対深海棲艦研究集団”光線”   作:生パスタ200g

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切抜02:サンプル『イ』シリーズ組織の培養

西へ東へ南へ北へ。地球の未来のため地球の明日のため。

深海棲艦からこの広い海を守るために日々研究を続ける”光線”です。

//人類のためとは言っていない。

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

第351回実験簡易レポートと関係者メモ

 

主目的:サンプル『イ』シリーズ組織の培養

 

実験の新規性:有り

[培養槽下部を深海に見立てた水槽にする。

 重力発生装置を取り付ける]

//研究員0331:深海棲艦は今のところ科学では理解できないので論理立てたオカルトに頼ろうと思いました。下に深海、重力強めなら、いけそうじゃないかと思ったのが始まりです。

 

海抜:-100m

 

実験手順:

01-01 深海環境を再現した水槽(添付01)を培養槽の下部として用意する。

01-02 重力発生装置を取り付ける。

01-03 0.01002gのサンプル『イ』シリーズ組織片を培養槽に取り付ける。

02-01 培養槽に海底相当のG(添付02)を加える。

02-02 試薬30-30-30-30-10%溶液(添付03)を与える。

03-01 組織に何らかの変化が見られた場合即時実験を終了し管理者とともに経過を観察する。

 

結果:

実験開始20分03秒03経過後、細胞組織の活性化の兆候を確認。

実験開始23分05秒55経過後、一部の細胞が分裂を行う。

実験開始26分13秒86経過後、細胞分裂が終了。

実験終了時組織片は0.01073gであった。

 

補足:

我々の短期目標の一つ、深海棲艦生態の解明に役立つ実験となった。

培養方法や組織については後の研究に譲るとして、細胞分裂の速度が異常なことが気にかかる。

仮に1サイクルが3分だとするなら、深海棲艦は著しい速度で成長することとなる。

これを利用すれば我々がサンプルに困ることが無くなるかもしれない。

//第03地下研究所副所長:研究サンプルが確保できることは確かに喜ばしいです。感極まっている事も頷けますが、対外的にそれを是と報告するわけには行きません。最後の一文は後に削除します。

//研究員0331:了解しました。

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

「第3地研の奴らのせいで俺らは毎日研究漬けだなぁオイ」

「そうぼやくな。現状差異のない細胞が作れるって上も下も大喜びなんだから」

「判ってるけどよぉ。毎日基礎研究に回される俺らの身にもなって欲しいっつーか」

「判らんでもないがな。水槽の調整を毎日していると」

「そうそう。暗所で深海生物沢山の水族館飼育員、研究者の仕事じゃないって」

「1月もすればましになるだろうさ」

「それもそうか……うーん、しかし面白そうな使い方あるのかねぇ」

「おもしろいこと、ねぇ。例えば――うん、7回の分裂、21分ぐらいか? こぶし大の深海棲艦細胞が子供の大きさになるな」

「うわっ、ロリコンか」

「違うわ」

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