思慮深く慈悲に溢れ希望に満ちた対深海棲艦研究集団”光線”。
彼等はこの世に深海棲艦と呼ばれる異形が現れたとき、海軍お抱えの研究機関として登場した。
いつから結成されていたのか。誰が海軍下に置いたのか。
そんなもろもろが不明な、ミステリアスなふいんき(何故か変換できない)漂う素敵な組織なのだ。
//多くの提督から『一度行ったら生きては帰れない左遷場所』と恐れられている。
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第175回実験簡易レポートと関係者メモ
主目的:サンプル『イ-05』外皮の採取
実験の新規性:有り
[様々な上空高度に似た環境下で採取を行う]
実験手順:
01-01 サンプル『イ-05』を通常の手順で非活性状態に。
01-02 第3重力子抑制室にサンプル『イ-05』を移動。
02-01 対流圏環境下(添付01)で研究標準リューターを用い無人採取を行う。
02-02 同様に成層圏環境下(添付02)で無人採取を行う。
02-03 同様に中間圏環境下(添付03)で無人採取を行う。
02-04 同様に熱圏環境下(添付04)で無人採取を行う。
03-01 段階的にサンプル『イ-05』を対流圏環境下に戻す。
03-02 サンプル『イ-05』を第7保管室に移動・保存処理を行う。
結果:
異なる環境下での採取速度・組織変化に有意な変化は見られなかった。
補足:
この結果は第171回実験に見られる高度と外皮の関係に矛盾しない。
深海棲艦が強度を増すのは第171回実験と第175回実験により地球中心からの相対距離であると考えられる。
これより海底の深海棲艦ほどその能力が向上している可能性がある。
//主任より:今度は深海相当の地下10,000mぐらいでやろうか。
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「あ、聞いた? ××で行われた183実験なんだけどさ。あ、175の『地球中心距離で深海棲艦が~』ってヤツ」
「聞いた聞いた。研究所ふっ飛ばしたんだって?」
「そうそう。地下で活性化しちゃって手に負えなくなって自爆だとさ。怖いね」
「へぇ、ってことは案件の立証自体は出来そうなんだ」
「そうだけど……そうじゃない!」
「?」
「あの研究所の近くにお気に入りの温泉があったんだよ! 研究所がなくなったら行き辛いじゃないか!」
「確かに。それは問題だな」
「……あれ、そういえばアンタにしてはえらく静かだな。いつもなら『貴重なサンプル個体が!』って怒鳴り散らすんじゃなかったっけ?」
「ふっ、聞くか……それを」
「お、おう?」
「遂に……遂にだ、私は……聞いて驚くなよ?」
「なんだよ、こんな研究してたらそうそう驚かんって。言ってみ」
「深海棲艦の細胞組織培養に成功したかもしれん」