投稿します!
もうすぐ夏休みが終わる……もっとも、夏休みなんて何処にもなかったがorz
それではどうぞ!
ハーデス、ゼウス、ポセイドンを始めとした神々と、カッシュと邂逅した後、リアス及びグレモリー眷属達は、用意された専用の待機室へと案内された。ゲーム開始まではまだ数時間あり、時間まで各々の時間を過ごしている。
「…」
昴は、控室の一角に備わっていた畳が敷かれたエリアにて、座禅を組んで瞑想し、1人集中力を高めていた。
「…」
その時、ふと、昴の両目を開き、その視線が入口へと向けられる。
『?』
その視線に釣られるように他の者達も入り口方面へと視線を向けると…。
「入るぞ」
声と同時に扉が開かれる。
「ライザー!」
「お兄様!」
思わず声を上げるリアスとレイヴェル。
入室して来たのは、かつて、グレモリー眷属達とレーティングゲームで競い合ったライザーであった。
「激励に来てやったぜ。レイヴェルも、元気そうで何よりだ」
ライザーは部屋に入ると備えられている椅子に腰かけた。
「「せきりゅーてー!」」
ライザーが入室すると、その後ろから獣耳を生やした少女2人が昴の下へ駆け寄り、抱き着くように飛び付いた。
「…っと、君達は確か、ニィとリィだったか?」
咄嗟に抱き留める昴。かつてのゲームの折に手を合わせた事を思い出す。
「覚えててくれたんだ♪」
「嬉しいにゃ♪」
名前を覚えててくれた事が嬉しかった2人はさらに昴に抱き着いた。
「こらニィ、リィ。スバル様は試合前なのよ。あまり手を煩わせないの」
ニィとリィを窘めるような声が2人の後ろから届く。そこには、チャイナ服を身に纏った中華娘が立っていた。
「君は、小猫と戦った……
そう声を掛ける昴。
「名前を覚えていただき、光栄です」
左手の拳を右手で包み込み、拱手の構えを取った雪蘭が一礼をする。
「イザベラも、久しぶりだな。冥界でのパーティー以来か?」
雪蘭の横に立つ者に視線を向け、声を掛ける昴。
「ああ。君の活躍は良く耳にしている。また強くなったみたいだな」
昴が声を掛けた、顔の片側に仮面を被った女性、イザベラ。
「幸せか不幸か、手柄には事欠かない日々を過ごしているよ」
皮肉気味に昴が返す。
「ライザー様がリアス様に下に激励に行くと言うのでな。眷属である私達も来させてもらったよ。…試合前に迷惑だったか?」
「いや、構わないさ。緊張の糸ってのは、緩みすぎるのは論外だが、逆に張り詰めすぎるのも良くないからな。おかげで良い感じになったよ」
少々、バツの悪い表情で尋ねるイザベラ。対して昴はにこやかに返した。
「しかし、レイヴェルから話は聞いていたが、ライザー…さん、見た所、完全に立ち直っているみたいだな」
リアスと話をしているライザーの様子を見て尋ねる昴。
「ああ。さすがに婚約パーティー後、しばらくの間は落ち込んでいる様子は見せていたが、今ではあのとおりだ」
かつて、リアスの身柄をかけて一騎打ちの勝負をした昴とライザー。その直前のレーティングゲームでは、ライザーのフェニックスの特性である不死身の壁を突き破れず、七星閃氣による特攻を仕掛けたが、リアスが
「個人的な感想だが、あれ以来、ライザー様の顔付きが変わったように見受けられた。あの敗北は良い経験になったと思っているよ。…もっとも、ライザー様にとっては苦い経験でもあると思うが」
苦笑しながら続けるイザベラ。
「お前達、そろそろ戻るぞ」
談笑していた昴とイザベラを始めとするライザーの眷属達を、リアスとの話を終えたライザーが呼ぶ。
「御意。…では、これにて失礼する。今日の試合…特に、君とサイラオーグ様との戦い、楽しみに見せさせてもらうよ」
「わざわざありがとな。必ず勝ってみせるよ」
「ではな。…ニィ、リィ、戻るぞ」
そう言って、昴にしがみついているニィをイザベラが引き剥がすように首根っこを掴む。
「戦勝をお祈り致します。…ほらリィ、行くわよ」
同じく雪蘭も激励の言葉をかけると、リィの首根っこを掴んで昴から引き剥がす。
「応援するにゃー!」
「頑張るにゃー!」
それぞれ首根っこを掴まれ、引きずられながらニィとリィも激励の言葉を残し、部屋を後にしていった。
「…」
最後に部屋を出ようとしたライザーがその直前で足を止める。
『?』
その様子を見て怪訝そうに見つめるリアス及びグレモリー眷属達。ライザーは振り返り、昴に視線を向けると、昴の下へと歩み寄った。
「…」
昴の前で立ち止まったライザーは無言で昴を見つめる。
「…」
対して昴も、事情があったとは言え、かつて、ライザーの顔に泥を塗った身である為、かける言葉が見つからず、無言で視線をぶつける。
「…」
「………ちっ」
暫し視線をぶつけ合っていると、ライザーが視線を逸らし、苦虫を嚙み潰したような表情で舌打ちをし、頭を掻き始めた。
「あーダメだダメだ。お前の顔を見てるとムカッ腹が立ってしょうがねえ」
「…」
あんまりな物言いだが、ライザーの立場を考えれば言われて仕方がない事の為、昴は敢えて何も言葉を返さななかった。
「あー勘違いするな。お前にじゃねえ。才能に溺れ、現状に満足していたかつての俺にだ」
昴の表情を見て考えを察したライザーは、手をヒラヒラとさせながら釈明する。
「おかげで自分を1度見つめ直す良い機会が出来た。…ま、感謝してやるよ」
ぶっきら棒な言い方ではあるが、その言葉はライザーの本心である事が伝わる。
「立場上は俺の方が上だが、それでもお前は今では俺の目標の1つだ。あの時の借りはリアスが――いや」
「?」
そう言いかけ、ライザーが1度言葉を止める。
「あの時の借りは、お前が上級悪魔になって、眷属を揃えたその時に纏めて返してやるよ」
ニヤリとしながら宣戦布告をするライザー。
「こっちとしても、あの時の事は苦い経験の1つですから。然るべきその時に、借りを返しますよ」
同じく、昴もニヤリとしながら返す。
「今日の試合、お前も一応、応援はしてやる。お前が負けると俺の株まで下がるからな。だから負けるな。例え、相手がバアル家の次期当主であってもだ」
ライザーは表情を改め、昴に向けて告げる。
「要件はそれだけだ。では、またな」
踵を返すと、ライザーは後ろ手で手を振りながら部屋を後にしていった。…のだが。
「1つ言い忘れた。妹のレイヴェルを頼む。泣かせたら燃やすからな」
再びドアから顔を覗かせながらライザーは妹のレイヴェルの事を頼んだ。
「余計なお世話です! さっさと行って下さいな!」
当のレイヴェルは顔を赤らめながら激昂する。
「ハハッ! じゃあな。迷惑かけるんじゃねえぞ」
そう言い残し、改めてライザーは部屋を後にしていった。
「もう!」
頬を膨らませるレイヴェル。
「ありがとう、ライザー」
既に部屋を後にしたライザーに静かに礼を言うリアス。先程までは何処か張り詰めていた表情をしていたリアスだったが、幾分か和らいでいた。それは、他の眷属達も同様であった。
「(感謝するぜ、ライザーさん)」
胸中で昴は礼を言ったのだった…。
※ ※ ※
時刻は遂に、ゲーム開始目前までやってきた。
リアスを始めとしたグレモリー眷属達は、ゲームが開催されるドーム会場の通路で待機していた。
『…』
レーティングゲーム間近である為か、さすがに各々緊張を隠せないでいるが、各々、独自の方法で緊張を解しながらその時を待っている。
「間もなく始まるわ。これはレーティングゲーム。実戦ではないわ。けれど、実戦と同じだけの重み、意味、そして、空気があるわ」
その場の空気が緊張に包まれている中、リアスが口を開く。
『大注目の一戦、世紀の一戦が間もなく始まります。まずは東口ゲートから、サイラオーグ・バアルチームの登場です!!!』
『おぉぉぉぉぉーーーーっ!!!』
会場内のドームでは、実況者によるアナウンスと同時に観客の大歓声が上がり、大いに盛り上がりを見せている。
『…っ』
対戦相手であるサイラオーグチームの呼び込みがされた。それは即ち、次は自分達の番であり、レーティングゲームを開始を意味する。その事実を理解し、息を飲むグレモリー眷属達。
「臆する事はないわ。だって、あなた達は今日この日まで共に鍛錬を積み、共に激戦を潜り抜けて来た私の自慢の眷属達なのだから」
にこやかにリアスはそのまま言葉を続ける。
「今日まで私に付いて来てくれて、ありがとう。あなた達は私の誇りよ。…さあ、行きましょう。共に勝利を掴み取るわよ!」
『はい!!!』
リアスの感謝の言葉に、緊張の解けた眷属達は、力一杯その言葉に応えた。
『続きまして、西口のゲートから、リアス・グレモリーチームの入場です!!!』
「さあ、行くわよ!!!」
実況者のアナウンスがされ、リアスがそう促し、歩き出すと、その後ろを、グレモリー眷属達が続いて歩き出した。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
グレモリーチームが会場入りすると、目の前には広大なフィールドと、宙に浮かぶ2つの浮島のようなものがあった。一方の浮島には既にサイラオーグチームが待機していた。
『それではグレモリーチームの皆様も陣地へとお上がりください!』
実況者に促され、陣地へと続く螺旋階段を上った。
『…』
『…』
グレモリーチームが陣地へと上がると、遠目であるが、サイラオーグチームと対峙、睨み合う形となる。
『大変長らくお待たせいたしました! これより、レーティングゲームが開始されます。実況は私、元七十二柱、ナウド・ガミジンが務めさせていただきます!』
強大モニター映し出された派手な衣装を身に纏った男からのアナウンスと同時に、観客による大歓声が会場を包み込む。
『そして今夜のレーティングゲームを取り仕切る
魔方陣が出現すると、銀色の長髪の出で立ちの男が現れる。
「(リュディガー・ローゼンクロイツ。元人間の転生悪魔にして、ランキング7位の最上級悪魔か…)」
現れた男の情報を思い出す昴。
「グレイフィアさんではないんですね」
アーシアがポツリと口にする。過去に経験したライザー、シトリー眷属とのレーティングゲームではグレイフィアが務めていた事もあり、少々戸惑いがあるようだ。
「まあ、仕方ないな。グレイフィアさんはグレモリー側の悪魔だからな」
メンツを気にする大王家側が納得する訳がない事は分かっているので、特に気にする素振りを見せない昴。
『そして、今回の此度の一戦の解説役として堕天使の総督である、アザゼル総督にお越しいただきました!』
同時に映し出されたのは、昴達がよく見知った顔が映し出された。
『皆さんどうも初めまして。解説のアザゼルです。よろしく』
紹介されたアザゼルがにこやかに挨拶をする。
『…』
その様子に唖然とするグレモリー眷属達と、額に手を当てるリアス。そんなグレモリーチームをしり目に、アザゼルの紹介と解説を始めた。
『そしてそして! 解説にもう一方お呼びしております。それはこの方です! レーティングゲームのランキング第1位! 現王者である、
『ごきげんよう。本日は、グレモリーとバアルの一戦の解説をさせていただきます。どうぞ、よろしくお願い致します』
紹介を受けた男性、皇帝と称された男が挨拶の言葉を口にする。
『紹介を終えた所で、両チーム、それぞれのアドバイザーであるお二人に、本日の一戦の見所をお聞きしたいと思います!』
実況者であるナウドが、解説の2人に話しを振り、2人が話し始める。
「(レーティングゲームの現王者、ディハウザー・ベリアル。いつか俺達が戦う事になるかもしれない相手…)」
情報や映像では知っていた昴だが、直接その目で目の当たりにするのは初めてである、視線を向ける。
「(…まあ、今はどうでもいい。今は…)」
視線をモニターから正面…サイラオーグチームに戻した昴。
2人の解説が終わると、今回のゲームの使用についての話に移行する。まずはフェニックスの涙。現在、
「…サイラオーグ・バアル様を2度も倒さなければならなくなるかもしれない。…と言う事ですね」
ロスヴァイセが口にする。
誰に使うかはまだ未定だが、使ってくるのはまず間違いなく
『そして、今回は特殊なルールが設けられております』
ナウドの発表により、来た! と、ばかりに表情が変わるリアスと昴。ルール次第でゲームの組み立てが変わるからだ。
『今回のルールは、レーティングゲームの中でもメジャーな競技の1つ、「ダイス・フィギュア」です!』
そう発表されると、観客からは『おぉ!』と歓声の声。
「…」
「(…コクリ)」
事前に予想していたルールであった為、昴とリアスの視線が合うと、リアスが頷く。
補足ルールとして、通常は駒の価値で数字が決まるのだが、
『説明は以上となります。それでは、運命の一戦のスタートとなります。両陣営、準備はよろしいですか?』
煽るように実況者が告げると、
『これより、サイラオーグ・バアルチームと、リアス・グレモリーチームのレーティングゲームを開始致します。それでは、ゲームスタート!』
宣言と同時に上げた手が振り下ろされる。
『おぉぉぉぉぉーーーーっ!!!』
同時に上がる歓声。
運命の一戦の火蓋が今、切って落とされた…。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
『それでは両
運命の一戦の最初の戦いを決めるダイスに会場及び中継を見守る者全ての注目が集まる。
『シュート!』
『出た目は…リアス・グレモリー選手が――3! サイラオーグ・バアル選手が――5! つまり、合計は8! よって、サイラオーグ・バアル選手と両チームの
会場を盛り上げるように実況するナウド。
『作戦タイムは5分。それまでに出場選手の選出をお願い致します』
「8…となると、昴君を単独で出すか、後は小猫ちゃんかロスヴァイセと、僕、ゼノヴィア、アーシアさん、ギャスパー君の組み合わせか、または後者の4人で組み合わせるかだけど…」
「残念だけれどアーシアちゃんは出せませんわね。回復役のアーシアちゃんを出せばまず間違いなく集中的に狙われるでしょうから…」
「そうだな。アーシアにはここで我らの傷を癒す事に専念してもらった方がいい」
「はい! 任せて下さい!」
木場、朱乃、ゼノヴィアが意見を出し、アーシアが頷く。
「…」
それぞれが意見を出し合う中、リアスがただ黙って考えを纏めている。
「間もなく時間。…部長、いかがなさいますか?」
作戦タイム終了の時間が迫り、朱乃がリアスに尋ねる。
「……決めたわ。出すのは――」
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
遂に始まる第1試合。バトルフィールドは一面、緑が広がる広大な平原。
『とうとう注目の第1戦目が始まります! 両陣営、誰が選出されるか!? まずはバアル眷属!!!』
現れたのは、ランスを携え、騎馬に跨り、全身を甲冑で身に包んだ
『対する、グレモリー眷属は――おぉっと!?』
現れたグレモリーチームの選手を見て思わず声を上げるナウド。
『キャァァァァァァァッ!!!』
同時に上がる女性を中心とした黄色い声援。
「…よもや、貴殿と相まみえる事となるとは」
「…っ」
現れた人物に、フールカスは苦笑し、コリアナは驚いた。
「よろしく頼む」
現れた男、昴がそう静かに口にしたのだった…。
※ ※ ※
遂に始まった、グレモリーチームのとバアルチームによるレーティングゲーム。
初戦に選ばれたのは昴。
ゲームの勝敗を占う第1戦が今、始まる……。
続く
少々短めですが、キリがいいのでここまでです…(^-^)
説明部分はだいぶ端折りましたが、原作そのままなので勝ってながら割愛です。
遂に始まるレーティングゲーム。なるべくオリジナリティを入れる予定ですが、…さて、どうなるか…(>_<)
感想アドバイスお待ちしております。
それではまた!