超次元ゲイムネプテューヌ~異世界からの鋼糸使い~ 作:三代目エリオット
「ん?ここは……」
目が覚めて最初に見たのは、天井だった。
知らない天井じゃない。
俺とアイエフが現在拠点としてる宿屋の一室だ。
そして、洞窟で気付け薬を使って、その副作用で気絶したのを思い出した。
ベッドから起き上がると、近くの椅子でアイエフが座りながら寝ているのに気付いた。
看病してくれてたのか。
「おい、アイエフ」
アイエフの肩を揺すり、声を掛ける。
「ん………んあっ?」
涎を垂らして、アイエフが起きる。
「………紅眞?」
「よ、おはよう」
「………紅眞!?」
「うおっ!?」
急に声を上げて、アイエフが飛び上がる。
「目が覚めたのね!良かった………!心配したんだからね!」
「いや、前にも同じことあったし、その時だって目が覚めたんだがら、そんな心配しなくても……」
「バカ!もしものことがあるでしょ!」
それからアイエフに十分ぐらいガミガミとお説教された。
「まぁ、御説教はこれぐらいにして、行くわよ」
「行くって何処に?」
「ねぷ子とコンパの所」
アイエフに案内され、俺たちはプラネテューヌの中央市街地の端の所にあるコンパの家に向かう。
ノックをすると、中からコンパの声が聞こえてくる。
「は~い、どちらさんですか~?ってアイちゃん!それに、コウくん!」
「え!?紅眞!?」
コンパが俺を見て声を上げると、部屋の奥からネプテューヌが飛び出して来る。
「よ、二人とも。なんか心配掛けたみたいだな」
「心配処じゃないよ!こっちは心配と不安が入り混じってか八時間しか寝れて無いんだからね!」
「結構寝ってんじゃねぇか!」
「おおっ!ナイスツッコミ!この分なら、もう大丈夫そうだね!」
「ホントですか?良かったですぅ!」
「病み上がりの人間にツッコミをさせるな!」
「まさか、モンスターがディスクから生まれるなんて思わなかったわ」
一通り騒いだ後、コンパの家にお邪魔し、昨日の事を振り返る。
「ですね。けどこれでモンスターさんが出てくる事は無くなったです。後はみんなで退治していけば、きっと平和になるです」
「他にあのディスク…のままだと言いづらいわね。一先ずエネミーディスクと呼びましょ」
むしろ長くなってね?
「他にエネミーディスクが無いとは限らないから、安心するのはまだ早いわ」
「そんなぁ…」
アイエフの言葉に落ち込むコンパ。
まぁ…現実はいつもそんな感じさ
「落ち込まないでこんぱ。モンスター発生の原因が分かった以上、今までより対策が立てられるようになったはずよ」
「原因が分からないよりは分かってる方が精神的にいいこともあるしな」
「いやぁ…朝から食べるプリンは格別だね!こんぱ、おかわりある?」
真面目な空気をぶち壊すような間抜けな声が響いた。
「「「…」」」
「…ん?三人とも難しい顔してどうしたの?」
「お前なぁ…」
「まぁまぁ、コウ君。ねぷねぷ、コウ君の事が心配で、昨日からずっとずっ~と上の空だったんです。好きなプリンも、食べないで」
……そうだったのか。
「ネプテューヌ」
「ん?なに?」
スプーンを銜えたまま、ネプテューヌが振り向く。
俺は何も言わず、ネプテューヌの頭に手を置き、撫でる。
「ねぷっ!?」
「心配かけて本当にごめんな。もう無茶はしないよ」
「……本当に?」
「おお、俺は嘘つかないぞ」
「……じゃ、嘘ついたらプリン一週間分奢ってもらおうかな!」
「あらら、こりゃ嘘つけないな」
そう言って、もう一度ネプテューヌを撫でまくる。
ネプテューヌは頬を少し赤くして、嬉しそうにする。
こうしてみると、子供だな。
「アイタッ!?」
突然、内腿に痛みを感じ飛び上がる。
「アイエフ!お前、今俺の内腿抓っただろ!」
「抓ってないわよ」
「俺の隣に居たお前以外に誰がいるんだよ!」
「知らないわよ!フンッ!」
なんで機嫌悪くなってるんだよ……………
「で、話を戻すけど、エネミーディスクより、あのおばさんが気になるわ。一体何者なのかしら………」
「鍵の欠片を知っていたです。そして集めているようだったです」
「なら先を越されない為にも早く出発した方が良いかもしれないね」
「そうですね。すぐに出発するです」
「ていう訳なんだけどアイちゃんと紅眞もどうかな?私達、旅なんて初めてだからさ。二人が付いて来てくれると心強いんだ」
俺達を見てネプテューヌが言う。
「別に良いわよ。特にプラネテューヌに留まらなきゃいけない理由もないし、それに、ここまで巻き込まれて今更抜けるのもね…良いわよね?紅眞」
「俺もいいぞ。てか、女二人での旅は危なそうだし、しかも、その二人がネプテューヌとコンパだと尚更放って置けないしな」
「ああ~……言われてみればそうね」
「凄い心外な事言われた!?」
こうして、俺とアイエフは新たな旅仲間としてネプテューヌとコンパと共に行動することになった。