ハイスクールD×D~転生せし守り手~   作:bridge

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投稿します!

今年ペース遅いな…(;^ω^)

それではどうぞ!



Life.123~チェス、のちミーティング~

 

 

 

「おーおー、盛大に書かれてるねー」

 

記者会見が行われた翌日の放課後。昴は部室にて、冥界で発行されている新聞に目を通していた。

 

『赤龍帝、不敵に宣戦布告&勝利宣言!』

 

新聞の一面に、デカデカとこの文字が見出しに記載されていた。記事には、昴の記者会見での言葉を面白おかしく盛り上げ、絶賛する一方で、仮にもバアル家の次期当主に対しての不敬であるとのお叱りのコメントや、諫めるコメント等も記載されていた。

 

「(…少しやり過ぎたかな)」

 

その場の雰囲気や、サイラオーグの気に当てられた等もあり、つい、大胆不敵な宣言をしてしまい、今になって少々後悔し始めた昴。

 

「さて…」

 

一通り、新聞を読み終えた昴は新聞を畳み、机に置くと…。

 

「ところで小猫、さっきから手が止まってるようだが?」

 

昴の真向かいに対峙するように座っている小猫に声を掛ける。

 

「…むぅ、ちょっと待つ」

 

当の小猫は唸り声を上げる。

 

2人の間には、チェスのボードと駒が並んでおり、2人は今、チェスを行っている。当初は、木場を誘う予定だったが、小猫が対局に名乗りを上げた為、小猫とチェスを始めたのだ。

 

「ムムム…、ここ」

 

長考の後、小猫は騎士(ナイト)の駒を進めた。

 

「はい。チェックメイト」

 

すると、昴はすぐさま駒を進め、宣言する。

 

「っ、今のは無し」

 

慌てて今し方動かした騎士(ナイト)を戻した。

 

「おいおい、またか? 別にいいけど」

 

昴は苦笑しながら駒を戻した。

 

「ムムム…!」

 

再びボードと睨めっこをしながら唸り声を上げる小猫。別の駒を掴んでは手を進めようとするが…。

 

「(…ニヤニヤ)」

 

小猫が置くよりも早く、昴が自身の手持ちの駒を掴み、置こうとする。

 

「…むぅ」

 

その度に小猫は駒を引っ込め、膨れっ面で戻す。

 

「小猫さん、これ、どれ動かしてももう詰んでますわよ」

 

再度長考する中、レイヴェルが横から口を挟んだ。

 

「…っ」

 

この言葉に、眉を顰める小猫。レイヴェルの指摘は正しく、小猫の(キング)は追い詰められており、どの駒をどう動かしても結局はチェックメイトまでの時間稼ぎにしかならないのだ。

 

「潔く負けを認めるのもチェスの礼儀――『うるさい焼き鳥』何ですってぇ!?」

 

レイヴェルの言葉に小猫が遮るように言い放つと、レイヴェルが思わず言葉を荒げた。

 

「私がわざわざ親切で教えてあげてますのに、その言いぐさは何ですの!?」

 

思わず身を乗り出すレイヴェル。

 

「余計なお世話」

 

目を合わせる事無く返す小猫。

 

「ハイハイ、喧嘩しない」

 

そんな2人を苦笑しながら仲裁する昴。

 

「さっきからずっと長考してる焼き鳥に言われたくない」

 

「うぐぐっ…」

 

小猫の言葉に思わず言葉を詰まらせるレイヴェル。

 

当初、昴との対局に、レイヴェルも名乗りを上げていた。どちらが昴と対局をするかで2人が喧嘩を始めたので昴が2人同時の相手を提案したのだ。

 

「わ、分かっていますわ! 今、手を考えている所ですのよ!」

 

こめかみに指を当てながら手を考えるレイヴェル。

 

「ハハハッ、ゆっくりでいいよ。レイヴェルのはちょっと難易度が高いからな」

 

笑いながらそう促す昴。小猫との間にはチェスのボードがあるのに対し、レイヴェルとの間にはボードがない。

 

2人と対局を提案した昴だったが、生憎と、チェスの駒は、一式しかこの場にはない。そこで昴はレイヴェルに対し、互いに進める駒を宣言しながら行う、脳内将棋ならぬ脳内チェスで対局を始めたのだ。

 

「えっと…えっと…」

 

自身と昴の現在の駒の位置を思い返しながら次の一手を考えるレイヴェル。

 

「……っ! 見えましたわ! 戦車(ルーク)、d5ですわ!」

 

思考が固まったレイヴェルが次の手をコールする。

 

「…残念だが、そこには置けんぞ」

 

フフンと自信満々のレイヴェルに、昴が待ったをかける。

 

「えっ!?」

 

「レイヴェルの戦車(ルーク)は1つが俺が既に取ってて、もう1つはC2にあるからそこには無理だ」

 

チェスの戦車(ルーク)は縦と横にしか進めない為、レイヴェルのコールした場所へと駒を進める事は出来ないのだ。

 

「そんなはずは!?」

 

記憶違いを指摘され、頭を抱えるレイヴェル。

 

「小猫、悪いけどこれ、崩すな」

 

断りを入れた昴は、小猫と対局していたチェスの駒を並び直す。

 

「良いか、まず、レイヴェルが――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・

 

 

「――で、俺がこう動かしたから、ほら、戦車(ルーク)はC2にあるだろ?」

 

「…うっ、おっしゃるとおりでしたわ」

 

チェスのボードを使い、最初の1手から最後の手まで説明がされ、バツの悪い表情をするレイヴェル。

 

「…凄いです。昴センパイ、私と対局しながら記憶してたんですか?」

 

横で説明を聞いていた小猫が驚きの表情をしながら尋ねた。

 

「そりゃ、記憶してないと脳内チェスなんて出来ないからな」

 

当然とばかりの表情で昴が返事をする。

 

「(何通りも先を読んで小猫さんと打ちながら、私との棋譜を全て記憶して…、しかも――)」

 

レイヴェルが説明の為に昴が動かしたチェスのボードを改めて観察すると、自分も着実に、そして確実に追い込まれている事を理解する。

 

「(この方は、ただお強いだけでなく、戦略にまで明るいなんて…!)…さすがスバル様ですわ!」

 

また1つ、昴の凄さを知ったレイヴェルが目をキラキラとさせながら昴を見つめた。

 

「俺は、ある程度、落ち着いて戦況を見渡せる位置にいる(キング)と違って、基本、前線で戦ってるからな。部長がどんな指示を出して、どう動いたか。敵がどう動いたか、知っとかなきゃならないからな」

 

昴は、リアスの指示を受けて、そこから昴が前線の状況を見ながら動きを修正したり、場合によってはリアスの指示に異を唱えたりもする裁量権をリアスからある程度、受け取っている。

 

「チェスではないけど、この手の遊びは昔、よくやったものさ」

 

昴は前世での記憶を思い起こす。出先での暇潰しを兼ねて、脳内ボードゲームをやった思い出を…。

 

「…ま、レイヴェルも、始めてやったにしてはなかなかだったぜ。君ならきっと、いずれは俺に勝てるようになるかもな」

 

「ホーホッホッホッ! 当然ですわ!」

 

昴に褒められ、声高々に笑うレイヴェル。

 

「…負けた癖に偉そう」

 

「ま、まだ負けていませんわ! そもそも、あなたには言われたくはありませんわね!」

 

「コラコラ、喧嘩すんな」

 

再び口喧嘩を始める2人を、溜息を吐きながら仲裁する昴。

 

「…」

 

そんな昴を、リアスは、何処か悲し気な表情で見つめていたのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・

 

 

「よし、それじゃ、ミーティングを始めるぞ」

 

その後、アザゼルがやって来ると、迫るレーティングゲームに向けてのミーティングが始まる。

 

「…と、行きたい所だったが、その前に、各勢力の情勢について話したい事がある」

 

だが、その前にアザゼルが険しい表情をしながら告げた。

 

「主に神器(セイクリッド・ギア)についてだが、…これがかなり面倒な事になりそうだ」

 

「…何があったんだ」

 

アザゼルの表情を見て、事態がかなり深刻である事を察したゼノヴィアが表情を変えて尋ねる。

 

「英雄派の奴らが神器(セイクリッド・ギア)の研究し、結果を出してる事はお前らも認識しているな?」

 

尋ねられると、リアスを始め、眷属達が一斉に頷く。京都の1戦で体験しているからだ。

 

「…神器(セイクリッド・ギア)を持った転生悪魔や、何処にも属してない人間に禁手(バランス・ブレイカー)に至る方法でもばら撒き始めでもしましたか?」

 

『っ!?』

 

昴の発言に、他の者達がハッとした表情で視線を昴に向けた。

 

「…察しがいいな。まさにその通りだ」

 

正解とばかりにアザゼルが頷く。

 

「あの曹操ならやるだろうと思いましたよ。こちらを効率的に混乱かつ、損害を与えられる手段ですからね」

 

嘆息する昴。

 

神器(セイクリッド・ギア)も持った人間は、迫害や差別を受けた者も少なくない。転生悪魔の中でも、心無い上級悪魔による非道な方法で強引に悪魔に転生させられた者もいる。そんな者達がもし、禁手(バランス・ブレイカー)に至る方法を知ったら…。その代表例である影使いと戦った昴はより実感していた。

 

「これから先、何処で仲間内で暴発が始まるか分からん状況になる。…ったく、ほとほと、人間ってのは恐ろしい生き物だよ」

 

やれやれと頭を抱えるアザゼル。

 

「…さすが、曹操の末裔って言った所か。英雄の看板は伊達ではない、か」

 

ボソッと独り言のように呟く昴。

 

「…ほぅ」

 

その言葉に食いついたアザゼルがニヤリとしながら声を上げる。

 

「どういう意味かな?」

 

「京都では、九重ちゃんのお母さんを攫ったりしたんだよ?」

 

昴の言葉が気になった木場とイリナが尋ねる。

 

「…まあ、あくまでも俺の自論でしかないが、京都での曹操は、掲げる大義は自分本位で、その為に八坂姫を攫ったり等、迷惑極まりない事もやったが、戦いになれば搦め手や姑息な手は使わず、良く言えば正々堂々。悪く言えば、潔癖過ぎるきらいがあった」

 

『…』

 

「恐らくだが、元々の曹操は、清廉潔白…とまでは言わずとも、それに近い人物だったんだろう。聖槍なんて持っちまった為か、置かれた環境のせいかは知らんが、何かしらの理由で曹操の奥底に眠っていた、先祖の曹操の血みたいなものが目覚めちまったんだろう」

 

「…治世の能臣、乱世の奸雄」

 

この言葉が思い浮かんだ朱乃が思わず口にする。

 

「そう言えば、この世界(・・・・)の曹操はそう評されてたんでしたね」

 

「(…この世界?)」

 

昴の言葉に何か引っ掛かりを覚えたリアスだったが、敢えて水を差すような事はせず、清聴に徹した。

 

「…で、さっきの話だけど、英雄とはどんな存在か。武勇知勇が優れた者、巨悪に立ち向かう者、多種多様な解釈はある。だけど俺から言わせれば、英雄とはこの一言に尽きると思う」

 

『…』

 

次の昴の言葉に、固唾を飲んで待つ面々。

 

「…『勝者』」

 

「それが、お前の考える英雄か」

 

興味深げに呟くアザゼル。

 

「何も以て勝ちと称するかは状況によって解釈は違うと思う。もちろん、俺の解釈は極論かもしれない。だけど、理想、野望、野心。掲げた大義を如何にして果たすか。曹操の野望は、超常の存在に挑む事。これを果たすには、どうすればいいか…」

 

「…その為に曹操は、兼ねてから研究していた禁手(バランス・ブレイカー)に至る方法を、神器(セイクリッド・ギア)を持つ者に伝えた」

 

「ああ。多数の神滅具(ロンギヌス)を有しているとは言え、寡勢に過ぎない曹操が野望を果たす為、今取れる最大な手を打った。しかも、曹操は弱みや闇を持った人間に付け込み、利用する術には長けてると来た」

 

木場の言葉に、昴は肩を竦めながら答えた。

 

「京都で奴を仕留められなかった事が痛手になるかもしれない。正直、魔法だの神器だのと、この世界には不思議かつ超常現象を起こせる代物が山ほどある。曹操がそれを駆使してその才を奮ったら、手に負えなくなるかもしれないな。…ハァ」

 

今度は昴がやれやれとばかりに溜息を吐いた。

 

「前にも言ったが、京都での一件は、あれでも十分出来過ぎなんだよ。心配すんな。お前のその手に負えない所は俺達がどうにかする。お前1人が抱え込む必要はねえ」

 

気落ちする昴をアザゼルがフォローする。

 

「…さて、話が随分逸れちまったな。そんじゃ、本題の対サイラオーグとのレーティングゲームのミーティングを始めるとするか」

 

ここでアザゼルが話を打ち切り、本来の目的である、迫るサイラオーグとのレーティングゲームの話へと移行した。

 

「さて、お前ら――」

 

ミーティングが始まり、グレモリー眷属のアドバイザーであるアザゼルの言葉に耳を傾ける面々。

 

要点の再確認、新たに判明した事実などをアザゼルから皆に伝えられ、最後の咤激励をし、ミーティングは終わった。

 

「…」

 

誰もがアザゼルの言葉に耳を傾けている。しかしリアスだけは、昴に対して悲痛な視線を向けていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・

 

 

ミーティングが終わると、アザゼルとロスヴァイセは教師としての仕事に移り、リアスを始めとした生徒達は学園祭の準備へと移った。

 

「さて…、今日中に組み立て作業を終わらせて、と……ん?」

 

持ち前の作業へと向かおうとした昴。しかし、突如、テーブルの上が光り出す。その光は円を描き、やがて魔方陣を形作った。

 

「…この紋様は、確か」

 

記憶にある魔方陣の紋様。やがて、紋様から立体映像が映し出された。

 

『ご機嫌よう。突然の訪問、失礼申し上げますわ』

 

そこに現れたのは、高貴な雰囲気を醸し出した見た目は20代に見える女性の姿が投影される。

 

「お母様!」

 

その女性を見てレイヴェルが驚きの声を上げた。現れたのはレイヴェルの母親であった。

 

『レイヴェル。急にごめんなさいね。人間界の日本ではまだ、学校の時間である事は承知していたけど、今しか時間が取れなくて…』

 

「い、いえ、今日は突然どうされたのですか?」

 

突然の訪問に動揺を隠せないレイヴェル。

 

『決まっているでしょう? …リアスさんと赤龍帝さんはいらっしゃるかしら?』

 

夫人の目当てはリアスと昴であり、2人の姿を探す。

 

「ご機嫌よう、ご無沙汰しております、おば様」

 

「お初にお目にかかります、御婦人」

 

ご指名の2人が映像の前に立ち、挨拶を交わす。

 

『ご機嫌よう、リアスさん。それと、赤龍帝、御剣昴さんも。こうしてお会いするのは初めてでしたわね。このような挨拶で申し訳ございませんわ』

 

昴と夫人は、かつてリアスの婚約騒動の折に同じ場にはいたが、互いに顔合わせはしておらず、この場が初めての顔合わせとなる。

 

「いえ、自分如きに御丁寧な挨拶、恐縮至極に存じます」

 

事情が事情だったは言え、婦人の息子の1人であるライザーの婚約をぶち壊した身である為、昴は丁寧に挨拶を交わす。

 

『あらまあご丁寧に。こちらは事前に連絡もなく訪問した身。そんなに畏まらなくて構いませんわ』

 

「では…。自分に用向きとの事ですが…」

 

『ええ。改めて、娘のホームステイ先である御剣家と、学園を取り仕切るリアスさんへの挨拶に。…本来なら、こちらが直接挨拶に出向くべき所なのですが、外せない事情がありまして…』

 

申し訳なそうに告げる婦人。

 

「事情はお察し致します。何分この時世ですから、こうして挨拶に来ていただけただけで充分ですわ。レイヴェルの事は任せて下さい」

 

婦人側の事情を察したリアスが微笑みながら返す。その後も、リアスと婦人は言葉を交わす。

 

『御剣昴さん。うちの娘の事、特によろしくお願いしますわ』

 

リアスとの話を終えた婦人が昴へと視線を向ける。

 

「はい、もちろんです。彼女は自分にとっては可愛い後輩ですから。自分だけでなく、ここには部長を始め、面倒見の良い者ばかりですので、ご安心下さい」

 

『もちろん、皆さんに任せておけば、娘は人間界の学び舎で不自由なく過ごせると信頼しています。…それと、こちらとしては、娘に悪い虫が寄ってこないかも心配しています。ですが、御剣昴さんが傍にいて頂ければ、私も夫も安心して娘を預ける事が出来ますから』

 

「お気持ち、お察しします。大事な娘さんはこの身を以てお守り致します。ですので、ご安心下さい」

 

『感謝致しますわ。…レイヴェル』

 

「は、はい!」

 

『良いですね。リアスさんを立て、諸先輩言う事をしっかり聞くのですよ。それと、もう1つ。分かっているわね?』

 

「は、はい//」

 

最後の含みのある言葉に、レイヴェルは顔赤くしながら返事をした。

 

『よろしい。…では――と、忘れてましたわ。御剣昴さん』

 

「? 何でしょう」

 

何かを思い出した婦人が昴に尋ねる。

 

『あなたもゆくゆくは、上級悪魔に昇格し、それに伴い、悪魔の駒(イーヴィル・ピース)を授かる事となると思います』

 

「昇給出来れば、そうなりますね」

 

『娘は現在、息子のライザーとトレードし、私の僧侶(ビショップ)となっております。つまりは、娘は今、フリーです。良いですね。大事な事なのでもう1度言います。娘はフリーです』

 

やたらとフリーを強調する婦人。

 

「…それはつまり。…ですが、よろしいのですか? 恐らくですが、娘さんは――」

 

昴が何かを言い掛けると、婦人は人差し指を自身の唇に当て、それを制する。

 

『今はまだ、それ(・・)を伝えるべき時ではありません。それも含めて、御剣昴さんにお任せ致したいのですわ』

 

「…わかりました。それ(・・)に関しては、正直、ご期待に応えられるかは分かりませんが、出来る限りの事は致します」

 

『今はその言葉だけで充分ですわ』

 

昴の言葉に満足した頷く。

 

「?」

 

2人にしか通じていないやり取りに、当事者であるレイヴェルは頭に『?』を浮かべていた。

 

『これでこちらの用事は済みました。リアスさん、御剣昴さん、そして皆さん。改めて、突然の訪問、ごめんなさいね。それではお暇させていただくわ。…レイヴェル、人間界でもレディの振舞いを忘れないように』

 

「はい、お母様」

 

『それでは、ご機嫌よう』

 

そう言って、光が弾け、淡い粒子となって婦人は姿を消したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・

 

 

「しかし驚いた。まさか、レイヴェルの母親が連絡用の魔方陣越しとは言え、尋ねて来るとはな」

 

改めて学園祭の準備に入った昴。

 

「とは言え、ライザーの一件で恨まれてなくて、そこは安心したぜ」

 

1人、黙々と作業を続ける昴。

 

「………ん?」

 

何やら気配を感じた昴が振り返る。

 

「…」

 

振り返ったそこには、リアスの姿があった。

 

「部長?」

 

部屋の入口の前で何やら躊躇う姿を見せているリアス。

 

「…何から俺に用事でも?」

 

「…っ、……ねえ昴」

 

一瞬、何か動揺したが、改めて話しかけるリアス。

 

「あなたが小猫とレイヴェルとチェスをしてた時の事」

 

「ええ。2人に付き合ってもらってましたね」

 

「あなた、レイヴェルとやっていたチェス。昔によくやっていたって言ってたわね」

 

「…言いましたね」

 

何てことのない話。しかし、リアスの神妙な表情に、自然と昴の表情も引き締まる。

 

「あなたとよくチェスをしていたけど、聞いた事がなかったわ」

 

「そう言えば、言った事なかったですね」

 

「思い返せば私、何も知らないわ。この学園で、あなたと出会う前、あなたが何をしていたか。…あなたの事、私は何も知らない」

 

「…」

 

「あなたにどうしても聞けなかった事があるの。ずっと怖くて、聞けなかった事が…。お願い、真剣に答えて」

 

「…」

 

昴は何も返事をしない。だが否定もしない。そのままリアスは続ける……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――あなたにとって、私は何?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く

 

 





正直、進みは原作とほぼ変わらないのですが、見返すと昴のやり取りが凄くくどく見えるかな…(>_<)

昴の見識さや経験の豊富さを表現したいのですが、執筆している本人が本人なので、このレベルが限界ッス…(T_T)

ラノベでも良いから、もっとたくさん読んでおけば良かった…。

後、何故かハイスクールd×dの外伝の新刊、売ってねえorz

感想アドバイスお待ちしております。

それではまた!
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