「秋雲着任! 提督、よろしくね」
一人だけ作ってみるか、と放り込んだ結果、彼女が生まれた。夕張の時を思い出す一発ツモである。あるいは妖精達が気を利かせて秋雲を寄越してくれたとも考えられるが、妖精は気まぐれだ。深くは考えないでおくとしよう。
その衣装は情報で見ると、新たな駆逐艦である夕雲型に合わせられているが、秋雲自身は陽炎型で登録されている。これは秋雲が近年まで陽炎型か夕雲型かで議論されていた事が関わっているのだろう。
「どうも、よろしく秋雲」
「うーい、よっろしくぅ、提督。お近づきの印に、似顔絵でもどぉ?」
「似顔絵?」
「そうそう~。この秋雲、絵心あるんだよねえ。ぱぱっと完成させちゃうけど」
と言いながら、どこからともなくスケッチブックと鉛筆を取り出してみせてきた。さらさら~っと鉛筆を走らせ、ものの数分で描き上げてきたそれは、ただ絵心があるっていうだけでは説明がつかない出来栄えになっていた。
渡された紙を眺めながら感嘆の息を漏らしてしまう。
「はぁー上手いもんだね」
「どうもどうもー。以後、この秋雲をよろしくぅ~」
それが秋雲との出会いだった。
彼女は第二航空戦隊へと組み込まれることになる。これで鈴谷と、加賀、飛龍を合わせて四人体制となった。少しずつ戦力は補充されていくのはいいが、資材も資材で増やしていかねばならない。
まだまだ水雷戦隊の遠征回しは終わる事はない。
そしてある日の事、埠頭ではまた騒ぎになっていた。
そこにいたのは四水戦のメンツ、木曽、鳥海、筑摩、利根、秋雲、鈴谷、初霜、霞だった。一水戦から三水戦までは遠征へと出ているのでここにはいない。彼女達の視線は埠頭へと向けられており、そこには三人の人物が海に向かって何かをしている。
ベージュ色のカーディガンを着て携帯椅子に座りながら静かに釣り糸を垂らしている村雨、釣竿を垂らして腕組をする大和、そしてじっと静かに釣竿を握りしめている長門だ。
現場にやってきた凪は「……何してんの?」と問いかけてみる。
「釣り対決にゃしー。今回はどれだけ釣れるか、という数勝負みたいだよー」
「長門と大和はいつものだろうけど、何故村雨?」
「何となくだってよ。オレも驚きではあるが、あの二人の戦いに感化されたのかもしれないな。釣りくらいなら気軽に出来るからって、あの通りさ」
同じ第二主力部隊にいる木曽が答えてくれる。
椅子に座りながらじっとアタリを待ち続ける村雨のその姿、妙に様になっている。先日のクロダイ大物釣りは長門が勝ち、クロダイは夕飯のメインとなっていただいた。
今回の釣り対決もまた間宮の手によって美味しく調理される事だろう。
ただし、釣れたらの話だ。
「んー、真剣な横顔、絵になるねぇ~! いいよぉ、ペンが走るぅー!」
秋雲は応援というより、絵を描きに来ただけらしい。そして四水戦の駆逐達は長門を応援し、大和の応援は初霜と霞だった。重巡達はどっちにもつかず、様子を見守っているだけ。
特に利根はラムネを口に含み、ベンチに腰掛けながら足をぶらぶらさせている。そして筑摩はそんな利根の後ろに控えながら、微笑を浮かべて釣りを眺めていた。
ふと、状況が動いた。
「――フィィィィィッシュ!! ふふ、今日は調子がいいわ! そっちはどうなのかしら、長門?」
「静かにしろ、大和。獲物が逃げる」
「そうそう。魚が逃げると困るんですけどぉ~」
釣りは静かに行うものだ。騒いだりすれば魚が逃げてしまう。
だがそれでも村雨は二匹、長門も二匹釣り上げているのだが、大和は今ので四匹目だ。優位に立ちでもすれば気分も昂ぶるというものだろう。
それにしても大和のあの変わりようは何なのか。ここに慣れてきた、といえば確かにそうなのだろうが、あれがかつて死闘を繰り広げた南方棲戦姫のなれの果て、と考えると感慨深い。
変われば変わるのだな、とどこかしみじみとしてしまうと、「あ、てーとくさんだー」と遠くから声が聞こえてきた。ん? とそっちに視線を向けると、誰かが勢いよく背中に飛びついて来た。
「何してるのー?」
「おう、帰ってきたのね、夕立。……ぐぇ、ちょ、ま……それ以上乗ってくるな……!」
ベンチに座っている凪に飛びかかって首に抱き付いてきた夕立に続くように、「どーん」と響も前からしがみついてくる。更に夕立の背中へと雪風が続き、非常にまずい状況になってきた。
ぷるぷると体が震え、前へ前へと体が倒れていきそうになったところで、木曽や天龍、筑摩が三人を離してくれる。
「ど、どうも……」
「もー、三人ばかりずるいですよー! 睦月だって、提督におんぶされたいにゃしー!」
「睦月、そうせがむものじゃないよ。司令官もお疲れのようですし」
「三日月ちゃんもそう言って、夕立ちゃんたちの事気になってるんじゃない? 本当は甘えたがってるんじゃ……」
「そ、そんなんじゃありません。って、もっち。こんなところでごろごろしないで。初雪も」
「おいおい初雪ぃ、こんなとこで寝てんなよ。寝るんなら向こうで寝なって」
「……じゃー、深雪が連れてって……」
応援に飽きてしまったのか、望月と初雪という駆逐艦の中でもだらだらしがちなマイペース組が寝そうになっている。そんな二人に注意しながら起こそうとする三日月。睦月型の中でも妹の方に当たる三日月だが、面倒見がいいタイプらしい。
そして凪は突然飛びかかって来た夕立らに視線を向けて「で、どうしたの? 急に」と問いかける。
「遠征から帰ってきたら、提督さん達の姿が見えて、ついやっちゃったっぽい。でも、聞いて聞いて! 今日はいつもより多く持って帰って来たんだよ! ほめてほめてー!」
「おう、そうか。それはありがたい。おつかれさま」
わしゃわしゃと頭を撫でてやると、わはー、と目を細めて大人しく受け入れている。そのままいつものように喉を撫でてやれば、ごろごろと猫のように鳴きはじめる。
くいくい、と響も無言で催促してきたので、同じように響にも撫でてやった。となれば当然雪風も催促してくる。とりあえず三人とも気が済むまで撫でまわしてやることにする。
「帰還しました、提督。こちら、メモとなります。後で報告書に纏めておきます」
「ん。おかえり神通。綾波と北上もお疲れ」
メモを受け取っていると、夕立が甘えるようにまた背中に乗って抱き付いてくる。なんだろうか、今日は甘えたい気分なのだろうか。顎を帽子に乗せられても、凪はとりあえずそのままにしておくことにした。
でもどうしてそうなったのだろう、と訊いてみることにする。
「どしたのよ夕立?」
「んー……なんか、ふっとさみしくなっちゃったっぽい。あと、なんだか胸がざわついてるんだ」
「ざわつく?」
「響ちゃんとか、改二のデータが来てるんだよね? 改二になるって、どんな感じなのかなって。北上さんにも訊いてみたけど、あの人はゆるゆるすぎて参考にならないっぽい」
「あー……うん、まあ、北上だからしかたないね」
「えー? 失敬なー。あたしはちゃんと説明したよー?」
「魚雷がどどーんって撃てたり、何気なく砲撃もばばーんと強くなったり、でもやっぱり鋭い雷撃をちゅどーん! とぶちかましたり、って感覚で説明しすぎて理解できないっぽい!!」
「でも実際そんな感じだしー。あたしはやっぱり、基本雷撃だからさー、これをしゅぱーーん!! とぶっ放して装甲をどどーん! とぶち抜くのが快感よねー」
なるほど、その説明では全然理解できない。というかそれでは改二になって成長した能力しかわからない。確かに能力が成長した部分を感じ取るのも大事だろうが、資料を見る限りでは改二になると身体的特徴や精神なども変化するらしい。
例えば千歳や千代田の場合は服が迷彩になるだけでなく、どうやら体の一部分が更に成長したように見えるらしい。どこかと言えば、先日話題になった「あそこ」である。
資料によれば五十鈴改二も同様に「そこ」が急成長したように感じるとか。精神的にはあまり変わっていないが、身体的特徴が変わったのが大きいだろう。
それに対して北上と大井は最初の改二だからか、制服が変わったくらいしかあまり変わっていないようだ。それは目の前にいる北上を見ればわかってしまう。
「あたし、強くはなりたいんだけど、大きくは変わりたくないんだ。成長するのは大事な事だけど、それと一緒に何かを失ったら、どうしようって」
「……気が早いんじゃないかい? まだ夕立が改二になるって決まったわけじゃないし」
「でも響ちゃんはいつかは改二になれるってことでしょ? レベルさえ足りたら、成長しちゃうんだよね。なんだか、置いてかれそうで……」
「別にそんな事はないと思う。きっと私は私。何も変わらないよ」
生き残り組としてВерныйとなる響。確かにそんなに変わりはしないようだが、どうも身長が伸びて大人っぽくなったというか、子供が成長期に入ってぐっと成長したというか。
子供から大人になりそうな変化を見せるらしい。その情報を見ているわけじゃないので、自分の予想を語っているに過ぎないが、それでも夕立はどこか不安そうな雰囲気が消えていない。
「それに提督さん、なんか最近構ってくれないし。わしゃわしゃしてくれたの、随分久しぶりっぽい」
「そうだっけ? ……まあ、でも、そうだなぁ。最近は君達遠征ばかりだし、俺は俺で工廠に篭ったりしてたし……」
「ぶー、だからすっごくさみしかったんだよー!」
「わかったわかった。じゃあしょうがない。このままでいいよ」
資源回復のためとして水雷戦隊は遠征の回数を増やし、遠征が終われば訓練がある。休憩時間くらいしか会えないので、寂しくなったというのもわかる。
頼もしくなってきたとはいえ、夕立は見た目通り子供っぽい。それもまた駆逐艦の特徴の一つではある。レベルを上げ、強くなっていったとはいえそれでも駆逐艦は子供である。
ここは気の済むまで甘えさせてあげることにした。
何かと夕立に甘い気がするが、それは最初に建造した艦娘だからだろうか。初期艦こそ長門と神通だが、初めての建造で生まれた凪にとっての娘みたいな存在は夕立だ。だからついつい無自覚に甘くなってしまう。
すると、雪風も凪の前にやってきた。それだけでなく、ポケットから飴を取り出してくる。
「しれぇ! はい、これどーぞ!」
「飴? どうして?」
「間宮さんからもらいました。おいしいと思います! これを舐めて、元気になってください!」
「いや、俺は元気だよ?」
「でも、最近いろいろなことがあって、疲れてるんですよね? そういう時は、甘い物がいいってききました! だから、どーぞ!」
小さな手に乗っているのはべっこう飴だ。恐らく間宮が作ったものではないだろうか。
それを手に取りながら雪風を見つめる。「いいのかい? 君のおやつじゃないの?」と訊いてみるのだが、いつものような太陽のような明るい笑顔が凪を見つめ返していた。
「大丈夫です! しれぇにあげますので、どーぞ!」
そうまで言われてはもらうしかない。包みを開けて口に含めば、じんわりと甘さが広がっていく。間宮の手作りべっこう飴、これはいいおやつだ。ころころと口の中で転がしながら、その甘さを堪能する。
ありがとう、と雪風の頭を撫でながら礼を述べると、またにっこりと笑ってくれる。
しかし駆逐艦にまでわかってしまうほど、自分は疲れていると知られてしまっているのか。これは気を付けなければならない事だろう。トップがそんな事では、味方の士気に関わる。
もっとしっかりしなくては、と飴を舐めながらとりあえず表情だけでもきりっとしてみるか、と表情を動かしてみるのだが、神通がそっと近づいてくる。
「あの、無理してはいけませんよ。提督はありのままでいいかと私は思います」
「……いや、しかし」
「そうじゃそうじゃ。提督よ、お主はありのままでいてくれることこそ、吾輩らにとってはやりやすいのじゃ」
いつの間にかそこに利根が立っている。空になったラムネの瓶をくるくると指でいじりながら、にかっと笑いながら見下ろしていた。
「吾輩らもお主と共にいてもうすぐ半年になるかのう。それだけの付き合いとなれば、提督の事もわかってくるというものよ。お主は普段通りの振る舞いをしていれば、心配する事もあるじゃろうが、どう対応すればいいか見えてくるものよ。じゃが、無理な振る舞い、慣れていない表情、これらを見てしまえばより不安にもなろう。普段しない振る舞いというものは、より何かあるな、と我らに思わせるものじゃよ」
「ええ。疲れた時は疲れたと、辛い時は辛いと素直に見せてくれた方がいいのですよ。それを隠し続けていると、あの時みたいに突然倒れてしまいます。そうなってしまえば、瓦解します。それは良くない事ですよね?」
「そうそう。だからあたしみたいに、素直に行動した方がいいっぽい」
ぎゅっと抱きしめてくる夕立の暖かさを感じながら、凪は半年という時間の流れを感じた。そうだ、この娘達とはもう半年近くの付き合いになっていた。凪が何となく彼女達の事をわかってきたように、彼女達もまた自分の事を理解してきている。
凪が思っている以上に、自分は見守られているのだ。
それもまた絆の強さがしっかりしてきたという証でもある。
失いたくない、大切な存在になってきている。
「……そうだね。うん、ありがとう」
「うむ。さて、筑摩よ。そろそろ時間かの?」
「ええ。鳥海さん、鈴谷さん、木曽さん。行きましょうか」
「はい」
「ほーい」
「ん。じゃお前ら。あんまり騒ぐんじゃないぞ」
釣りを見守っていた鳥海、鈴谷と、四水戦の駆逐達の面倒を見ていた木曽が立ち上がり、利根、筑摩と一緒に別の場所へと移動していく。これから訓練の時間のようだ。
それを見送っていると、また釣りが動く。
「んっ……! よし、また一匹!」
村雨が釣りあげ、続くように長門も釣り上げていく。その流れに大和が目を細め、もう一回釣竿を振るって釣り針を投げる。優位に立っているとはいえ、追いつかれるわけにはいかない。ここで逃げ切らなければ。
ふと、釣竿に重みを感じた。いきなり食いついたというのか。
「ふふ、乗るしかないわ、この流れに……! フイイイィィィィッシュ!!」
立ち上る水が大物である事を示している。一体何を釣り上げ――
「――な、なにするでち!」
「…………」
そこにあったのは、魚ではなく水着とその上にセーラー服を着た人であった。
ピンク色のショートヘアに、桜の花びらを模したアクセサリーをつけている少女だ。釣り上げた大和だけでなく、観客達もしばらく呆然としていた。
「ちょ、ゴーヤ! 大丈夫!?」
「これが大丈夫に見えるでちか? いい加減おろしてくだち」
少し離れたところから水面に顔を出したのは赤紫のポニーテールをした少女だ。毛先は水色になっているのが特徴である。彼女も水着を着ているが、釣り上げられている少女と同じく、上にセーラー服を着ている。
「……これも釣り上げた数に入れる?」
「それはないだろう。おろしてやれ」
これ、と少女を示しながら大和が言うが、長門は冷静に却下した。
その少女は伊58と呼ばれる潜水艦の艦娘だ。もう一人の少女も埠頭に上がってくるが、こちらは伊168。どちらも南方棲戦姫を討伐した報酬として送られてきた潜水艦である。
「遠征から帰ってきたら、なんでちかこの仕打ちは! ひどいでち!」
「それはごめんなさいね。釣り対決をしていたものだから」
「また戦ってたんだ……。で、今回は……数? 大漁なら勝ちってパターン?」
「そうだ。提督なら向こうにいるから、報告ならばそっちに向かうといい。遠征ご苦労。ゴーヤも機嫌を直せ。間宮におやつをもらうといいぞ。大和のツケで」
「ちょ、さりげなく何を言っているのかしら長門?」
「釣り上げてしまったのはお前だからな。それくらいはいいだろう」
「……わかったわよ。それくらいはいいですよ。私のツケで、何か食べてくるといいですよ、ゴーヤ」
やれやれと息を吐きながら、また釣り針を投げる。伊58、通称ゴーヤもそう言われてはこれ以上怒る理由もない。そもそも釣り上げられたのも事故のようなものだ。「わかったでち」と一礼して凪の下へと報告に向かった。
潜水艦、という艦娘としては新しく、そして今は使いどころがよくわからない存在。今のところは自主訓練と、遠征だけで運用している。だが今後はその特徴を生かして偵察に向かわせようとは考えている。
そのための動き方も学んでいかなければならない。遠征はそのための下積みでもあった。
「……どういう状況?」
伊168、通称イムヤが首を傾げながら夕立をおんぶしている凪を見つめる。気にするな、と手を振って報告を促す。
「弾薬をいつも以上に持ち帰る事は出来たよ。あと軽く駆逐艦とか発見されずに沈める事も出来たかな」
「ん、了解。遠征ご苦労。間宮の所で休んでくるといいよ。おつかれ」
平和だ。
騒がしくても、これは平和な日常といっていいだろう。
振り返れば楽しいと思える日々を感じ、甘い味を堪能しながら目を閉じる。
半年前まではこんな日常を自分が味わうなど考えられなかった。寮と工廠を行き来し、時々東地と会話し、眠る日々。ずっと一人で過ごしていくものと思っていたが、今となっては全く変わっていた。
最初こそ気乗りしなかった呉鎮守府の提督業。今は、やって良かったと思うようになってきている。
守らねばならない、この日常を。
そう感じる凪とは裏腹に、世界はそう簡単に平和を与えてはくれないらしい。
ソロモン海域、ガダルカナル島。
かつてはここにも人が住んでいたのだが、深海棲艦が跋扈する今となっては無人となってしまった。そしてここにはかつての大戦の名残が存在している。
ヘンダーソン飛行場。またの名をホニアラ国際空港と呼ばれていた場所である。
最初に飛行場を作ったのは帝国海軍であったが、後に米軍が占領し、ヘンダーソン飛行場と命名。ヘンダーソン飛行場を何とかするべく帝国海軍も夜間砲撃などを行ったが、結局は撤退してしまう事となった戦場だ。
そこに今、無数の影が蠢いていた。
それらは物資を搬入し、少しずつ作業を進めている様子であった。
中心には白い人物が瞑目しながら座っている。
近くにはまた魔物のような風貌をした艤装が置いてあるのだが、まだ建造中らしく、多数の人型深海棲艦が動いていた。だがほとんどそれは完成しつつある。ただ深海棲艦の姫級が放つような赤い光を放っていないので、まだ意識はないだけだった。
しかし、深海で生まれるはずの深海棲艦が、どうして海上、それも陸地で建造されているのか。それは、誰にもわからないことであった。
ただその白い人物から放たれていると思われる赤い粒子は、今もなお残っている滑走路とまるでパイプのように繋がれていた。何かをくみ取るように、滑走路から白い人物へと光が動いているのである。
「…………死、……鉄」
ぽつり、とそれは言葉を発した。それにタ級が顔を上げて白い人物を見つめるが、言葉はもう出てこない。だが意識が少しずつ宿り始めているのだ。作業は順調と言っていいだろう。
まもなく10月になろうとしている。
それの目覚めの時は、近い。
夏イベが中規模らしいですね。
中規模ではあるが、難しくないとは言っていない。
16冬のような規模でも、最後がガチな戦いにならないはずがないでしょうね。
16春で資材が結構減りましたが、皆様はいかがでしょうか。
16冬のデータを見る限りでは、
私の場合で消費が大体3万だったようですが今回はどうなる事やら。
まだ時間はあるので、備えるだけですね。