鉄也のヒーローアカデミア 磁場鉄也:オリジン   作:そうちゃん

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第14話 トーナメント戦 その2

『さぁこれで1回戦は一通り終了だ!小休憩挟んだらすぐに二回戦行くぞー!』

 

1回戦が無事に終わり小休憩に入った磁場はトイレへ向かった。

 

(ふぅ無事に二回戦進出か。次の相手は芦戸か。)

「おう二回戦進出だな磁場!」

「切島も二回戦進出おめでと。確か次は爆豪だっけか?」

「ふぅ、あぁ爆豪は強敵だけど負けないぜ!磁場は芦戸だったよな?行けそうか?」

「まぁ対策は考えてあるから多分行ける。互いに二回戦勝ったら次当たるな。」

「爆豪の次は磁場も倒してやるから覚悟してしとけよ!」

「俺もそん時はボッコボコにしてやるからな。」

 

 

 

『小休憩も挟んだし早速始めようか!二回戦1試合目は両者トップクラスの成績 緑谷 対 轟 ‼︎』

 

おそらくこの試合はトーナメントで注目すべき試合なのは確かだろう。待合室での轟が緑谷にした戦線布告。それが今言葉通り行われようとする。

 

(緑谷は轟の氷結をどう攻略するかが肝だな。)

 

『START‼︎!』

 

始まりと同時に轟は緑谷に氷結をした。しかし緑谷も想定済みなのか『個性』を使ったデコピンで氷結を相殺した。だがその反動で恐らく緑谷の指はもう使い物にならないだろう。

 

「あの二人相性悪過ぎだろ。」

「磁場さんはどちらが勝つと思いですの?」

「多分轟だろうな。今はああやって氷結を防げてるけどその度に緑谷はボロボロになってるしそれを続けたら緑谷の限界がくる。そしたら緑谷の負けだな。」

「しかし本当に緑谷くんの『個性』は不思議だな。まるで『個性』と身体が馴染んでないみたいだ。」

 

いまこうして喋っている間にも緑谷はダメージを負いながら氷結を相殺し続けている。その度に緑谷に『個性』による余波が観客席まで届いてくる。すると轟が離れての氷結は意味無いと見たのか緑谷に接近してきた。氷結を使い緑谷に近づく轟。接近できた所で氷結をするが緑谷はさっきよりも高威力の攻撃で氷結を防ぐ。

 

「うわっ寒!」

「もう緑谷くんの腕がボロボロでは無いか。このままでは...」

「チッ、轟のやつムカつくな。」

「どうしてですの?」

「あいつこの体育祭で『左側』は全然使ってない。作戦かなんか知らないけど氷結しか使わないのは気にくわねぇ。」

「...」

「やっぱりこのまま緑谷が負けちまうのか?」

「もう緑谷ちゃんは戦える状態じゃなさそうね。」

 

それは誰がどう見ても圧倒的だった。No.2ヒーローの息子で強力な『個性』判断力などが学生としてのレベルを超えてる。恐らくこの試合を見てる誰もが轟が圧勝してるように見える。しかし緑谷の目にはまだ闘志が見えている。轟の氷結を既にボロボロの指で相殺する緑谷。そして轟の意図に気付いたのか緑谷は轟や向かって何か言っているが観客席までは届かないけれどこの一言だけははっきりと観客席までとどいた。

 

「全力でかかって来い‼︎」

 

その叫びが響いた後からボロボロの緑谷は攻勢に出てきた。轟も氷結で反撃するが連続使用の反動か氷結の勢いも弱まってきている。緑谷は使い物にならないだろう左腕を無理やり動かし氷結を破壊して轟に攻撃する。すると観客席から見ても分かるほど轟の右半身が霜焼けの様になり震えている。その間も緑谷は轟に向かって叫び続けている。轟は『個性』による反動と緑谷の叫びによる心の揺れによって初めて膝をついた。何を言っているかは分からないし例え分かっても意味は分からない。けれど緑谷の叫びは轟の心を揺さぶり動かす。それはまるで緑谷が轟の間違いを正す様に見える。...そしてその瞬間はきた。ゴオオオォぉ‼︎轟を中心にとてつもない炎が上がりその熱は観客席まで届いた。

 

「...やっとか。」

「と、轟くんが炎を出した⁉︎」

「どうして今更⁉︎」

「さっきから緑谷がなんか叫んでたのと関係あんじゃねぇの?」

「やっぱりすげぇな轟。」ニヤ

 

轟から湧き出る炎は今まで塞がれていたのが一気に漏れ出すよに出て来ている。これで轟は両方の力を使い全力の状態になった。反して緑谷はボロボロで既に闘える状態ではない。けれども緑谷は全力の轟に引かず立ち向かう。そして決着の瞬間が来た。激しい爆発がステージを中心に起きアリーナ全体を襲った。その余りにもすざましい衝撃波に観客全員顔を覆った。

 

「な、なんだ今の爆発⁉︎」

「やり過ぎだろあいつら!」

「それにしても今の爆発は何なのかしらね?」

「恐らく轟さんの氷結によって冷やされた空気が炎で熱せられて膨張させられて起こったものでわすわ。」

「そ、それよりもどっちが勝ったんだ⁉︎!」

 

ステージは蒸気と土煙りで見えないが徐々に晴れていった。そして激しい攻防の末ステージに残っていたのは轟。緑谷は衝撃で飛ばされ場外へ出ていた。

 

「緑谷くん場外。轟くん三回戦進出!」

 

全身ボロボロの緑谷はオートロボットが回収しリカバリーガールの元へ運んでいく。轟は対戦前とは違う少し穏やかな顔でステージを去って行った。緑谷が心配になって見にいこうとしたが鉄也の試合が近いので緑谷の事は飯田達に任せ待合室へ向かった。次の試合飯田 対 塩崎は飯田がツルが追い付かない程のスピードで翻弄し塩崎を場外へ追いやって飯田の勝利で終わった。そして鉄也の試合の相手は同じクラスの芦戸。この勝負に勝てば準決勝へ駒を進めベスト3入りが決定する。

 

「よろしくね磁場くん!全力で行くからね!」

「こっちも手加減しねぇぞ芦戸?」

 

『ここまで全員女子と対戦して来たハーレムボーイ 磁場鉄也!ほして対戦相手は何でも溶かすピンクレディ 芦戸三奈!それじゃ早速!START!』

 

芦戸の『個性』は身体から酸性の液体を出すことができる。酸性の濃度が調整できそれを応用してスケートのように滑って移動するなど溶かす以外にも使える『個性』だ。しかし調整出来るとはいえ酸性ということもあり対人では調整が難しい。鉄也は芦戸が人の身体に直接液体を掛けて来ないと読んで真正面から芦戸に向かって走って行った。予想通り芦戸は真正面から向かって来る鉄也に驚き液体を掛けて来る様子はなくどう対処するか考えていて足が止まっている。その間に砂鉄を集め芦戸の両サイドから芦戸を攻める。芦戸も砂鉄ならと液体を掛けるが一瞬で溶ける訳でもなく結局砂鉄に捕まってしまった。そしてそのまま八百万と同じく場外へ持って行来き鉄也が勝利した。

 

『磁場またも相手を場外にして勝利ー!』

 

「う〜!磁場くん私の『個性』対人には向かないって分かってたでしょ!」

「芦戸の個性は調整が難しそうだったからな。正面突破が一番かなって思ってな。」

「くやしーー!」

 

『それじゃ早速次の試合も始めようか!』

 

次の試合は爆豪 対 切島。結果から言うとこの対決は爆豪の勝利で終わった。爆豪の『個性』は汗を爆発させるので切島は短期決戦へ持ち込んだが爆豪の爆発ラッシュに耐え切れず敗退した。これで爆豪、磁場、轟、飯田のベスト4が揃った。

 

『これでベスト4が揃った!てか全員A組の生徒じゃねぇか!それじゃ早速準決勝始めようか!おっかない顔に派手な個性!爆豪 勝己!紳士で便利な個性 磁場 鉄也!』

 

「これってある意味A組の最強どうしの対決だよな?どっちが勝つんだ一体。」

「爆豪ちゃんの『個性』は接近向けみたいだし近づかせなければ磁場ちゃんが有利じゃないかしら。」

「でも爆豪も一筋縄じゃいかなさそうだしな。」

「けれどリーチや手数などを見るとやはり磁場さんの方が有利ではないでしょうか。」

 

 

「よぉ爆豪。お互い頑張ろうや。」

「ハッ!瞬殺してやるよクソ砂鉄野郎。」

「本当口悪いなお前。悪口しか言えない呪いでも掛けられてんのか?」

「悪口以外言えるわクソ野郎がぁ!」

「はいダウト。」

 

『さぁ行くぞ!レディィィィィSTART!』

 

「死ねやクソ野郎!」BOOOM!

「くそっ、やっぱり近づいて来るか!」

 

爆発を使い鉄也に近づいて来る爆豪。それを読んでいた鉄也は横へ飛んで回避する。しかし爆豪も鉄也の個性を警戒してか回避をしても鉄也とは距離を開けないようしつこく近づいて来る。恐らく砂鉄を集める時間を与えないつもりだろう。

 

「しつけぇなお前!」

「うるせぇ!さっさとふっ飛べや!」

「こうなったら!」

 

騎馬戦前に緑谷から爆豪の『個性』や癖などを対策として話してくれた。

 

〈かっちゃんは焦ったりすると癖で右の大振りで攻撃してくるから一応頭に入れておいて。それとかっちゃんの『個性』は掌から出る汗がニトロみたいな物質でそれを爆発させてるんだ。〉

 

(緑谷の話が本当なら焦ったりしたら右の大振りが...)

「大人しく死にやがれ!」

 

なかなか捕まらない鉄也にイラついたのか緑谷の言っていた通り右の大振りが多くなってきた。徐々に距離を詰められたふりをして大振りが来た瞬間右腕を掴み背負い投げの要領で爆豪を場外へ投げつけた。

 

「緑谷直伝背負い投げ!」

「なっ!デクの⁉︎...ナメんなクソ野郎が!」

 

しかし爆豪もこのくらいでは場外へ行かず爆発を使ってステージへ戻って来た。

 

「やっぱこんなんじゃダメか。だけど時間は取れた!」バチバチ

「チッ。デクから聞いてたのか。」

「まぁな、ちゃんと成功して良かったよ。さぁこっからが本番だ爆豪!」

 

砂鉄が集まると爆豪を四方八方から捕らえようと襲って来る。しかし爆豪もここまで残って来た実力者だ。『個性』と身体能力で砂鉄を上手くかわして行く。爆発で砂鉄を吹き飛ばそうとするがいくら砂鉄とはいえそれが集まればかなりの強度になる。生半可な爆発では破壊する事は出来ずにこのままでは防戦一方になってしまう。いくら爆豪がスロースターターだとしてもこのままでは部が悪い。

 

(チッ、めんどくせぇな。このままじゃ近づけねぇ。...?あいつもしかして...)

「どうした爆豪!防戦一方じゃねぇか!」

「うるせぇ今すぐブッ殺してやるから待ってろ!」

「やってみろよ!」

 

爆豪もエンジンが掛かってきたのか動きにキレが出てきて先程よりも動きに余裕が出てきた。

 

(動きが早くなってきた。動けば動く程のキレが増して来るって言ってたのは伊達じゃないな。だけどこのまま距離を保てば勝てる!)

「舐めてんじゃねぇぞクソが!」

 

爆豪が一旦距離を開けると地面から腕を振り上げるよに爆発させステージの破片を鉄也へ飛ばして来た。しかしそれ如きでは鉄也も崩れず砂鉄前へ展開して防いでいく。その間も爆豪は爆発し続け攻撃して来る。 このまま防ぎ続けでもらちがあかないので上空へ回避して頭上から爆豪へ攻めたせる。

 

「そんなんじゃヤラレねぇよ!」

「んなもん分かってやってんだクソ野郎が!」

 

鉄也が空中に来た瞬間爆豪は両腕を振り上げるとそのままステージに向け大爆発を起こした。あまりの衝撃に鉄也も飛ばさせるがどうにかステージ内に留まった。しかし爆発による土煙で視界が効かず爆豪が見えない。すると前方から爆発音が鳴るとまたステージの破片が鉄也に襲いかかって来た。しかも爆発で自分の居場所を悟られないよう移動しながらの攻撃で爆豪の居場所が分からない。爆発の度に土煙が上がりお互いに視界が効かない状態での攻防。...だと鉄也は思っていた。

 

(この状況なら爆豪も目が効かない。攻撃が止んだら横振りで爆豪をぶっ飛ばせば...)

 

すると爆発が止みステージは土煙が舞い上がっているだけで急に静かになった。

 

(爆発が止んだ。ここだ!)

 

爆発が止みガードを解いてステージを一掃する横振りをしようとした途端。

 

「死ねぇ‼︎」

「⁉︎」

 

お互い視界が効かない状態なのに爆豪はいつの間にか鉄也の後ろに回り込んでいて攻撃体制に入っていた。

 

『...なんか爆発と土煙でよく見えねぇな。』

 

BOOOOOOOOM!!!

 

『なんだ⁉︎土煙の中から磁場が飛び出して来たー!』

『いや、あれは吹き飛ばされだんだろう。』

『それにしてもかなりの高さまで飛んでるぞ!このまま観客席までホームランかー⁉︎』

 

「ガハッ!」

 

爆豪の攻撃を寸前で辛うじ砂鉄で体を覆ったが咄嗟だったのでダメージは殺しきれずに吹っ飛ばされた。それでもこの高さまで飛ばされたという事はガードで防げたのはほんの気持ち程度だった。

 

「なんか磁場こっち飛んで来てねぇか⁉︎」

「みんな直ちに落下地点から避けるんだ!」

「ていうかあの高さから落ちて平気かよ⁉︎」

「磁場さん‼︎」

 

観客席まで後少し。誰もが磁場の場外まけ思った瞬間、鉄也の後を追うようにステージから砂鉄が流れるように鉄也の所へ向かっていく。

そして観客席へ落ちる瞬間に鉄也にクッションのように観客席との間に入り場外負けを防いだ。

 

『おーー!磁場ギリギリで留まったー!...てかこれってセーフなのか?』

「『個性』で宙に浮いてる状態なのでセーフ!」

 

「...おい磁場大丈夫か?」

「じ、磁場さん?」

「あ゛ーいってえなぁ!」ムクリ

 

立ち上がり観客席からステージにいる爆豪を見下ろした。こう自分の目で見るとどれだけ自分が飛ばされたかがよくわかる。立ってから数秒鉄也は爆豪を見下ろしていたが砂鉄を移動させまるで筋斗雲に乗る孫悟空のようにステージへ戻っていった。

 

「チッ、あんなんじゃくたばんねぇか。」

「...いや十分痛かったよ。ガードが遅れたら気失ってたかもしんねぇし。だけどあの状況で俺の居場所が分かったネタがわかんねぇな。」

「ハッ!オメェの個性』の弱点なんてちょっと見ればわかんだよクソが!」

「そんなに時間経ってねぇのにもうバレたか。さすが入試一位通過のだ。けど俺もあんな派手にやられたんだ。タダやり返すだけじゃつまんねぇから倍返しにしてやっから覚悟しとけよ爆豪!」




やっぱり戦闘シーンを描くのは難しいです。後1.2話で体育祭編は終わりにする予定です。

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