家に戻ったシャロ。

 

千夜「お帰りなさい。」

 

シャロ「う・・・うるさいわね・・・」

 

翌日。フルール・ド・ラパンの更衣室。リゼがフルールの制服を着ていた。するとそこにシャロが来た。

 

シャロ「服のサイズ、大丈夫でしたか?」

 

リゼ「問題無い。」

 

シャロ「・・・・・・」

 

リゼ「へ、変だったら、正直に言えよ?」

 

シャロ「いえ、先輩が着ると、この制服、如何わしさが増すな・・・と。」

 

リゼ「どう言う意味だ?」

 

店の表に出た2人。

 

シャロ「あの先輩、いらっしゃいませの時は、恥ずかしいとは思いますが、仕草を変えて、いらっしゃいませー!っと、こんな感じでお願いします。」

 

リゼ「分かった・・・い・・・い・・・いらっしゃいませー!」

 

仕草を変えて言ったリゼ。だが逆にシャロが恥ずかしがる。

 

リゼ「って!お前が照れてどうする!?///」

 

シャロ「すみません!何故かいけない物を見た気がして・・・・///」

 

するとお客様が来店してきた。

 

リゼ・シャロ「いらっしゃいませー!」

 

翌日の甘兎庵。

 

リゼ「いらっしゃいませー!」

 

翌日のラビットハウス。

 

リゼ「いらっしゃいませー!」

 

シャロから教えて貰った仕草で接客するリゼ。

 

チノ「リゼさん?」

 

ココア「リゼちゃんそのポーズ可愛い!」

 

リゼ「いや!これは・・・その・・・そうか?」

 

ココア「うん!」

 

チノ「はい。」

 

楽兎「ああ。」

 

バイトして数日後。フルール・ド・ラパンで考え事をしてるリゼ。

 

シャロ「バイトの掛け持ち、疲れませんか?」

 

リゼ「このくらい大丈夫だよ。そう言えば、シャロはどうしてバイトしてるんだ?」

 

シャロ「そ・・・それは・・・!!こ、ここの食器が凄く気に入っていて・・・決してお金に困ってると言う訳では、無くて・・・えっと・・・」

 

自分が貧乏だと言えなくて、食器の話で誤魔化すシャロ。

 

リゼ「親に頼らず、お金使いたいもんな。」

 

シャロ「え、ええ!初めて自分のお金で好きな物を買えた時って、嬉しいですよね!」

 

リゼ「ああ!感動したなー!」

 

一方ココア達は、タカヒロに贈るうさぎ柄のネクタイを作っていた。

 

ココア「あー!また失敗した・・・」

 

ミシンで生地を縫うココア。だが何回も失敗してしまう。

 

ココア「ミシンって難しいね。」

 

楽兎「まああれだけ失敗してるからな。」

 

横を見る楽兎。そこにはココアが失敗してしまった生地が何枚も置かれていた。

 

チノ「今更ですが、楽兎さんとココアさんまで父の日のプレゼントに気を使わなくて良いんですよ?」

 

ココア「えー!?やだやだ!そんな寂しい事言わないでよー!楽兎君はお父さんに何か贈らないの?」

 

楽兎「ああ、実は俺の親父、中学の時病気で他界したんだ。まあでも、天国で幸せになってるだろうな。」

 

ココア「チノちゃんのお父さんは、私のお父さんも同然だよ!一緒に作らせてよー!」

 

一緒に作りたいと言ったココア。だが、チノの方がミシン上手かった。

 

ココア(私より、上手かった・・・)

 

楽兎(やはりチノちゃん上手いな。)

 

今日は父の日。マヤとメグが下校していた。

 

メグ「今日は父の日だからね?帰ったらお父さんにご馳走作ってあげるの。」

 

マヤ「へぇー!凄いねー!」

 

メグ「マヤちゃんは何かしないの?」

 

マヤ「私は、肩たたき券をあげるのだー!」

 

メグ「良いねー!」

 

マヤ「でしょー?」

 

フルール・ド・ラパンの更衣室では、リゼとシャロが着替えていた。

 

シャロ「あ、あの・・・今日でバイト終わりですね。リゼ先輩・・・」

 

リゼ「ああ!」

 

シャロ「こ、このままここでバイトしませんか?先輩、凄く輝いてました!」

 

リゼ「シャロ?いや、遠慮しとくよ。この店の色に染まるのは、自分に合わないからな。」

 

シャロ「先輩・・・」

 

リゼ「ところで、この後ワイン見に行くけど、一緒に行くか?」

 

シャロ(先輩!!若干染まってまーす!)

 

リゼの頭にロップイヤーが着いてるままだった。その後シャロと一緒にワインの専門店に来店したリゼ。しかし、店から出た2人は残念な顔をしていた。

 

シャロ「お金が足りませんでしたね・・・」

 

リゼ「予想以上に高級品だった・・・」

 

毎日日帰りバイトをしたが、お金が足りなかった。

 

シャロ「うーん・・・・・・あ!!」

 

するとシャロが何か閃いた。それは食器の専門店だった。ワイングラスを触って興奮するシャロ。

 

シャロ「このグラス!の透明感堪りませんよね?」

 

リゼ「陶器フェチと言うか、器ならなんでも興奮するんだな。」

 

シャロ「今ならセットがお得みたいです!」

 

リゼ「親父とペアグラスは流石にキツイだろ!?」

 

シャロ「両親用とか、考えないんですか?」

 

リゼ「ああ、成る程。」

 

シャロ「こんなに頑張ったんですから、どんな物でも、喜んでくれますよ。」

 

リゼ「ありがとうシャロ。」

 

シャロ「はい!」

 

その夜。ココア達は遂にタカヒロに贈るネクタイを完成した。

 

ココア「間に合ったー!喜んで使ってくれると良いねー!」

 

チノ「ココアさん。」

 

ココア「何?」

 

チノ「今気付いたのですが、父が仕事中にいつも付けているのは蝶ネクタイです。このネクタイを付けてくれる機会はあるんでしょうか?」

 

ココア「こんなに頑張ったんだから、どんな物でも喜んでくれるよ。」

 

チノ「それとこれとは別です。」

 

その後、タカヒロがココア達が作ってくれたネクタイを着けて楽兎に見せた。

 

タカヒロ「楽兎君どうかな?」

 

楽兎「凄く似合ってますが、タカヒロさんうさぎ柄で良かったのですか?」

 

タカヒロ「チノとココア君が一生懸命父の日までに作ってくれたんだ。これを使わずにいられないからな。」

 

楽兎「嬉しそうでなによりですね。良い娘さんを持ちましたね。」

 

その頃リゼは、自分の父親の部屋に向かっていた。

 

リゼ(直接渡すのは、恥ずかしいからな。)

 

父の部屋に入ると、そこにある物が机に置かれていた。

 

リゼ「ん?あのワイン、私が割ったのと同じ・・・」

 

なんと、以前にリゼが割ってしまったワインが置かれていた。

 

リゼ「なーんだ、手に入ってたんじゃないか、ちゃんと仕舞っとけよ。」

 

ラビットハウスのバーでは、ティッピーが何かを探していた。

 

ティッピー「わしの秘蔵のワインが1本見当たらないんじゃが・・・」

 

タカヒロ「ああ、あれなら、昔馴染みに譲っちまったよ?」

 

ティッピー「なあ!?何で!?何でじゃ!?あれは!わしが取っておいた秘蔵のワイン!ワーイン!!」

 

あのワインは、タカヒロが譲ってあげた物だったのだ。そしてリゼはワイングラスを机に置いて部屋から退室した。

 

リゼ(今はこんなプレゼントしか出来ないけど、いつかこのグラスで一緒に飲めたら良いな。)

 

この日は良い父の日になったのだった。

 

「END」




         キャスト

      綾部楽兎:斎藤壮馬

       ココア:佐倉綾音
        チノ:水瀬いのり
        リゼ:種田梨沙
        千夜:佐藤聡美
       シャロ:内田真礼

        マヤ:徳井青空
        メグ:村川梨衣
青山ブルーマウンテン:早見沙織
     ティッピー:清川元夢
      タカヒロ:速水奨

ティッピー「うーんあの娘まだわしの事を。」

タカヒロ「どの娘だ?」

ティッピー「ほらあの!青、青山ブルブル「青ブルマ!?」略すな!!」

次回「お話をするお話」

感想や評価など宜しくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。