あまき   作:春の雪舞い散る

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衣裳方希望ですがナニか?

 放課後になり今日は全員で打ち合わせに参加と、言うか特に編入学組は緒先輩方との顔合わせの意味も有るから強制参加だけど一人で帰る自信無い

 

 大学、高校、中学の演劇部員一同集まってるから取り敢えず自己紹介は編入学組だけ

 

 最後の僕が名乗るとやっぱり驚いたけど大学の部長さんがとんでもない事言った

 

 「ティンカーベルが居た…今年の五月合同公演はピーターパンに決定ねっ♪」

 

 僕を抱き上げそんな事ゆーから

 

 「む、無理です…そんな大役つか僕は衣裳方…つまり裏方希望で役者志望じゃありませんからっ!」

 

 そうきっぱりと断ったらニヤニヤ笑いながら高等部の部長さんが

 

 「甘ちゃん可愛い服好きだよね?甘ちゃんの衣裳は他の部員は着れないからプレゼントしても良いんだけど?」

 

 そんなエグいこと言われて

 

 (舞台に立つの嫌、でもティンカーベルのコス欲しい…どうしたら…)

 

 そう悩んだけど僕の下した結論は

 

 「もう派手な格好する理由が無くなりましたからもうしないって決めたんです」

 

 そう淡々と話す僕に

 

 「新しい理由は見付からないの?」

 

 そう聞かれたけどやっぱり僕の答えは否定的で

 

 「元々人見知りで臆病者だから目立つのは好きじゃないンです…変に目立ったらろくな目に遭わないから…

 

 だから将来は服飾関係の仕事に就きたいなって思ってますから演劇部の衣裳方に志願してるんです」

 

 ボクはそう告げて頭を下げると膝小僧を抱え顔を伏せ帰りの時を待った

 

 その後の話しをボクは全然聞いてなくて方向音痴で歩みののろい僕の為に呼んだタクシーに乗って寮に戻り夕食の手伝いをしたんだ

 

 今夜のメニューは山菜の炊き込みご飯、アジフライ、ニンニクを使わない揚げ餃子、メンチカツに豆腐とワカメのお味噌汁…だったから肉食系女子の視線が怖いんですけど…

 

 イヤ、僕がメニュー決めてませんから…ホント、ボク睨んでもどうにもなりませんってばっ!

 

 そう思いながら調理場の二人を見たら苦笑いしながら既に唐揚げの仕度を始めていて

 

 「まとめて揚げときますから残った分は明日のお弁当のおかずに回しなさいねっ♪」

 

 そう小声で呟いてくれ

 

 「有難うございます…」

 

 そう小声でお礼を言ってご飯をよそいに行くことにした

 

 夕飯後の僕はいつものように自室でスモッグ作りに勤しんでいたんだけどやっぱり物足りないから食堂に行きインターホンを鳴らし

 

 「優子おばさん、僕ですけどお願いしたい事がありますから食堂に来てもらえませんか?」

 

 そう頼むと 

 

 「早い方が良いのか?」

 

 そう聞かれたから

 

 「はい、できれば今すぐに…話し自体は簡単なことだからすぐ済みます…

 

 それと僕は今からココア飲みますけど来てくれるならなにか用意しますよ?」

 

それを聞いたおばさんは溜め息を吐いて

 

 「コーヒー、ホットで頼む」

 

 そう答えるとインターホンを切り暫くしてから来たおばさんに淹れたてのコーヒーと柿の種を出して話し合うことにしたんだ

 

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