鉄也のヒーローアカデミア 磁場鉄也:オリジン 作:そうちゃん
「私が来た!」
敵が鉄也に手を出す寸前にオールマイトがUSJへと駆けつけた。
「オ、オールマイト...」
「待ってたよヒーロー。社会のゴミめ。」
一瞬だった。オールマイトが階段から飛び降りると周囲のチンピラどもを倒し緑谷達の所へ移動していた。そのまま緑谷達を抱えたまま死柄木を殴り鉄也をも回収した。
「相澤くんだけでなく磁場少年まで...皆入り口へ。相澤くんと磁場少年を安全な所へ。」
「あああああ駄目だ。ごめんなさいお父さん。」
死柄木は殴られた際に落ちた顔についていた手を拾いブツブツと言いながらそれを顔へと付け直した。
「オ、オールマイト。あの黒いのは打撃は効かない、それに力と速さもオールマイト並みです。だから...」
「磁場少年...でも大丈夫!だから君は安静にしてなさい!緑谷少年!磁場少年と相澤君を連れて安全な所へ!」
グッと親指を立てオールマイトは脳無へと向かう。だがオールマイトの攻撃は効かず脳無の攻撃を避けるだけで有効打は与えられていない。
「マジで全然...効いてないな‼︎」
「効かないのは『ショック吸収』だからさ。脳無にダメージを与えたいならゆっくりと肉をえぐるとかが効果的だね。それをされてくれるかは別として。」
緑谷達はオールマイトが敵を引きつけている内にその場から離れる。
「磁場ちゃん。その腕私達を庇った時に...」
「あぁ、だけどみんなが無事で良かった。」
「ありがとう磁場ちゃん。」
「けどオールマイトも来たもう安心だな!ほら見ろよ!バックドロップであんな爆発だぜ⁉︎」
(いや...敵が1人ならオールマイトでも行けるかもしれないけどあの3人同時は危ない!)
「あ!おーい、デクくーん!」
「麗日さん!皆!良かった無事で。それより磁場君と相澤先生を!」
「磁場両腕が!それに相澤先生も⁉︎」
「俺よりも相澤先生の方が危ない。」
「みんな先生と磁場君をお願い!」
「おい緑谷お前どこに...」
(通勤中にも幾つかオールマイトは事件を解決している。ここに来た時13号先生が相澤先生と話してる時指を3本立ててた。多分あれは活動限界の事だ。僕だけが知っているオールマイトの秘密。嫌だ。まだオールマイトに教えてもらいたいことが沢山あるのに!)
「オールマイト‼︎」
「やめろ緑谷!」
「どっけ邪魔だ‼︎デク‼︎」
緑谷がオールマイトのとこへ駆けつけると爆轟、切島、轟の3人がオールマイトの助太刀に来た。爆轟は靄の敵を拘束。轟は脳無に氷結。切島は死柄木へ攻撃するがかわされる。
「あいつら...」
あそこに集まった3人はA組でも屈指の実力者だ。しかし脳無を目の前にした鉄也にあの脳無の恐ろしさ身を以て知っている。
(駄目だ。いくらあの3人でも脳無相手はそれにもし脳無が爆轟達を狙ったらその分オールマイトが動きにくく...)
脳無に拘束されたオールマイトは轟の氷結で生じた隙で脳無から離れた。轟の氷結により体の半身が凍っているのにも関わらず脳無は体が割れながら起き上がる。
「体が割れてるのに動いてる⁉︎しかも凍って割れた箇所が再生してるなんて。個性の複数持ちなんて聞いたことが...」
体を再生させ元に戻った脳無はものすごい速さで爆轟に向かっていた。しかし爆豪はすでにその場から離れ脳無攻撃から免れていた。離れていた鉄也でもほんの少ししか見えなかったがオールマイトが爆轟を庇い脳無の攻撃を防いだ。しかし流石のオールマイトもあの脳無の一撃を防ぎきれずダメージを負っていた。
「子供相手に...加減を知らんのか」ゴホッ
「仲間を助けるためさしかたないだろ?さっきだってそこの地味めの奴。あいつが俺に思いっ切り殴りかかろうとしたぜ?他が為に振るう暴力は美談になるんだろヒーロー?俺はなオールマイト怒ってるんだ。同じ暴力がヒーローと敵でカテゴライズされ良し悪しが決まるこの世の中に!何が平和の象徴だ!所詮お前は抑圧の為の暴力装置だ!暴力は暴力しか生まないとお前を殺すことで世に知らしめるのさ!」
「滅茶苦茶だな。そういう思想犯の眼は静かに燃えゆるもの。お前は自分が楽しみたいだけだろ嘘つきめ。」
「アハッ、バレルの早....」
「これで3対5だ。」
「とんでもねぇ奴らだが俺らでオールマイトのサポートすりゃ撃退出来る!」
爆轟達はその場を離れずオールマイトと共に死柄木達を倒すつもりのようでその場から離れない。
「駄目だ逃げなさい!」
死柄木達は既に戦闘体制に入っている。黒い靄と脳無はオールマイトへ。死柄木は緑谷達へとむかっている。
「生徒達を狙うなんて卑怯だな敵よ!」
「なら生徒を守ってみろよオールマイト!平和の象徴なんだろ?」
「やっぱりやるっきゃないのかよ!」
(確かに時間はもう1分と持たない。力の衰えは思ったより早く敵との相性も悪い。しかしやらねばなるまい!なぜならわたしは...)
「さぁオールマイト!生徒を守れず無様にしね!」
「平和の象徴なのだから‼︎」
オールマイトを中心に肌に刺さる様な威圧を感じた。『No.1ヒーロー』『平和の象徴』それらを十二分に感じさせられるプロの威圧がまるで重低音の様に体に伝わる。オールマイトか離れている鉄也にまでも鳥肌が立つほど感じられる。その威圧感に蹴落とされ死柄木も堪らず足を止め後ろへ下がる。オールマイトと脳無の拳がぶつかるがさきほど同様脳無にダメージはない。
「ショック吸収ってさっき教えたじゃんか。」
(駄目だ。やっぱりあのショック吸収がある限り物理攻撃しか出来ないオールマイトじゃ手の打ちようが...)
「そうだな!だが!」
するとオールマイトは連続で脳無と殴り合う。ドドドドドドドドド!まるで爆心地にいる様な激しい殴り合いで衝撃波がここまで届き入る隙もない。
「『無効』ではなく『吸収』ならば限度があるんじゃないか⁉︎わたし対策⁉︎私の100%に耐えるのならさらにその上からねじふせよう!」
(一撃一撃が100%以上...)
すると徐々に脳無が押され始めさらにオールマイトの方は激しさが増して行く。
「ヒーローとは常にピンチをぶち壊していくもの!敵よこの様うな言葉を知っているか⁉︎」
「PlusUltra!《更に向こうへ!》」
『ショック吸収』でも吸収しきれない程の力と数で脳無をUSJの天井を突き破り吹き飛んだ。その規格外の力とNo.1ヒーローとしての力に圧倒され言葉が出なかった。死柄木と黒い靄敵はオールマイトの力を目の当たりに後ずさりをする。
「衰えただと?完全に蹴落とされたよオールマイト。よくも俺の脳無を...このチートが‼︎」
「どうした?来ないのかな?クリアとかなんとか言っていたが出来るものならしてみろよ‼︎」
(これがオールマイト。No.1ヒーロー平和の象徴の実力。次元が全く違う。やっぱりここはオールマイトに任せて...)
おそらく今回の作戦の要であろう脳無がやられ中々攻めに行かない死柄木達だがあの力を見てもまだ引き下がる様子は見せない。何やら2人で話していると二人掛かりでオールマイトへ仕掛けてきた。しかしオールマイトは避ける素振りを見せずその場から動かない。実は既にオールマイトの活動時間は過ぎていて一歩も動けずにいた。それを知ってか知らずか死柄木達はオールマイトへと向かっていく。だがそれを知らない鉄也は動かないオールマイトみてもしやと思い腕の痛みをこらえオールマイトのもとへ行こうしたがクラスメイトに止められる。瞬間離れていた緑谷が驚く速さで死柄木達に飛んで行った。この距離でも目が追いつかずまるでその速さはあのオールマイトに匹敵する速さだった。
「は⁉︎緑谷⁉︎」
「オールマイトから離れろ‼︎」
黒い靄敵目掛けて腕を振りかぶるが相手も対処が早い。黒い靄敵の個性を使い離れている死柄木の腕だけワープし緑谷へと向ける。
「邪魔するな。」
「緑谷!」バァン!
緑谷に死柄木の手が触れる間際に死柄木の手が何者かに発砲された。そこから3回ほどの銃声が聞こえた。このタイミングで死柄木達を攻撃する者が現れたということは...
「ごめんよ皆遅くなったね。すぐに動ける者をかき集めてきた。」
「1-Aクラス委員長飯田天哉‼︎ただいま戻りました‼︎」
ヒーロー達を呼ぶ為黒い靄の敵を振り切りUSJから出た飯田が大勢のプロヒーローを連れて戻ってきた。プロヒーローがきた安心から麗日や芦戸は涙を流していた。
「あーあ来ちゃったな。ゲームオーバーだ、帰って出直すぞ黒霧...」
BLAM!BLAM!BLAM!1人のプロヒーローが逃げようとする死柄木達を逃すまいと手足を撃ち抜く。さらに追い討ちをかけるかの様に怪我を負いながらも13号が個性を使い死柄木を吸い寄せる。
「クソ!黒霧早く帰るぞ!」ガシッ!
ただでさえ手足を負傷しプロヒーローもいるこの状況で死柄木の足が何かに掴まれる。これは死柄木が緑谷を殺そうとした時にも邪魔した生徒の個性だと即座に理解した。
「逃すかぁぁぁあ!」
「あのガキまた邪魔を...!」
自分足を掴む砂鉄を掌で触り崩そうとする。だが初めは少し崩れるが元から決まった形を持たない砂鉄を固めている為崩れても即座に共に戻る。ギリギリと死柄木の足を離すまいとその力は強くこのままでは足の骨を折られてもおかしくない。
「今回は失敗したけど...今度は殺すぞ平和の象徴。オールマイト!」
プロヒーローの追撃と鉄也の拘束も虚しく黒い靄敵のワープで逃げられてしまった。
「これだけ派手に侵入されて逃げられちゃうなんて...」
「完全に虚をつかれたね。それより今は生徒らの安否さ。」
「クソ、何もできな...」フラッ
個性による疲労と両腕のダメージが重なり鉄也の意識はここで途切れしまった。地面に倒れ込む寸前にブラドキングに支えられた。
「腕がこんなになりながら敵を逃すまいと個性を...」
「ちょっとその子の腕大変じゃない!早く病院に!」
その後すぐに警察が駆けつけ生徒の安否確認の為外に集められた。
「重症の生徒2人を除いてほぼ全員無事か。」
「それに相澤先生は...」
「イレイザーベッドは両腕粉砕骨折顔面骨折。幸い脳系の損傷は見受けられません。ただ眼窩底骨が粉々なってまして目に何かしらの後遺症が残る可能性があります。」
「だそうだ」
「ケロ...」
「13号は背中から上腕にかけて裂傷が酷いが命に別条なし。オールマイトも同じく命に別条なし。彼に関してはリカバリーガールの治癒で十分処置可能とのことで保健室だ。」
「デクくん...緑谷くんは⁉︎」
「あぁ彼も保健室で間に合うそうだ。」
「あの磁場さんの姿が見えませんが彼ももしかして...」
「そうもう1人の生徒は両腕粉砕骨折に左肩と左胸骨の骨折。命に別条はないがリカバリーガールの治癒では処置しきれないから彼は病院だね。」
「磁場ちゃん...」
ひとまず生徒らは一度教室へと戻り確実USJ内でのことを細かく聞かれた。その後はすぐに皆家へと帰宅した。
翌日正午
「.......んぁ。」
ふと目が醒めるとそこは見慣れない真っ白な天井だった。
「鉄也!大丈夫?痛いところは?」
「母さん、父さんまで。ここは...」
「詳しい話は僕がするよ。」
部屋の奥に立っていた男性がかぶっていた帽子を取り鉄也の前へと来た。
「僕は刑事の塚内だ。君はUSJの時の怪我で今入院中だ。だけど明日の学校には行けるから心配はないよ。」
「そうだ!相澤先生は⁉︎無事なんですか!」
「あぁ君のおかげでイレイザーベッドは重症だけど命に別条はないよ。」
「そっか、良かった....」
「目覚めて早速で悪いんだけど昨日何があったか聞かせてもらってもいいかな?」
昨日の事を知っている限り話した後精密検査を受け退院をした。後で言われたが今日は臨時休校になったらしい。次の日になると初めに保健室に行きたいリカバリーガールに怪我したところを最終的に治癒してもらってから教室へと向った。
「おぉ!磁場平気だっか?入院って聞いたからヒヤヒヤしたぜ!」
「まぁなんとか。」
「磁場ちゃんあの時は本当にありがとう。」
「お互い様ってことでそんなに気にしなくていいよ。」
クラスメイトから色々と言葉をかけられホームルームが近いので席に着いた。席に着くと隣の席の八百万が声をかけてきた。
「磁場さん怪我の方はもう大丈夫ですの?」
「あぁ見ての通りね。」
すると包帯ぐるぐる巻きの相澤先生が教室に入ってきた。まるでミイラのような格好でよろめきながら教壇へと向っていく。
(よくあの怪我で復帰となプロ意識高いな。だけどぜんぜん無事に見えねぇな。)
「俺の安否なんてどうでもいい。何よりまだ戦いはおわってねぇ。」
「まさかまた敵に侵入されたとかじゃ...」
「雄英体育祭が迫ってる!」
「めっちゃ学校っぽいのきたーーー!」
少し長くなりましたが無事USJ編終わりました。
今更ですが敵=ヴィランと呼んでください。次はとうとう体育祭編です。感想待ってます。